衆議院 消費者問題に関する特別委員会 第6号
2025年4月22日・100 発言・国会会議録で会議の全文を見る(外部サイト、新しいタブで開きます)
発言の全文
令和七年四月二十二日(火曜日) 午前九時開議 出席委員 委員長 浦野 靖人君 理事 勝俣 孝明君 理事 中野 英幸君 理事 松島みどり君 理事 青山 大人君 理事 大西 健介君 理事 尾辻かな子君 理事 伊東 信久君 理事 丹野みどり君 今枝宗一郎君 上野賢一郎君 加藤 鮎子君 国光あやの君 小池 正昭君 高木 啓君 武村 展英君 永岡 桂子君 中西 健治君 野田 聖子君 深澤 陽一君 福原 淳嗣君 三反園 訓君 若山 慎司君 井坂 信彦君 大河原まさこ君 大島 敦君 …
これより会議を開きます。 内閣提出、公益通報者保護法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本日は、本案審査のため、参考人として、東京大学大学院法学政治学研究科教授山本隆司君、全国商工会連合会中小企業問題研究所所長土井和雄君、元トナミ運輸社員串岡弘昭君、弁護士、市民のための公益通報者保護法の抜本的改正を求める全国連絡会幹事志水芙美代君、上智大学文学部新聞学科教授奥山俊宏君、以上五名の方々に御出席をいただいております。 この際、参考人各位に一言御挨拶申し上げます。 本日は、御多用のところ本委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます…
山本と申します。 東京大学大学院法学政治学研究科の教授として行政法を研究しております。 私は、昨年、消費者庁に置かれた公益通報者保護制度検討会、以下検討会と申しますけれども、この座長を務めました。また、令和二年の公益通報者保護法の改正時には、消費者委員会に置かれた公益通報者保護専門調査会、以下専門調査会と申しますけれども、ここで座長を務めました。 本日は、今回の法改正案につきまして、令和二年の法改正と比較しながら意見を述べさせていただきます。 まず、昨年の検討会についてですが、検討会は、令和二年の改正法の施行状況と、次の段階の法改正について検討す…
ありがとうございました。
次に、土井参考人にお願いいたします。
全国商工会連合会の土井でございます。 委員の皆様には、日頃より商工会の活動に御理解、御協力を賜り、この場をおかりして厚く御礼申し上げます。 また、本日は、意見陳述の機会を賜り、誠にありがとうございます。 私は、ただいま陳述された山本先生が座長を務められた消費者庁の公益通報者保護制度検討会に委員として参画しておりました。主に、企業側、事業者側の立場で意見を申し上げてまいりました。本日は、どのような背景に基づいて、委員会でどのような主張をしてきたのかという点について、お話をできればと思います。 資料をお配りしておりますので、資料を御覧になりながらお話…
ありがとうございました。
次に、串岡参考人にお願いいたします。
皆さん、よろしくお願いいたします。 ちょっと声がかれておりますけれども。本日は、本特別委員会にお呼びいただきまして、大変ありがとうございます。深く感謝を申し上げます。 本心を申し上げれば、この公益通報者保護法が成立を期された二〇〇二年から二〇〇四年の間にこういう審議があるところへお呼びいただけたらうれしかったと思うわけです。 ただし、ここで、議員の皆さん方に、公益通報者はどういう苦悩にあるのかということを少しお話をしたいと思います。 その前に、この公益通報者保護法の成立時の問題点を申し上げたいと思うんです。 この法律は国民生活局で審議されており…
ありがとうございました。
次に、志水参考人にお願いいたします。
市民のための公益通報者保護法の抜本的改正を求める全国連絡会の幹事をしております、弁護士の志水芙美代と申します。 本日は、意見を述べる機会を与えていただき、誠にありがとうございます。 当連絡会は、市民の目線で、安心して通報ができる環境を法制度により整え、企業活動の適正化を図ることなどを目指す団体で、約十年前の二〇一五年に設立されました。また、私個人としては、先ほど山本先生から御報告のありました、この度の法改正につながる公益通報者保護制度検討会、こちらにおいて委員を務めさせていただきました。 本日、私からは、通報者を支援する活動をしている弁護士の立場か…
ありがとうございました。
次に、奥山参考人にお願いいたします。
私は、奥山俊宏と申します。 平成元年、平成が始まった年に朝日新聞社に入り、記者として三十三年働きました。三年前から、上智大学の新聞学科でジャーナリズムの教員をしております。 新聞記者だった三十三年を振り返ってみますと、平成の三十年と重なります。失われた十年、失われた二十年、失われた三十年とその後呼ばれるようになった時期にほぼそっくり重なります。その間、バブルの崩壊に伴って顕在化してきた様々な経済事件を主に社会部の事件記者として取材し、その延長線上で調査報道に長く携わりました。 銀行にせよ官公庁にせよ企業にせよ、その内部にいて本当のことを話してくれる…
ありがとうございました。
以上で参考人の意見の開陳は終わりました。
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これより参考人に対する質疑を行います。
質疑の申出がありますので、順次これを許します。若山慎司君。
自由民主党の若山慎司でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。 公益通報者保護法の一部を改正する法律案について、参考人の皆さんに御質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 私自身でございますが、本院の消費者問題対策特別委員長や消費者問題担当の大臣をお務めになられた江崎鉄磨代議士の下で三十年ほど秘書をしておりまして、その折に得た、秘書として、また大臣秘書官を務めさせていただいた経験の中でいろいろと感じたことを踏まえて、この質問に立たせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。 冒頭、今陳述をお伺いしておりまして、まさに串岡参…
お答えをいたします。 消費者庁にまだ人員等の面で不十分な点がある、これは、公益通報者保護法の執行という点のみならず、消費者問題一般について言えることではないかと。そのことはしばしば指摘をされているとおりで、今の御発言は非常に重要な御発言であったというふうに思います。 公益通報者保護法に関しましては、一つは、やはり統一的な手続が設けられている、それによって公益通報者が保護されているということがやはり通報者の保護にとっても重要なことであり、また、そういった制度があるということが、やはり国際的な信用を得ていく、日本の事業についての信用を得ていくという上でも…
