皆様おはようございます。岡山弁護士会に所属しております弁護士の吉沢徹と申します。今日はどうぞよろしくお願いいたします。
弁護士登録をして二十年になります。刑事事件に関しての取扱分野は、犯罪被害者やその御親族、御遺族の支援です。その中で比較的多く取り扱った事案としては、殺人、性犯罪被害、DV、ストーカー被害の事案です。
また、私は、日本弁護士連合会犯罪被害者支援委員会の委員の一人でもあります。私は再審制度の専門家ではありません。ですので、本日は、再審法の改正に関する私の個人的な意見を述べさせていただくというものではなく、複数の事件の複数の犯罪被害者の御遺族から直接再審法の改正に関する御意見を聞いた者として、その御遺族の意見を立法に生かしていただきたいという趣旨で、その御遺族の声を皆様に御報告させていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
法制審議会刑事法(再審関係)部会での議論がなされておりました令和七年十一月から十二月頃のことですが、私は、複数の犯罪被害者の御遺族から、議論されている再審法改正のことについて御意見を伺いました。それまで法制審議会刑事法(再審関係)部会では犯罪被害者の支援を行っている弁護士からの意見も出ていましたが、実際、御遺族たちはどう思われているのだろうかと疑問に思い、御意見を伺おうと思いました。お聞きしたのは、七つの事件の合計十名の御遺族です。事件は、殺人や強盗殺人等が含まれたものです。被告人が死刑判決を受けた事件、性犯罪が含まれている事件もあります。再審請求がなされた事件はありません。
私が御遺族の皆様から意見をお聞きした内容は、次の四つのテーマについてでした。一点目は、再審が行われやすくなることについてどう思うか、二点目は、検察官の不服申立てを禁止することについてどう思うか、三点目は、検察官の手持ち証拠について、通常審の裁判よりも再審請求人に対しより多くの証拠が開示されることについてどう思うか、四点目は、再審請求がなされた場合、法律上、死刑の執行の停止を義務づけることについてどう思うか、以上の四点です。
私が御遺族の皆様から御意見をお聞きするに当たっては、私の意見に御遺族の皆様が影響を受けないようにするため、御意見をお聞きする前後において私自身の意見を述べるということはしておりません。
お聞きしたところ、先ほど挙げました四つのテーマにつき、十名の御遺族の皆様がおおむね同じ意見を述べられました。この御意見は、御遺族の皆様が意見書を法務大臣に提出することを御希望されましたので、私の方で意見書にまとめました。その意見書には十名の御遺族が連署され、令和七年十二月十一日に御遺族の代表者が法務大臣に提出されました。この意見書の内容について、時間の関係上、その意見の内容の一部について御紹介したいと思います。御紹介させていただくのは、先ほど申し上げました四つのテーマのうち三つです。
まず、一点目の、再審が行われやすくなることについてどう思うかとの点です。御意見を紹介します。
私たち遺族が関わってきた七つの裁判では、そのうち三つの裁判が地方裁判所の裁判で確定しましたが、一つの裁判では高等裁判所まで、二つの裁判では最高裁判所まで争われて有罪が確定しました。
起訴がされてから判決が確定するまで、どの事件も何年もかかりました。この間、判決がどうなるか心配で、夜も十分に寝られず、心身共に疲れ果てました。そして、どの事件も時間をかけて慎重に審理がなされ、その結果、ようやく判決が確定したものだと思っています。
このような過程をたどった裁判がもしもう一度行われるとしたなら、私たちはまた同じ苦しみを味わわなければなりません。とても耐えられるものではありません。もちろん、私たちは真犯人を処罰してほしいと思っています。しかし、真犯人の有罪判決が確定したにもかかわらず、それを覆されてしまうことも耐えられることではありません。
これまで行われてきた刑事裁判はそんなに信用できないものなのでしょうか。そうではないはずです。これまでに行われてきた再審を求める手続は、実際には、その大部分が、真犯人であるにもかかわらず罰を免れようとするために行われてきたのではないでしょうか。
私たちは、再審が行われやすくなることに強く反対します。
この点の御遺族の意見は以上です。
次に、二点目の、検察官の不服申立てを禁止することについてどう思うかとの点です。御意見を紹介します。
