衆議院 地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会 第7号
2026年5月14日・107 発言・国会会議録で会議の全文を見る(外部サイト、新しいタブで開きます)
この会議で多く話された要求
- スマホやSNSの子どもへの悪影響を規制してほしい1人 / 1発言
- 治安を良くしてほしい1人 / 1発言
発言の全文
令和八年五月十四日(木曜日) 午前九時開議 出席委員 委員長 丹羽 秀樹君 理事 安藤たかお君 理事 上川 陽子君 理事 斉木 武志君 理事 田畑 裕明君 理事 橋本 岳君 理事 早稲田ゆき君 理事 阿部 司君 理事 日野紗里亜君 青山 周平君 畦元 将吾君 石井 拓君 井原 巧君 岡本 康宏君 尾花 瑛仁君 加藤 貴弘君 川崎ひでと君 繁本 護君 鈴木 拓海君 高橋 祐介君 田宮 寿人君 辻 秀樹君 西野 太亮君 古井 康介君 穂坂 泰君 丸田康一郎君 …
これより会議を開きます。 内閣提出、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案及び個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 本日は、両案審査のため、参考人として、東京大学名誉教授、一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事森田朗君、弁護士法人英知法律事務所弁護士森亮二君、独立行政法人情報処理推進機構AIセーフティ・インスティテュート所長村上明子君及び日本労働組合総連合会総合政策推進局長小原成朗君、以上四名の方々に御出席をいただいております。 この際、参考人各位…
おはようございます。森田でございます。 本日は、このような機会をいただきまして、大変感謝しております。 本日は、データ利活用制度・システム検討会の座長を務めまして、同研究会において本法案の基となりましたデータ利活用制度の在り方についての審議に参加してきた立場から、お手元に資料があると思いますけれども、一ページに示しましたように、第一に、我が国におけるデータ利活用の現状と課題、第二に、本法案の意義と本法案に対する期待、そして第三に、更なるデータ利活用の推進に向けた展望、この三点について意見を述べさせていただきます。 まず一点目、本法案の背景となってお…
ありがとうございました。
次に、森参考人、お願いいたします。
弁護士の森でございます。 本日は、お招きいただきましてありがとうございました。 私は、個人情報保護法の改正法案の方について御説明をさせていただきます。 課題と留意点というタイトルになっておりますが、まず、改正法案全体の評価ということでございますけれども、本改正は、保護と利活用双方にわたる多くの新しい制度を導入する大改正でございます。これまで懸案となっていた課徴金、それから生体情報の保護等を盛り込んだ点で、高く評価できると考えます。 もっとも、本改正には課題や留意点も多く存在いたしまして、これらについては、下位法令やガイドラインによって手当てをし、…
ありがとうございました。
次に、村上参考人、お願いいたします。
皆様、本日は、発言の機会をいただき、ありがとうございます。AIセーフティ・インスティテュートで所長をしております村上でございます。また、私は、SOMPOホールディングス並びに損害保険ジャパン株式会社でチーフデータオフィサーもさせていただいております。 私は、これまで、AIの開発者からキャリアをスタートいたしまして、AIソフトウェアの開発、事業会社でのAI活用、チーフデータオフィサーというデータの活用というところの立場、そして政府の立場と、AIに関わる様々なフェーズで関係しておりまして、私、現在では、チーフデータオフィサーとしてデータの利活用の最前線に立…
ありがとうございました。
次に、小原参考人、お願いいたします。
御指名をいただきました連合の小原でございます。 本日は、このような場で連合の意見を表明する機会をいただき、感謝申し上げます。 連合は、働くことを軸とする安心社会の実現を目指した取組を推進しております。本日は、働く者、生活者の立場から意見を申し上げます。 AIやIoTを始めとするデジタル技術は、産業構造変革への対応並びに労働力不足の解消に向け、その利活用を積極的に支援する必要がございます。また、マイナンバー制度は、公正公平な税、社会保障や行政の効率化、国民の利便性向上を実現するための基盤であり、ただ、その大前提としては、プライバシーを始めとする個人の…
ありがとうございました。
以上で参考人の意見の開陳は終わりました。
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これより参考人に対する質疑に入ります。
質疑の申出がありますので、順次これを許します。斉木武志君。
斉木武志でございます。 まず、村上参考人にお聞きをしたいと思います。 私は、本法案は、これからの日本の経済を左右する法案だと思っております。その一つが、我が国の主力産業であります自動車産業でございます。残念ながら、今、アメリカのテスラであるとか中国のBYDを始めとしたEVメーカー、これに自動運転の部分では非常に見劣りする部分も出始めております。どうやって実効性のある自動運転AIを開発するか。 それには、村上さんは損保ジャパンの役員もなさっておりますけれども、まさに損保会社で持っていらっしゃる事故データ、ドライブレコーダーが今の車は大体搭載されており…
お答えいたします。御質問ありがとうございます。 まず、今、事故のデータ等を活用しているかどうかという御質問に関してなんですけれども、損害保険の会社といたしましては、事故に関連するデータ、特にドライブレコーダーと呼ばれる走行時のデータに関して取得をしておりますけれども、これは、主には事故があったときの責任分界点の解明のために使っているというのが現状でございまして、では、それはもう少し活用するとなると、例えばどこで事故が起きたのかというところで、事故多発地点等、当社のみではなく損害保険協会というところで事故データを集めて使っているというのが現状でございます…
追加でお聞きしますけれども、そうした自動運転をエンハンスしていくためには現行法では不可能ということでしょうか。
私、今回の法改正に基づいて、匿名的に本人の同意なしに統計情報ということで得られるようになれば可能なのではないかというふうに考えております。
ありがとうございます。 実は、私、この世界に入ったのが二〇〇九年でして、当時、日産のリーフが発売された年でした。これは大きなビッグシフトが来たなと思って、当時の与党の一期生でしたけれども、エコカー議連という、次世代車を振興する議連というのをつくりました。 でも、それから十七年たって、残念ながら、今、例えば世界市場を見ても日本車のシェアというのは落ちてきております。例えば、直近で、オーストラリアを例に取りますと、中国車が、三年前ですかね、一%だったシェアが、今はもう一八%まで急速に伸びてきていて、タイなどはトヨタ王国だったものが今は中国がどんどん席巻し…
