衆議院 法務委員会 第18号
2026年6月9日・69 発言・国会会議録で会議の全文を見る(外部サイト、新しいタブで開きます)
この会議で多く話された要求
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発言の全文
令和八年六月九日(火曜日) 午前九時開議 出席委員 委員長 井上 英孝君 理事 木原 誠二君 理事 高見 康裕君 理事 谷川 とむ君 理事 藤原 崇君 理事 西村智奈美君 理事 三木 圭恵君 理事 小竹 凱君 井出 庸生君 稲田 朋美君 上川 陽子君 神田 潤一君 小泉 龍司君 世古万美子君 武部 新君 辻 秀樹君 辻 由布子君 寺田 稔君 西山 尚利君 福原 淳嗣君 藤沢 忠盛君 藤田ひかる君 古川 禎久君 三ッ林裕巳君 保岡 宏武君 山本 大地君 有田 …
これより会議を開きます。 内閣提出、刑事訴訟法の一部を改正する法律案及び西村智奈美君外三名提出、刑事訴訟法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 本日は、両案審査のため、参考人として、岡山弁護士会所属弁護士吉沢徹君、袴田ひで子君、弁護士村山浩昭君、以上三名の方々に御出席をいただいております。 この際、参考人各位に委員会を代表して一言御挨拶を申し上げます。 本日は、御多忙の中、御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見を賜れれば幸いに存じます。どうかよろしくお願いいたします。 次に、議事の…
皆様おはようございます。岡山弁護士会に所属しております弁護士の吉沢徹と申します。今日はどうぞよろしくお願いいたします。 弁護士登録をして二十年になります。刑事事件に関しての取扱分野は、犯罪被害者やその御親族、御遺族の支援です。その中で比較的多く取り扱った事案としては、殺人、性犯罪被害、DV、ストーカー被害の事案です。 また、私は、日本弁護士連合会犯罪被害者支援委員会の委員の一人でもあります。私は再審制度の専門家ではありません。ですので、本日は、再審法の改正に関する私の個人的な意見を述べさせていただくというものではなく、複数の事件の複数の犯罪被害者の御…
ありがとうございました。
次に、袴田参考人にお願いいたします。
袴田ひで子でございます。 私の弟巌は、殺人犯、死刑囚として、四十七年七か月、拘置所に収監されておりました。冤罪を訴えて、弁護士さんや支援者とともに、見えない権力と、真実を求めて闘ってまいりました。五十七年でございます。何でこんなに長くかかったのでしょう。再審請求は、見えない、ラクダを穴に通すと申しますか、再審法に不備があるからだと思っております。 巌が最高裁で一審の死刑が確定した後、私は記者会見をいたしましたが、そのときに皆さんが敵に見えました。弁護士さんも支援者も、何だか知らないけれども全部敵に見えました。それで、拘置所へ行って、巌に、これからは何…
ありがとうございました。
次に、村山参考人にお願いいたします。
どうも皆様、おはようございます。御紹介いただきました弁護士の村山浩昭と申します。 まず、衆議院法務委員会の皆様、本日は、こういう機会を設けていただきまして、誠にありがとうございます。 私は、現在弁護士ですが、三十九年間裁判官をやっておりました。刑事司法に携わり、袴田事件にも関与いたしました。本日は、そういった私の裁判官の経験と、そして、冤罪を生み出し、長年これを救済してこられなかった、そういう司法部の、責任のある司法部の一員として、この法務委員会の席上で再審法改正について私の意見を述べさせていただきたい、このように思っております。 袴田事件を経験い…
ありがとうございました。
以上で参考人の方々の御意見の開陳は終わりました。
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これより参考人に対する質疑に入ります。
質疑の申出がありますので、順次これを許します。山本大地君。
おはようございます。自由民主党、和歌山一区選出の山本大地でございます。 参考人の皆様には、今日、小雨の降る中、そしてお足下の悪い中、早朝からにもかかわらずお越しいただきまして、本当にありがとうございます。非常に身を打つといいますか、心に響く、また御教示をいただいたと思っております。 それでは、質問に入らせていただきたいと思います。 先ほど参考人の皆様からもお話がございましたが、私ども自由民主党では、法務省が提示をいたしました当初の改正案を踏まえて、党内で計十一回、延べ三十二時間以上の時間をかけて、再審制度の在り方について精力的に議論を行ってまいりま…
