参議院 憲法審査会 第1号
2026年4月15日・86 発言・国会会議録で会議の全文を見る(外部サイト、新しいタブで開きます)
発言の全文
令和八年四月十五日(水曜日) 午後零時三十分開会 ───────────── 委員氏名 会 長 長浜 博行君 幹 事 岩本 剛人君 幹 事 古賀友一郎君 幹 事 古庄 玄知君 幹 事 中西 祐介君 幹 事 小沢 雅仁君 幹 事 吉田 忠智君 幹 事 川合 孝典君 幹 事 谷合 正明君 幹 事 片山 大介君 幹 事 安達 悠司君 いんどう周作君 加田 …
ただいまから憲法審査会を開会いたします。
参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査のため、憲法に対する考え方についてのうち、参議院議員選挙における一票の較差について、本日の審査会に全国知事会副会長・鳥取県知事平井伸治君及び徳島弁護士会合区問題PT座長・弁護士志摩恭臣君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ないと認め、さよう決定いたします。
─────────────
日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査を議題といたします。
本日は、まず、憲法に対する考え方について各会派の意見表明を五分以内で行います。
発言時間につきましては、経過状況をメモで通知し、時間が超過した際はベルを鳴らしますので、あらかじめ御承知願います。
なお、御発言は着席のままで、また、氏名標はお立ていただかなくて結構でございます。
それでは、御意見を順次お述べいただきたいと存じます。
中西祐介君。
自由民主党の中西祐介でございます。 本審査会が設置以来、これまでの憲法審査会における各会派の御議論を積み重ねていただいたことに心から敬意を表します。今国会においても、吉田筆頭とともに、丁寧に、また緊密に協議ができるよう、させていただけるように、与野党で充実した審議が図られるよう、与党筆頭幹事として憲法審査会を運営していきたいと存じますので、よろしくお願いいたします。国民の皆様の負託に応えるため、この議論というものを積み重ね、形にしていく努力をしてまいりたいと存じます。 我が党は、これまでの憲法審査会において重ねて主張してまいりましたが、自衛隊の明記、…
小西洋之君。
会派を代表して、憲法に対する考え方を述べます。 立憲民主党は、さきの総選挙で立憲主義の論戦に尽くしてきた多くの衆議院の同志を失いました。しかし、立憲民主党は、党綱領の下、党の憲法見解を堅持し、全国の自治体議員、党員、協力党員、パートナーズ、そして市民の皆様とともに、より重要となった党の使命、責任を果たすため、これまで以上に、立憲主義に基づく論憲の力で憲法を守り生かすための取組を進めることを党の憲法調査会長として申し上げさせていただきます。 さて、四月十二日の自民党党大会で高市総理は、改憲の時は来た、一年以内に改憲発議のめどをなどと演説し、九日の衆議院…
山田吉彦君。
国民民主党・新緑風会の山田吉彦です。 憲法は何のためにあるのか。言うまでもなく、国民の安心、安全な生活を守るためです。それは、主権国家の三要件である国民、国土、主権を維持することにほかなりません。しかし、今の日本を取り巻く現実はどうでしょうか。平和を希求する理想の陰で守られるべきものが崩れているのではないか。私は強い危機感を感じております。 まず、憲法前文ですが、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」と書かれています。美しい言葉です。しかし、今の国際状況を直視したい。力による現状変更を試みる国、一方的…
谷合正明君。
公明党の谷合正明です。 公明党として、改めて憲法に対するスタンスを申し述べます。 昨年十一月二十六日の本審査会で申し述べたとおり、日本国憲法の国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義の三原理を普遍の原理として堅持した上で、新たな理念や課題を踏まえつつ、必要な規定を付け加える加憲が検討されるべきです。 こうしたスタンスを前提に、憲法九条と自衛隊をめぐる問題、参議院の緊急集会、国民投票法、マイノリティーの人権、参議院の選挙制度、政党条項を主要論点として議論を深めていくべきです。 冒頭、公明党として基本スタンスを堅持している点、議論を深めていくべきと考…
片山大介君。
日本維新の会の片山大介です。 参議院憲法審査会の審議は、去年十一月以来、五か月ぶりとなります。今国会では去年とほぼ同じ四月からの始まりですが、今国会は、既に今週、来週と二週続けての開催が決まるなど、今まで以上に議論を行う機運が高まってきていることをうれしく思います。 我々日本維新の会は、既に、教育の無償化、統治機構の改革、憲法裁判所の設置、自衛隊の明記、それに緊急事態条項の創設の五項目の改正原案を公表し、緊急事態条項に関しては国民民主党などとともに条文案を策定しています。 それに加えて、去年九月には、提言「二十一世紀の国防構想と憲法改正」を発表しま…
