奥山俊宏上智大学文学部新聞学科教授

2025年4月22日・第217回国会 衆議院 消費者問題に関する特別委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 45 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 100 発言)

今回の兵庫県の西播磨県民局長の告発文書は、四人の報道機関の記者に送られています。その中の何人かは、その内容について慎重に取材を始めていたというふうに聞いております。しかしながら、実際に県当局にまだ当てる、コメントを取りに行くというほどまでの裏づけは得られていなかったということで、まだ、県が三月二十七日に西播磨県民局長を総務部付に、解任した時点では取材が進んでいなかった。

調査報道ということになりますので、時間が相当、一週間、二週間で終わるというものではなくて何か月もかかるというのが実態として報道にはありますので、そういう慎重な上にも慎重な取材をした上で、これが本当かどうか見極めた上で、それがさらに、公共性があるかどうか、ニュース性があるかどうか、そういうことを考えた上で慎重に報道していくというのが通常であろうと思います。

もちろん例外があって、例外といいますか、間違った報道というのもございますし、今御指摘されたような、県議会の百条委員会から発表されたアンケートの結果の中身について、その中身がどこまで裏づけられているものなのかということをさほど考慮することなく報道してしまったという事例も、確かに御指摘のとおりあるところであると思うんですけれども、いわば、逆に、発表があったからこそ、そこに安易に乗っかってしまったという側面があると思います。

通常、告発文書を受け取って調査報道するというときは、かなり慎重に取材をしていって、多くの場合は、取材はしたけれども没にせざるを得ない、裏が取り切れなかったということが多いという実情があるということは知っていただきたいと思います。SNSで公開するということと報道機関に告発文書を送るということとは、全く異なるということは御理解いただけるとありがたいと思います。

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