吉沢でございます。 自民党の方で出された法案についてですが、一部の御遺族の方に御意見をお聞きしました。 ある方は、率直に申し上げて、検察官の抗告が原則禁止になったということについては、やや心配されておられるという方もいらっしゃいました。しかし、検察官抗告は全く認められないわけではなく、また、証拠開示の問題ですとか、その他、目的外使用の禁止等、犯罪被害者側への配慮がよりよくなされた、そういう法案だということはおっしゃられておりました。冤罪被害者の救済の視点と犯罪被害者等への配慮という視点をバランスよく取り込んでいただいた、そういう望ましい法案だというこ…
政府案は抜け道をつくっていると思っております。それから、野党の案は大変に結構だと思っております。しっかり見直していただきたいと思っております。 抜け道というのは、一つのものを通そうと思うときに、余分な、抜け道と言いますとおかしいけれども、余分な法律を作って、その法律を守ろうとするということだと思っております、私は。 抜け道のない、率直に言って、まともな、まともと言うと誠に失礼ですけれども、誰が考えてもこれでいいと思うような法律で通していただきたいと思っております。 証拠については、やはり裁判ですから、再審の裁判ですから、いい証拠も悪い証拠も全部出し…
自民党の中での議論というのは、私は、実は、自民党のヒアリングに参加をさせていただきました。そのときの雰囲気は、私は法制審も経験したんですけれども、全く違うんですね。法制審は、何を言っても響かないといいますか、本当に冷たい空気が流れていたわけですけれども、自民党の皆さん方の議論は大変熱いものを感じました。そして、やはり、冤罪被害をなくさなくちゃいけないという熱い思いを感じまして、個人的には非常に思いが通じたという気持ちを強くしております。 そういう中で、検察官の不服申立てについて大幅な修正をされた、これは刑事司法の立法については大変な事件だったんじゃない…
ありがとうございました。 私自身、法律の専門家でも法曹でもございません。ただ、この自民党内での議論に私も積極的に参加をさせていただきました。その中で、罪を犯していない人が処罰されることは決してあってはならない、それはもちろん、また、仮に誤って有罪判決が確定していることが判明した場合には速やかに救済をされなければならず、このような機能を十分に発揮できる再審制度を構築する必要があるということを、私自身も強く、その議論に参加させていただいて、身をもって感じたところでございます。 もっとも、先日の上谷参考人の意見陳述、さらに、本日の吉沢参考人からの御意見を伺…
お答えします。 無辜の救済をしなければならない、一方で、真犯人が処罰を免れることがあってはならない、これを、この両方の関係をどういうふうに考えるか、そういう御趣旨だと理解させていただきました。 これは、両方同時に実現していかなければならないというふうに考えているところです。では、どういうふうに実現するのか。大変難しい問題だとは思います。 まず申し上げられることは、統計から見ると、再審請求というのは濫用的になされている場合が非常に多いのではないのかというふうに思っております。なので、再審請求がなされたからといって、すぐにその者を救済しなければならない…
御質問ありがとうございます。 大変難しい問題ではございますけれども、確かに再審請求事件というのはいろいろございまして、請求書を読んだだけでもこれは一体何を書いているのか分からないという事件があるというのは、私も実際に何件も経験しております。そういう場合に、言ってみれば、濫用的な、濫訴の再審請求事件というのは、現状においても比較的速やかに棄却になっているという、これは統計的にそういうふうになっております。したがいまして、濫用的請求については、それなりに裁判所も現状においても対応しているところでございますし、もし法律の改正になってもそのような運用というのは…
ありがとうございました。
済みません、もう少し聞きたいこともあったんですけれども、時間が参りましたので、これで終わらせていただきます。