塩入清香君。
参政党の塩入清香です。 まず、我が党の基本的な立場を申し上げます。 参政党は、現在の日本国憲法の制定過程について、占領下で策定されたという点から、その正統性に一定の疑義を持っております。憲法は与えられるものではなく、自ら定めるものであるべきです。憲法には、日本人の価値観を反映し、日本が自立するための理念が必要です。 そのため、私たちは、部分的な改憲ではなく、国民自身が主体となって憲法を一から作り直す創憲を提唱しております。戦後八十年、今こそ借り物の憲法から卒業すべきときです。 我が国は現存する世界最古の国家であり、長い歴史の中で培われた知恵は、習…
山添拓君。
日本共産党を代表し、憲法に対する考え方について意見を述べます。 高市総理は、施政方針演説以来、どのような国をつくり上げたいのか、その理想の姿を物語るものが憲法と繰り返しています。最も重い憲法尊重擁護義務を負う総理のこの言い分は、憲法は権力を縛るものという立憲主義をわきまえない暴論です。発議のめどが立った状態で来年の党大会を迎えたいとも述べますが、権力の座にある総理が期限を切って改憲発議を迫るなど論外です。 自民党の新ビジョンは、改憲が今後三十年の安全保障を考える上でもこれまでになく死活的に求められているとし、衆議院の憲法審査会では、国防の規定を憲法に…
奥田ふみよ君。
れいわ新選組、奥田ふみよです。 憲法は主権者である国民から政府に突き付けた命令。私たち政治家は、それを決して忘れてはいけない。どこかの総理が、国の理想の姿を物語るのは憲法だとたわ言を言っていた。憲法は理想を語っているのではない。政府に突き付けた命令だ。 なぜか。理由は、憲法ができるきっかけとなった八十年前の戦争。外交の大失敗と政府の暴走により戦争を引き起こし、三百十万人もの国民が殺された。政府は、その行為が国家犯罪であることを認め、主権を国民に享受した上で、国民が最高権力者として、おい、政府、二度と私たちの国民の自由を奪うなよ、命を奪うなよと叫び、命…
以上で各会派の意見表明を終了いたします。
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これより、憲法に対する考え方についてのうち、参議院議員選挙における一票の較差について憲法審査会事務局から令和四年通常選挙定数較差訴訟の最高裁判決の説明を聴取いたします。
なお、発言は着席のままで結構でございます。
本多憲法審査会事務局長。
令和四年通常選挙定数較差訴訟の最高裁判決について御説明いたします。 お手元の判決九ページを御覧ください。 同判決は、まず、憲法は、投票価値の平等を要求していると解されるとした上で、投票価値の平等は、選挙制度の仕組みを決定する唯一、絶対の基準となるものではないとし、十ページから十一ページにかけ、憲法が、二院制の下で、参議院議員について任期を六年とし、解散もなく、半数改選を行うと定めている趣旨は、多角的かつ長期的な視点からの民意の反映、衆議院との権限の抑制、均衡等を図る趣旨であると解されるとして、いかなる選挙制度によって、その趣旨の実現と投票価値の平等の…
以上で説明の聴取は終了いたしました。
この際、憲法審査会会長として申し上げます。
傍聴の方に申し上げます。
傍聴人は、傍聴規則により、議事に関する賛否の表明その他議事の妨害になるような行為は禁止されております。御理解と御協力をよろしくお願いをいたします。
速記を止めてください。
〔速記中止〕
速記を起こしてください。 これより、憲法に対する考え方についてのうち、参議院議員選挙における一票の較差について参考人の皆様から御意見を伺います。 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。 本日は、御多忙のところ本審査会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。 議事の進め方でございますが、平井参考人、志摩参考人の順にお一人十分程度で順次御意見をお述べいただいた後、各委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。 全体の…
本日は、こうして、長浜会長の下、憲法審査会に私ども全国知事会を呼んでいただきまして、誠にありがとうございました。 日頃は、中西議員、古賀議員、岩本議員、古庄議員、そして吉田議員、小沢議員、川合議員、谷合議員、また片山議員、安達議員始め、この審査会の皆様にいろいろと御審議をいただき、特に今日からこの審議が活発化するということになり、我々地方団体も、新しい世の中をこの憲法の下で改正をしながらつくっていくのかな、どんな議論があるのかと非常に期待をしているところでございます。是非、私どものそうした意見も聴取をしていただきまして、忌憚のない意見交換、今後、地方側…
ありがとうございました。