ありがとうございます。
自動運転に限らず、世界で行われている最先端の技術というのをしっかりと日本で取り込んでいくことというのは重要だというふうに考えております。
その際に、やはり肝になるのはデータだというふうに考えておりまして、本法案を中心としましたデータの取得と、そしてその活用というところをしっかりしていくことで、世界に対峙する技術というものを日本がしっかり持てるようになるのではないかというふうに考えております。
私からは以上でございます。
ありがとうございます。 一方で、やはり今回、法案審議の中にも出てまいりました、個人の権利とかプライバシーが侵害されるのではないかという懸念も提起をされております。 それは、また村上参考人が、PETsに関して非常に面白い発言、興味深い発言をされていました。データを本人に識別できないようなノイズを加えるであるとか、また個人へのひもづけを遮断する技術であるとか、又はデジタルのブラックボックス化であるとか、いわゆる技術によって個人とデータをひもづけさせないことが可能であるということをおっしゃいました。 また、もう一つ、AI自身によってガードレールを広く組み…
私が意見陳述でお示しいたしましたように、かなりこの分野の技術というのは進化しているというふうに考えております。 PETsというのを御紹介させていただきましたけれども、本日、時間の都合上、技術の詳細は御紹介させていただきませんでしたが、今皆さんが御心配されている、個人を特定すること、これを統計情報から再現してしまうことというのが一番の懸念点ではないかというふうに思っております。これが再現できないということは数学的にも証明でき得ることでございますので、こういった技術を活用することで、個人を特定されることなく、しっかりとデータを活用していくということが現実に…
森田先生にもお伺いしたいと思います。
今、村上参考人からも、まさにそういった、適格者というか、そういうことをできる者をデジ庁であったり個情委であったりが選んでいくことによって達成できるのではないかという御発言だと思いますけれども、こうした運用面、本法案の今の体裁で、そうしたまさに運用面での留意によって個人情報を守ることは可能であるとお考えでしょうか。
お答えいたします。
結論からいえば可能だと思います。一〇〇%かどうか分かりませんけれども、かなり可能ではないかなというふうに思います。
その背景というか理屈もちょっと教えていただければと思います。
一つの考え方ですけれども、これまでのところは、データを出す段階でリスクがある場合には例えば同意を取るとか、そうでない場合にはデータを取らないというやり方をしておりましたけれども、現在といいましょうか、私どもの方の、説明いたしましたデジタル行政推進法の考え方になれば、データはむしろ使う、そのメリットというのを生かすべきであると。リスクとどうバランスを取るかということだと思います。 そして、EUの方の、私自身が今関心を持っておりますが、医療関係の法律なんかを見ますと、医療の場合には、どうしてもデータを取らなければ患者さんの治療に使えないということもございま…
森田先生は、たしか中医協にも加わっていらっしゃって、医療分野に知見をお持ちだと思います。 そのメリットとして、私は、新薬であるとか新たな医療の方法の開発、日本には大きな潜在力があるなと思っております。それが、やはり日本は国民皆保険制度がしかれておりますので、諸外国に比べると、所得階層的にもならされたデータといいますか、非常に多くの方が、国民皆保険制度によって、良質なデータが医療機関側にも蓄積をされているというふうに思います。これを活用していくことが、やはり創薬であるとかの分野には私は非常に可能性を開くんではないかなと思いますが、医療分野やこの薬業の分野…
お答えいたします。 医療分野において、創薬であるとか医学研究ですね、それにこのデータが大変貢献するということは申し上げるまでもないと思います。 我が国の場合、これまで非常に高い医療の水準を維持してまいりました。皆保険制度もございますし、医療技術、また個々の医療従事者の方の能力も非常に高いということで、これだけの平均寿命をつくり出してきたわけでございます。 ただ、データに関して申し上げますと、確かに皆保険制度でいわゆる医療保険に関するデータはありますけれども、健康状態、国民がどういう状態であるかということにつきましては、そうした大規模なデータというも…
両参考人の御意見を聞いていますと、まさにこれは、やっと日本も入口に立ったかなというのが正直なところだと思います。 自動車産業にしても医療業界にしても、私も十七年前に議連を立ち上げたりしましたが、なかなかそれがいまだに実現しない、その間に各国に先行を許すであるとか、そういった部分がやはり散見されるようになってまいりました。 やはり、おっしゃったように、リスクを全て封じるということではなくて、いかに、それがあることを前提にして、でもそれを活用して、AIにしっかりデータを学習、しかも大量に学習をさせて利活用していくのか。やはり、これは各国の国力を、自動車産…
次に、山崎正恭君。
中道改革連合の山崎正恭です。 参考人の先生方、本日は大変にありがとうございます。 今までのお話の内容を含めまして、様々なことについて今日はお聞きしたいと思います。 貴重なお時間ですので、早速質問に入らせていただきたいと思います。よろしくお願いします。 今回の法案は、生成AIやビッグデータ利活用を国家戦略の中核に据えるものであります。AIの開発がどれほど重要かということは、今日先生方のお話を聞いて私も承知するところでありまして、やはり利活用は進めなければならないなというふうに思ったところでございます。 一方、データは経済と行政を支える二十一世紀の…
お答えいたします。 私が今日御紹介させていただきましたのは技術のほんの一部でございますけれども、やはり、個人のきちんとしたプライバシー、それから基本的人権を守るということは非常に重要だというふうに考えております。一方で、AIというものが日本以外の国でもデータを活用して技術が進化してきているこの国際社会において、日本が競争力を持ち続けるということも重要でございます。そういったことを両立させるための技術でございますので、しっかり個人のプライバシーが侵害されず、今民主主義の根底とおっしゃっておられましたけれども、しっかりそこを担保しつつ国際協力を持ち続けると…
御質問ありがとうございました。森でございます。 もちろん、御質問のように、個人情報の保護、プライバシーは人権でありまして、特にプライバシーについては憲法で保障された人権であるということかと思います。そして、これは個人の権利であるだけではなくて、民主主義が健全に進むためにも重要なものでございます。 ですので、個人情報保護の使命を受けた個人情報保護法が今回改正されるということで、その議論をされているわけですけれども、重要なことは、他方で利活用が極めて重要である、特にAIを中心とした技術について、データを、個人情報を使っていかなければいけないというのも、こ…
