国民民主党・無所属クラブの日野紗里亜です。
会派を代表して質問します。(拍手)
私は、三つ子を含む四児の母です。お産も帝王切開も妊婦健診もお薬も、とてもお世話になりました。今、私や子供たちが元気に過ごせているのは、日本の医療と健康保険のおかげです。このすばらしい医療と健康保険を大切な子供たちに残したい。総理に質疑をさせていただきます。
まず、高市総理の現在の社会保障制度に対する認識についてお聞きします。
高市総理は、二月二十日の施政方針演説において、社会保障制度における給付と負担の在り方や所得再分配機能について、国民的議論が必要です、国民会議において、与野党の垣根を越え、有識者の英知も集めて議論し、結論を得ていきますと述べられました。最適な給付と負担の在り方は人それぞれの価値観によって違うものですので、高市総理御自身のお考えをお伺いします。
現在の我が国の社会保障制度について、給付と負担のバランスはおおむね適正であるのか、給付が多過ぎて負担が重いのか、それとも、給付が不十分で更なる負担が必要であるのか、どのお考えに最も近いのでしょうか。
私は、必要なサービスを必要な人に必要なタイミングで届けるためには、現役世代の過度な負担を抑えることが重要であり、医療、介護、福祉、いずれの分野においても、サービスの効果を丁寧に検証した上で、給付の範囲を見直していく必要があると考えています。
これまでの報道では、国民会議では、食料品の消費税や給付つき税額控除について議論するとされています。それとは別に、施政方針演説で述べられたとおり、給付と負担の在り方について、特に医療や介護に関する給付と負担の在り方について議論する予定はありますでしょうか。議論されるとすれば、給付の在り方を考える際にどういう点を重視して議論されるべきとお考えでしょうか。
今回の出産に伴う経済的負担の軽減は、少子化対策の一環として進められているものと承知しております。その上で申し上げます。制度はつくることではなく、しっかり機能することに意味があります。
核家族化、共働きが当たり前になった現代においては、保育園や学校、学童保育、地域といった子育て支援の現場が、子供と家庭を支える基盤となっています。その現場では、端的に申し上げます、人とお金が足りません。この人手と財源不足という根本的な課題を解決しないことには、個別の制度を積み重ねても解決にはつながりません。新たな制度を創設しても、それを担う人材が確保できなければ制度は機能しないからです。
私自身、ゼロ歳の三つ子と一歳の長女の四人を育児していた当時、何よりも欲しかったのは、とにかく我が子を抱く母の手でした。実家に里帰りをしておりましたが、三人が同時に泣くと、一人を私がだっこして、もう一人を私の母がだっこして、それでもまだ、あと一人泣いているんです。さらに、突然生まれた三人の弟たちに大人の手が全て取られてしまった長女も泣くのです。長女の泣き声でようやく寝ついた三つ子がまた起き、泣くのです。
二十四時間やまない泣き声の中で私を支えてくれたのは、デジタルの力ではなく人の力でした。だからこそ、制度を理念どおりに機能させるための人材の確保と育成、そのための財源の重点化をまず徹底すべきだと考えています。
総理にお伺いします。今年度の本予算における少子化対策及び子育て政策に対する予算は、こうした課題に十分応え得る水準であるとお考えでしょうか。
また、少子化対策と子育て政策は、我が国の将来を左右する極めて重要な国家的課題であります。このような重要課題について、現在の審議体制で本当に十分と言えるのでしょうか。
現在、衆議院で子供政策を主に議論できる場は、地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会、いわゆる地こデジでありますが、この中から子供をしっかりと切り出し、与野党を超えて集中的に向き合う議論の場が必要ではないでしょうか。議場におられる議員の皆様、いかがでしょうか。
少子化対策及び子育て政策について、常設的に審議を行うことができる委員会の設置も含め、国会における審議体制そのものを強化する必要性を感じておられるのか。総理は自民党総裁でもあられますが、与党としてこうした議論の場の在り方を見直すお考えはあるのか、明確な御認識と御決意をお聞かせください。
こども未来戦略が描くビジョンを達成するためには、出産に関わる妊婦の経済的負担の軽減だけでなく、同時に、安心、安全に出産を迎えるための周産期医療提供体制の構築も必要です。
出産の標準的な費用を定めるに当たって、地域の産科医師より懸念の声が上がっています。物価や賃金が上がっている状況で、標準的な費用が低く設定された場合、経営が立ち行かなくなるからです。