ありがとうございました。 私は、そういった消費者庁のこれまで果たしてきた役割については、否定するものでは全くございませんので。ただ、無理やり一律の制度で守り切れる状況というのが続けられるのかどうかということについて懸念をする一人というところで御承知をいただければ。 その中で、実は先週、この委員会で、兵庫県庁の事案についての御意見というものが出たわけなんですが、公益通報者保護法に基づく助言や指導、勧告といった行政措置を行うべきではないのかというような意見も実は本委員会で、兵庫県庁に対してやるべきだというような御意見も出たわけですが、ここは、行政法の御専…
お答えをいたします。 個別の事案について、私は十分調査に携わった等々のことがございませんので、それについては申し上げられませんけれども、一般的に申し上げて、国と地方公共団体との関係に関しましては地方自治法に規定があり、その中で、地方公共団体の自立性を十分尊重して、しかし国が必要なところは言っていくという仕組みが取られています。地方自治法上は技術的な助言、勧告という手段が中心的になるかと思いますけれども、その範囲でということではないかと思います。 特に、公益通報者保護法は、これは地方公共団体の組織のいわば内部の問題に関わっているということがありますので…
ありがとうございました。 確かに、この委員会の中での議論を伺っておりまして、地方自治法というもの、また地方自治というものもいかに尊重しつつ、こういった通報者の法益を守っていくのかということ、大事な、そしてセンシティブなお話だと思っております。大変貴重な御意見であったと承知をいたします。ありがとうございました。 私は、ただ、改めてこの対象法令の多さということについていろいろと思いを致すところではあるんですが、同じ物差しで対処していく中で対応し切れていない実態というものがあるのではないかなということも、先ほどの串岡参考人のお話しのことを踏まえて、先ほど冒…
御質問ありがとうございます。 日本の公益通報者保護法は、イギリスの公益開示法、パブリック・インタレスト・ディスクロージャー・アクトを参考にして、二〇〇三年に当時内閣府において立案されたものです。それと日本の制度は非常に似ているところがある、そういう由来があるからだというふうに考えられます。 他方、アメリカも当時参考にはしたのですけれども、そのまま取り入れることは日本ではなかったというところがございます。 アメリカでは、例えば労働安全衛生であるとか、あるいは原子力安全であるとか、あるいは、近年、ここ二十年ぐらいですと、SOX法、証券取引法違反、例えば…
ありがとうございました。 やはり、通報者を保護するということになりますと、それだけ強力な、また実効性の高いものがどうしても求められるのではないかなということも改めて感じた次第でございます。 では、いま一点。本日、本委員会において、不当な配置転換にも罰則であったり、それから立証責任転換を規定すべきとの意見や、義務対象の事業者を常時三百人超の企業から百人超にすべきではないのかというような意見も挙がっております。 気持ちとしては、百人と言わず、たとえ数人からでも、公益に資する、正しいことを告発をする人たちは守られるべきであるという思いは私は強く持つところ…
それでは、お答えをいたします。 先ほどの陳述の中でも述べさせていただきましたが、従業員三百人超であると、社内にコンプライアンスをある程度担当する法務部門などが置かれており、この件に関してもかなり社内での体制というのが取れます。また、顧問弁護士を始め、外部に相談する専門家の体制というのもかなり充実されているのではないかと考えております。 日弁連さんの調査などを見ていると、百人超だと、顧問弁護士はいるけれどもといったところで、あと、社内に対してどこまでといったところはあろうかと思います。 私も今の職場しか経験がないので、簡単に申し上げますと、我々、各都…
ありがとうございました。
志水参考人には、済みません、質問の機会を、できませんでしたけれども、おわびを申し上げます。
本当に大変参考になる御意見をいただきまして、ありがとうございました。終わります。
次に、大西健介君。
立憲民主党の大西健介です。 貴重な御意見をありがとうございました。 できるだけ全ての参考人にお聞きしたいと思いますけれども、そのためにも、ちょっと答弁の方も簡潔にお願いをできればというふうに思います。 まず、内部告発を行ったことで、研修所への転勤を命じられて、机と椅子しかない四畳半の部屋で他の職員との接触も妨げられ、草刈りだとかペンキ塗りだとか雑用しか仕事を与えられず、昇格もなしで、自主退職を迫られるという報復人事に耐え抜いた串岡さんの人生というのは、まさに筆舌に尽くし難い壮絶なものだというふうに思います。串岡さんのように信念を貫いて闘い抜ける人と…
大変重要な質問をいただきまして、ありがとうございます。 私は、やはり、会社が内部告発を忌み嫌う風土は厳然として残っておりますから、そこで解雇という問題に罰則をつけるという点は、内部告発が正当であって国民の信頼を得ているものであったら、解雇はできなかったわけです。私に対して簡単に解雇できるという状況ではなかったわけです。ですから、様々な形で報復をしていたわけです。 私は最後まで残りましたが、よく相談を受ける方は必ず人事行為を行われております。その人事行為というのは、全くの閑職であります。有名なあの愛媛県警の方の場合は、裏金にサインをしなかったということ…
私もそのとおりだと思うんですけれども、先ほどの話で、刑事罰の対象とか立証責任の転換ということになると事業者側の負担が大きいという話がありましたけれども、今みたいな追い出し部屋みたいな、これは人事権の濫用ですよ。 それから、普通の、通常の異動であっても、労働者への一定の説明責任というのは生ずると思うんですね。ですから、そのために、ある程度の準備というのは経営側はしているはずで、それほどに、私、負担は大きいと思えないんです。 それから、一方で、現在の裁判実務においても、どの程度事業者の人事裁量が認められて、労働者側が争うのに難しいという実情があるのか。こ…
お答えいたします。 配置転換については、企業の中で、規模を問わず、幅広く行われております。特に最近は、いわゆる定期異動のほかにも、随時異動といいますか、例えば年度であるとか一定の時期の切替えを問わず配置転換をするといったことが多く行われております。その理由の主なものというのは、欠員の補充であるとか期中の組織改編といったようなところでございます。 もちろん、ある程度の人事についての説明は行いますし、当然、求められれば説明をするといったこともあるかと思いますが、具体的に配置転換のときにこういったことをしなさいといったことのルールまで定めているという企業は…
