百田尚樹 (日本保守党)

2026年5月20日・第221回国会 参議院 資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 125 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 129 発言)

日本保守党、百田尚樹です。

経産省、環境省の説明を聞きまして、また過去、外部識者の参考人のお話などを伺った上で改めて申し上げたいことは、現在の政府の方針、再エネ比率を上げていくという方向性は間違っているということです。我が国の国益を損ない、国民を苦しめる策だということです。再エネ比率を上げれば電気代が上がる、電気料金が上がるということは、この委員会に出席された多くの専門家の皆さんが口をそろえて主張されていたとおりです。

休憩前に質問しましたが、政府がこの場で表明された二〇四〇年までに再エネ比率を五〇%まで上げるという目標を達成した場合、電気料金はどれぐらい上がるのかという私の質問に対して、試算をしていないという回答をされたことに唖然としました。国民生活も日本の産業も、もう野となれ山となれという感じですか。そんな感じ、印象がしました。実際は、優秀な経産省の官僚の皆さんがそんな計算をしていないということは考えられないことで、恐らくとても発表できない物すごい数字が出たことで計算していないということになったんだと私は確信しています。

エネルギー政策の目的は、国民生活と産業を支えるエネルギーの安定かつ安価な供給です。それ以外にないと言っても過言ではありません。にもかかわらず、政府が不安定で高価な再エネへと走っていく現状は、まさに日本の緩慢な自殺のような行為だとあえて申し上げます。

我が国の歴史を遡りますと、さきの大戦はまさに石油確保のために始められました。我々の先人はエネルギーの確保に命を懸けたわけです。戦後においても同じです。今まさに、イラン戦争が起きて日本のタンカーがホルムズ海峡を通過できず、大変な事態になっているわけですが、一九五三年には、出光興産がいわゆる日章丸事件で当時の英米のすさまじい圧力に屈することなく、イラン原油の調達に踏み切りました。これは、出光がすごかったというだけではなく、原油確保のために自分の首を懸けた当時の通産省、これ今の経産省ですけど、の官僚たちの存在もあったからできたことです。

エネルギー確保は国の命運を左右するにもかかわらず、今日まで日本の原油調達の九五%を中東に依存してきたという不作為を痛切に反省しなければなりません。

加えて、菅政権以来、脱炭素が優先され、安定供給がおろそかにされてきたこと、これは直ちに改めなければなりません。特に、石炭火力を悪者扱いし、石油さえもないがしろにし、化石燃料の安定した調達を妨げてきました。その結果が今の姿でしょう。この責任をどのように考えるのでしょうか。

今、政府がなすべきことは明らかです。空疎な脱炭素政策を改め、石油、石炭、LNGなどの調達力の強化に注力すべきです。同時に、安定性に全振りし、効率性という観点を失ったかのような原子力規制委員会の在り方を見直すべきです。現状の規制委員会の在り方のままでは、高市総理が公約した小型モジュール炉の実現も難しいでしょう。

私は、先日、広島県大崎上島にある大崎クールジェンという施設を見てまいりました。これはすばらしい施設です。まず、劣悪で安価な石炭を使うことができる。しかも従来のより、従来よりも効率が良く、さらにCO2を九割、分離、除去できるという石炭火力発電です。これ、夢のような技術だと思いました。

石炭火力発電を悪者扱いにし、我が国の全ての金融機関が新規の火力発電に融資をしないという、そういう指針を掲げているという現状は、まさに日本のすばらしい技術を宝の持ち腐れにする愚策です。直ちにこれをやめて、新たな石炭火力発電活用の道を開きましょう。石炭の確保先を国内外で確立しましょう。

我々保守党は、「日本を豊かに、強く。」というスローガンで三年前に立ち上がりました。この達成のために、国の命脈であるエネルギー確保は基本のキです。政府には、現実を見詰めて国益を真っすぐ追求していただきたいと、そう申し上げたいです。

果たしてどこまで正しいか完全に証明されていない、温暖化の原因が脱炭素であるかのようなそのイデオロギー、さらに、よく言われる再エネ利権、さらに、中国を利するだけの、まあ利するだけということはないんでしょうが、中国を大きく利するメガソーラー、これのためにエネルギー政策を取っては絶対に間違っています。

以上が私たちの意見表明です。

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