現在、我が国の分娩の約半数が、病院ではなく診療所で行われています。もし標準的な費用が低く設定された場合、町の産科診療所が分娩から手を引き、リスクの低い分娩が一気に周産期母子医療センターなど本来ハイリスクの分娩を扱う高度施設に流れ込むと、それを受け入れる余裕はなく、地域の周産期医療が破綻します。お産難民が生まれ、少子化促進策になってしまいます。
妊婦の経済的負担の軽減と周産期医療提供体制の維持を両立するために、どのように標準的な費用を定めるか、お考えをお聞かせください。
加えてお伺いします。
現在検討されている標準的な費用については、全国一律とする方向で議論が進んでいると承知しております。しかし、人件費や物価などは地域によって大きく異なり、とりわけ都市部ではコストが高いのが実情です。こうした実態を踏まえず一律とした場合、医療機関の経営に影響が生じ、結果として地域間の医療提供体制の格差を拡大させるおそれがあります。
標準的な費用を全国一律とする理由は何か、また、地域の実情をどのように反映させるお考えか、政府の見解をお聞かせください。
また、こども未来戦略には、「無痛分娩について、麻酔を実施する医師の確保を進めるなど、妊婦が安全・安心に出産できる環境整備に向けた支援の在り方を検討する。」と書かれています。無痛分娩が標準的な費用に含まれるか、お聞かせください。
もし無痛分娩が標準的な費用に含まれた場合、急に希望者が増え、安全な無痛分娩を提供することが難しくなる懸念があります。安全な無痛分娩の体制づくりのために行う施策も併せてお聞かせください。
多胎妊婦の妊婦健診についてお伺いします。
妊婦健診の公費助成は、単胎妊娠を前提とした設計になっています。双子や三つ子などの多胎妊娠は、妊娠高血圧症候群や早産のリスクが高まるため、健診の間隔も短く、より頻回の管理が必要となります。
しかし、現行制度では、双胎、品胎であっても、交付される健診補助券は母につき一冊分であります。私自身、三つ子を妊娠した際に三冊の母子手帳を受け取りましたが、目の前で、受け取った瞬間、びりっと二冊分のチケットが外されるときの衝撃は今も記憶に残っています。そのため、健診回数の増加やエコー等の検査が複数胎児分必要となることによる費用増には十分に対応できておらず、多胎の妊婦健診は多額の自己負担が必要となります。多胎妊娠は早産となる傾向が強いため、未使用の補助券が残る一方で、妊娠期間中の実負担は重くなるという制度上のミスマッチも生じています。
多胎妊娠は事前に予見できるものではなく、突然直面するものであり、出産後も同時に複数の子を育てる経済的負担は非常に大きいものがあります。
これらを補うため、令和三年より、多胎妊娠の妊婦健康診査支援事業が始まっております。この当時、私は、国会議員ではなく、愛知県内で多胎家庭の支援団体を運営しておりました。本当に、この事業を導入してくださった当時の厚労省を始め政府関係者の皆様、多胎家庭の支援団体を運営していた者として、そして三つ子育児の一当事者として、心からお礼を申し上げます。
ただ、自治体の任意事業であるがゆえに、令和六年度でもまだ実施自治体が四割にとどまっているんです。いまだ半分以上の多胎妊婦が支援につながっていないのが現状であります。さらに、内容や助成の程度にもばらつきがあり、例えば、母子手帳交付時ではなく、超えた分について自己申請により後から支給する仕組みの自治体もありますが、二人、三人の赤ちゃんを抱えた状況で役所の窓口に出向くことは現実的には困難であります。
この実態を踏まえ、今回改正する単胎妊娠を前提とした望ましい基準と標準額に加え、多胎妊娠に特化した標準的な健診内容及び標準額を国としてお示しすることはできますでしょうか。自治体間格差の是正と申請主義の現状を見直し、単胎と同様に多胎妊婦の負担軽減を図るお考えはあるのか、併せてお伺いします。
町のドラッグストアで購入できる一般医薬品、OTCと似た医薬品、いわゆるOTC類似薬について、薬剤費の四分の一を保険給付外とすることが検討されています。
我が党は、これまでもセルフメディケーションを推進しており、軽い医療に対する保険給付範囲の見直しには賛成です。
その上で、薬剤費の保険給付範囲の見直しとセルフメディケーションの推進に対しては、受診が抑制されることで病気の見落としや治療の遅れによる重症化のおそれがあるという懸念が常に指摘されています。この御意見には、確からしい根拠はありますでしょうか。海外からの研究も含めて、セルフメディケーションを推進する政策が指摘されるような悪影響につながるという根拠を政府がお持ちか、お聞かせください。
また、その懸念が想像されるほど多くないと示すことができれば、より強力にセルフメディケーションを推進することができます。今回のOTC類似薬の自己負担の見直しによりどの程度セルフメディケーションが広がったのか、また、懸念された悪影響があったのかについて、検証し、公表いただけますでしょうか。