次に、志摩参考人にお願いいたします。志摩参考人。
徳島弁護士会の志摩でございます。 この度は、このような機会を与えていただき、ありがとうございます。 私の所属する徳島弁護士会では、昨年四月に参議院議員選挙区選挙の合区制度の早急な解消を求める意見書を発表しました。本日は、その意見書を基礎にお話をさせていただきます。 まず、当会がこの意見書を発表することになった経緯について説明します。 合区制度は、平成二十七年の公職選挙法改正により、一票の較差の是正のため、四県を二合区とし始まりました。合区制度下では、合区対象四県とも、以前よりも有権者の関心が高まりづらくなりました。最高裁判決でも指摘されているよう…
ありがとうございました。
以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑を希望される方は、氏名標をお立ていただき、会長の指名を受けた後、御発言を願います。
なお、質疑が終わった方は、氏名標を横にお戻しください。
参考人の方々におかれましては、答弁の際、挙手の上、会長の指名を受けた後、御発言を願います。
それでは、質疑のある方は氏名標をお立てください。
質疑時間は答弁を含め各八分以内といたします。
中西祐介君。
自民党の中西祐介でございます。 本日は、平井伸治全国知事会副会長様、また志摩恭臣徳島弁護士会PT座長様、それぞれ大変お忙しい中、御出席を賜りまして、心から感謝申し上げます。持ち時間八分でありますので、簡潔に申し上げたいと思います。 まず、二点平井参考人に伺いたいと思いますが、先ほどは、都道府県単位で行政執行する上で、この合区というものが、まさに投票率の低下であるとか白票の増加という弊害を述べていただきました。 別の観点から伺いたいんですが、憲法制定当時には予想できなかったこの人口集中が、この八十年、七十年ないしで行われているというふうに存じておりま…
平井参考人。
失礼いたしました。 ありがとうございます。 中西議員の方からお話をいただきましたが、まず、いろんなことが考えられますけど、人口が集中している中で今後どうなっていくのかということだと思います。先ほどもいろいろと議論がございましたけれども、やはりどういうふうに参議院の民意の構成をつくっていくかということに尽きるのだと思っています。 例えばアメリカであれば、ワイオミング州でもカリフォルニア州でも、全て一人の一回の選出であって、二人の上院議員ということであります。こういうようなことは、例えばドイツであれば、ラントに対して任命をするというような行為がある。ま…
貴重な御意見ありがとうございます。 とりわけ第八章の充実のことにも御言及がございましたけれども、参議院においては、まさに国の緊急事態を想定した緊急集会の充実ということの議論も深めたいと考えておりますので、今後、全国知事会からの御意見も賜っていきたいというふうに考えています。 次に、志摩参考人にお伺いしたいと思います。 非常にユニークな発想を御開陳をいただいたと思っております。 一つは公務員を選定、罷免する権利という角度から、もう一点はまさに較差の定義ということで、選挙区だけに注目したものではなくて、同日に投票する比例区の権利も併せた発想を御開陳を…
ありがとうございます。 十分な答えになるかどうかは分かりませんけれども、昨年、参議院の通常選挙がございまして、今、それの一票の較差の訴訟、上告審にかかっております。昨年の十月から十一月にかけて合計で十六の高裁判決がありましたけれども、そのうち私が注目すべきだと思っているのは、令和七年十月三十日の東京高裁の判決だと思っています。非常にその判決自体、ユニークなことを書いてあって、高裁判決自体の中で、裁判所なりに今のこの参議院の一票の較差の問題、整理をし、その独自の見解を述べている部分があります。 その中で私が若干違和感を持ったのが、立法府と司法府のキャッ…
大変示唆に富む御発言であったというふうに承知いたします。
最後にお触れいただきましたブロック制の評価につきましても、この合区制度はまさに徳島、高知は南四国ブロックであると、この弊害をブロック制にすれば拡大するだけだという御指摘は非常に実感の伴うものでございました。大変貴重な御意見を誠にありがとうございました。
以上です。
小沢雅仁君。
立憲民主・無所属の小沢雅仁でございます。 私からも両参考人の御出席に深く御礼申し上げたいと思います。 質問の前に、我が会派の参議院の選挙制度と一票の較差、さらには合区問題への取組について御説明をさせていただきます。 我が会派は、合区は投票率の低下、無効投票、白紙投票の増加など民主主義の根幹に関わる深刻な弊害が生じ、制度として限界に至っており、その不合理は解消されるべきと考えております。そして、我が会派は、そのための取組として、憲法改正の手段にはよらず、さきの本多事務局長からの説明にもありました歴代の最高裁判決が繰り返し示している一票の較差と国会裁量…
まず、平井参考人。