御質問ありがとうございます。 配置転換について、裁判でどの程度争うのが難しいのかというところについてですけれども、先ほど土井さんの方からお話がありました職種限定合意とかがある場合はまた別なんですけれども、そういった合意が認定できない場合の配置転換については、昭和六十一年の最高裁という結構古い判例なんですけれども、こちらが今も通用しておりまして、労働者側がその配置転換が権利濫用であることを主張、立証しないとならないことになっております。 具体的に、じゃ、権利濫用であることを基礎づける事実としてどういったことを立証しなければならないかというと、業務上の必…
さっき言われた、例えば欠員の補充とか、そんなのは説明すればいいだけの話だと思うんですよね。 もう一つ、串岡さんが先ほど言われたように、通報するとその人の将来が全て失われてしまう。これはもう甚大な、取り返しのつかないこういう不利益を被るわけで、それに対して裁判をやっても、時間と費用と労力がかかって、これも非常に重い負担になる。仮に勝訴できたとしても、補償されるのはバックペイ程度で、損害賠償が認められても慰謝料は僅かということで、何より、失われた人生をもう取り戻すことはできないわけですよね。 ですから、この点、私は、通報者が早期救済を求めることができる裁…
ちょっと私は別な視点から申し上げますと、裁判を行う場合に本当に勝訴するのは難しいと思います。したがいまして、アメリカのように、日本の刑事裁判のように、一般市民はこの判断がすごくできやすいと思うので、陪審員制度を設けることをひとつ検討していただきたいというふうに思うわけです。 それから、会社が人事行為を行ったときに、その証明の転換というものに対して、裁判所は非常に厳しい判断でしております。この点をどうしても改善をしていただきたいという思いが強いわけで、そういうこともありまして、私、裁判で弁護士と最も対立した点がありました。是非、判決を出してもらいたいと。…
今もそう思いましたけれども、やはり串岡さんに今日来ていただいて本当によかったなと思うんですよね。高額療養費の問題もそうですけれども、やはり当事者の話を直接聞くというプロセス、これが不可欠だと思います。
そこで、検討会の座長を務められた山本先生にお伺いしたいんですけれども、検討会は、九回行われて、第五回には関係団体へのヒアリングというのを行われていますけれども、不利益取扱いを受けた当事者の意見を直接聞く機会、これをなぜ設けられなかったのか、お願いしたいと思います。
お答えをいたします。
委員会においては、先ほど構成を申しましたように、公益通報者の方の保護に携わっている、支援に携わっている弁護士の方あるいは連合の方等々に加わっていただいた。それから、ヒアリングにおいては、日弁連で通報者の支援に携わっている方からヒアリングを行っています。それで十分意見を伺ったというふうに判断したということでございます。
先ほど、冒頭の串岡参考人の意見陳述の中にありましたけれども、本来、法律ができるときに話を聞いてほしかったというのは、私はまさにそのとおりだというふうに思います。 ちょっと時間がなくなってきたので、最後、奥山参考人のお話ですけれども、兵庫県の問題について、本委員会で我々の同僚の川内委員からも、消費者庁は兵庫県に対して地方自治法に基づく技術的な助言を行うべきだ、兵庫県知事が十一条とか指針は内部通報のみを対象にしているんだと間違った法解釈をしている、このことはちゃんと言うべきだということ、あるいは、適切な措置が取られておらず違法状態が続いていることについて、…
御存じのとおり、公益通報者保護法は、内閣において閣議決定で法案が作られ、その条文の内容は消費者庁において立案され、そして国会において制定されているというものです。その解釈、運用について、消費者庁が有権解釈権を持って、公権的な解釈を持って、それに全国の事業者、自治体は縛られているというものであるというふうに理解しています。 であるにもかかわらず、ある自治体の首長が独自の法解釈を持ち出して、公益通報者保護法十一条の指針の対象には、内部通報のみが対象になって、外部通報はそれの対象にはなっていないのだというような独自の法解釈を持ち出して、自分たちのやっているこ…
時間になりましたので、本当はもっと聞きたかったんですけれども、串岡さんのように公益通報したことで人生を奪われてしまう人が二度と出ないように、また、勇気ある告発者を保護することで不正が正されてよりよい社会ができるように、法律の不断の見直し、これを行っていくことをお誓いして、私の質問を終わります。
次に、伊東信久君。
日本維新の会の伊東信久です。本日は、よろしくお願いいたします。 本当に貴重な御意見をありがとうございます。 最初に、ちょっと志水参考人にお伺いしたいのは、法的な立証というのがなかなか難しい、特に、串岡さんの例でもございましたけれども、やはり当事者が立証するのはなかなか難しいというところで、ただ、配置転換のその前段階の嫌がらせ、この段階になりますと、例えば当事者が録音しなければいけないとか、周りの方の、恐らく串岡さんも同僚の方といろいろやり取りして大変だったと思うんですけれども、そういう同僚の方の証言が必要。ただ、企業にいたら、やはり自分の身を守りたい…
御質問ありがとうございます。 おっしゃるとおり、事業者内で嫌がらせをされたときに、職場にそもそもスマートフォンを、ロッカーに入れておかないといけないとかというところも多かったりもしますので、暴言を言われたり、変なうわさを流されたりとか、そういう事実上の嫌がらせをされたときに、それを立証するのが相当難しいということはございます。 この部分に関連して、先ほど私の意見の中でも申し上げさせていただいた、通報者の同僚を保護する対象に含めるべきというところが少し関連するかなと思うんですけれども、現状で、通報者の同僚が、自分が社内で村八分的にされていたことについて…
ありがとうございます。 嫌がらせに関しては、本当にあらゆるハラスメントは、公益通報に限らず、やるべきではない、そういったスタンスなんですけれども。 ここで、一方で、やはり難しいのは、私もちょっと経営をしているもので、土井参考人にお聞きしたいのは、不利益取扱いの防止の中で、現段階では配置転換や嫌がらせを罰則の対象としない方向については賛同すると御意見を述べられています。 つまり、配置転換は、やはり企業において必要な配置転換もあると思います。もちろん、串岡さんの例というのがございますけれども、そういった例との区別がやはりまず必要なのと、もう一つは、やは…