なぜ検察官による不服申立てだけを禁止するべきなのでしょうか。裁判官も間違った判断をする可能性はあるはずです。だからこそ、通常の裁判では、地方裁判所だけでなく、高等裁判所、最高裁判所で審理がなされるのだと思います。そうであれば、再審を行うかどうかの裁判も、裁判官が間違った判断をする可能性がある以上、検察官が不服申立てをすることを認めるべきです。
もし、裁判官が判断を誤り、再審を行うべきではない事件で再審を行うべきと判断したのに、そのような誤った判断を放置していれば、再審での判断が、その誤った判断に引きずられて、適切な判断がなされないのではないかという心配もあります。そうなれば、真に罪を犯した犯人が処罰を免れることになりかねません。そのようなことは絶対に許されるべきではありません。だからこそ、再審を行うかどうかの判断は慎重になされるべきだと思います。
もし、再審を行うかどうかの手続が長期化する原因は不服申立てができることにある、その長期化を防ぐためには検察官の不服申立てを禁止するべきだというのであれば、再審を求める人の不服申立ても禁止するべきです。そうでないと、全く公平ではないと思います。
私たちは、検察官の不服申立てを禁止することに強く反対します。
この点の御遺族の意見は以上です。
次に、三点目の、検察官の手持ち証拠について、通常審の裁判よりも再審請求人に対しより多くの証拠が開示されることについてどう思うかとの点です。御意見を紹介します。
通常の裁判でも、検察官から被告人側に多くの証拠資料は開示されると聞いています。その証拠資料の中には、被害者本人を始め、私たち遺族を含め、捜査に協力してくださった様々な方のプライバシー情報が多く含まれているものもあります。
被告人の有罪、無罪を決める裁判のときも、私たち遺族は、そのような情報が被告人に伝わることによって、被告人から逆恨みされないか、被告人が出所してきた後、プライバシーに関する情報をSNSなどで漏らされるのではないだろうかなどとずっと心配で不安に感じていました。今でも不安に感じています。
もし、再審を求める裁判で通常の裁判よりも多くの証拠資料を検察官が開示しないといけないということになれば、そのような不安が更に大きくなります。捜査に協力してくださる方もいなくなってしまうのではないでしょうか。
しかも、通常の裁判よりも再審を求める裁判の方が多くの証拠が開示されることになれば、より多くの証拠の開示が得られることを期待して、再審を求める人が増えると思います。そうなれば、いつまでたっても裁判が終わらず、被害者や遺族は、いつまでたってもつらい、苦しい思いをし続けなければなりません。
私たちは、再審が行われるかどうかを決める手続で、それまで以上に検察官から再審を求める人に対して証拠が開示されるようになることに強く反対します。
この点の御遺族の意見は以上です。
この御遺族の意見について若干補足いたしますと、殺人などいわゆる性犯罪でない事件であっても、犯行に至る経緯の中で、男女の問題など被害者ないしその御遺族が第三者に知られたくない情報が含まれている事件があります。証拠開示による名誉やプライバシーの流出の問題は、性犯罪に限られるものではございません。
意見書の最後には、次のようなことも書かれています。
再審の手続は例外中の例外の手続なはずです。再審がなされやすくなれば、四審制以上になってしまい、いつまでたっても裁判が終わらないことになります。そうなれば、日本の刑事裁判制度は崩壊してしまいかねません。くれぐれも罪を犯した者が罪を免れるような社会にならないようにしていただくことを切望いたします。
意見書の内容は以上です。
なお、意見書には書かれていませんが、刑事事件記録の目的外使用を認めるか、罰則つきで禁止するかということについては、ある御遺族から、証拠資料は再審を認めるかどうかを決める裁判のためだけに使われるべきなのは当然ではないのか、罰則つきの禁止がなされないのであれば、被害者や関係者の名誉やプライバシーが流出するリスクが高まるのではないかなどということを理由に、罰則つきで禁止してほしいという御意見をいただきました。
最後に、皆様にお願いをさせていただきたいと存じます。
先日の法務委員会での上谷参考人も発言されておられましたが、犯罪被害者やその御親族、御遺族の皆様は、誰でもいいから処罰してほしいなどとは考えられておられません。犯罪被害者やその御親族、御遺族は、言うまでもなく、被害に遭うことで大変つらく苦しい思いをされ、さらに、長い裁判で、再び大変つらく苦しい思いをして闘ってこられています。