ありがとうございます。 合区につきまして、非常に党としても見識のあるお話をいただき有り難く存じますし、緊急集会、先ほどもございましたが、そういう参議院の独自の機能というものを是非お果たしいただくように、憲法論も含めて御議論をいただければ有り難いと思います。その際に、地方の府のようなことが多分参議院の議員構成、選挙区制度にも影響すると思いますので、是非御検討をいただければ有り難いと思います。 私ども、それぞれ鳥取、島根両県、それから徳島、高知両県が合区したことになりますけれども、歴史的には実は非常に微妙なものがございまして、それぞれ一遍一緒になったとこ…
今の平井知事のお話を受けて、私も徳島、高知のこと少しお話しいたしますと、明治の初期の頃は、実は一度だけ徳島と高知、合併したことがございました。それは、高知県に徳島県が吸収されました。高知県庁があり、それの支部として、徳島に高知県庁の支部が置かれ、数年だったと思いますけれども、吸収されたことございます。 今の都道府県の原型ができたのは、明治二十一年に香川県が愛媛県から独立して、それで今の原型ができているわけなんですけれども、四国四県につきましても、やはり利害関係は非常に、四国は一つと言いながら、やはりいろんな利害関係はあると。私が知る限りでは、一番それが…
ありがとうございます。
もう一点、志摩参考人に簡潔にお伺いしたいんですが、投票価値の平等とはどういうことかということと、投票価値の平等至上主義の弊害について、簡潔にお考えを聞かしていただければ有り難いと思います。
投票価値の平等というのはやはり、先ほどの意見陳述で申し上げさせていただきましたけれども、我々有権者が持っているのはあくまで選挙区選挙の投票用紙、比例代表選挙の投票用紙、それを合わせて我々は主権者として参議院議員を選んでいるんです、衆議院議員を選んでいるんです。そうだとすると、そのうちの一つの投票用紙の部分だけで議論するのがどうなのかと。あくまで、価値としては、我々国民が参議院議員を選ぶとして、その参議院議員全体を選ぶことについてどういうふうに差があるのか、その差が許されるのかということを考えるべきだと思っています。 少し長くなって申し訳ないんですけれど…
いや、時間が参りましたので、大丈夫です。
よろしいですか。
はい。
大変参考になりました。これで質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
上田清司君。
ありがとうございます。 両参考人には、本日誠にありがとうございます。国民民主党の参議院議員上田清司でございます。 まず、志摩参考人にお伺いしたいんですが、合区制度は四十七都道府県単位の選挙制度の中では非常に異質である、このように認識しているところではまさしく同じでありますが、例えば、たまたま今回、今回というか今、現行制度の中では、徳島と高知、また島根と鳥取は隣り合わせでありますけれども、人口の少ないもの同士を掛け合わせていくという概念に立っていけば、場合によっては飛び地ということもあり得る。こうしたことが選挙制度上あり得るのかと、こういうことを考える…
これから先、これまでも議論が出ているように、仮に合区を進めるならば、次は、福井、佐賀、山梨など出てくるわけですけれども、当然、鳥取・島根、徳島・高知のように似通った人口規模の県はございません。そうすると、飛び地にするのか、人口の大きいところと小さいところをくっつけるのかということになりますけど、飛び地の合区というのはやはりあり得ないと思います。それは、候補者からしてもその飛び地の選挙区を渡り歩くというのはなかなか難しいと思いますし、一体化はない選挙区になってしまうからです。
以上です。
ありがとうございます。 私も全くそのように思っております。そもそもこの制度が極めて便宜的に扱われているという、こういう課題を私たちは正しく認識しなければいけないというふうに思っております。 基本的に平等という、一票の価値を平等という考え方からスタートしていくと、この国は成り立ちません。なぜならば、長い海岸線、あるいは離島、あるいは広大な中山間地域を守っている人口というのは極めて少ないんですね。しかし、エリアだけはでかいと。こういう日本国の現状の中で一票の価値の平等だけを追っかけていくと、この制度上の課題というのは、とてもじゃありませんが、成り立たない…
上田議員の方からお話ありましたとおり、正直、投票価値の平等だけが選挙制度のクライテリアなのだろうか、これは衆議院も含めて今議論もあるというふうに思います。 世界的に見ましても、決して投票価値を平等にしよう、一にしようということだけでやってないんですね。アメリカにおいては、それを追求した時期があって、それがゲリマンダーという選挙区を自分の都合のいいようにやっていく、これ正直、今もやっています。これが果たして健全な姿なのかどうかということがあるわけですね。 今おっしゃったように、もしこれを合区ということだけで処理しようと思った場合に、飛び地を認めるかどう…
ありがとうございます。