お答えいたします。 委員おっしゃるとおり、企業経営に相当な影響があると考えております。 先ほどの御質問にお答えしたときにも申し上げたように、配置転換に関することについては、企業もいろいろ考えて、スキルアップであったり、あるいは同じ部署に長くいることによる不正などの防止であるとか、あるいは本当に純粋に欠員が出てしまった、そういったことで、いろいろな様々な理由で行っているわけでございます。 基本的に人事というのは、人事担当の職員が原案を作って、それを経営者、役員の承認を得て実行するといったことでございますので、仮に不正な目的であるとか不当なとかいう条件…
ありがとうございます。 今、土井参考人の御意見をお伺いしながら、やはり濫用であったり虚偽であったりというところなんですけれども、やはり濫用だったりということは、自分自身が有利になるように濫用するというのはあり得ないことはないとは思うんですけれども。 虚偽に関して言いますと、ここで山本参考人にお伺いしたいんですけれども、四つの指摘の中で、濫用、虚偽の話をおっしゃっていただいたんですけれども、虚偽に関して、これはちょっと匿名性とも関係してくると思うんですけれども、匿名に関する公益通報も、現段階の法律でも、それも保護されるべきだという話になっているんですね…
匿名の通報に関しましては、これは今回の検討会を行う前の調査においても、やはり匿名の通報というのはかなりの数があり、それが有効に働いている面があるということでしたので、匿名の通報も保護するということを前提に議論をいたしました。 それから、虚偽かどうかということに関しましては、これは通報の要件として、一号通報ですと、真実である、こういう事実があると思料すること、それから二号ですと、相当の理由があること、三号ですと、真実であるということに相当の理由があることという要件がありますので、ここに当てはまるかどうかということによって、保護される通報なのか、そうでない…
そこで当事者である串岡参考人にちょっとお聞きしたいと思うんですけれども、今までの参考人の御意見を伺いつつ、やはり当事者に関して、もちろんトナミ運輸に会社愛があったからこそ、しっかりと変わってほしいという思いもあったと思うんですね。一方で、やはり不正を許せない、そういう思いもあったと思うんですけれども。 やはり会社での扱い、司法との、先ほど私、本当に、最終的に判決を出してほしいという気持ちに非常に感銘いたしまして、やはり和解した方がお金をたくさんもらえる可能性があります。ただ、お金じゃないんだというところのお話も非常に感銘したんですけれども、串岡参考人の…
ありがとうございます。 裁判の判例の重要さを申し上げましたのですけれども、浜田さんの例をちょっと御紹介したいと思うんです。 浜田さんは、オリンパスの内部通報だったんです。内部通報でも外部通報でも報復を受けるわけなんですけれども。裁判を行いました。一審、負けました。大変労働法に強い弁護士の方なのに、それで負けました。二審で勝ったわけです。大体、愛媛県警などの場合は、上告しないでそこで終わるんですね。というのは、最高裁は拘束的権威ですから、地方裁判所や高等裁判所のような説得的な権威でないわけで、拘束的な権威である判決を出せる規格なんですけれども、それで確…
先ほど串岡参考人からメディアのお話が出まして、せっかくですから、ちょっと奥山参考人にメディアについて御知見をお伺いしたいんです。 ちょっと発言に気をつけないといけないんですけれども、テレビ、週刊誌、新聞とあると、一番報道と言えるのは新聞なのかなとやはり思ってしまいます。特にテレビは、バラエティーと報道の区別が今なくなっているわけです。 兵庫県の事例、全面的に私はそのことに関してはちょっと触れませんけれども、内容に関しては触れませんけれども、ただ、やはり混乱を生じた理由の一つに、メディアの、特にテレビの報道に関してちょっと問題があったのかなという指摘も…
今回の兵庫県の西播磨県民局長の告発文書は、四人の報道機関の記者に送られています。その中の何人かは、その内容について慎重に取材を始めていたというふうに聞いております。しかしながら、実際に県当局にまだ当てる、コメントを取りに行くというほどまでの裏づけは得られていなかったということで、まだ、県が三月二十七日に西播磨県民局長を総務部付に、解任した時点では取材が進んでいなかった。 調査報道ということになりますので、時間が相当、一週間、二週間で終わるというものではなくて何か月もかかるというのが実態として報道にはありますので、そういう慎重な上にも慎重な取材をした上で…
先生方、いろいろな御知見をありがとうございます。
終わります。
次に、丹野みどり君。
国民民主党、丹野みどりと申します。 参考人の皆様、本日は、お忙しい中、本当にありがとうございます。よろしくお願い申し上げます。 まず、串岡さん、お願いいたします。 恥じることは何もないんだという、この信念を本当に曲げずによく闘い抜いてくださって、頭が下がります。串岡さんにしかお話しできないことをお聞かせいただきたいと思っております。 今回の法改正では、配置転換に対する罰則は設けられませんでした。大きなポイントは、やはりこの配置転換だと思っております。不当な配置転換というのは何をもって不当というのかという、本人の主観もあって本当に線引きが難しい、こ…
ありがとうございます。 本当に、まず申し上げたいのは、不当かどうかは、その人事担当者がしっかり分かっていることであるということです。そういう適正な人事方針の下行ったということが、随分可能なところだと思うんです。これはやはり裁判で、実際そういう人事行為を行った結果、それが正当な人事行為だったのかどうかということを裁判所もしっかり見抜けていない部分はありますけれども、積み重なってきています、最近は。 どういうことかといいますと、浜田さんの例を申し上げれば、あれほど優秀なセールスマンで、アメリカで功績が上がっていろいろな表彰を受けた人が、内部告発をした途端…
ありがとうございます。
不当なというのがすごく線引きが難しいという話もありますけれども、今の串岡さんのお話で、分かるんだ、明らかなんだというお答えが非常に胸に残りました。ありがとうございます。
次に、志水弁護士、お願いいたします。
今回の法改正で最も事例として多い嫌がらせ、配置転換は罰則の対象になっておりません。今回の法改正の実効性が限定的と指摘する声もございます。実際の法律相談や裁判などに当たっていらっしゃるお立場から御意見をお聞かせください。
御質問ありがとうございます。 実際に、法律相談、公益通報の相談をお聞きする中で、解雇や懲戒といった分かりやすい不利益処分をされているという御相談はそんなに多くはございません。むしろ、先ほど意見を申し上げさせていただいたように、部下を外されるですとか、孤立をさせられる、これまでのキャリア等を全く生かせないような場所に本来の定期異動のローテーションではない時期などに急に異動が決まるですとか、報復的なことをされてしまって。だけれども、そういったものというのは、裁判で争うのが先ほど申し上げたように非常にハードルが高いので、現実を御説明すると、じゃ、もう退職して…
