岩尾信行内閣法制局長官

2025年5月28日・第217回国会 衆議院 厚生労働委員会 第22号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 102 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 384 発言)

憲法第十四条第一項におきましては、「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」としておりまして、いわゆる法の下の平等を規定しています。この規定ですが、合理的な理由のない不当な差別を禁止する趣旨でありまして、合理的な根拠に基づき法的取扱いに区別を設けること自体を否定するものではないと解されております。

委員御指摘の保険料調整制度は、ただいま御審議いただいております法律案附則第二十二条等におきまして規定されている短時間被保険者の厚生年金保険料等に関する経過措置でありますが、この法律案の立案に当たった厚生労働省からは、おおむね以下のような説明を聞いております。

すなわち、被用者にふさわしい保障の実現、働き方や雇用の選択をゆがめない制度とするなどの観点から、被用者保険の適用対象の拡大を図るところ、新たに適用事業所となる事業所で働く短時間労働者にとっては、新たに発生する保険料負担による手取りの減少を回避する目的で就業調整をするおそれがあることを踏まえて、こうした短時間労働者が、保険料負担の発生を回避するために就業調整を行うことがないよう、労使折半を超えて、事業主が追加で保険料を負担することを可能とし、事業主負担を増加させることにより、厚生年金保険の支え手の増加や、就業調整することなく就労できる環境づくりの整備に寄与した事業主に配慮する観点から、事業主の保険料負担の軽減を行う経過措置を設ける、こういう説明でありました。

このような説明内容につきましては経過措置として合理性があるものであり、内閣法制局として、当該措置に関する規定を含む本法律案について了としたものでございます。

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