ちょうど次に質問したかったところで、今、医療情報のデータは大事や、命に関わる部分なので利活用は大事や、これは結構、先日の委員会でもうちの長妻委員がかなり大臣とやり取りをやったところなんです。 ただ、やはり、僕も思ったのは、病歴とか健康診断の情報とか、要配慮個人情報というのが本人の名前つきで行くというのはすごく嫌なんじゃないかなというふうに思います。長妻さんも言っていましたけれども、そういうのを首長がちらっと見ると、小さい自治体では多分、私が暮らす高知県なんかは田舎でして、小さな自治体がたくさんある中で、やはり、住民との距離が近い中で、病歴とかが見られる…
御質問ありがとうございます。 第三者提供、今のは統計特例のお話だと思いますけれども、第三者提供をして統計等作成者に渡すときに、提供元で匿名化することが大変かというお話なんですけれども、これは物によるわけなんです。 一つ、ちょっと若干面倒くさい話というか難しい話で申し訳ありませんが、ここで同意が不要とされている、統計特例で同意が不要とされていることは、四つのカテゴリー、ちょっと大ざっぱに言うと三つのカテゴリーですけれども、利用目的に関すること、目的外利用に関することと、要配慮個人情報の取得に関することと、第三者提供に関することなわけですけれども、この第…
ありがとうございました。 そうしたら、次に、これも今回の法案の重要なポイントだと思いますけれども、団体訴訟制度についてお伺いしたいと思います。 これも長妻議員から言及がありましたけれども、個情委が作った二〇二五年の三月五日の作成資料では、差止め請求権を適格消費者団体自身の権利として付与することが考えられるというふうな前向きなことだったんですけれども、今回法案が提出されたときにはこの部分が全て削除されていました。制度があれば、団体がいろいろノウハウを蓄積して、個人情報委員会とタッグを組んで、様々チェックすることもできたのではないかなと。 先日の答弁で…
御質問ありがとうございました。 団体訴訟のメリットとデメリットということかと思いますけれども、メリットにつきましては、先ほど私も報告で御説明をさせていただきましたが、やはり、個人情報保護委員会に法執行のリソースが限られている、限界があるという中で、それを別の形で権利侵害を防ぐ、あるいは侵害された権利を回復していくということが最大のメリットだろうと思います。団体訴訟はその役割を担うことのできる制度だと思います。 特に、個人情報保護法の中で決めるということになりますと、これは差止め請求ということになろうかと思いますが、やはり、違法なデータ収集等が行われて…
ありがとうございました。 次に、これも大きなポイント、課徴金についてお伺いしたいと思います。 やはり額が非常に少額なんじゃないかということがあって、大臣から、先日の答弁では、過失の場合もあるし故意の場合もあると答弁がありましたけれども、これは単純に、早稲田委員からも紹介があったように、アメリカのカリフォルニア州みたいに故意と過失で金額を変えればいいんじゃないかなというふうに思うんですけれども、その辺のことについて。 もう一点は、先ほど森参考人からお話の中でもありましたように、やはり、課徴金の項目にそもそもあった、目的外利用とか、要配慮個人情報の取得…
御質問ありがとうございます。 金額のことと対象義務の範囲が狭いことの二つの話があったと思います。 若干繰り返しになるかもしれませんけれども、まず、金額につきましては、軽微な事案については軽くということですけれども、元々課徴金自体が重大事案を想定しているということですね、これは一つあると思います。そして、当然のことながら、過失といってもかなり重い過失だと思うんですけれども、そうであったか故意であったかということはその金額で考慮される要素ですので、例えば人数とか悪質性とかそういった様々なことを考慮して決めますので、それはその中で合理的に判断することはもち…
済みません、時間がありませんので、最後に、子供の権利を守るという点について一点お聞きしたいです。
本法案では、十六歳未満の子供の利用停止請求権には四項目の例外規定が設けられています。ちょっと時間がないので、その四項目は言いませんけれども。
やはり、これに関して、これだけ例外規定があればなかなか子供の利用停止請求権が実行されないのではないかという不安の声がありますが、この件についても森参考人に見解をお伺いしたいと思います。
御質問ありがとうございます。 例外事由は結構ありまして、その中でも、私も、確かに御指摘のとおりちょっと例外事由が多い、つまり利用停止請求に応じなくていい事由が多いのではないかと思っていまして、例えば、取得時において一定の主体により公開されていたものである場合とか、法定代理人が営業を許可していた場合で、その子供が営業していて、それに関してデータを取得した場合、こういう例外事由というのは、これは、取得のときに正当に取得した、適法かつ正々堂々と取得したということだと思いますけれども、今問題になっているのは子供の可塑性に着目した保護の問題ですから。取得はばっち…
ありがとうございました。
先ほどのお話なんかは、最初に言った、やはり基本的人権が根底にあるといいますか、やはりそういったところを大切にしていきながらやっていくことがこの法案については重要だというふうに思います。
どうもありがとうございました。以上で終わります。
次に、原山大亮君。
日本維新の会の原山大亮でございます。 本日は、参考人として御出席いただきました先生方に心より感謝を申し上げます。よろしくお願いいたします。 まず最初に、個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして質疑を行いたいと思います。 村上参考人にお話を伺っていきたいと思いますが、限られた時間でございますので、三点に絞ってお伺いしたいと思います。 まず、今回の法案全体の評価についてでございます。 今回の個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案は、デジタル技術の急速な進展に伴い、個人情報を含むデータの利活用に対する需要が高まる一方…
お答えいたします。 まず、この法案全体の評価というのは、私の意見陳述の中でも申し上げましたけれども、非常に評価をしております。 なぜならばといいますと、やはりAIの競争力というのはデータの品質というものに非常に左右されておりますけれども、今までは個人情報を含むデータの取扱いというものに非常に厳格な規定がございましたので、なかなかこの活用というのが諸外国に比べ少し劣後していたという事実がございます。そういったところが、統計等を用いて個人のプライバシーを侵害しない範囲でデータの活用ができるといったことは非常に評価ができるというふうに思います。 一方で、…