しかし、これから改正されようとしている法律の内容によっては、三審制の中で慎重に審理がなされ、判決が確定したはずなのに、濫用的な再審請求が増加して不当に裁判が蒸し返されるのではないか、その過程で、犯罪被害者やその親族、遺族の名誉やプライバシーが不当に侵害されるのではないか、真犯人が処罰を不当に免れることになるケースが増えるのではないかなどということを懸念されています。
冤罪被害者を救済することは、言うまでもなく大変重要なことです。犯罪被害者やその御親族、御遺族の心情への配慮、名誉、プライバシー等の利益の保護も重要なことです。これらのことを十分念頭に置いていただいた上で御議論いただきたいと存じます。
以上です。ありがとうございました。(拍手)
0会会議録情報政府参考人など
令和八年六月九日(火曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 井上 英孝君
理事 木原 誠二君 理事 高見 康裕君
理事 谷川 とむ君 理事 藤原 崇君
理事 西村智奈美君 理事 三木 圭恵君
理事 小竹 凱君
井出 庸生君 稲田 朋美君
上川 陽子君 神田 潤一君
小泉 龍司君 世古万美子君
武部 新君 辻 秀樹君
辻 由布子君 寺田 稔君
西山 尚利君 福原 淳嗣君
藤沢 忠盛君 藤田ひかる君
古川 禎久君 三ッ林裕巳君
保岡 宏武君 山本 大地君
有田 …
この発言のページ
1井井上英孝(維新)
これより会議を開きます。
内閣提出、刑事訴訟法の一部を改正する法律案及び西村智奈美君外三名提出、刑事訴訟法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
本日は、両案審査のため、参考人として、岡山弁護士会所属弁護士吉沢徹君、袴田ひで子君、弁護士村山浩昭君、以上三名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に委員会を代表して一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙の中、御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見を賜れれば幸いに存じます。どうかよろしくお願いいたします。
次に、議事の…
この発言のページ
- (上の発言)
2吉吉沢徹岡山弁護士会所属弁護士
皆様おはようございます。岡山弁護士会に所属しております弁護士の吉沢徹と申します。今日はどうぞよろしくお願いいたします。
弁護士登録をして二十年になります。刑事事件に関しての取扱分野は、犯罪被害者やその御親族、御遺族の支援です。その中で比較的多く取り扱った事案としては、殺人、性犯罪被害、DV、ストーカー被害の事案です。
また、私は、日本弁護士連合会犯罪被害者支援委員会の委員の一人でもあります。私は再審制度の専門家ではありません。ですので、本日は、再審法の改正に関する私の個人的な意見を述べさせていただくというものではなく、複数の事件の複数の犯罪被害者の御遺族から直接再審法の改正に関する御意見を聞いた者として、その御遺族の意見を立法に生かしていただきたいという趣旨で、その御遺族の声を皆様に御報告させていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
法制審議会刑事法(再審関係)部会での議論がなされておりました令和七年十一月から十二月頃のことですが、私は、複数の犯罪被害者の御遺族から、議論されている再審法改正のことについて御意見を伺いました。それまで法制審議会刑事法(再審関係)部会では犯罪被害者の支援を行っている弁護士からの意見も出ていましたが、実際、御遺族たちはどう思われているのだろうかと疑問に思い、御意見を伺おうと思いました。お聞きしたのは、七つの事件の合計十名の御遺族です。事件は、殺人や強盗殺人等が含まれたものです。被告人が死刑判決を受けた事件、性犯罪が含まれている事件もあります。再審請求がなされた事件はありません。
私が御遺族の皆様から意見をお聞きした内容は、次の四つのテーマについてでした。一点目は、再審が行われやすくなることについてどう思うか、二点目は、検察官の不服申立てを禁止することについてどう思うか、三点目は、検察官の手持ち証拠について、通常審の裁判よりも再審請求人に対しより多くの証拠が開示されることについてどう思うか、四点目は、再審請求がなされた場合、法律上、死刑の執行の停止を義務づけることについてどう思うか、以上の四点です。
