畑野君枝 (日本共産党)

2026年5月29日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 277 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 281 発言)

議員法案は、送致書類等目録を開示対象に含めています。つまり、弁護側が証拠全体の構造を把握できるようにします。政府案は、証拠の全体像を知らせないまま、関連性を立証させる。議員法案は、まず証拠全体を把握できるようにする。どちらが冤罪を救済する制度としてふさわしいのか、明らかではありませんか。

しかも、政府案にはスクリーニング手続が導入されています。証拠開示を限定し、関連性要件を課し、一覧表を見せず、更にスクリーニングで入口を狭める。これでは到底、冤罪を救済する法案とは言えません。

次に、証拠の目的外使用禁止について伺います。

政府案は、開示された証拠について目的外使用を禁止し、違反には刑事罰まで設けています。しかし、再審事件というのは、法廷の中だけでの活動で救済されてきたのではありません。

市民集会アピールでは、袴田事件で開示されたカラー写真、ネガフィルムが支援運動、ひいては再審無罪の原動力となったと述べています。開示証拠を社会的に共有し、研究者や市民が検証し、報道機関が問題提起をする、その積み重ねが冤罪救済を前進させてきました。

ところが、政府案は、それを目的外使用として刑事罰の対象にし得る、これは極めて危険です。開示された証拠に係る複製等の目的外使用が法律上一律に禁止され、違反した場合の刑事罰まで定められることになれば、支援者や報道機関への証拠の開示が不可能、あるいは、少なくとも萎縮効果により困難となります。

目的外使用と刑事罰によって、支援活動や報道に重大な萎縮効果が生じる。実際に処罰されたかではなく、処罰されるかもしれないという危険があるだけで、人は行動を控えます。弁護団は支援者に証拠を見せることをためらう、研究者との共有をためらう、報道機関も慎重になる。真実を社会に知らせる力が弱くなる、これこそ目的外使用禁止の最大の問題ではありませんか。大臣、いかがですか。

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