次に、AI開発やデータ利活用の実務面についてお伺いいたします。 今回の見直しでは、本人の権利利益への影響の有無という観点から、本人関与の在り方を見直す方向性が示され、AI開発を含む統計作成等目的の利用について、一定の条件の下で本人同意を不要とする制度設計が検討され、法案にも統計等の作成を行う第三者への提供に関する同意例外の見直しが盛り込まれております。 企業の現場から見れば、AIの学習や高度なデータ分析に個人情報をどこまで活用できるのかという線引きの明確さは、研究開発や新サービスの実装のしやすさに直結する重要な論点であると思います。 そこで、お伺い…
お答えいたします。 企業の現場から申し上げますと、やはりAIを使っていろいろな技術革新というのが進んできております。 例えば、私がおります保険会社でも、事故のデータというのをたくさん保有しておりますので、そういった事故のデータから今後の事故が起こり得ないような、そういった安心、安全な社会をつくるということにつなげるということも可能でございますし、また、先ほどから話題になっております医療の現場では、例えば創薬であるとか治療方法の確立といったようなことが、このデータを使うことによって飛躍的に進歩するのではないかというふうに思います。 一方で、何の規則も…
ありがとうございます。 最後に、今後の見直しに向けた課題についてお伺いいたします。 個人情報保護法は、いわゆる三年ごとの見直しの枠組みの下で継続的に制度改正が行われており、個人情報保護委員会が公表した制度改正方針においても、適正なデータ利活用の推進、リスクに適切に対応した規律、不適正利用等の防止、規律遵守の実効性確保という四つの柱が示されています。また、個人情報保護政策に関する懇談会では、事業者等の自主的取組とそれへのインセンティブも議題として掲げられております。 AIの進化や生成AIの急速な普及、さらには国際的なデータ規律の形成が進む中で、今回の…
お答えいたします。 私も個人情報保護法の懇談会の委員をしておりますけれども、この懇談会でも、この三年ごとの見直しというのは非常に重く受け止めております。 一つに、まず、御指摘ございましたように、AIを含めました技術というのは大変急速に進化をしております。この法律がその進化にきちんと対応できるように、専門家を含めた委員によって、しっかり法律で何を規定するべきなのか、あるいは、技術的にどういう動向があって、どういった要項を盛り込めばいいのかというのをしっかり議論していくこと、これがまず一つ目に大事なことではないかというふうに思います。 二つ目でございま…
ありがとうございました。 続きまして、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案について、森田参考人に伺いたいと思います。 特に、自治体支援、国民の信頼、そしてベースレジストリーの三点に絞ってお考えを伺いたいと思います。 まず、本法案全体についての御評価を伺います。 本法案は、クラウド活用や公的基礎情報データベースの整備を通じて、行政の効率化と国民の利便性向上を目指すものと承知をしておりますが、森田参考人はこの法案を日本の行政デジタル化の中でどのように位置づけておられるのか、総論的にお聞かせ…
お答えいたします。 私自身は、これまで、いろいろなデータがあって、利活用すればそれが便利になると。特に、いわば政府関係の情報、行政関係の情報というのはしっかりしたものがございますけれども、それがきちっと整理されていなかったという中で、今回、この法律によって、それを非常に、民間の方もそうですけれども、利用することによって利便性を高めていくと。特に、情報を使うときのいろいろな手続が非常に煩雑であったわけですけれども、そうしたことについて、一定の指針に従って事業を認定するということによって、そういう人たちがそのデータを活用していくと。それは、まさにその利活用…
ありがとうございます。
次に、地方自治体、とりわけ中小自治体への支援について伺います。
クラウド化や標準化は中長期的には効率化につながる一方、移行期には人材不足や財政負担が先に立つとの懸念もあります。
そこで、こうした自治体にとっての利点と課題をどのように見ておられるのでしょうか。また、自治体職員が前向きにデジタル化に進められるよう、国にはどのような伴走支援、人材育成、財政措置を求められるか、御所見をお伺いいたします。
お答えいたします。 ただいま、御存じのとおり人口減少が進んで、地方では行政職員もだんだん少なくなってきましたし、その意味でいいますと、これから、行政能力、きちっとした住民サービスを維持していくことが懸念されるような状態になっているかなと思っております。 そのときに、特に事務的な作業、これまで情報を処理する形で人間がやっていた事務というものを、これをいわばAIなりなんなりのデジタル化を使って置き換えていくということは、非常に効率的に、しかも質を落とさずに自治体の業務というものが遂行できると。これは、これからだんだん人口減少が予想されるような地域にとって…
次に、国民の信頼確保について伺います。
行政デジタル化は利便性を高める一方、障害や情報漏えいがあれば国民の不安や不信を強めるおそれがあると思います。政府や自治体は平時からどのような説明や情報発信を行うべきでしょうか。また、万一障害や情報漏えいが発生した場合、どのような初動対応、情報開示、原因検証、再発防止のプロセスがあれば信頼回復につながるとお考えか、御提言をお願いいたします。
お答えいたします。 まず、国民の信頼を得るためには何が必要かといいますと、やはりこのシステムといいますか、デジタル化し、データを使うことによってどういうメリットがあるのか、それを、できるだけ具体的なユースケースを紹介しながら国民に納得していただくというのが必要ではないかなと思っております。 どうしても、リスクの方は非常に強調され、具体的なところがございますけれども、メリットについては見えにくいと。にもかかわらず、多くの国民の方は実際にはデジタルを使っていろいろな意味での、電子マネーにしましてもそうですし、早いところでは高速道路のETCの仕組みもそうで…
最後に、ベースレジストリーについて伺います。
デジタル庁は、ベースレジストリーを行政手続のワンスオンリー化や手続簡素化を支える基盤と位置づけております。本法案が進める公的基礎情報データベースを住民利便に直結する仕組みとして機能させるために、何が最も重要でしょうか。また、成果が見えやすい分野としてどのようなユースケースから優先すべきか、御所見をお願いいたします。
お答えいたします。 ベースレジストリーといいますのは、国、行政で所有しております我々の基本的なデータ、個人情報もそうですけれども、戸籍も入りますし、医療関係も入るかもしれませんが、いろいろなそういう情報ですし、それ以外の、例えば交通であるとか土地の利用状況であるとか、そういうものも入るかと思います。そうしたものを公的にきちっと保障するような形でデータを使えるようにしておく、そのことが持つ意義というのは大変重要かと思っております。 現在でも、本人確認の場合、どうするかといいますと、四情報でいいますと、姓名、性別、生年月日、住所等を確認しているわけでござ…