まさしく平井知事が言われたとおりだというふうに思っております。しかも、参議院においては、選挙そのものが選挙区と比例区と二つ併用しておりますので、こうした点も考えながら制度の根幹を考えるべきだというふうに考えたいと思いますが、この点については、志摩弁護士、いかがでしょうか。
参議院に関しましては、確かに選挙区と比例代表とあり、それを、さらには半数改選という問題がございますので、当然一回のその選挙区選挙で選ばれる議員数が少ない。その中で四十七都道府県に割り振って都道府県別でやるとなると、先ほど意見陳述で申し上げたように、当然のことながら、一票の価値の平等取ろうとしても、もう限界があるというところでございます。
そうなってくると、そもそものその物理的な限界、論理的な限界ということを捉えて、それをいかに国民と、また司法府に分かっていただけるのか、そのことの努力がやっぱり必要になってくるんだと思っています。
同じ質問に関して、平井知事はどのようにお考えでしょうか。
今おっしゃったような形でございまして、やはりいろんなこの考慮要素、価値観というのはあると思います。
そういうものを複合的に考えながらやっていくべきだと思いますし、そして議員の皆様もお気付きだと思いますが、選挙運動をやる立場というのは、やはり民主主義にとって大切なんですね。候補者が本当に選挙運動ができるような選挙制度になるかどうか、このまま合区だけで対象県を増やしていくことに合理性はだんだんと薄れてくる、むしろ選挙運動自体が成り立たなくなる、こういうことなども今後は考慮していかなければいけないのではと思います。
参政権というのはやっぱり基本的人権を担保するもの、そういうことを考えていくと、徳島あるいは島根、鳥取、高知における投票率の低下、あるいは有権者が選挙そのものに対する拒否感等々も含めて、これ重大な欠陥があるというふうに思わざるを得ませんので、この点に関しても国政はしっかり正していかなきゃならないということを私自身申し上げて、質疑は終わらせていただきます。
ありがとうございました。
原田大二郎君。
ありがとうございます。公明党の参議院議員、原田大二郎です。 本日は、両参考人より貴重な御意見をいただきまして、大変にありがとうございます。 私自身も、昨年の参議院選挙で徳島、高知、また鳥取、島根と回らせていただきまして、本当に多くの皆様から様々なお声をいただきました。やはり、人口減少、少子高齢化等に伴って医療体制であるとか様々な行政サービスが行き届かなくなっている、何とかしてほしいという声をいただいております。そういった声をしっかりと国政に届けていくためにも、やはりこの選挙制度、またそういった地域に住まわれている方の声が届くような、そういったことが非…
原田議員からお話がございましたけれども、先ほどもちょっと申し上げましたが、本来は、憲法改正、これ憲法審査会でございますので、そのことを重点的に申し上げましたが、私としてはオルタナティブあると思っています。例えば、国会法改正をして衆参の役割というものを明確にする、その中で地方代表ということを入れながら、公職選挙法の改正により人口比例の原則を若干修正しながら地域代表というものを確立していくと、こういうような立法論というのは合憲の範囲内として十分成り立ち得るだろうと思います。 ただ、これまでの経験からして、元々昭和五十八年の大法廷判決のリーディングケースでそ…
貴重な御意見、大変にありがとうございます。これからの論議にしっかりと参考にさせていただきたいと思います。 続きまして、志摩参考人にお聞きしたいと思います。 合区制度は、国民の公務員選定、罷免権を侵害する、違憲の疑いがあると指摘をされる一方で、一票の価値の平等の判定につきましては、選挙区制と比例代表選挙を別個に考えるのではなく、両者を合わせた参議院選挙全体で総合判定すべきと御主張がありました。 そこでお伺いをいたします。 この総合判定、先ほど最高裁でもそのような御意見があったということで御示唆いただきましたけれども、この新しい解釈枠組みを用いれば、…
ありがとうございます。 総合判定ということを当会の意見書では書かせていただきましたけれども、当然のことながら、その総合判定というのが国民の皆さんにそれが受け入れられるのか、また司法府でどのような判断になるのか、それはまだ現時点では分からないところです。最高裁の判決に出てくるとはいえ、それはあくまで補足意見のレベルですので、いわゆる法廷意見ではないものですから、それがどこまで浸透していくのかというのは分からないところです。 ただ、当会としましては、やはりその合区の問題の解消で、投票価値自体をないがしろにしてはいいとまでは我々も考えているわけではございま…
大変に重要な御指摘ありがとうございます。
最後、総論的な御質問になりますけれども、法曹のお立場から見られまして、基本的人権としての法の下の平等と、過疎地を含めた多様な民意、地方の声を国政に反映させる要請という二つの価値を、現行の法制度の中でどのようにバランスを取り、法的に調整をしていくべきであるとお考えでしょうか。お聞かせいただけたらと思います。