また、OTC類似薬の自己負担見直しに当たっては、受診控えによる健康リスクを回避する観点から、一定の配慮が必要な方々への対応が重要です。今回の見直しにおいて、自己負担の対象とならないいわゆる要配慮者について、どのような範囲を想定しているのか、政府の考えをお聞かせください。
今回のOTC類似薬の自己負担見直しは、医療費適正化の一環として検討されているものと理解しております。その上で、この見直しによって医療保険財政にどの程度の影響、すなわち財政改善効果が見込まれているのか、現時点での試算があればお示しください。
次に、高額療養費制度の見直しについてお聞きします。
まず、高額療養費制度の見直しにより、実際に療養者の年間の自己負担額がどのように変化するのか、とりわけ低所得者層における影響について具体的な見通しをお示しください。また、今回の見直しによって、現行制度と比較して、療養者の年間負担額が増加するケースは理論上あり得るのか、あり得るとすればどのような条件下で生じるのか、政府の認識をお聞かせください。
高額療養費制度に関する答弁は、持続可能性の確保と長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化の両立を目指して見直すといったものです。私は、高額療養費制度の持続可能性の確保を高額療養費制度の中で実現するのではなく、高額療養費制度の外で、高額ではあるものの効果が期待される医療をしっかりと支える一方で、残薬、検査の重複、必要以上の頻回受診などの適正化を通じて財源を確保すべきと考えます。
令和七年十二月十六日、高額療養費制度の在り方に関する専門委員会により出された資料、高額療養費制度の見直しの基本的な考え方には、高額療養費制度だけではなく、ほかの改革項目も含め、医療保険制度改革全体の中で全体感を持って議論していくことが必要であると書かれており、同様の方向性が示されていると受け止めています。
専門委員会の中で行われた、医療保険制度改革全体の中で全体感を持って行われた議論はどのようなものでしたでしょうか、教えてください。高額療養費制度の自己負担引上げより優先的に行うべき医療費適正化の手段は議論されましたでしょうか。そこで挙がった手段はどのようなものでしたでしょうか。
高額療養費制度の中でいえば、恐らく軽症の医療が入り込む外来特例の上限を上げたり、廃止することが先ではないかと考えます。更なる外来特例の見直しは検討されますでしょうか。そのために必要な、外来特例の対象となっている外来診療の中身の精査を行う予定はありますでしょうか。
最後に、私、日野紗里亜は、愛知七区より国会に送り届けていただき、現在、二期目でございます。本日は、初の本会議登壇の機会をいただきました。この場に立たせていただきました全ての皆様に感謝をし、質疑を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇〕
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伊東信久(維新)
日本維新の会の伊東信久です。
私は、党を代表して、健康保険法等の一部を改正する法律案について質問いたします。(拍手)
医療保険制度は、国民皆保険という我が国の社会保障の根幹を成す仕組みです。いつでもどこでも必要な医療を受けられる、この私たちの当たり前は、日本の社会的安定と経済成長を支えてきました。他方で、少子高齢化の進行、医療技術の高度化、物価、人件費の上昇、そして現役世代人口の減少、これらが同時に進む中、今の制度を今のまま将来世代まで維持できるのかという問いから目を背けることはできません。
日本維新の会は、社会保険料を引き下げる改革を主張してまい…
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高市早苗(自民)内閣総理大臣
伊東信久議員の質問にお答えいたします。
現役世代の医療保険料抑制についてお尋ねがありました。
必要な保険給付などを適切に行い、世代間や世代内での負担の公平性を確保するということとともに、限られた財源及び医療資源を効率的に活用することを目的として、本法案を提出しました。
具体的には、OTC類似薬の保険給付の見直しや後期高齢者の金融所得の反映など、日常的な医療に関わる給付や応能負担の徹底という観点からの見直しを行うこととしております。
国民が安心して医療を受けられる基盤の堅持とともに、現役世代の保険料負担抑制のため、日本維新の会と自由民主党の連立政権…
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石井啓一副議長
日野紗里亜さん。
〔日野紗里亜君登壇〕
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- (上の発言)
