村上明子独立行政法人情報処理推進機構AIセーフティ・インスティテュート所長

2026年5月14日・第221回国会 衆議院 地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 96 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 107 発言)

御質問ありがとうございます。お答えいたします。

まず一点目でございますけれども、この改正案でございます本人同意不要のデータの供出につきましては大変評価をしております。

先ほども述べさせていただきましたけれども、利活用を前提にして、データを、今まで個人情報の本人の同意を個別に取らなくてはいけなかったということは、他国と比べましても劣後しているということは否めないところでございましたが、今回の法改正によりまして、そこの部分が、利活用が加速するということを促進するものではないかというふうに思っております。

一方で、やはりそれに伴うリスクというものをしっかり考えなくてはいけないと思っております。私は、企業でチーフデータオフィサーをしておりますけれども、企業の中でのデータガバナンスというのは苦労しているのですけれども、日本の企業の中では、特にデータガバナンスの苦労というのは多くあるように思っております。

これの特性の一つといたしましては、日本人同士というのは、今まで、どこに何があるということをお互い理解しながら、あうんの呼吸で仕事を進めていたという背景があると思っております。一方で、欧米では、全てドキュメント文化でございますので、どこに何があるのか、あるいは何をどういうふうに使うのかということをドキュメントにしています。

これは、人材流動性が高いということも背景にはあるのですけれども、利活用をしていくためには、リスクを減らすためにも、しっかりとこのようなデータガバナンスというものが企業あるいは国の中で浸透していくということが、データの利活用を安全に進めるということの必須条件ではないかというふうに思っております。

そういった点でも、私どもAIセーフティ・インスティテュートでは、データガバナンスに対するデータ品質のガイドラインというもの、あるいはガイドブックというものを出させていただいておりまして、このような活動の後押しというのをしていく所存でございます。

二点目でございます。

先ほどシンガポールのPETsのサンドボックスの例を出していただきましたけれども、やはり事業者が個別に、自分たちだけでこのような評価を行っていくということはかなり厳しい、特に中小のサイズの企業体では、そのようなところを、その部分に投資をするということはかなり難しいということは認識をしております。

やはり、その部分をどこまで国としてサポートしていくのかというのは、議論のあるところではないかというふうに思います。特に、AIの評価というのは、先んじてAIの評価に関しては、評価観点ツールというものはオープンソースでAIセーフティ・インスティテュートの方から出させていただいておりますけれども、こういったところを、国がサンドボックスを用意して企業が使えるようにするのかというのは非常にいい問題だというふうに考えております。

そういった議論もしっかりして、皆様、事業者の方々のイノベーションの後押しというのをしていければというふうに思っております。

私からは以上でございます。

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