公明党の佐々木雅文です。
私は、会派を代表して、ただいま議題となりました出入国管理及び難民認定法等を改正する法律案につきまして質疑を行います。
今回の改正については、電子渡航認証制度、JESTAに関係する部分と、在留資格変更許可等に係る手数料関係の部分と、大きく二つに分かれています。これらは制度目的や趣旨、改正に至る背景を異にするものであることを踏まえつつ、他方で、入管制度は在留資格制度とイコールであり、直結している制度であることも考慮しながら、具体的に質問をします。
まず、JESTAについてです。
観光を主な目的とする訪日外国人旅行者が増大しており、今後も増加が見込まれています。裾野の広い観光産業を更に発展させていくことや、日本の文化や歴史を知ってもらうためにも、訪日旅行者が増えることは歓迎すべきことです。
こうした訪日外国人の多くが査証免除対象者であり、短期滞在の在留資格で入国する方々ですが、上陸審査に時間が掛かっているという問題があり、審査手続の円滑化を進めることは有益な対策です。
そのための事前認証制度がJESTAですが、制度目的として、厳格な出入国管理の実現も掲げられています。
そこで、審査と情報管理の透明性を確保することの重要性と、その重要性を踏まえた制度設計を構築する観点から、具体的にどのような情報を取得するのか、また、取得に当たっては個人情報保護法六十二条の利用目的の明示を行う必要があると考えられますが、どのような手段で相手方に伝えるのか、明示する内容はどのようなものとなるのか、そして、取得した情報はどの組織がどのように管理するのか、法務大臣の答弁を求めます。
関連して、事前認証制度を支えるシステムや設備について伺います。
審査手続の円滑化を行う制度改正ですから、初期投資を含め、一定の費用が生じることはやむを得ません。他方で、情報取得や管理に伴うソフトやシステムの開発、各空港に設置されることが見込まれるウォークスルー型ゲートなどの開発、さらにはその維持管理、保守、更新などは恒常的な支出となり得ます。
そこで、情報管理等に関するシステム開発やウォークスルー型ゲート設置等の費用見込み、ウォークスルー型ゲートは海外渡航便のある空港に全て設置されるのかどうか、そして、これらを踏まえ、電子渡航認証制度に関して徴収する手数料の想定額はどのようになっているのか、費用対効果を明らかにする観点から、法務大臣の答弁を求めます。
続いて、在留資格制度について伺います。
JESTAの導入は、その背景として、短期滞在資格で入国したにもかかわらず、不法残留等の課題が生じていることにあると言われています。そのため、厳格な出入国管理の実現という要素もあって、制度導入や手数料の徴収ということには理解ができるところです。
他方で、既に日本に滞在している外国人は、技能実習、技人国、留学などの資格を有しており、普通に生活をされている外国人がほとんどです。また、そうした外国人材、外国人人材なくして、都市部も地方も産業、生活は成り立ちません。さらには、外国人であっても、働いて所得が生じれば税金も社会保険料も支払うことが原則であって、日本の各種制度に対し、フリーライドをしているわけではありません。
その上で、昨年四月にも在留資格変更許可等に係る手数料の額が改定され、今回も手数料を増額することとなっています。政令は国会審議を経ずに変更されるものですから、直ちに変わらなくとも、段階を経て上限額に変更されるのではないかという懸念も生じます。
そこで、今回、上限額を引き上げること、そして、新たに手数料を増額することの必要性、根拠について、立法事実を確認し、明らかにするために、法務大臣の答弁を求めます。
その上で、在留する外国人に相応の負担を求めるとしても、手数料の上限額の引上げが大きく、他方で、具体的な金額は政令に委任することとなっています。
この点、実費のほか、応益的要素や政策的要素を勘案するとしていますが、上限額設定の幅が広いため、予見可能性に欠けるものです。
政令に委任することがあるとしても、現時点で想定される金額を明らかにすることは、外国人や国民の理解、納得を得る上で不可欠なものであることから、在留資格変更、在留期間更新、永住、それぞれの許可申請に関する想定手数料がどのような積算根拠で算出されているか、その積算項目と併せて金額について、そして、それを前提に、全体として増える金額がどのようになるのか、法務大臣の答弁を求めます。