なかなかバランスは難しい問題だと思いますけれども、本日の意見陳述ではちょっとそこまで触れられませんでしたけれども、私の資料の中の九ページに一票の格差の考え方という資料を入れさせていただきました。 それで、現時点では、一票の較差というものは、一番投票価値の大きな都道府県と小さな都道府県のみを比較をしていて、第二位から第四十六位までの四十五都道府県については結局議論の対象になっていないんですね。そうした場合に、実際は、仮に一票の較差が三倍を超えたとしても、大多数の国民が一票の価値が小さい場合、逆にごく少数の国民の一票の価値が小さい場合、それは評価として異な…
貴重な御意見をいただき、大変にありがとうございました。しっかり今後も議論をして深めてまいりたいと思います。
以上でございます。ありがとうございました。
柴田巧君。
日本維新の会の柴田巧です。 今日は、お二人の参考人には、お忙しい中、また遠路、この審査会に御出席をいただきまして、なおかつ、それぞれのお立場で、この合区によるいろんな影響、あるいはまた、このあるべき参議院の選挙制度などについても御教示を賜りましたことに感謝を申し上げたいと思います。 まず最初に、お二人にお聞きをしたいと思いますが、ブロック制の評価についてであります。 先ほど志摩参考人からも一部その見解が述べられているところがありますけれども、我々日本維新の会としては、基本的にはやはりこの投票価値の平等というのは追求をしていかなければいけない、これが…
柴田議員からブロック制につきましてお尋ねをいただきました。 それも一つの言わばプラットフォームというか案にはなるとは思うんですけれども、私ども知事会の方でかねて議論していますのは、都道府県というものが、明治二十三年以来、一切変わることなく、これが安定して続いてきたことです。これが多分、日本の中の民主主義のユニットになっていまして、ここでいろんな、例えばそれぞれに議会が置かれたわけですね、同時に。そういう議会が置かれて、ここで民意を集約するということをこれまで百三十年ですかね、ずっとやってきていると。その上に立って考えれば、やはり民意集約のシステムが崩れ…
まずは投票価値の平等を貫徹し、なおかつ合区を解消するという観点においては、ブロック制の採用というのは確かに一つの案だとは思っています。しかしながら、当会の議論としましては、ブロック制を構築、で行うということはやはり弊害があるんではなかろうかと考えています。 それは一つ目には、やはり、合区の中で投票率の低下、無効票の増大が起こっているというのは、どうしても選挙区の範囲が広くなれば広くなるほど有権者と議員との距離が遠くなってしまう、その結果としてやはり関心が低くなるということがあって、この弊害自体はブロック制も同じではなかろうかと考えています。 それと、…
ありがとうございました。
あといろいろお聞きしたいことありましたが、およそ時間が来ましたので、これで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
安達悠司君。
参政党の安達悠司です。 今日は、お越しいただき、ありがとうございます。 まず、参政党の基本的な立場から少し御説明しますが、参政党は、憲法を一から作り直す創憲を主張しております。これは、国民が自分たちの意思で改めて憲法を作り直そうという主権者教育や国民主権の実現という意義を有しております。 今の憲法は、占領下で制定され、国民の自由な意思で作られていません。参議院についても、当初、GHQは一院制を主張しており、また、日本側が二院制にして参議院の設置を求め、地域別又は職能別により選挙するといった条文を提示しましたが、これの地域別といった文言もGHQに削ら…
安達議員から御質問いただきました。先ほどは大変失礼いたしました。 それで、安達議員の方のお話がございましたことにはおおむね私どもも賛同するものでございますが、鳥取県の場合も、再置運動というのをよく御存じでいらっしゃるなと思いましたが、島根県に一旦は吸収された後、独立したという経緯がございまして、その頃、アイデンティティーについて大分大きな議論がありました。そういう意味で、都道府県単位というのを大事にしたいというのは当時のものだったと思います。その後、明治二十三年に府県制というのが全国にできまして、それで完全に確立していったわけですね。 こういうような…
ありがとうございました。 次に、志摩参考人にお尋ねしたいんですけれども、私も京都、弁護士で、この徳島弁護士会の今回の意見書を読ませていただきまして、大変興味を持ちました。 特に、投票価値の平等至上主義の弊害や、あるいは人口比例主義といったものも絶対ではないということ、様々な興味を持ったわけなんですけど、今日のお話の中で、都道府県に帰属意識を持ち得る存在だといった視点を述べられましたり、あと、人口の減少であったり、あるいは国土の保全、それから環境保護といった領土的な問題解決の視点といったこともありまして、こういった発想は従来の日本国憲法の観念だけでは議…