ありがとうございました。
本日いただいた御意見を今後の国会審議にしっかりと生かしてまいりたいと思います。ありがとうございました。
これで私の質疑を終わります。
次に、西岡義高君。
国民民主党の西岡義高です。 参考人の皆様、本日は御出席いただきまして、ありがとうございます。 私の方からは、皆様に対していろいろ意見を伺っていきたいと思います。 まず、安全保障の観点から皆さんの御評価を伺いたいと思っております。 今回の法改正では、行政データにアクセスできる認定事業者の中に外国の情報機関とつながりがある事業者が巧みに入り込んでしまうリスクであったり、特定生体個人情報に対する利用停止請求の要件が緩和されることによりまして、外国の工作員やテロ容疑者が監視から逃れるために自らのデータをシステムから消去させるよう要求するなど悪用される懸念…
お答えいたします。 安全保障上、データ利用ができるようになった場合、どういうリスクなりメリットがあるかというお話だったというふうに理解いたしました。 大変これは難しい問題でありまして、データを集めて利活用することによって得られるメリットが大きいわけですけれども、逆に国益を損なうようなリスクも発生するということだと思います。ただ、リスクが発生するからデータを集めないようにするというのは、これはまた本末転倒な話かなと思っておりまして、基本的には、まず技術的な形でどうやってそれを保護していくか、ちょっとその技術の話になりますと、私はお話しする能力がございま…
御質問ありがとうございます。 私の方からは個人情報保護法の改正について申し上げたいと思いますが、先ほど来話題になっております統計等特例、こちらについて、私は御報告の中で誰でも手を挙げられる仕組みは危険であるというお話をいたしました。外国事業者に関しては、日本の法律を守れるような体制を整備しているという条件はついているわけですけれども、それはあくまでもガバナンスのリソース、能力についてのことですので、そのような能力があれば外国事業者も手を挙げることができますが、果たしてそれでいいのかどうかということは、若干の問題はあろうかと思います、特に経済安全保障等の…
お答えいたします。 安全保障については非常に難しい問題ではございますけれども、先ほどもお話ございましたように、技術によってここはかなり解決できることはあるのではないかというふうに考えております。 また、リスクがあるからといって使わない、これが私としては最大のリスクだと思っておりまして、諸外国はきちんとこういった技術を用いたリスクを回避しながらデータの活用を進めている中、リスクのところを取り上げてしまって、データを使わないということが安全保障以上のリスクになるのではないかというふうに考えています。 また、技術というふうに簡単に申し上げますけれども、技…
御質問ありがとうございます。 我々は個人情報保護法の方だけしか評価していないので、それに関連してお答えをしたいと思います。 現在、マイナンバーという制度があって、マイナンバーであってもそれぞれのデータは一覧して見られるわけではなくて、マイナンバーを使ってひもづけされているものだというふうに理解しています。 その上で、これを外国、それから民間企業を含めて共同利用するということであれば、先ほど申し上げたとおり、個人情報は匿名化していただきたいと思いますし、匿名化して別に管理していただく、外国人ばかりを責めるわけではございませんけれども、何かあって、こち…
ありがとうございます。 では次に、今回、個人情報保護法の方に子供にとっての最善の利益というような文言が盛り込まれております。昨今、急速なデジタル化やAIの進化、インターネットやSNSの普及によって、子供の権利というものが脅かされる場面というのも増えているかと認識しております。例えば、私の子供の頃の顔写真で四十九歳の今の顔が検索できてしまうというようなこともございますので、例えば、子供が今撮られた写真が将来どのような使われ方をしていくのか、そういったリスクもあるのかと思います。 子供の権利を守るという見地から、本当に大枠の話になってしまうんですけれども…
ありがとうございます。ゆっくり考えようかと思っておりましたが。 ただいまの、子供の頃に撮られた写真がどういうふうに使われるのかというのは、先ほど弁護士の先生がおっしゃったとおり、データ提供する時点ではいいよと言ったものの、大きくなったときにそれはやはりよくないと考えることがあるかと思いますので、子供のときにいいと言ったことであっても、やはり消去できるような権利というのは担保する必要があると思います。 関連して、教育現場からはこの改正法で懸念をする声が聞こえてきておりまして、例えば、学校現場では、親の所得の多い少ないによって、子供の虫歯の数が多かったり…
お答えいたします。 私は技術者でございますので、技術の観点から申し上げたいと思います。 子供の権利が脅かされるというところ、これは、SNSを例えば未成年あるいは十六歳以下で使ってはいけないというところを既に実施している国というのがございますけれども、実際としては、抜け道というのが多く存在していて、結局、その抜け道を用いて使っていた子供というのが、逆に、使える国よりも更に危険に陥っているという事例があるというふうに聞いております。ですので、感情論で、子供は使ってはいけないとか、子供に触らせないといったことではなく、有効的に、何をすれば一番子供にとって利…
御質問ありがとうございます。 私は、子供の情報の保護ということについて、一般的な考え方みたいなことをお話ししたいと思いますけれども、先ほど、医療の場面では利活用が優先するというお話をいたしました。それに対して、例えば広告のような商業目的ということであれば、これはやはり保護を優先していただくということになろうかと思います。 子供はどうなのかということになりますと、子供の場合、非常にビジネス的にも利活用の価値が高いですよね。ですので、これまで子供の情報についてのいろいろな検討に参加して拝見をしておりますと、いろいろな意見があって、やはり、それはビジネスと…
お答えいたします。 非常にこれは難しいところで、私自身に関しても専門としておりませんけれども、いわゆる大人と違って、自身で判断をしたり、自分で権利を主張するということができない子供たちをどう保護するかということだと思いますし、それに対して、実際に個人情報を使う、あるいは最近の技術によってどういう権利侵害が起こるか、それに対してどのような対策を講じることかと思っております。 いろいろなケースが考えられますけれども、最初にお話がありました、例えば、親の所得と、歯の具合であるとか成績であるとか、その相関という、これについてはきちっとデータを取って分析をする…