ありがとうございました。
次に、西村智奈美君。
衆議院議員の西村智奈美と申します。 今日は、三人の参考人の皆様、大変参考になる貴重な陳述をいただきまして、誠にありがとうございました。 私は、今回の再審法の改正に際して、超党派の議員連盟で作りました議員立法案の、今現在、筆頭提出者となっております。ここに至るまで国会もいろいろありました。先ほど来からお話がありましたように、四大冤罪事件があってもなお改正されなかった再審法によって、その後も多くの冤罪事件が生まれてしまった。これはやはり、唯一の立法機関である国会の不作為だったというふうに、私は、今立法府に身を置く一人として、強く反省をいたしております。 …
巌の体調の変化というのは、未決のときには大変元気でございまして、私たち、兄二人と私と三人で面会に行きましても、事件のことを次から次へと申しまして、大変元気でおりました。私たちは、ただうんうんうんと相づちを打つだけで三十分たってしまいます。それで、外へ出て、ああ、巌が元気でよかったねと言って、私たちの方が励まされていたんです、その当時は。 それが、死刑が確定して、死刑囚だけの房というかそういうところへ移りましたら、大変おとなしくなりました。それで、ひどいところにいると巌が言うものですから、兄が、そのひどいところにどのぐらいいるんだと言ったら、一月ぐらいい…
ありがとうございます。 大変つらい期間のこともお話しくださって、感謝いたしております。 やはり、死刑執行というものに対する恐怖からそのような拘禁症状が強く出られて、そして今もなおその拘禁症状に苦しんでおられるということは、本当にもう取り返しのつかないことであったというふうに思っております。 今回、そういった、袴田巌さんのような、長期にわたってまさに無実のまま拘置所に留め置かれる、四十七年七か月かかったというお話もありましたけれども、今回の政府提出の再審法改正案で、本当に、今後、袴田さん、巌さんのような方が出てこないというふうに考えておられるかどうか…
私は、いないと思っております。いないというか、これでいい法律に直していただければ、そういう方はなくなるかと思っております。せめてもの願いでございます。そうあってほしいと思っております。実際にはあるかないか分かりませんが、私はない方に期待をしております。それは皆様にお任せしてありますので、期待しております、私は。大いに期待して、もう助けていただくのは国会議員の皆様しかございません。お助けいただきたいと思っております。ありがとうございます。 改正ということですので、私たちの期待どおりに、一〇〇%とは申しませんが、せめて八〇%ぐらいの期待はさせていただきたい…
ひで子さんからは、情報開示、それから検察官抗告、また目的外使用についてもいろいろと課題があるということをかねてから御指摘をいただいてまいりました。私たちの党のヒアリングにもお越しいただいて、そのようにお話を伺ってまいりました。 そこで、村山参考人にお話を伺いたいと思っております。 私は、今回の政府提出法改正案の中で、まだまだいろいろな課題があるというふうに思っております中で、今日、村山参考人は、証拠開示の課題について特に集中的にお話をくださいました。 今まで、再審開始が決定をされて、そして再審無罪がかち取られたケースの多くが、たまたま証拠が開示をさ…
お答えします。 まず、今までの運用を法務省は否定するものではないというふうに言っていますので、それが本当であれば今までと同じぐらいに出るんだろうと思います。しかし、問題は、今までと同じように出ていたのでは救済できないという場合がたくさんありますので、もっと豊富な証拠が開示されなきゃいけないというところが問題だと思います。 あと、もう一つ私が懸念しているのは、この法律ができたがゆえに狭まる可能性があるのではないかという気がしております。といいますのは、証拠提出命令で提出される証拠というのは、私は、現状で裁判所が勧告をしているという範囲よりも明らかに狭ま…
そのような判断を先生がされているという中で、例えば、今現役の裁判官の方あるいは元裁判官の方、元裁判官の方はいろいろ声明を出しておられて、答申案では不十分であるといったことも述べておられましたけれども、先生のところに現役の裁判官の皆さんからどういったお声が入っているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