ありがとうございます。 若干、私がここにお招きいただいたのが合区の問題に関してお話をするということで、ちょっとそこから広がったところで御質問いただいたということで、私、あくまで徳島弁護士会の弁護士として出てきていて、ちょっとお答えづらいところがあるのは御承知ください。 それで、当会の意見書の中には、やはり、あくまで合区の問題ですから、地方地方においては、環境の問題、災害の問題、そういうところがやっぱり地域地域によってはあり得て、そのことをちゃんと国政に反映させるためにも各都道府県から参議院議員はちゃんと選出すべきだという趣旨で書かせていただきました。…
私からは以上です。ありがとうございました。
山添拓君。
日本共産党の山添拓です。 今日は、御意見をいただき、ありがとうございます。 日本共産党は、一部の県だけが対象となる合区制度は不公平であり、反対をいたしましたし、解消すべきという立場です。今日は、十一年前に合区制度の導入を強行された自民党からも民主主義をないがしろにする制度だという言葉がありまして、大変意を強くしたところです。 その上で、お二人に参議院の意義について伺いたいと思います。 日本国憲法が議院内閣制の下で二院制を採用しているのは、衆議院の多数派による横暴を抑制し、審議の慎重を保障することに意義があると言われます。熟議、再考の府とも呼ばれま…
我が国におきまして二院制が採用されたことの意義は、今、山添議員の方からもおっしゃいましたけれども、やはり熟議を尽くすと、これに尽きるのだろうと思います。 そして、私ども知事会でもかねて主張しておりますのは、できればその熟議の内容として、我々、地方にいて、実際現場でいろんな仕事をやります。議員立法で出てきたものも含めて制度化されます。例えば、計画こういうもの作りなさい、あるいはこういう基準で何か仕事をしなさい、それが意外に、やっぱり現場でフィットしなかったり、大変に手間になって後々困ったりということは正直ございます。ですから、そういう意味で、もっと我々現…
参議院の意義につきましては、ここで皆さんが議論しているとおりでございまして、やはりその多様な民意を反映させるために衆参両院があり、やはり衆のその考えに対して、参において熟議、再考を果たすためにあるんだと考えております。 なお、参議院において一票の価値の最高裁の判例が平成二十四年、二十六年と、ある意味、判例変更に近いぐらい大きく変わったというのが、昭和五十八年の最高裁の大法廷判決以降、やはり培ってきた判例理論に対して、ちょうど平成二十四年、二十六年頃というのは政権交代等もあって、衆議院と参議院が同じような役割、権限を持っているではないか、そうであれば、や…
ありがとうございます。 私、参議院の今指摘されたような役割を果たし得るのは、やはり衆議院と同様に参議院議員が全国民の代表だという憲法に位置付けられた立場があるからこそではないかと。またそれは、投票価値の平等を基礎とした参議院議員の民主的な正統性あってこそではないかと。だからこそ一票の較差の是正、それ自体は大変喫緊の課題だと考えます。 次の質問もお二人に伺いたいのですが、議会制民主主義の下で何より選挙制度に求められるのは、多様な民意を正確に議席に反映させることにあるかと思います。一人だけが当選して必然的に死に票が多くなる小選挙区に対して、比例代表の方が…
改めて比例代表制度につきまして山添議員からお話がございましたが、比例代表制度というのは大陸系、ヨーロッパ大陸で発達した考え方であり、プロポーショナルリプリゼンテーションという立場であります。それに対してアングロサクソン系は、どちらかというと小選挙区制、一つの選挙区で一人を選ぶ、一票で選ぶということを採用しました。どちらもメリット、デメリットはあると言われています。 後者の小選挙区制の方は、これは決めることは多数派を形成しやすいということがありまして、例えば政権交代を起こしやすいというような面もあるんではないだろうか。そういう意味で、民意の反映ということ…
比例代表の意義につきましては、選挙制度、要するに、いわゆる代表論の話になって、私、若干は門外漢になるかもしれませんけれども、基本的には選挙制度の在り方は多数代表制と少数代表制と大きく二つに分かれるんだと思っています。多数代表制、要するに多数者から代表を出すべきだというのの最たるものが小選挙区、で、少数代表制、少数者からも代表を出すべきだというのがやはり、それの典型的なものが比例代表だと思っていて、やはりその比例代表が今現時点での我が国の選挙制度として衆議院にも参議院にもあるのは、やはりその少数からの意見もそれぞれくむべきだということで構築されているんだと…
ありがとうございます。
この間の選挙結果からは、民意は決して二大政党に収れんされるような、そういう状況ではないということは明らかだと思います。多様な民意を正確に議席に反映させる上では、比例代表制度を中心とした選挙制度とするべきだというのが私どもの考えですけれども、今日いただいた意見を今後の議論の参考にしたいと思います。