私が御遺族の皆様から御意見をお聞きするに当たっては、私の意見に御遺族の皆様が影響を受けないようにするため、御意見をお聞きする前後において私自身の意見を述べるということはしておりません。
お聞きしたところ、先ほど挙げました四つのテーマにつき、十名の御遺族の皆様がおおむね同じ意見を述べられました。この御意見は、御遺族の皆様が意見書を法務大臣に提出することを御希望されましたので、私の方で意見書にまとめました。その意見書には十名の御遺族が連署され、令和七年十二月十一日に御遺族の代表者が法務大臣に提出されました。この意見書の内容について、時間の関係上、その意見の内容の一部について御紹介したいと思います。御紹介させていただくのは、先ほど申し上げました四つのテーマのうち三つです。
まず、一点目の、再審が行われやすくなることについてどう思うかとの点です。御意見を紹介します。
私たち遺族が関わってきた七つの裁判では、そのうち三つの裁判が地方裁判所の裁判で確定しましたが、一つの裁判では高等裁判所まで、二つの裁判では最高裁判所まで争われて有罪が確定しました。
起訴がされてから判決が確定するまで、どの事件も何年もかかりました。この間、判決がどうなるか心配で、夜も十分に寝られず、心身共に疲れ果てました。そして、どの事件も時間をかけて慎重に審理がなされ、その結果、ようやく判決が確定したものだと思っています。
このような過程をたどった裁判がもしもう一度行われるとしたなら、私たちはまた同じ苦しみを味わわなければなりません。とても耐えられるものではありません。もちろん、私たちは真犯人を処罰してほしいと思っています。しかし、真犯人の有罪判決が確定したにもかかわらず、それを覆されてしまうことも耐えられることではありません。
これまで行われてきた刑事裁判はそんなに信用できないものなのでしょうか。そうではないはずです。これまでに行われてきた再審を求める手続は、実際には、その大部分が、真犯人であるにもかかわらず罰を免れようとするために行われてきたのではないでしょうか。
私たちは、再審が行われやすくなることに強く反対します。
この点の御遺族の意見は以上です。
次に、二点目の、検察官の不服申立てを禁止することについてどう思うかとの点です。御意見を紹介します。
なぜ検察官による不服申立てだけを禁止するべきなのでしょうか。裁判官も間違った判断をする可能性はあるはずです。だからこそ、通常の裁判では、地方裁判所だけでなく、高等裁判所、最高裁判所で審理がなされるのだと思います。そうであれば、再審を行うかどうかの裁判も、裁判官が間違った判断をする可能性がある以上、検察官が不服申立てをすることを認めるべきです。
もし、裁判官が判断を誤り、再審を行うべきではない事件で再審を行うべきと判断したのに、そのような誤った判断を放置していれば、再審での判断が、その誤った判断に引きずられて、適切な判断がなされないのではないかという心配もあります。そうなれば、真に罪を犯した犯人が処罰を免れることになりかねません。そのようなことは絶対に許されるべきではありません。だからこそ、再審を行うかどうかの判断は慎重になされるべきだと思います。
もし、再審を行うかどうかの手続が長期化する原因は不服申立てができることにある、その長期化を防ぐためには検察官の不服申立てを禁止するべきだというのであれば、再審を求める人の不服申立ても禁止するべきです。そうでないと、全く公平ではないと思います。
私たちは、検察官の不服申立てを禁止することに強く反対します。
この点の御遺族の意見は以上です。
次に、三点目の、検察官の手持ち証拠について、通常審の裁判よりも再審請求人に対しより多くの証拠が開示されることについてどう思うかとの点です。御意見を紹介します。
通常の裁判でも、検察官から被告人側に多くの証拠資料は開示されると聞いています。その証拠資料の中には、被害者本人を始め、私たち遺族を含め、捜査に協力してくださった様々な方のプライバシー情報が多く含まれているものもあります。
被告人の有罪、無罪を決める裁判のときも、私たち遺族は、そのような情報が被告人に伝わることによって、被告人から逆恨みされないか、被告人が出所してきた後、プライバシーに関する情報をSNSなどで漏らされるのではないだろうかなどとずっと心配で不安に感じていました。今でも不安に感じています。