まず、元裁判官というのは私の友人も何人かおりますので、いろいろと話をしますと、やはり、今回の閣法は証拠開示じゃない、それが致命的だという意見が圧倒的です。 それから、現役の裁判官はどう言っているかというと、裁判官の裁量による証拠開示命令若しくは証拠提出命令、これを是非とも条文で明確に命令権限を規定してほしいということを何人かから聞いています。恐らく、これは裁判官というのを意識しているんだと思うんですけれども、やはり、自分で審理をしている中で、どうしてもこういう証拠を提出させる必要があると強く思ったときに、関連性とかいろいろなことで要件をかけられると、そ…
このように、いわゆる抜け穴が非常に多くある、そういった政府案であると私も思っております。
ひで子さん、最後に一問だけ。
私は、政府が提出している法案がこのままの内容であれば、やはり抜け道がたくさんあるというふうに思いまして、このままであれば反対したい、反対だというふうに思っております。ひで子さんはどのようにお考えでしょうか。
私も抜け道があると思っております。だから、その抜け道のないように是非御検討いただきたいと思っております。
終わります。大変ありがとうございました。
次に、金村龍那君。
日本維新の会の金村龍那です。 本日は、お三人の参考人の皆様、貴重な意見陳述をいただきまして、ありがとうございました。 改めて、袴田参考人のお話をお聞きいたしまして、無実の罪を着せられて、四十七年と七か月自由を奪われ、そこに至る過程、お話を伺い、こういった、無辜の人が無実の罪を着せられることは本当になくしていかなければならない、そのために再審請求制度が本当に大切なんだという思いを伺いました。加えて、吉沢参考人からは、やはり被害者、御遺族、親族の皆様が抱える心のうちをしっかりお言葉にしていただきました。村山参考人からは、元裁判官、まさに袴田事件に携わった…
結局再審公判で争っていけるではないかという御趣旨だと思いますが、再審公判ということになると、そこでまた証人尋問ですとか、またいろいろな証拠調べがなされることになると思います。再審事由があるかないかだけの判断ではなくて、有罪、無罪を決めるための証拠、これの取調べがもう一度なされて、その過程において、被害者の証人尋問がもしかしたらあるかもしれない、ないかもしれないですけれども、あるかもしれない。そういうふうに、結局、再審公判に関与される被害者の精神的御負担というのは非常に大きいものになると思います。 なので、まずその前段階での再審請求審で、再審が認められる…
ありがとうございました。
やはり、再審請求されることそのものが、被害者や御遺族、親族の皆様に対する心の負担、そして新たな危険にさらされるかもしれないという恐怖、こういったものをしっかり解消していく必要があるし、またそういう状態にしてはならないというのはよく分かりました。一方で、無実の罪であればしっかりとそれを解消しなければならないし、さらには、いたずらに真犯人と決めつけるわけじゃないという意見書も拝見をいたしました。
その上で、村山参考人にお伺いしたいんですが、この検察官の不服申立てについてどのようなお考えか、お聞きさせてください。
お答えします。 私は、不服申立ては全面禁止すべきだというのが持論でございます。 まず、理屈の問題で、理屈をこねて申し訳ないんですけれども、検察官は再審請求審では当事者ではございません。ですから、当然、不服申立て権があるという議論は成立していません。また、再審開始決定は、有罪とか無罪とかいうのを判断する、そういう決定ではございません。つまり、やり直し裁判を命じるというだけでありまして、これは中間的な決定でございます。中間的な決定の場合に、それ自体に不服申立てをできるという制度はもちろんあるわけですけれども、基本的にはできない。当事者も基本的には不服申立…
ありがとうございました。
村山参考人のお話をお聞きした上で、やはり再審制度が無実の罪を晴らすためには本当に必要なんだということは痛いほどよく理解をいたしました。
その上で、被害者や御遺族、そして親族の心の負担やプライバシー、その点について、少し吉沢参考人にお伺いさせてください。
いわゆる性犯罪以外の犯罪でも、証拠の中には被害者やその御遺族が第三者に知られたくない情報があるとの御指摘もありましたが、ここで明かせるいわゆる具体的な意味、そういった内容について御教示いただけると助かります。