20日日野紗里亜(国民)
国民民主党・無所属クラブの日野紗里亜です。
会派を代表して質問します。(拍手)
私は、三つ子を含む四児の母です。お産も帝王切開も妊婦健診もお薬も、とてもお世話になりました。今、私や子供たちが元気に過ごせているのは、日本の医療と健康保険のおかげです。このすばらしい医療と健康保険を大切な子供たちに残したい。総理に質疑をさせていただきます。
まず、高市総理の現在の社会保障制度に対する認識についてお聞きします。
高市総理は、二月二十日の施政方針演説において、社会保障制度における給付と負担の在り方や所得再分配機能について、国民的議論が必要です、国民会議において、与野党の垣根を越え、有識者の英知も集めて議論し、結論を得ていきますと述べられました。最適な給付と負担の在り方は人それぞれの価値観によって違うものですので、高市総理御自身のお考えをお伺いします。
現在の我が国の社会保障制度について、給付と負担のバランスはおおむね適正であるのか、給付が多過ぎて負担が重いのか、それとも、給付が不十分で更なる負担が必要であるのか、どのお考えに最も近いのでしょうか。
私は、必要なサービスを必要な人に必要なタイミングで届けるためには、現役世代の過度な負担を抑えることが重要であり、医療、介護、福祉、いずれの分野においても、サービスの効果を丁寧に検証した上で、給付の範囲を見直していく必要があると考えています。
これまでの報道では、国民会議では、食料品の消費税や給付つき税額控除について議論するとされています。それとは別に、施政方針演説で述べられたとおり、給付と負担の在り方について、特に医療や介護に関する給付と負担の在り方について議論する予定はありますでしょうか。議論されるとすれば、給付の在り方を考える際にどういう点を重視して議論されるべきとお考えでしょうか。
今回の出産に伴う経済的負担の軽減は、少子化対策の一環として進められているものと承知しております。その上で申し上げます。制度はつくることではなく、しっかり機能することに意味があります。
核家族化、共働きが当たり前になった現代においては、保育園や学校、学童保育、地域といった子育て支援の現場が、子供と家庭を支える基盤となっています。その現場では、端的に申し上げます、人とお金が足りません。この人手と財源不足という根本的な課題を解決しないことには、個別の制度を積み重ねても解決にはつながりません。新たな制度を創設しても、それを担う人材が確保できなければ制度は機能しないからです。
私自身、ゼロ歳の三つ子と一歳の長女の四人を育児していた当時、何よりも欲しかったのは、とにかく我が子を抱く母の手でした。実家に里帰りをしておりましたが、三人が同時に泣くと、一人を私がだっこして、もう一人を私の母がだっこして、それでもまだ、あと一人泣いているんです。さらに、突然生まれた三人の弟たちに大人の手が全て取られてしまった長女も泣くのです。長女の泣き声でようやく寝ついた三つ子がまた起き、泣くのです。
二十四時間やまない泣き声の中で私を支えてくれたのは、デジタルの力ではなく人の力でした。だからこそ、制度を理念どおりに機能させるための人材の確保と育成、そのための財源の重点化をまず徹底すべきだと考えています。
総理にお伺いします。今年度の本予算における少子化対策及び子育て政策に対する予算は、こうした課題に十分応え得る水準であるとお考えでしょうか。
また、少子化対策と子育て政策は、我が国の将来を左右する極めて重要な国家的課題であります。このような重要課題について、現在の審議体制で本当に十分と言えるのでしょうか。
現在、衆議院で子供政策を主に議論できる場は、地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会、いわゆる地こデジでありますが、この中から子供をしっかりと切り出し、与野党を超えて集中的に向き合う議論の場が必要ではないでしょうか。議場におられる議員の皆様、いかがでしょうか。
少子化対策及び子育て政策について、常設的に審議を行うことができる委員会の設置も含め、国会における審議体制そのものを強化する必要性を感じておられるのか。総理は自民党総裁でもあられますが、与党としてこうした議論の場の在り方を見直すお考えはあるのか、明確な御認識と御決意をお聞かせください。
こども未来戦略が描くビジョンを達成するためには、出産に関わる妊婦の経済的負担の軽減だけでなく、同時に、安心、安全に出産を迎えるための周産期医療提供体制の構築も必要です。
出産の標準的な費用を定めるに当たって、地域の産科医師より懸念の声が上がっています。物価や賃金が上がっている状況で、標準的な費用が低く設定された場合、経営が立ち行かなくなるからです。