ありがとうございます。 引き続き、質問を続けさせていただきます。 AIの規制全般について伺いたいんですけれども、昨年はやったのが、写真をジブリ風のものに加工してというものがはやったときに、クリエーターの権利をどうするんだ、AI学習において、そういった議論がなされたと記憶しております。 今、この法改正の議論が進む中でも、やはりEU並みの厳しいAI規制が必要だという意見もあれば、その逆もしかりというところで、皆様御自身がお考えになるAI規制の在り方、我が国においてAI規制というのはどのような形であるべきかというところを、皆さんそれぞれのお考えをまた伺い…
これは非常に難しいところだと思います。 私自身は、今のAIが持っている力というのは大変大きいところでありまして、我が国において労働力が不足するときに、それを補うという意味でのAIの活用というのもございますし、さらに、医療分野で見ますと、これからはAI、特に生成AIによって、医師の負担が減ると同時に医療の安全性が非常に高まるというので、今、いろいろな形で開発が行われているところです。 ただ、裏返して、規制もあるということですね。基本的に、私自身が考えますのは、データそのものを使ってAIを進めていくというのはいいわけですけれども、それを、先ほど申し上げま…
御質問ありがとうございます。 日本のAIの規制につきましては、規制強度が低いということは一般に共有されていると思いますし、恐らくその背景には、規制をすると産業振興が進まない、特にAI開発、AI利活用が進まないということだと思いますけれども、ちょっと私はこの点については若干疑問を持っておりまして、規制があったらその産業が進まない、進展しないというシンプルな因果関係が果たしてあるのかどうかということは、再考の余地があるのではないかというふうに思っております。 これは、例えば、高いレベルのAI規制を持っているEUのようなところで、それでは日本の商品が通用す…
御質問ありがとうございます。お答えいたします。 AIの規制についてというところでございますけれども、これは昨年、日本でもAI法というのが成立いたしまして、しっかりこのAIの規制について考えていくということが進んだ昨年であったというふうに考えております。 諸外国と比べますと、ほとんど規制のないアメリカ、そして、きちんと規制はあって、確立しようとしているEU、これの間の、言ってしまえばいいとこ取りである、ハードローを用いてソフトローであるガイドライン等を規定するというこの日本の法律というのは、世界的に見てもかなり評価されているというふうに考えられます。 …
ありがとうございます。 私が配付させていただいた三ページから四ページにかけて、EUのAI規則を抜粋させていただきました。 先ほども発言させていただきましたけれども、活用に関しては、特定の人々の脆弱性につけ込むようなことはやってはならないであるとか、例示を、採用の例をお話しさせていただきましたけれども、評価又は分類に使ってはならないであるとか、若しくはプロファイリングに活用してはならない、そして、四ページ目に入らせていただいて、人種、政治的意見、労働組合への加入、宗教又は思想、性生活、性的指向、日本だと性自認もそうかもしれませんけれども、そのようなもの…
御丁寧にお答えいただき、ありがとうございました。
時間ですので、終わります。ありがとうございました。
次に、谷浩一郎君。
参政党の谷浩一郎です。 本日は、参考人の皆様、お集まりいただきましてありがとうございます。 私は、デジタル化やデータ利活用そのものを否定する立場ではありません。行政の効率化や、そして国民サービスの向上に資するデータ活用は必要だと考えております。 ただし、本日審議のデジタル行政推進法等改正案、そして個人情報保護法改正案では、本人同意なく個人情報を含むデータが取得、提供され得ること、さらに、データの加工やクレンジングを誰が担うのか、そして、AIによる再識別をどう防ぐのか、違反時の罰則や救済が十分なのか、そのような点に大きな疑問を感じております。 そこ…
お答えします。
と申しましたけれども、ちょっと、具体的にどれぐらいの事務負担が発生するかということについては、まだ現段階で私は何ともお答えしかねるところでございます。
いずれにいたしましても、行政が全部それをやるといいましょうか、きちっとした形で委託、委任をする、そういう仕組みになっていたかと思いますが、その限りで、きちっとそれを監督するという形でデータを利用させるということになるのではないかなと思います。
よろしいでしょうか。
ありがとうございます。 これからどれぐらい、そういった事象といいますか、データ、要請、出してほしいということが起こり得るのかというのはちょっと未知数なのではありますが、これは、やはり情報というのは現代の石油と呼ばれるほど非常に大切なものでありまして、非常に今需要が高いのかなと考えておりますので、この辺り、情報をクレンジングする能力というのはこの法案の中にしっかり書き込むべきなのかなと私は考えております。 次に、森参考人にお伺いいたします。 火曜日、委員会質疑がございまして、そして、統計作成等で利用する場合、国や企業、個人事業主までもが、氏名、住所、…
御質問ありがとうございました。 先ほどのこととも若干重複いたしますけれども、やはり私は提供元で一定の匿名化をしてもらえるのではないかと思っておりまして、申し上げましたように、特に、今、統計等特例で前提とされているのは第三者提供の場面ですので、その場合、統計特例の対象となるのは、これはデータベース化された個人情報の提供ということになります。そうじゃなければ、そもそも同意が要らないということですね。ですので、そういう場合には、データベースの一定の部分を削除してくださいということは、そんなに高いハードルではない。 それから、ハイブリッドのものももちろんある…
御答弁ありがとうございます。 続けて、森参考人にお伺いいたします。 データを受け取る事業者側に安全管理義務や削除義務があるとしても、悪意を持って設立された事業者、経営難に陥った事業者、内部者による不正、再委託先からの流出などのこういったリスクは完全には排除できないと考えています。 例えば、病歴情報には、保険、雇用、金融、信用判断などに悪用される可能性があります。また、名簿業者、特殊詐欺グループ、無登録金融業者などに流れれば、犯罪に使われるおそれもあります。 個人情報は、取得されるだけで、どの程度悪用可能なのでしょうか。本人同意なく取得、提供される…
御質問ありがとうございます。 誰でも手を挙げることになると危険というのは、全く御指摘のとおりでございます。 悪用につきましては、これは様々なことが考えられますが、特に私の方から申し上げたいのは、もちろん、統計作成者の下で大きくなったデータ、これは単に量が多いということだけではなくて、一人について様々なデータを持つ、突合をして、一人についてありとあらゆる側面を明らかにするようなデータを持つということが可能になるわけでございますが、これ自体、漏えいすれば、当然のことながら、単なる精神的ダメージというのも非常に大きいでしょうし、あるいは金銭的損害が生じると…
御丁寧にありがとうございます。
小原参考人にも伺います。