ありがとうございます。
もう一度、志水弁護士に伺いたいんですけれども、不当な配置転換というところ、先ほど串岡さんは、当事者として、分かるんだ、明らかなんだというお話がありましたけれども、先生のお立場からすると、この不当なという概念を裁判の中でどう争うんでしょうか。
まず、裁判の中でという御質問ではあったんですけれども、刑事罰の対象としての配置転換にどういう限定要件を付すのかというお話と、立証責任転換の対象としての配置転換をどう捉えるかという話で少し違うかなと思いますので、分けてお話をさせていただきます。 まず、刑事罰の対象については、やはり一定の限定要件が必要だと思っております。それを仮に不当性の要件としてどういったものを考えるかというと、まさに先ほど串岡さんの方から人事担当者は分かっていると思いますよというお話があったのは、それは報復の意図があるということだと思うんですね。公益通報をしたことに対する報復的に行わ…
ありがとうございます。
今、立証責任転換の話が出ましたので、そこに引き続いて質問しますが、不当な配置転換に対しての立証責任、これが事業者側にある場合と通報者側にある場合とで、志水先生、これはそれぞれどのような点で違いがあって、どういうところが難しいのか教えてください。
先ほどの、昭和六十一年の最高裁が今も配置転換の場合の法理として生きているというお話をさせていただいたんですけれども、今、労働者が配置転換が無効であるというふうに争おうとしたときには、その権利濫用の枠組みの中で主張、立証せざるを得ないというところがあります。 業務上の必要性のところで頑張って立証しないといけないというところがあるんですけれども、これを公益通報者保護法の枠組みの中で立証責任の転換の条項が設けられれば、通報を理由としてそういった不利益な配置転換がされたことということが立証責任として転換されてしまいますので、事業者側としては、通常の業務上の必要…
ありがとうございました。
次に、奥山教授に伺います。
奥山さんは、長らく朝日新聞の記者として、多様な観点から取材をされていると思います。なので少し大きな論点で伺いたいんですけれども、ずばり、今回の公益通報とは何かというのをお答えいただければと思います。
外からはうかがい知ることができない組織の奥深くといいますか、組織の内部においてなされている不正であるとか腐敗であるとか不祥事であるとか、もし放置していればどんどん悪化していって、行く行くは、外部の人、一般の消費者、あるいは一般の有権者、納税者に迷惑をかける、被害を与えるような、そういう不正の芽、腐敗の芽を、早い段階で、そのことを知ることができる内部にいる人から、コミュニティーの外、事業者内部のしかるべき監査部門であるということもあるかもしれませんし、権限を持った行政機関ということもあるかもしれませんし、あるいは、もっとより広い、報道機関であるとか、そうい…
ありがとうございます。 内部告発をした人は、自らの命をもって抗議するという最悪の結果がつい最近も起きてしまいました。また、串岡さんのように報復人事によって本当に人生を狂わされてしまう、そういう方もいらっしゃる限り、告発はやめておこうと思う流れがあると思うんですね。内部告発した人は必ず守られるんだという絶対の担保がないと、この事態は変わっていかないと思っております。 もう一度、奥山教授に伺いたいんですけれども、この法律を不完全ながらも改正していく、この先に、絶対の担保というか、公益通報者が密告者ではなくて、公益通報者が正しい気持ちでしっかり守られるんだ…
法律のみによって公益通報者が守られるというわけではないと思います。法律だけではなくて、例えば、政治的、社会的、あるいは世論のバックアップとか、あるいは御本人の心の安寧、自分は正しいことをやっているんだという確信を自分に対して持てるとき、それは心の安寧を得ることができるのであろうと思います。そういう総合的な結果として、ちゃんと自分の考えることが果たされた、正義が果たされた、自分も守られたというふうに感じるということが望ましい形なのであろうと思います。 そういう一助として法律があって、その法律というのは、今回、改正法案が今出ておりますけれども、それだけでは…
ありがとうございます。
時間になりましたので質問を終わりますけれども、本当に、法律だけではなくて、こういった様々な議論も、機運も必要かと思っておりますので、続けたいと思っております。
ありがとうございました。
次に、沼崎満子君。
公明党の沼崎満子です。
本日は、参考人の方々には、大変貴重なお話をお伺いしまして、ありがとうございます。
今ちょうど、しっかり前に進めていく、そういった話もございましたので、最初に山本参考人にお伺いします。
今、公益通報を介して企業側にしっかり、内部通告であったとしても、その通告を受けたときに、企業努力でそこを改善していくんだ、そういう前向きな機運をつくっていくためにはこれからどういったことが必要になるか。法律の面でも結構ですし、機運を醸成していく、企業にそういった意識を持たせていくためには何が必要かということを御意見をお聞かせください。
お答えをいたします。 まず前提として、私思いますのは、前の令和二年の法改正時に比べると随分機運が高まってきているのかなというふうに思います。令和二年のときには、先ほど申しましたように、基本的なところでも意見の対立があった。それに対しまして今回は、ここまでというところで、かなり高い方のレベルで意見が合意ができたということがあり、それが一つ、企業側の機運が高まったということの表れかなというふうに思います。 それを更に高めていくためには、やはり、公益通報者の保護というのが企業にとっての基本的な装備である、これは国際的にもそうなっているんだということを更に強…
ありがとうございます。 同様の点について串岡参考人にお聞きしたいんですけれども、恐らく、最初に通報をしようというふうに思われたのは、やはり正義をしっかり訴えていこう、不正を正していこう、そういう思いからであったのではないかというふうに私想像しますけれども、結果的に非常に不当な扱いを長年受けたということで、そこに関して、冒頭のお話というのが私は非常に印象的に思いました。 現状で、そうはいっても、法律でやはり通報者の保護を、しっかり守る点に重きを置いてほしいんだ、それとも、御意見の中で、そういったことをしっかりやっても、やはり企業側にはそこの機運をつけて…
とてもありがとうございます。 我々はいつも誤解を受けることがあります。私を支援してくれた人たち、大変ありがたく思っておりますが、私は決して自由主義経済がよくないと言っているわけではないわけです。自分自身はとても保守的な人間だと思っております。だけれども、独禁法というのは経済憲法であり、自由主義経済を守る礎だと思って、競争社会でなければならないと思っているんですけれども、こういうふうに人生を送らざるを得なかったんです。だから、次の人には絶対送ってもらいたくないと、先ほどから度々申し上げているわけです。 だから、この法律、まだまだ多くの改正点がありまして…