今申し上げましたとおり、実費のほか、応益的要素や政策的要素を勘案するとしていますが、具体的には、外国人の適正な在留の確保に関する事務に要する費用や、安定的かつ円滑に在留するための支援に関する事務に要する費用を踏まえることが示されています。
例えば、来年から技能実習制度が育成就労制度となり、その中で特定技能に移行するには相応の日本語能力の習得が求められるようになっています。そのための日本語教室等を地方を含めて拡充することに使うなどして、在留している外国人の受益につながるのであれば、政府の説明にも沿うとともに有意義であります。
他方で、在留許可手数料の収入は一般財源として計上され、使途が限定されるものではないと言われています。そうすると、政府の説明に十分な整合性が取れていないと言わざるを得ません。
徴収する手数料については、負担と公平の観点からも、外国人に関する政策に限定して使われるべきと考えますが、法務大臣の答弁を求めます。
国際法上、そして、日本国憲法九十八条二項からも、条約締結国はその条約を遵守する義務があります。条約は批准すれば国内法の効力が生じ、憲法、条約、法律という序列と考えるのが一般的です。そして、日本は、例えば国際人権規約A規約、B規約や難民条約を批准しており、法序列としては入管法に優位する規範と考えるべきです。
今回の改正の論議で、例えば難民申請をされている方々への対応を始め、多くの不安の声があります。まずは、難民条約の趣旨も踏まえ、短期滞在の上陸審査を効率化することに伴って得ることができた人的資源等を、長期化している難民認定申請手続を迅速化することに振り分けることも考えるべきです。
その上で、先般、衆議院の質疑も経ましたが、新設予定の六十七条三項において、人道上配慮すべき対象範囲が狭い上に、さらに経済的困難その他特別の理由に該当する具体例が狭過ぎて、ほとんど対象者がいなくなるという懸念も示されています。そして、具体的な手数料の減額や免除措置については、その範囲や内容が政令に委任されることとなっており、また、いわゆるできる規定となっており、そもそも減免措置等が実現するかどうかも不安定です。
日本が難民の受入れに消極的であることはつとに指摘されているところですが、手数料の点についても、減免措置は必ず設けること、そして、その対象者を広くすることを検討すべきと考えます。法務大臣の答弁を求め、私の質疑を終わります。
御清聴いただき、誠にありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣平口洋君登壇、拍手〕
13
上野賢一郎(自民)厚生労働大臣
小林さやか議員の御質問にお答えをいたします。
外国人労働者と日本人労働者との雇用の競合等についてお尋ねがありました。
日本人も含めた全ての雇用者に占める外国人労働者の割合は、二〇二五年十月時点で四・一%であり、我が国の労働市場に与える影響は限定的と考えられますが、景気後退が生じた場合であっても、外国人労働者の受入れが日本人の雇用機会の喪失や処遇の低下につながらないよう、労働市場の動向を注視をしてまいります。
外国人技能実習生に係る労働法令違反への対策についてお尋ねがありました。
技能実習制度においては、技能実習生に対する報酬が日本人が従事する場合…
この発言のページ
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片山さつき(自民)財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)
小林議員から、今般の法改正による手数料収入の使途についてお尋ねがありました。
今般の外国人関連手数料等の引上げは、諸外国の水準を踏まえつつ、外国人関連施策の財源を確保するために行われるものであり、政府として、増大している外国人関連施策の経費を賄うとともに、例えば適正な出入国在留管理の実現に向けた環境整備や不法滞在者対策の強化、秩序ある共生社会の推進といった必要な関連施策の充実を図るものであると承知しております。
議員御指摘のように、同手数料収入は一般財源であり、仕組みとしては歳入と歳出が厳密に一対一で対応するものではありませんが、それらの外国人関連施…
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15
関口昌一議長
佐々木雅文君。
〔佐々木雅文君登壇、拍手〕
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- (上の発言)
16佐佐々木雅文(公明)
公明党の佐々木雅文です。