データ利用される国民の立場から見た場合、病歴、信用、家族構成、居住地域などの情報が本人の知らないところで分析をされ、そういった保険とか金融、福祉サービス等に影響することへの不安は大きいと思います。
個人情報、それも特に要配慮個人情報を守る観点から、どのような説明責任とか救済制度、こういったものが必要とお考えでしょうか。
ありがとうございます。
救済制度よりも、やはり漏れないようにすることが大事かと思っています。ですので、法のたてつけ上は、既に公表されている要配慮個人情報と公表されていない要配慮個人情報は違うたてつけだと思っていますので、隠されている要配慮個人情報については本当に規制を緩めないでいただきたいというふうに考えてございます。
よろしくお願いいたします。
ありがとうございます。
次は、村上参考人にお伺いいたします。
今回の改正では、統計作成、AI開発の目的で、本人同意なく個人情報が取得、提供され得る場面が広がると理解しています。仮に、一度、氏名や住所を削除し黒塗りや匿名化をしたとしても、AIやほかのビッグデータ、公開情報と照合することで個人が再識別されるということ、技術的に可能だと思っております。
こういったこと、特に、病歴、教育情報、税情報、地域情報、家族構成などは、組合せによって個人が推定される可能性があると思うんですけれども、この辺りの御見解をお伺いいたします。
御質問ありがとうございます。お答えいたします。 まさにおっしゃられるとおり、匿名で、例えば氏名を黒塗りにしたとしても、その後、ほかのデータを組み合わせることで本人を特定するということは技術的には可能だというふうに考えております。 そのために、それを特定されないように、先ほど御紹介したようなPETsなどの技術を用いて、ほかのデータをわざと混ぜることにより匿名が保たれるような、そういった技術というのを担保するということが非常に重要ではないかと思っております。 また、技術の観点で申し上げますと、絶対に漏えいをしないとか絶対に特定ができないということを証明…
丁寧な御答弁ありがとうございます。
PETsのことをおっしゃっていただきました。それは守る方ではありますけれども、例えばそういったもの、それを打ち破ってまた技術を取る、そういった技術も恐らくは日進月歩で進んでしまっているかなと思うんですが、その辺りに関してはちょっと、私、存じ上げませんので、そのPETsにいわゆる対抗するようなものに関して何か御存じであれば教えていただければと思います。
ありがとうございます。お答えいたします。 おっしゃられるように、技術というのは、こちら側が持っている以上に対抗する悪意を持った人が持っていると、それを打ち破られてしまうという危険性がございます。 そのためには二点必要なものがあると思っておりまして、まず一点目は、やはり最新の技術というのをしっかりと業者、個人情報を取り扱う業者というものにしっかり持っていただくということをきちんと推奨するということ。そして、二点目は、個人情報を持つ、取り扱う事業者に対して、どのようにそれを取り扱っているのか、ガバナンスしているのかということ、透明性を高くしていただくとい…
ありがとうございます。
続けて、森参考人にお伺いいたします。
EUの一般データ保護規則、いわゆるGDPRでは、匿名化データについて再識別が合理的に不可能であるということが重視されていると理解しております。日本でも、本人同意なく行政データを提供する場合には、国民の権利利益を害するおそれがないという抽象的な基準にとどめず、再識別が合理的に不可能と言えるような厳格な基準を設けるべきではないかと思っておるんですが、その辺り、御見解をお伺いいたします。
御質問ありがとうございます。 今の御質問は全く先生のおっしゃるとおりだと思っておりまして、私としましては、やはり統計を作るときに、それは、様々なデータと突合し、あるいはAIを使えば再識別できてしまうというような統計ではそもそも駄目ではないかと思っておりまして、先ほども申し上げましたけれども、公的統計と同じような安全性があるということ、同じ属性を持っている人がかなりの人数確保されている、どこまでいっても一人にならない、もし一人になってしまうようなものがあれば、その部分については行を削除するというようなことをして、安全性を確保して、いろいろな技術を使っても…
ありがとうございます。 そして、更に森参考人にお伺いいたします。 個情法の改正のことに関してなんですけれども、課徴金に関して、先ほどいただいた資料の中にも書いておられましたが、こちらの中でも、算定方法が違法行為によって得られた額になっているということでありますから、課徴金に本来期待される抑止力がないという点、これは私も非常に問題だと思っております。 こういったことによって得られた利益だけを吐き出せば済むというのであれば違法行為を思いとどまらせる効果は極めて低いというべきだ、私も全く同じ認識でございまして、例えば、この辺り、海外では売上高連動の制裁と…
御質問ありがとうございます。 まさにこの点も御指摘のとおりでございまして、違法行為で得られた額というのは、それはちょっと論外ではないかとは思っておりまして、EUのように、GDPRだけではありませんけれども、全世界の売上高の何%とか、そういった当該違法行為とは切り離した金額、絶対的な金額を決めていたり、売上高連動で幾ら幾らいずれか高い方とか、そういった方法が合理的だと思います。 また、日本の法令でも、そういったものを使っているものというのはないわけではありませんので、これはそういったアプローチも十分可能なのではないかと思います。 ただ、今回、私も、そ…
ありがとうございます。 続けて、森参考人に伺わせてください。 今の個人情報保護法の方では、三十四条、報告徴収、そして第四十条が違反に対する罰則だということで、罰則が三十万以下のものだとかそういったものがあったり、課徴金に関しても、今そういったことで、一歩前進したということでありますが、国等データの方ですね、ですから、デジ行法と情促法の方には、そういった罰則に関することは一切書かれていない、見受けられないわけでございまして。 例えば、こちらの方は、認定事業者の認定を取り消すとか、そういうことはあるんですけれども、罰則に関しては何もないわけですね。この…
ありがとうございます。
私、デジ行法の方の専門性がありませんので、ちょっとお答えしていいのかどうかはばかられますけれども。
やはり、デジ行法で想定されているところのデータへのアクセスみたいなことについて、非違行為といいますか、想定されているのと違う用いられ方をして、それによって個人の権利利益が侵害されるということになれば、それは罰則なり制裁金なりがあるべきであろうかなとは思います。
ありがとうございます。 森参考人に伺います。 今回の法案の検討過程では、違反行為の迅速な差止めや被害回復を個人に代わって消費者団体などが行える団体訴訟制度というのが検討されていたと承知をしています。しかし、今回の法案では見送られたということ。 個人情報が漏えいしたり不適切に利用されたりした場合、個人が一人で違法性を把握し、事業者と争い、差止めや損害回復を求めるのは非常に困難かと考えています。ビッグデータを扱う以上、事故が起きれば多くの国民に影響が及びかねないというわけです。この分野においても団体訴訟制度が必要ではないかと考えますが、御見解を伺います…