ありがとうございました。
奥田ふみよ君。
れいわ新選組、奥田ふみよです。 本日はありがとうございます。 合区の憲法に係る問題点は理解しましたが、疑問に思っているのは、この合区が解消したら投票率の低下というのは本当に食い止められるのかどうかという点です。 私は、三年前、参議院の選挙区、そして衆議院の選挙区、そして今回参議院の比例と、三回の選挙に出ました。そこで感じたのは、政治と暮らしが直結しているという国民の意識の希薄さです。自分が主権者であるという意識のない有権者が多いと感じます。最近の選挙では、有権者の半数、五〇%ぐらいが棄権するということも珍しくないです。 その原因は、合区とは私は別…
御質問としましては、合区が解消して本当に投票率が上がるのか、むしろその主権者として別のところに要因があるんではなかろうかというところではございます。 それで、今日資料としてはお持ちはしておりませんけれども、参議院の選挙における合区対象の四県、当然のことながら、衆議院議員選挙、総選挙もしております。参議院議員選挙の投票率と衆議院選挙の投票率、それを比較した場合、もちろん各回、それぞれの名によりますけれども、参議院ほどひどくはないというところで、やはり合区対象四県の投票率の低下自体は、それはやっぱり合区からくるものではなかろうかと私は考えております。 な…
ありがとうございます。 残りの時間なんですけれども、私、この委員会自体に、何度もこの合区をテーマにされている件について言及させていただきます。 そもそも、れいわ新選組は憲法審査会自体を否定しています。なぜなら、憲法に縛られているはずの政治家たちが、一部の主権者だけに有利に働く法律を作って国民生活を破壊し続けた上に、八十年間守られてきた平和憲法まで破壊しようとしているからです。 憲法審査会で一番議論しなきゃいけないのは、今ある憲法を政治家たちが守っているのかという点です。特に、全国民の前にちゃんと平等に憲法二十五条を保障しているのか、そこを議論や調査…
他に御発言もないようですから、参考人に対する質疑は終了いたします。
参考人の皆様には貴重な御意見をお述べいただき、誠にありがとうございました。審査会を代表いたしまして、厚く御礼を申し上げます。(拍手)
本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
午後二時四十二分散会
顔写真の出典(Wikimedia Commons、10件)
- 長浜博行: Hiroyuki Nagahama 20230825.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、Saeima、CC BY-SA 2.0
- 中西祐介: 中西祐介.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、立法院、Attribution
- 小西洋之: Hiroyuki Konishi 2014.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、J-CAST、CC BY 3.0
- 山田吉彦: 山田 吉彦氏 2025年撮影.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、Yzk1219、CC0
- 谷合正明: 98 taniai masaaki.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、内閣官房内閣広報室、CC BY 4.0
- 片山大介: Daisuke Katayama 201803.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、外務省 在ジュネーブ国際機関日本政府代表部、CC BY 4.0
- 塩入清香: Saya Sanseito 20250708.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、基準点なアセスメント、CC BY 4.0
- 山添拓: Taku Yamazoe 2022-5-7(cropped).jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、Noukei314、CC BY-SA 4.0
- 上田清司: Kiyoshi Ueda.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、国土交通省関東地方整備局、CC BY 4.0
- 柴田巧: Takumi Shibata cropped 1 20260917takaichinaikaku02.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、Japan 内閣官房内閣広報室、CC BY 4.0