伊東信久 (日本維新の会)

2026年4月9日・第221回国会 衆議院 本会議 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 17 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 33 発言)

日本維新の会の伊東信久です。

私は、党を代表して、健康保険法等の一部を改正する法律案について質問いたします。(拍手)

医療保険制度は、国民皆保険という我が国の社会保障の根幹を成す仕組みです。いつでもどこでも必要な医療を受けられる、この私たちの当たり前は、日本の社会的安定と経済成長を支えてきました。他方で、少子高齢化の進行、医療技術の高度化、物価、人件費の上昇、そして現役世代人口の減少、これらが同時に進む中、今の制度を今のまま将来世代まで維持できるのかという問いから目を背けることはできません。

日本維新の会は、社会保険料を引き下げる改革を主張してまいりました。医療保険料は主に現役世代が負担し、負担増が続けば制度離れを引き起こし、医療保険制度そのものの信頼性が損なわれます。限られた財源の中で、医療の効率化、負担の公平を徹底し、医療の質を維持しながら保険料上昇を抑制することが、社会全体の持続的発展に不可欠です。

私たちの医療制度を、負担だけが重くなった制度として次世代に引き渡してよいのか。今回の改正法案は、まさに将来世代への責任が問われている改革であると私は考えています。この重要な法案について、以下、質問いたします。

医療保険制度の改革については、昨年二月から三党内で協議を開始し、昨年十二月に、薬剤給付に係る見直しや金融所得の反映などの具体案について合意に至りました。

総理に伺います。こうした議論を踏まえ、現役世代の医療保険料抑制のため、今回提案されている改正法案のほかの取組も含め、不断の改革を行う決意をお聞かせください。

本法案に取り込まれているOTC類似薬の保険給付の見直しは、二〇一五年に政府の骨太の方針に盛り込まれてから、何度も厚生労働の審議会において検討されてきましたが、慎重意見が多く見直しが進みませんでした。そうした中、日本維新の会が加わった三党協議で大胆な政治判断を行い、一歩前へ進むことができました。

大きな改革を進めるには、決断だけでなく、細心の配慮も併せ持つことが必要です。OTC類似薬の保険給付範囲の見直しは、患者や医療現場への影響も大きく、与党協議の合意においても、がん患者や慢性疾患の方に配慮することを明記しましたが、制度を着実に実施していくためには、具体的な配慮を行うための判断基準などを丁寧に準備する必要があります。

総理に質問します。OTC類似薬の保険給付の見直しにおいて、どのような判断基準を基に患者さんへの配慮を行うか、専門家の意見も聞きながら丁寧に進めるつもりはおありですか。お答え願います。

OTC類似薬の保険給付の見直しは初めての試みであり、まずは、成分、投与経路が同一で、一日最大用量が異ならない医薬品を中心に見直しを行うことにしました。今回の改革は、医療保険制度改革を進める第一歩であり、今後は、施行状況も踏まえながら、対象医薬品の範囲を拡大することが必要です。今後の更なる拡大の検討は、昨年末の自民党、日本維新の会の政調会長間の合意文書においても明記されており、本法案でも、附則に検討規定が置かれています。

今後、対象範囲を拡大するつもりはありますか。総理の見解を伺います。

OTC類似薬のほかにも、薬剤給付の見直しを与党協議において決定しました。そのうち、リフィル処方は、症状が安定した慢性疾患患者が医師の判断の下で、一定期間、再診せず同じ処方薬を継続して受け取ることができる仕組みです。リフィル処方により、患者は通院回数や待ち時間などの負担が軽減されます。医療機関にとっても、医師がより専門性の高い診療に注力できる環境が整うなど、医療の質向上につながる意義があります。さらには、不要な再診や検査が減少し、医療費の適正化を通じて保険料負担の軽減にも効果があります。

制度として認められているリフィル処方をどのように医療機関に浸透させ、そして広げていくのか、総理に見解を伺います。

本法案では、後期高齢者医療制度において、所得税法などの規定により税務署長に提出することが義務づけられている法定調書を、保険者にオンライン提出する義務等を設けることにしています。これは、金融所得を保険料や窓口負担割合に反映させることにより、医療費をより応能負担に近づける取組であると理解しています。

現役世代の負担を軽減するために、更に応能負担の徹底を進めるべきと考えますが、総理の見解を伺います。

協会けんぽの準備金残高は、平成二十三年度に単年度収支差がプラスになって以降右肩上がりで増え続け、令和六年には五・九兆円になりました。

今回、国庫補助を見直すことになったと理解しますが、国民の皆さんの関心が高く、不公平感をなくすために慎重に負担と給付のバランスを取らなければならないこの分野において、これほど巨額になるまで放置された理由は何でしょうか。お答えください。

現役世代が医療制度のメリットを実感し、信頼感を高めるためには、現役世代や次世代に対する支援の強化が必要です。本法律案では、出産給付の見直しや妊婦健診の標準化により、現役世代の支援を強化している点は評価できます。

他方で、妊娠、出産をめぐる社会環境は近年変化を続けており、望まない妊娠に直面した女性とその子供への支援など、医療現場や地方自治体は新たな課題に直面しています。大阪府泉佐野市のりんくう総合医療センターでは、親が育てることができない赤ちゃんを受け入れる赤ちゃんポストの新設を進めています。

様々な事情や困難を抱え、妊娠、出産時の行政サービスが届きにくい方々がおられます。本法案により、妊婦健診の負担軽減などを図ることで、経済面、精神面で切れ目のない健診、産後支援体制が構築されることが期待されますが、こうした行政サービスを様々な事情を抱えた妊婦さんに着実に届け、安心して子供を産むことができる環境を整備するためにどのように取り組むのでしょうか。総理に伺います。

冒頭に申し上げたとおり、本法案は、国民負担を軽減し、医療保険制度に対する国民の理解と納得を高める、連立政権の社会保障制度改革の第一歩であり、大変重要な改革です。

しかしながら、国民医療費が毎年増加を続けていることを踏まえれば、改革は継続すべきです。安心して医療を受けることができる社会を実現する医療保険制度を次世代に引き継いでいくためにも、不断の改革が必要です。

自由民主党、日本維新の会による社会保障制度改革に関する実務者協議は、三月から議論を再開しました。私もメンバーの一員として、十三項目に上る課題を一つ一つ議論し、大胆に決断して、政策を一歩でも前に進めていきたいと考えています。

最後に、高市総理にお伺いいたします。現役世代の保険料負担を始めとする国民負担の抑制を図るため、日本維新の会とともに、国民生活への配慮を行いながら、大胆な決断をし、確実に改革を進めていく決意をお聞かせください。

御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔内閣総理大臣高市早苗君登壇〕

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