ありがとうございます。
是非、通報した方の意思がしっかり反映できるような、そういう社会機運ができるような、そういった法律にこれからも改善をしていきたいなというふうに私自身は思っております。
そういう中で、機運をつくるというのはメディアの力というのが非常に大きいと思いますけれども、その点に関して、奥山参考人に御意見をお願いいたします。
おっしゃるとおり、内部告発者、公益通報者がいかに社会のために役立ってきたかということを一般の人に知っていただくということは、とても大切なことだというふうに思っております。 多くの報道機関では、取材源の秘匿という原則がございまして、かつ、公益通報者、公益通報を端緒として取材、報道しているということを事業者側に伝えると、どうしても通報者の探索を誘発しかねない、そういう配慮もございまして、あえてその端緒が内部告発、公益通報であるということを伏せた形で報道するということが多くあります。 そういう事例を多々知っておりますので、恐らく、世の中の人に見えている報道…
ありがとうございます。 これからの議論を進めていく上での示唆があればというふうに思って、質問をさせていただきました。 ちょっとまた違う観点で質問させていただきますけれども、今回の改正で、フリーランスの方に関しても通報者の範囲が拡大になっていますけれども、先ほど土井参考人の方から、ほとんど、個人事業主さんが非常に商工会の方で多いということもありましたけれども、個人事業主、あるいはこういったフリーランスの方、そういう取引関係がある中では、特に、公益通報者保護法を適用するに当たってこういった点は注意が必要だとか、こういう部分は考えていかなくてはならないとい…
お答えいたします。 フリーランスという言葉が最近主流でございますが、基本的には、個人事業主は、いろいろな形で自分よりも大きい企業なりと契約をして、いろいろな業務を担っていて、その中で発注元の不正というのを知る機会というのもあろうかと思います。 それにおいて、これを公益通報として、発注元の窓口というのも設置をされている場合もございますし、それが対象になっていない、外部からのものはその会社の窓口では受け付けていないといったようなこともあると、そうすると、二号通報というか、所管官庁とかにしなければいけないといったところですが、正直、我々の会員を見ていても、…
ありがとうございます。 先ほどの土井様のお話とも少し重なるんですけれども、フリーランスの方というのは、社内に常にいらっしゃる方とは異なりますので、対象になったということですとか、窓口がここに設けられているとか、内部の規定、フリーランスからの通報を受ける規定がどうなっているということについて情報がすぐに行かない可能性がございますので、その周知の手段というのをよく考える必要があるかと思います。 また、労働者以上に身分保障が弱い立場にある方たちですので、より一層、範囲外共有の禁止、要は、通報者を特定する情報を守るということを一層やる重要性が高いのではないか…
ありがとうございます。
中小企業さんに関しては、先ほどのお話の中でも、体制整備をつくっていくのは非常に難しいという御意見もありました。
その中で、外部窓口、そういった対応ができる機関というのも、これから公益通報者保護法がしっかり実効性を担保していくためにも必要かなと思いますけれども、そこを確保していくための法整備というのはどういったことが考えられるか、山本参考人にお聞きしたいと思います。
お答えをいたします。
先ほどADRの話がございました。それから、現在あるものとしては、労働局関係の機関というのがございます。こういったところを更に拡充していく、それから、どういった相談ができるかということをしっかりと示していくということが重要ではないかと思います。
法制度化というところに行きますと、恐らく、そういった下地がないと、なかなか制度だけをつくっても難しいということがあるかと思いますので、まずはそういった基盤を充実させていくということが重要かなというふうに思っております。
大分時間も迫っておりますので、最後の質問にしたいと思います。
しっかり皆さんに機運が醸成していくということは私は非常に大事だと思っていますので、そこを重ねて申し上げるのと、公益通報がどういうものかと先ほど御質問の中にもありましたが、今、SNSであったり、インターネット上の口コミであったりとか、あとは、いわゆる紹介業者さんに対する通報、ここの業者は余りよろしくない、こういった不正があるよ、そういったことを通報するとか、そういったことも今後は公益通報として取扱いをしていくべきなのかどうか、その点についてのお考えを、引き続き山本参考人にお伺いいたします。
お答えをいたします。 やはり通報先によって、対応の仕方あるいは対応できる能力がいろいろ違うということがございますので、もしそういうことを考えるといたしますと、どういった通報が保護されるかという要件のところからもう少し細かく考えていかないといけないのかなというふうに考えております。 現在、先ほども話がありましたけれども、一号通報ですとかなり要件が緩やかで、三号通報ですとそれよりも厳しくなっているわけですけれども、そのような形で、もし広げるとすると、保護されるための要件であるとか、あるいはどういったことをすれば保護されるのかというところをしっかり議論して…
ありがとうございました。
私自身、公益通報者の方の思いというのを今日はしっかりお聞きすることができましたので、引き続き、本当に大変な思いをされたんだということをしっかり私も心に留めて、保護ができるように尽力してまいりたいと思います。
大変にありがとうございました。
次に、たがや亮君。
れいわ新選組のたがや亮です。 参考人の皆様、お忙しい中、貴重な御意見をありがとうございました。 私が商売を始めたのが一九八八年、当時は、二十四時間働けますか、そういうCMがはやったり、私は飲食店をやっていましたので、どこどこの大手企業の某本部長が来ると、大名行列のように部下がぞろぞろとついてくる、嫌々その部下がついてきて、その愚痴を聞かされたりとか、そんな時代から比べると、こういう公益通報者保護法という法律ができたというのは、時代も大分変わってきたなというふうに感じております。 だけれども、やはり、やり過ぎると企業は萎縮してしまう、緩過ぎると労働者…