御質問ありがとうございます。
先ほどのことと若干重複しますが、団体訴訟は非常に重要なものとして、今回の改正でも当初は入ることが予定されていたわけでございますので、そしてまた、個人情報保護委員会の法執行リソースが限られている中で、権利利益の侵害を防止する、あるいは受けた権利利益の侵害を回復するという点で重要な価値を持っていると思いますので、団体訴訟も立法的課題として改めて御確認をいただきたいというふうに思います。
非常に参考になりました。皆様どうもありがとうございました。質問を終わります。
次に、武藤かず子君。
チームみらいの武藤かず子です。 本日は、参考人の皆様、いろいろな御知見をお聞かせいただきまして、誠にありがとうございます。 私どもチームみらいとしては、データ利活用を前提とするサービス提供を萎縮させずに、同時に、個人情報が適切に、適正に取り扱われるよう、丁寧な検討のために御質問をさせていただきたいと考えております。 まず、村上参考人に二点お伺いさせてください。 まず一点目です。本改正案においては、AI開発などのためのデータ第三者提供について、本人同意を不要とする統計作成等の特例が新設されます。村上参考人は、経団連の改正論議の中で、利活用を起点とし…
御質問ありがとうございます。お答えいたします。 まず一点目でございますけれども、この改正案でございます本人同意不要のデータの供出につきましては大変評価をしております。 先ほども述べさせていただきましたけれども、利活用を前提にして、データを、今まで個人情報の本人の同意を個別に取らなくてはいけなかったということは、他国と比べましても劣後しているということは否めないところでございましたが、今回の法改正によりまして、そこの部分が、利活用が加速するということを促進するものではないかというふうに思っております。 一方で、やはりそれに伴うリスクというものをしっか…
ありがとうございます。
次に、森参考人にお伺いをいたします。今回の改正で導入される課徴金制度についてでございます。
EU、GDPRでは全世界売上高の最大四%、米国カリフォルニア州、CCPAでは違反一件当たり最大七百五十ドルの消費者への損害賠償が認められております。
日本の今回の課徴金制度、利益剥奪型、また千人を超える大規模な事案が対象であるなど、これらが今回の制度の中身となっておりますけれども、諸外国と比較をして、どのように評価されておられますでしょうか。また、抑制力として実効的に機能させるために最低限必要な要件は何か、御見解をお聞かせください。
御質問ありがとうございます。 諸外国との比較ということですけれども、諸外国の制裁金と比較した場合に、額が低いということは極めて明白ではないかと思っておりまして、そういう意味では、効力についても当然弱いということになろうと思いますし、効力をしっかりしたものにしていただく、抑止力を持たせて権利利益の侵害を防ぐ、違法行為を防ぐということについては、これはまさに立法的課題として御確認をいただきたいところかと思います。 済みません。もう一つは何でしたっけ。(武藤(か)委員「抑止力を実効的に機能させるためには」と呼ぶ)なるほど、どんなものであるべきかですよね。 …
ありがとうございます。 最後になりますが、森田参考人に二点お伺いをいたします。 森田参考人は、かねてより、入口規制から出口規制という考え方、つまり、データ取得のときの同意の原則を見直して、アクセス管理によって個人を守るという仕組みへの転換を提唱されておられたと認識をしております。今回の改正についてはその方向性への第一歩というふうに言えるとも考えておりますが、この転換をより実効的なものにするために、制度として最優先に整備すべき条件は何とお考えでしょうか。 二点目に関しまして、EUのGDPRでございますが、目的限定原則とデータ最小化原則を中心に据えた設…
お答えいたします。 入口規制から出口規制といいますのは、医療関係の情報で私が主張しているところでございますけれども、一般的な問題といたしまして、今回のデータの利用について、デジタル行政推進法の方になりますけれども、少なくとも、AIにせよ、そのほかの目的にせよ、なるべくサンプルが、十分なサンプルで、バイアスのないような形でたくさんのサンプルが使えるようにする、それがデータの持っている価値を引き出す最大の要因ではないかと思っております。 それが、入口でもってデータを出す、出さないとやりますと、そもそもデータが集まりませんので、それはある意味で保護になるの…
お話しいただいて大丈夫だそうです。
済みません、二番目の質問をちょっと失念してしまいまして。
ありがとうございます。
二点目の質問でございます。
EUのGDPRは性質が少し異なるのかなというふうに理解をしております。と申しますのも、目的限定の原則とデータ最小限の原則というところを中心に据えた設計になっていると認識をしております。今回の統計作成等の特例については、これらの原則とどのように整合しているのか、もしお考えがあればお聞かせいただきたいと思っております。
また、GDPRとの調和を図りながら、今後日本社会により適した制度設計をしていく上で、今回の法案の中で特に重要な点というのは何か、是非見解をお聞かせいただければと思います。
失礼いたしました。 御質問の趣旨は分かりましたが、実は、私自身はデジタル行政推進法の方で関わっておりまして、それについて今日も意見を申し上げたので、個人情報保護法について、細かい点につきましてはちょっと私自身答えかねるところがございます。GDPRの原則とどう違うのかということについて、ちょっと責任ある形でお答えをしかねますので、申し訳ございません。 ただ、日本の個人情報保護法と別な意味で共通のところはもちろんかなりございますし、違うところも、例えば医療分野なんかでも、先ほど出ましたけれども、生命、財産、公衆衛生、例外の場合の同意は不要というところでも…
ありがとうございます。
以上で私の質問とさせていただきます。
今回の法改正、守るために止めるというわけではなく、信頼して使える制度に機能させていきたいというふうに思っています。本日いただきました御知見を今後の検討にしっかり生かしていきたいと思っております。
本日は御機会をいただき、ありがとうございました。
以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました。
この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
参考人各位におかれましては、貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表して厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時四十六分散会