現在、我が国の分娩の約半数が、病院ではなく診療所で行われています。もし標準的な費用が低く設定された場合、町の産科診療所が分娩から手を引き、リスクの低い分娩が一気に周産期母子医療センターなど本来ハイリスクの分娩を扱う高度施設に流れ込むと、それを受け入れる余裕はなく、地域の周産期医療が破綻します。お産難民が生まれ、少子化促進策になってしまいます。
妊婦の経済的負担の軽減と周産期医療提供体制の維持を両立するために、どのように標準的な費用を定めるか、お考えをお聞かせください。
加えてお伺いします。
現在検討されている標準的な費用については、全国一律とする方向で議論が進んでいると承知しております。しかし、人件費や物価などは地域によって大きく異なり、とりわけ都市部ではコストが高いのが実情です。こうした実態を踏まえず一律とした場合、医療機関の経営に影響が生じ、結果として地域間の医療提供体制の格差を拡大させるおそれがあります。
標準的な費用を全国一律とする理由は何か、また、地域の実情をどのように反映させるお考えか、政府の見解をお聞かせください。
また、こども未来戦略には、「無痛分娩について、麻酔を実施する医師の確保を進めるなど、妊婦が安全・安心に出産できる環境整備に向けた支援の在り方を検討する。」と書かれています。無痛分娩が標準的な費用に含まれるか、お聞かせください。
もし無痛分娩が標準的な費用に含まれた場合、急に希望者が増え、安全な無痛分娩を提供することが難しくなる懸念があります。安全な無痛分娩の体制づくりのために行う施策も併せてお聞かせください。
多胎妊婦の妊婦健診についてお伺いします。
妊婦健診の公費助成は、単胎妊娠を前提とした設計になっています。双子や三つ子などの多胎妊娠は、妊娠高血圧症候群や早産のリスクが高まるため、健診の間隔も短く、より頻回の管理が必要となります。
しかし、現行制度では、双胎、品胎であっても、交付される健診補助券は母につき一冊分であります。私自身、三つ子を妊娠した際に三冊の母子手帳を受け取りましたが、目の前で、受け取った瞬間、びりっと二冊分のチケットが外されるときの衝撃は今も記憶に残っています。そのため、健診回数の増加やエコー等の検査が複数胎児分必要となることによる費用増には十分に対応できておらず、多胎の妊婦健診は多額の自己負担が必要となります。多胎妊娠は早産となる傾向が強いため、未使用の補助券が残る一方で、妊娠期間中の実負担は重くなるという制度上のミスマッチも生じています。
多胎妊娠は事前に予見できるものではなく、突然直面するものであり、出産後も同時に複数の子を育てる経済的負担は非常に大きいものがあります。
これらを補うため、令和三年より、多胎妊娠の妊婦健康診査支援事業が始まっております。この当時、私は、国会議員ではなく、愛知県内で多胎家庭の支援団体を運営しておりました。本当に、この事業を導入してくださった当時の厚労省を始め政府関係者の皆様、多胎家庭の支援団体を運営していた者として、そして三つ子育児の一当事者として、心からお礼を申し上げます。
ただ、自治体の任意事業であるがゆえに、令和六年度でもまだ実施自治体が四割にとどまっているんです。いまだ半分以上の多胎妊婦が支援につながっていないのが現状であります。さらに、内容や助成の程度にもばらつきがあり、例えば、母子手帳交付時ではなく、超えた分について自己申請により後から支給する仕組みの自治体もありますが、二人、三人の赤ちゃんを抱えた状況で役所の窓口に出向くことは現実的には困難であります。
この実態を踏まえ、今回改正する単胎妊娠を前提とした望ましい基準と標準額に加え、多胎妊娠に特化した標準的な健診内容及び標準額を国としてお示しすることはできますでしょうか。自治体間格差の是正と申請主義の現状を見直し、単胎と同様に多胎妊婦の負担軽減を図るお考えはあるのか、併せてお伺いします。
町のドラッグストアで購入できる一般医薬品、OTCと似た医薬品、いわゆるOTC類似薬について、薬剤費の四分の一を保険給付外とすることが検討されています。
我が党は、これまでもセルフメディケーションを推進しており、軽い医療に対する保険給付範囲の見直しには賛成です。
その上で、薬剤費の保険給付範囲の見直しとセルフメディケーションの推進に対しては、受診が抑制されることで病気の見落としや治療の遅れによる重症化のおそれがあるという懸念が常に指摘されています。この御意見には、確からしい根拠はありますでしょうか。海外からの研究も含めて、セルフメディケーションを推進する政策が指摘されるような悪影響につながるという根拠を政府がお持ちか、お聞かせください。
また、その懸念が想像されるほど多くないと示すことができれば、より強力にセルフメディケーションを推進することができます。今回のOTC類似薬の自己負担の見直しによりどの程度セルフメディケーションが広がったのか、また、懸念された悪影響があったのかについて、検証し、公表いただけますでしょうか。