お答えをいたします。 先ほど来の配置転換の問題というのは、今回の検討会において恐らく最も議論した部分かと思います。非常に難しい問題であるというふうに考えております。 立証責任に関しましては、今回、事業者側に負わせるということになりますと、非常に判断が難しい問題であるだけに、影響が大きいというふうに考えました。ただ、立証責任に関しましては、要するに、通報を理由とするものなのか、そうでないのかがはっきりしないときに、どちらに判断するのかという問題で、事業者側に証明責任を負わせるということになると、これは通報を理由にしたものだというふうに判断することになり…
御質問ありがとうございます。 まず、裁判上、立証責任を負っている側というのは、先ほど山本先生のお話にもありましたけれども、立証責任を負う側は、裁判所にその事実の存在又は不存在を確信させるように、高度の蓋然性を持って証明をする必要性があるということになっております。立証責任を負わない場合は、その事実の存在について、真偽不明に持ち込めば立証は成功するという形になっております。 公益通報を理由とすることの立証責任が通報者にあるのか、あるいは事業者にあるのか、いずれの場合においても、だから事業者側に転換した場合においても、事業者側は、反証に成功すれば、公益通…
刑事責任ということになりますと、捜査当局において、強い権限を背景にして、事業者内部の情報を得ることが、資料を得ることが可能となるかと思います。その結果、公益通報を理由とした不利益扱い、あるいは不当な不利益扱いなのかどうかということについて、検察官で、ある程度、相当事実を、事案を解明して判断するということができる。その結果として、はっきりしない、そこまでは確認が取れないという場合は嫌疑不十分なりで不起訴にするというのが運用になるであろうというふうに思います。 他方、民事裁判における立証ということになりますと、そういうふうな強い権限が原告側にないがために、…
ありがとうございます。 次に、土井参考人と志水参考人にお伺いします。 一号通報を行う際に、会社内窓口があったとしても機能しづらくて、事業者側が外部の弁護士などに窓口を委託する場合がありますが、事業者が直接依頼するので利益相反のおそれがあり、大手企業でも弁護士が逮捕された事例もあり、通報者を保護し切れず、ハードルが上がったままというのが現状だと思います。 実効性を高めるために、会社が直に弁護士に依頼するのではなくて、三百一人以上の事業者よりも、より小さな規模の事業者も、紛争前のADRをイメージした、ADRは通常は紛争後ということですが、紛争前のADR…
お答えいたします。 確かに、三百一人以下というよりも更に小さい規模の企業で、そこで何か不正的な、身近なところで行われていて、通報窓口もその辺で見えるところにあるというと、なかなか正直、そこに言っても駄目だろうといったところもあると思いますし、また一方、先ほど体制の面でも申し上げたとおり、やはり、五百本の法律のどこに該当するのかとか、そういった判断をなかなか、小さい企業の人が受けたとしても、公益通報なのかそうでないのかといったところも判断がつかないというところもございますので、外部にどのような機能を持たせるかについては正直明確な知見はございませんが、外部…
御質問ありがとうございます。 内部通報窓口の外部窓口を弁護士会のようなところが互助会的に担ってということの構想でよろしかったでしょうか。(たがや委員「国選弁護人とかも」と呼ぶ)面白い御提案であろうかなと思っております。 現状で外部窓口サービスを行うような事業者の方というのはいらっしゃるんですけれども、先ほど、土井様の少し前の御発言の中でも、費用が一定程度、それなりの金額がかかってしまうので、規模が小さいとどうしても導入するのが難しいというお話があったかと思います。 それが、弁護士会が各地にございますので、そういったところに、場合によっては予算的手当…
ありがとうございます。 なかなかやはり、窓口を設けるというのはハードルが高くなるということで、しっかりと国が少し援助して、ADRというのは今は弁護士が無償でやるケースもあるというのを聞いているので、しっかりと国がサポートしてもいいんじゃないのかなというふうに思いました。 次の質問で、山本参考人、志水参考人、奥山参考人に伺います。 この法律は、公益と名がついていながら、その対象は限定列挙されており、世間一般の公益の概念とかけ離れていると思います。例えば、昨今問題になっている政治資金規正法や公職選挙法は五百五本の対象法律に入っていません。これでは政治家…
お答えをいたします。
現在の公益通報者保護法は、国民の生命、身体、安全等を保護する、そのためにということが目的となっております。もし政治あるいは行政そのものというところになりますと、かなり目的が変わってくるということになりますので、それは十分な検討が必要になるかというふうに考えております。
確かに、現在の列挙法律が、それ自体十分かどうかということは検討する必要があるかと思いますけれども、考え方をそこまで広げるということになりますと、やはりかなり検討すべき課題が増えるのではないかというふうに考えております。
現在の公益通報者保護法では、対象法令が、国民生活の安全、安心に関わるような法律、法の直接の目的とする法律に限定されてしまっているかと思います。ではあるんですけれども、実際、法律というのは、直接の目的とすることだけに寄与するわけではなく、間接的に国民の生活の安心、安全に関わっている法律というのはたくさんあるわけですけれども、直接の目的になっていなければ別表からは外されているという形であろうかと思います。
そういった、間接的にも国民生活の安心、安全に関わっている法律について今後広げていくようなことということは必要ではないかと考えております。
政治資金規正法違反については、法律の目的が、国民の不断の監視の下に政治資金の流れを置くというところが目的で、ある意味、国民が当事者として参画することが予定されている法律だと思いますので、公益通報者保護法の対象法令に含めてもいいのではないかというふうに私としては思いますけれども、そのほかの、例えば税法であるとか、あるいは特定秘密保護法であるとか、あるいは入国管理法であるとか、そういう国家の行政目的のための法律について、その違反を通報対象事実に含めるということになりますと、この法律の性格、国民の、パブリックの利益に資するというところをこの法律、公益通報者保護…
ありがとうございます。
やはり政治というのは生活といいますから、生活そのものなのでやはり消費者に資すると思いますので、政治、行政もしっかりと公益通報者、その枠組みに入れるべきだというふうに思います。
お時間が来たので終わります。ありがとうございました。
次に、本村伸子君。