もし、再審を求める裁判で通常の裁判よりも多くの証拠資料を検察官が開示しないといけないということになれば、そのような不安が更に大きくなります。捜査に協力してくださる方もいなくなってしまうのではないでしょうか。
しかも、通常の裁判よりも再審を求める裁判の方が多くの証拠が開示されることになれば、より多くの証拠の開示が得られることを期待して、再審を求める人が増えると思います。そうなれば、いつまでたっても裁判が終わらず、被害者や遺族は、いつまでたってもつらい、苦しい思いをし続けなければなりません。
私たちは、再審が行われるかどうかを決める手続で、それまで以上に検察官から再審を求める人に対して証拠が開示されるようになることに強く反対します。
この点の御遺族の意見は以上です。
この御遺族の意見について若干補足いたしますと、殺人などいわゆる性犯罪でない事件であっても、犯行に至る経緯の中で、男女の問題など被害者ないしその御遺族が第三者に知られたくない情報が含まれている事件があります。証拠開示による名誉やプライバシーの流出の問題は、性犯罪に限られるものではございません。
意見書の最後には、次のようなことも書かれています。
再審の手続は例外中の例外の手続なはずです。再審がなされやすくなれば、四審制以上になってしまい、いつまでたっても裁判が終わらないことになります。そうなれば、日本の刑事裁判制度は崩壊してしまいかねません。くれぐれも罪を犯した者が罪を免れるような社会にならないようにしていただくことを切望いたします。
意見書の内容は以上です。
なお、意見書には書かれていませんが、刑事事件記録の目的外使用を認めるか、罰則つきで禁止するかということについては、ある御遺族から、証拠資料は再審を認めるかどうかを決める裁判のためだけに使われるべきなのは当然ではないのか、罰則つきの禁止がなされないのであれば、被害者や関係者の名誉やプライバシーが流出するリスクが高まるのではないかなどということを理由に、罰則つきで禁止してほしいという御意見をいただきました。
最後に、皆様にお願いをさせていただきたいと存じます。
先日の法務委員会での上谷参考人も発言されておられましたが、犯罪被害者やその御親族、御遺族の皆様は、誰でもいいから処罰してほしいなどとは考えられておられません。犯罪被害者やその御親族、御遺族は、言うまでもなく、被害に遭うことで大変つらく苦しい思いをされ、さらに、長い裁判で、再び大変つらく苦しい思いをして闘ってこられています。
しかし、これから改正されようとしている法律の内容によっては、三審制の中で慎重に審理がなされ、判決が確定したはずなのに、濫用的な再審請求が増加して不当に裁判が蒸し返されるのではないか、その過程で、犯罪被害者やその親族、遺族の名誉やプライバシーが不当に侵害されるのではないか、真犯人が処罰を不当に免れることになるケースが増えるのではないかなどということを懸念されています。
冤罪被害者を救済することは、言うまでもなく大変重要なことです。犯罪被害者やその御親族、御遺族の心情への配慮、名誉、プライバシー等の利益の保護も重要なことです。これらのことを十分念頭に置いていただいた上で御議論いただきたいと存じます。
以上です。ありがとうございました。(拍手)
3井井上英孝(維新)
ありがとうございました。
次に、袴田参考人にお願いいたします。
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4袴袴田ひで子政府参考人など
袴田ひで子でございます。
私の弟巌は、殺人犯、死刑囚として、四十七年七か月、拘置所に収監されておりました。冤罪を訴えて、弁護士さんや支援者とともに、見えない権力と、真実を求めて闘ってまいりました。五十七年でございます。何でこんなに長くかかったのでしょう。再審請求は、見えない、ラクダを穴に通すと申しますか、再審法に不備があるからだと思っております。
巌が最高裁で一審の死刑が確定した後、私は記者会見をいたしましたが、そのときに皆さんが敵に見えました。弁護士さんも支援者も、何だか知らないけれども全部敵に見えました。それで、拘置所へ行って、巌に、これからは何…
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5井井上英孝(維新)
ありがとうございました。
次に、村山参考人にお願いいたします。
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