また、OTC類似薬の自己負担見直しに当たっては、受診控えによる健康リスクを回避する観点から、一定の配慮が必要な方々への対応が重要です。今回の見直しにおいて、自己負担の対象とならないいわゆる要配慮者について、どのような範囲を想定しているのか、政府の考えをお聞かせください。
今回のOTC類似薬の自己負担見直しは、医療費適正化の一環として検討されているものと理解しております。その上で、この見直しによって医療保険財政にどの程度の影響、すなわち財政改善効果が見込まれているのか、現時点での試算があればお示しください。
次に、高額療養費制度の見直しについてお聞きします。
まず、高額療養費制度の見直しにより、実際に療養者の年間の自己負担額がどのように変化するのか、とりわけ低所得者層における影響について具体的な見通しをお示しください。また、今回の見直しによって、現行制度と比較して、療養者の年間負担額が増加するケースは理論上あり得るのか、あり得るとすればどのような条件下で生じるのか、政府の認識をお聞かせください。
高額療養費制度に関する答弁は、持続可能性の確保と長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化の両立を目指して見直すといったものです。私は、高額療養費制度の持続可能性の確保を高額療養費制度の中で実現するのではなく、高額療養費制度の外で、高額ではあるものの効果が期待される医療をしっかりと支える一方で、残薬、検査の重複、必要以上の頻回受診などの適正化を通じて財源を確保すべきと考えます。
令和七年十二月十六日、高額療養費制度の在り方に関する専門委員会により出された資料、高額療養費制度の見直しの基本的な考え方には、高額療養費制度だけではなく、ほかの改革項目も含め、医療保険制度改革全体の中で全体感を持って議論していくことが必要であると書かれており、同様の方向性が示されていると受け止めています。
専門委員会の中で行われた、医療保険制度改革全体の中で全体感を持って行われた議論はどのようなものでしたでしょうか、教えてください。高額療養費制度の自己負担引上げより優先的に行うべき医療費適正化の手段は議論されましたでしょうか。そこで挙がった手段はどのようなものでしたでしょうか。
高額療養費制度の中でいえば、恐らく軽症の医療が入り込む外来特例の上限を上げたり、廃止することが先ではないかと考えます。更なる外来特例の見直しは検討されますでしょうか。そのために必要な、外来特例の対象となっている外来診療の中身の精査を行う予定はありますでしょうか。
最後に、私、日野紗里亜は、愛知七区より国会に送り届けていただき、現在、二期目でございます。本日は、初の本会議登壇の機会をいただきました。この場に立たせていただきました全ての皆様に感謝をし、質疑を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇〕
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高市早苗(自民)内閣総理大臣
日野紗里亜議員の御質問にお答えいたします。
給付と負担のバランスと国民会議についてお尋ねがありました。
我が国の社会保障は、諸外国と比較すると、相対的には中福祉・低負担となっているものと認識をしております。
社会保障国民会議におきましては、まずは給付つき税額控除や食料品の消費税率ゼロを同時並行的に議論を進め、その上で、給付つき税額控除の議論を進める過程で明らかになった社会保障制度の課題などについては、改めて調整の上、協議を継続することとされております。どのように議論を進めるかについては、参加政党とよく御相談していくものと考えております。
給付の在…
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22
石井啓一副議長
豊田真由子さん。
〔豊田真由子君登壇〕
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豊田真由子(参政)
参政党の豊田真由子です。
会派を代表して、健康保険法等改正案について質問をいたします。(拍手)
今回の中東情勢を受け、医療現場でも様々な医療用資材の不足が懸念され、一部では実際に供給の偏りや流通の目詰まりが生じています。
国民の命と健康を守り抜くとともに、コロナ禍で議論となったような、優先的に治療を受ける患者は誰かといったつらい選択をできるだけ医療現場や社会にさせずに済むよう、各製品の流通状況や供給見通しの把握と情報発信、原材料や代替品の確保、さらには、国内での生産体制の構築、国による設備投資や研究支援などの抜本的取組も視野に入れるべきと考えますが…
この発言のページ