これを申し上げますと、事件が特定されてしまったり、それこそ御遺族や被害者の方に対する二次被害を与えかねませんので、ちょっと仮定の事件の話をさせていただければと思います。 例えば結婚詐欺事件があったとします。そうすると、その罪名自体は詐欺事件でありまして、いわゆる財産犯でありますので、それだけを見れば性犯罪とは全く関係ないように見えます。しかし、結婚する、しないで男女の関係が進行していく、交際関係が進行していく、そういう中で、当然、その交際の具体的な状況等が犯行に至る経緯として裁判の中でクローズアップされるということがあり得るわけです。 このようなこと…
やはり、無実の罪を着せられた人を、しっかりその汚名を晴らすためにも再審制度が必要だ、一方で、犯罪はそこに存在するわけですから、真犯人をどうしっかり逮捕そして起訴するのか、加えて、その犯罪において、やはり被害者、御遺族、親族の心の負担というものはしっかり考えていかなきゃいけないというのが、改めて理解をしておるところです。
その上で、時間も差し迫っておりますので、もう一問。
証拠の一覧表を裁判所に対してのみならず再審請求者側にも交付すべきとの意見もありますが、この点について、吉沢参考人、どのようにお考えでしょうか。
一覧表を請求人に交付するということについても、一部の御遺族の方から実際に御意見を伺いました。 その一覧表の中身にもよるだろうということではございますが、一番心配されていらっしゃったのは、例えば供述調書というものがあったとして、恐らく、供述調書だけじゃなくて、その供述者の氏名が書かれることになるんだろうなというふうに思われます。 そうすると、供述者が請求人に分かってしまって、請求人がどういう動きをするか分からないけれども、例えば、接触をして、請求人に有利なように証言してほしいとか、そういう行為に及ぶおそれがあるんじゃなかろうかというようなことを心配され…
今、吉沢参考人の方からも、証拠の中身によるという仮定の中で、一度被害に遭ったり、遺族になっているわけですから、やはり、負担をしっかり、二次被害、三次被害に至らないようにしていかなければならないと思います。
その上で、村山参考人に、同様なんですけれども、今、まさに証拠によるということでしたけれども、この再審請求者側にも交付すべきという意見についてどのようなお考えか、お示しください。
お答えします。 これは再審請求人に交付しないと意味がありませんと私は考えています。 確かに、御懸念があるというのは私も承知しておりますけれども、それは、現在、刑事訴訟法の三百十六条の十四の第四項というのがございまして、そういう点の懸念を払拭するための、防止する規定があるんですね。こういうものを活用すべきだと思いますし、また、吉沢参考人が申されましたように、罪名だけではないというのは、これは私もそのとおりだと思います。 ですから、どういうところで、どういう面でプライバシーの問題があるのか、被害者が更に被害を受けるのではないか、さらには、捜査協力者につ…
ありがとうございました。
改めてになりますが、やはり無実の罪はしっかり晴らさなければならない、一方で、真犯人もしっかり捕らえなければならないですし、また、被害者そして御遺族のプライバシーもしっかり守っていく、そのためのこの再審法改正の議論だということを改めてしっかり自覚をいたしまして、今後の質疑にも臨んでまいりたいと思います。
今日はどうもありがとうございました。
次に、小竹凱君。
国民民主党の小竹凱です。 五月二十六日の本会議から再審法の質疑が始まっていますけれども、ほぼ毎回、私は質問に立たせてもらっておりますが、立法府の立場として、再審請求人側にも犯罪被害者側にもどちらにも偏ることなく、しっかりと正しい判決を受けられる、そういった条文を書き込む、こういったことを日々念頭に置きながら質問に入っております。 本日は、三名の方から貴重な御意見を賜りまして、ありがとうございました。 質問に入りたいと思います。 まず、村山参考人にお聞きしたいと思います。 意見陳述の中で、検察官の不服申立てについて触れられていなかったので、ちょっ…
