佐藤淳法務省刑事局長

2026年5月27日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 256 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 289 発言)

お答えいたします。

刑事訴訟法三百十六条の十四の第二項の証拠の一覧表の交付手続といいますのは、検察官が公訴事実を立証し、被告人、弁護人がそれに反証を行うという当事者主義的構造の下で、公判前整理手続あるいは期日間整理手続に付された事件におきまして、被告人が証拠開示請求をするための手がかりといたしまして検察官が保管している証拠の一覧表を交付することによりまして、証拠開示請求を円滑、迅速ならしめ、公判前整理手続等がより円滑、迅速に行われようとするためのものでございます。

その上で、これに対しまして、再審請求審というのはちょっとジャンルとか時期が違いまして、既に有罪判決が確定して、その根拠となった証拠群が判決書や確定記録によって把握できる、その論理構造、全体構造が把握できる中で、どの証拠の認定や証拠評価が誤っているかを自ら把握して主張する立場にある再審請求人の側から見て、その検察官の手持ち証拠がどのような証拠であるのかということを、自分が間違っていると考える事実認定、あるいは、その証拠がそもそも信用性がない証拠であるのに、それによった裁判所の判断が誤っているというふうに主張するためのことをまず念頭に置いて、それに関連する証拠を開示させていくということを狙った手続になるかと思うんですけれども、そういう意味で、再審請求人、再審請求者が再審請求事由の存在を主張して、裁判所が主体的に再審請求理由について審理、判断する手続ということもあって、職権主義と当事者主義で前提が少し異なるというのは事実ではあろうというふうに思います。

その上で、審理の在り方とか、その時期、そもそも確定審の判決がある後なのか、そもそも裁判が始まる時点で証拠開示の手がかりをつくるべきなのかどうかという意味において、三百十六条の十四と二十七というのも、少しジャンルが違う、何といいましょうか、証拠の開示を迅速化するための一種の仕組みの、ちょっと違う視点から行われているものだということでありまして、今回、再審請求審において証拠提出命令のための制度をつくるに当たりましては、三百十六条の二十七ですか、こちらの方がより実態に即している制度なのかなというふうに私は理解しているところでございます。

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