日本共産党の本村伸子と申します。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 まず、串岡さんにお伺いをしたいというふうに思います。 国民、住民の皆様のために闇カルテルを告発をされ、こうした公益通報を行ったことによって長年不当な配転や嫌がらせを受け続けてこられた、それに対して不屈に闘われてこられた、その勇気ある行動が今のこの公益通報者保護法に結びついた、社会に対して貢献をされてこられたということを、本当に心から敬意と感謝を申し上げたいというふうに思います。 最初のお話で、途中でお話を切ってしまわれ、時間の関係で切られたと思うんですけれども、後半部分でお話をさ…
ありがとうございます。 暴力団の脅迫を受けました。家族に迷惑がかかりましたので、ちょっと涙が出そうになるようなことでありました。 一九七九年、暴力団の脅迫を受けたときに、翌日、休みまして、すぐ富山県警へ行って、暴力団の方を見ました。そこにはありませんでした。そのほかにこれの被害を受けている人がおりまして、その人を教えてくれる人がおりまして、魚津警察署へ行きました。それで、魚津警察署で私の方に脅迫をした人間を特定できました。 どんなふうに警察はするかというと、三人の人を二枚ずつ、横顔と正面の写真を出すわけです。私は即、この人だということで、それで警察…
本当に壮絶で、御家族も御苦労されたと。そういう思いを二度とどなたにもさせないように、私たちが国会として立法措置をしなければいけないというふうに痛感をしております。 先ほども志水さんから御紹介がありましたように、一九八六年の配転に関する最高裁判決ですけれども、串岡さんの場合はかなり明らかな配転命令権の濫用であるというふうに思うんですけれども、せめて、この明らかな配転命令権の濫用の部分だけでも、今回の罰則や立証責任、これを事業者に転換をするべきだというふうに思うんですけれども、ここでさえ、こういう明らかな分かりやすい事例でさえできないのかという点について、…
お答えをいたします。 先ほど申しましたように、この点、一番難しい問題であるというふうに認識をして議論をいたしました。 本当に明らかであれば、これは立証責任の問題にならず、もうこれは不利益取扱いだということになります。そこがやはりはっきりしないときにどうするかというところで、先ほど申しましたように、立証責任の転換ということまでするのはなかなか難しいだろうと。 ただ、今回、解雇と懲戒について立証責任を転換したことによって、配置転換等についてもやはり裁判所の認定は厳しくなるのではないかということを考えておりますし、実際に判例上どういうふうになるかというの…
お答えいたします。 問題としては、配置転換という一般的に行われている行為について、それを行った時点では、それが不当かどうかということはやった事業者の側では判別できないといったことがございます。結局、裁判になってみないとこの不当性というのはなかなか分からないということになると、やはり、じゃ、仮になったときにどういう準備をしようかといったところで負担が増えるのではないかといったところでございます。 詳細に要件が定義できるということであれば検討に値するとは思いますが、やはり、実際に行う前に、これはまずい、こういう異動はまずいというような形がはっきり分かって…
私はやはり、思うに、人事行為を行うのは会社側にあるわけです。そのいろいろな負担というものは、訴えた側、一個人で内部告発をする場合は、集団で労働組合が内部告発をするということはないわけですから、一人の人間が会社と対峙しなきゃならないというようなときは、会社側にその挙証責任を負わせなければ、個人に挙証の責任を負わせることは甚だ困難である、裁判を行うのも困難である。お金もないので、私も三百万円ぐらいでしたから、法律扶助をつけてやっと裁判を受けたので、長い間裁判を行おうと思ったのは、このときしかないと思って裁判を行ったんですけれども。 そういう意味からも、人事…
串岡さんのような事例について、配置転換であるとしても、やはり刑事罰相当のことをされているというふうに考えます。対象にすべきであると考えます。 配置転換の立証責任の転換に関しましても、労働者側からすると明らかに不利益なことをされている、追いやられているというふうに思われる事案であっても、先ほどの串岡さんのお話にありましたように、人事裁量の材料は全て事業者側にありますので、一見明らかに見えたとしても、裁判で闘うのは本当に至難の業でございます。 オリンパスの浜田さんの事案でも、一審では敗訴していらっしゃいます。後で、控訴審、上級審でひっくり返されております…
公益通報を理由とする違法な嫌がらせについては、例えば、刑法の強要罪を適用して被疑者を検挙するというふうな事例が近年はありました。 先ほどの串岡さんのような事例は、まさにそういう対象にもできたのであろうというふうにも思われますけれども、近年そういう裁判例が表れてきたのは、やはり公益通報者保護法が規範として世の中に浸透したということが、捜査当局、検察当局あるいは裁判所の、強要罪を適用するということの背景にあるのではないかなというふうに考えています。 串岡さんが受けたような、そういう明らかな違法な配置転換、権利濫用の配置転換、あるいは嫌がらせ、そういうもの…
時間がもう終わってしまったんですけれども、本当に貴重なお話、ありがとうございました。しっかりと串岡さんの御提言を胸にしながら、抜本的な法改正を求めて私たちも頑張りたいというふうに思っております。
皆さん、本当にありがとうございました。
これにて参考人に対する質疑は終わりました。
この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
参考人各位におかれましては、貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。
次回は、明二十三日水曜日午後零時五十分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時五分散会
顔写真の出典(Wikimedia Commons、4件)
- 浦野靖人: Yasuto Urano 20241223.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、内閣官房内閣広報室、CC BY 4.0
- 若山慎司: Shinji Wakayama.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、首相官邸、CC BY 4.0
- 大西健介: Kensuke Onishi 2014.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、J-CAST、CC BY 3.0
- 伊東信久: Nobuhisa Itō cropped 1 20251204 shakaihoshou 3.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、内閣官房内閣広報室、CC BY 4.0