ありがとうございます。 まず、行為規範という言い方がどういう意味かということなんですけれども、これは検察官がそういう行為をするときにどうすべきか、そういう規範であるという意味合いでして、逆に言うと、それだけです。要するに、裁判上は余り意味がないというふうに理解されておりまして、検察官が守ればよしということであります。 行為規範だということを突き詰めていきますと、不服申立て書を受け取った裁判体としては、検察官がその行為規範にのっとっているかどうかという審査よりも、実態の問題ですね、要するに、即時抗告、開始決定が是か非かということを正面から判断をするとい…
ありがとうございます。 非常に重要な御指摘だったと思います。申立て書を見ただけで、この要旨だけで理解できるというか、完結している。その上で、説明が必要な場合とか、そういうところにはもう十分な根拠は当たらないということですね。非常に分かりやすい説明だったというふうに思います。 次は、吉沢参考人と村山参考人にお聞きしたいと思います。 先ほどの吉沢参考人の意見陳述の中に、御遺族の方、七事件十名の方に意見を聞かれたということで、再審が行いやすくなることをどう思うかという御趣旨があったかと思います。もう少しこれを具体的に、どういう聞き方をしたかということを教…
私が御遺族の方に質問させていただいた内容というのは、まず、最初から難しい条文ですとか議論されていることをお聞きしてもなかなか御遺族の方は頭に入ってこないと思いましたので、本当にざっくばらんに、再審が行いやすくなるとしたならばどう思われますか、どのような感想を持たれますでしょうかというふうに、本当にざっくばらんにお聞きしたものです。それを踏まえて、その後、個別のテーマについて御質問させていただいた、そういう流れで聞いております。
以上です。
お答えします。
事件が増えるかということでございますけれども、これはちょっと正直言ってよく分かりません。現在、年間三百件程度でございます。増えてもそれほど司法に負担がかかるという件数になるとは到底思えません。
開始決定が増えるかというと、これは証拠開示の関係がどうなるかによるかと思います。証拠開示の道が開かれれば、当然開始決定は増えるというふうに思います。それは、冤罪救済を目的とする法改正という意味合いでは、私は当然喜ぶべきことだというふうに理解しております。
ありがとうございます。 これによって司法に対して負担が増えるとか、そういうことではないということはよく分かりました。 証拠開示の部分に関しては、お聞きしたいと思っていたのですが、西村委員からありましたので、ちょっと飛ばして、村山参考人に改めてお聞きしたいと思います。 陳述の結びの部分で、私たちの時代の責任だということをおっしゃられておりました。また、袴田ひで子さんも、神が作った法律ではなく人間が作った法律だということを強くおっしゃられておりました。まさに変えるべきだと、私も同意見であります。もちろん、最終的に司法権の独立、ここは尊重されるべきではあ…
ありがとうございます。 大変難しい質問だというふうに思っていますけれども、まず、これだけ世の中で再審問題が議論されているということは、裁判所にも大変大きな影響を与えています。その証拠に、最高裁判所は二年続けて再審問題についての研究会を最高裁の司法研修所で開いているというふうに聞いています。また、現場の裁判官からも、再審について議論をしている、若しくは、正直言って私のところに問合せが来るというようなことも増えておりまして、現場の裁判官の意識も高まっています。それだけでも、現状がよくなる要素になっていることは間違いありません。 法制的に見ますと、証拠開示…
ありがとうございました。 目的外使用禁止規定の話が出ましたので、最後に、袴田ひで子さんにお聞きしたいと思います。 これまでこういった規定がなかったものが、今回作られるということになりますので、報道によれば、これが改悪だということもおっしゃられております。まさに袴田ひで子さんは当事者としてこれまで闘ってきた立場であったとして、今回この目的外使用禁止規定ができたことで、支援者であったり、マスコミですね、テレビなどに報道が制限されること、また情報共有ができなくなることによって、これができたとして、同じ立場に立ったときに闘い抜くことができたと思いますか。情報…
目的外使用というのは、私たちの袴田事件では、証拠が出てきて、弁護士さんが支援者に見せて、見せてといいますか公開して、協力して、あのみそ漬け実験になったんです。それで、マスコミにも知らせていました、すべからく。協力してくれたというとおかしいですが、すべからく目的外使用の禁止というものをなくしていただかないと、今後使えませんよね。それでは支援者も見られないし、マスコミも見られないということですので、是非、目的外使用というものは禁止してもらいたいと思っております、私は。禁止をなくしてもらいたいと思っております。それでないと、やはり助ける人も助けられないんですよ…
十分に伝わりました。
今日はお三方に貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。今後の議論に生かしたいと思います。
ありがとうございました。
次に、和田政宗君。
参政党の和田政宗でございます。 証拠の目的外使用、証拠の開示などを中心に、私は袴田参考人と村山参考人にお聞きをしていきたいというふうに思います。 本当に、袴田さんにおいては、苦難の道のりであったというふうに思います。支援者の広がりも、私は昔ボクシングをやっていたことがありまして、私の場合はアマチュアボクシングなんですけれども、今もプロボクシングのジムですとか、プロボクサーの後援会に入ったりですとか、そういったことをやっていて、巌さんがプロボクサーであったということもあり、本当に、ボクシング界も、何としてもこの冤罪というものを晴らす必要があるということ…
カラー写真が出てきてから、証拠がたくさん、六百点ぐらい開示されまして、弁護士さんが勢いづいたんですね。それまでは、弁護士さんも、証拠は出てこないし、もう何をしていいか分からぬということで悶々としていたと思うんです。 私は、弁護団には一切、ああせよ、こうせよということは言わないようにしておりました。それで、巌の差し入れとかなんとかぐらいの協力ぐらいしかできないと思って、それで運動しておりました。 あのときには本当にびっくりしまして、あんな写真があったのかと。隠されていたのか、隠していたのか、たまたま出さなかったのか知りませんが、そういう証拠を、冤罪であ…
更に袴田さんにお聞きできればというふうに思うんですけれども、カラー写真が出てきて、支援者の藤原さんでしたね、藤原さんがこれはおかしいんじゃないかということで実験をしたら、更におかしいということが分かったということがあったと思います。
あのときどういうふうに思ったかとかということがもしお答えできるようであれば、お願いをしたいというふうに思います。
藤原さんというのは、女性の支援者、お医者様の奥様でございます。 それで、自分で一人で一生懸命、誰に言われたでもなくて、うちにあるお酢とかしょうゆとか砂糖とか、いろいろそういうものに漬けてみて実験していたんですね。それが基になってそういう結果になったんですが、支援者の、支援者のというのは藤原さんばかりではなくて、山崎さんもそうです、皆さん、支援してくれる方たちが一生懸命になって、弁護士さんではなかなか手が回りかねるんですよ、幾ら頑張ってやりたいと思っても。だから、弁護士さんと連絡し合って、それでこういう結果に、私たちの、いい結果になったんです。 それで…
ありがとうございます。 今の観点で村山参考人にお聞きをしていきたいというふうに思います。 先ほど小竹委員からも同様の質問がありましたけれども、政府の答弁で、支援者が証拠というものを用いて検証する、こういったことは違法には当たらないということであるわけでありますけれども、例えば、メディアなどにおいてこれを使った場合に、提供した弁護人、弁護士さんが違法だと問われる可能性はあるわけでありますよね。 こういったことも含めて、本当に、今、袴田さんからお話がありましたように、支援者の力ですとか、こういう冤罪事件においてはメディアの力は大きいと思うんですけれども…
お答えします。 私は、正直申し上げて、裁判官をやっていたときにはそんなに実感していなかったんです、支援者の方の力というのは。今、分かってきまして、自分の浅はかさを恥じているわけなんですけれども。 現実に、支援がつかないと再審事件が進まないということがございます。目的外使用を禁止されますと、処罰されないまでも、処罰されるかもしれないということで、やはり自重するということになるんですね。そして、マスコミに提供するというのは、これは、今までの事例からすると、マスコミの提供は目的外の使用なんだというふうに考えられていますので、ここに踏み込むということはできな…
今、懲戒の話がありました。
私は、先日の当法務委員会でその点もお聞きをしました。過去、通常審において検察がまさに懲戒請求を弁護士会にした事例があるわけでありますけれども、こういったことは村山参考人はあってはならないということをお考えだということでよろしいですね。
議員の御指摘のとおりでございます。
それでは、証拠の開示のことについて村山参考人にお聞きをしたいというふうに思います。
今日のレジュメの中で、お話しになったところの三ページでありますけれども、証拠開示命令を条文で定める必要性のところで、実務上、閣法の提出命令は裁判所にとって使い勝手がよいとは言えない、どのような証拠があるか分からない状態において、日頃から提出された証拠の吟味を専門とする裁判官が、探索的な作業、証拠探しを行うとは考えにくいというふうに述べてございますけれども、御自身の体験も含めてお話しできるところが更にございましたら、御教示を願いたいというふうに思います。
ありがとうございます。 裁判官は、通常審では、当事者が請求してきた証拠を採用するかどうか、そして、その採用した証拠の中で取り上げるべきものが何かということで、信用性がどうかというような判断をしているのが常でございます。ですから、自分で何かあるのではないかということをやるというのは、通常審では一般的には行っていません。 そういう事件を圧倒的に多数抱えている裁判官が、この再審請求審についてこういう発想になるかというと、これは相当難しいと思います。これは、理屈よりも、実際に実務的に自分が身につけた感覚であり、仕事のやり方なんです。ですから、これはやはり実際…
ありがとうございます。 不服申立て制限のことについて、最後、村山参考人にお聞きをしたいというふうに思うんですけれども。 これも私も含めて各委員から累次の質問があるんですが、七ページに村山参考人がお書きになっているように、政府案にある十分な根拠という要件について、政府はこれを行為規範であると説明をしている、しかし、それでは検察官による不当な不服申立てを防ぐ歯止めにはならないということについて、累次聞いているんですけれども、一定の歯止めになるというような趣旨の発言を法務省はするわけでありますけれども、ここについて、改めて村山参考人にお答え願えればというふ…
お答えします。 これは、検察官にとって歯止めになるかという問題と、実際上、実効的な歯止めになるかという問題と、両方あると思います。行為規範というのは前者でございます。 つまり、検察官が実際に抗告申立てをするということになれば、十分な根拠があるというふうに主張するに決まっています。ですから、簡単に言うと、これはやった者勝ちということです。 要するに、十分な根拠があるということで申立てをすれば、行為規範なんだから、それまでと全く同じなんだということ、そういう理屈になりかねないのでございまして、そこにはやはり、行為規範だけではなくて、十分な根拠というもの…
ありがとうございます。
私が最後の質問者でありますので、村山参考人に最後にお聞きしたいのは、冒頭少し述べていただきましたけれども、村山参考人から見て、袴田事件というのは、これは何だったのか。いわゆる長さというものも含めて、感想としていただければというふうに思います。
お答えします。 私にとって、袴田事件を担当させていただいて、記録を読むうちに、大げさな言い方をしますと、裁判官としての人生観が変わってしまったというぐらいの事件であります。 私は、正直申し上げて、第二次請求審の一審の段階から、恐らく捜査官の捏造による大変な誤判事件だ、冤罪事件だというふうに思っていたわけですけれども、そういうことが本当に我が国で起きているんだということに、裁判所に身を置く者として、大変恐ろしい、そして、これまで幾多の裁判官が関わりながら、それを是正することができないでここまで来ているという現実、これに本当にショックを受けまして、これを…
終わります。
お三方、ありがとうございました。
これにて参考人に対する質疑は終了いたしました。
この際、参考人各位に一言御礼を申し上げます。
参考人の方々には、貴重な御意見をお述べいただき、誠にありがとうございます。委員会を代表して厚く御礼を申し上げます。
次回は、明十日水曜日午後零時五十分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時十一分散会