私は、会派を代表して、ただいま議題となりました出入国管理及び難民認定法等を改正する法律案につきまして質疑を行います。
今回の改正については、電子渡航認証制度、JESTAに関係する部分と、在留資格変更許可等に係る手数料関係の部分と、大きく二つに分かれています。これらは制度目的や趣旨、改正に至る背景を異にするものであることを踏まえつつ、他方で、入管制度は在留資格制度とイコールであり、直結している制度であることも考慮しながら、具体的に質問をします。
まず、JESTAについてです。
観光を主な目的とする訪日外国人旅行者が増大しており、今後も増加が見込まれています。裾野の広い観光産業を更に発展させていくことや、日本の文化や歴史を知ってもらうためにも、訪日旅行者が増えることは歓迎すべきことです。
こうした訪日外国人の多くが査証免除対象者であり、短期滞在の在留資格で入国する方々ですが、上陸審査に時間が掛かっているという問題があり、審査手続の円滑化を進めることは有益な対策です。
そのための事前認証制度がJESTAですが、制度目的として、厳格な出入国管理の実現も掲げられています。
そこで、審査と情報管理の透明性を確保することの重要性と、その重要性を踏まえた制度設計を構築する観点から、具体的にどのような情報を取得するのか、また、取得に当たっては個人情報保護法六十二条の利用目的の明示を行う必要があると考えられますが、どのような手段で相手方に伝えるのか、明示する内容はどのようなものとなるのか、そして、取得した情報はどの組織がどのように管理するのか、法務大臣の答弁を求めます。
関連して、事前認証制度を支えるシステムや設備について伺います。
審査手続の円滑化を行う制度改正ですから、初期投資を含め、一定の費用が生じることはやむを得ません。他方で、情報取得や管理に伴うソフトやシステムの開発、各空港に設置されることが見込まれるウォークスルー型ゲートなどの開発、さらにはその維持管理、保守、更新などは恒常的な支出となり得ます。
そこで、情報管理等に関するシステム開発やウォークスルー型ゲート設置等の費用見込み、ウォークスルー型ゲートは海外渡航便のある空港に全て設置されるのかどうか、そして、これらを踏まえ、電子渡航認証制度に関して徴収する手数料の想定額はどのようになっているのか、費用対効果を明らかにする観点から、法務大臣の答弁を求めます。
続いて、在留資格制度について伺います。
JESTAの導入は、その背景として、短期滞在資格で入国したにもかかわらず、不法残留等の課題が生じていることにあると言われています。そのため、厳格な出入国管理の実現という要素もあって、制度導入や手数料の徴収ということには理解ができるところです。
他方で、既に日本に滞在している外国人は、技能実習、技人国、留学などの資格を有しており、普通に生活をされている外国人がほとんどです。また、そうした外国人材、外国人人材なくして、都市部も地方も産業、生活は成り立ちません。さらには、外国人であっても、働いて所得が生じれば税金も社会保険料も支払うことが原則であって、日本の各種制度に対し、フリーライドをしているわけではありません。
その上で、昨年四月にも在留資格変更許可等に係る手数料の額が改定され、今回も手数料を増額することとなっています。政令は国会審議を経ずに変更されるものですから、直ちに変わらなくとも、段階を経て上限額に変更されるのではないかという懸念も生じます。
そこで、今回、上限額を引き上げること、そして、新たに手数料を増額することの必要性、根拠について、立法事実を確認し、明らかにするために、法務大臣の答弁を求めます。
その上で、在留する外国人に相応の負担を求めるとしても、手数料の上限額の引上げが大きく、他方で、具体的な金額は政令に委任することとなっています。
この点、実費のほか、応益的要素や政策的要素を勘案するとしていますが、上限額設定の幅が広いため、予見可能性に欠けるものです。
政令に委任することがあるとしても、現時点で想定される金額を明らかにすることは、外国人や国民の理解、納得を得る上で不可欠なものであることから、在留資格変更、在留期間更新、永住、それぞれの許可申請に関する想定手数料がどのような積算根拠で算出されているか、その積算項目と併せて金額について、そして、それを前提に、全体として増える金額がどのようになるのか、法務大臣の答弁を求めます。
今申し上げましたとおり、実費のほか、応益的要素や政策的要素を勘案するとしていますが、具体的には、外国人の適正な在留の確保に関する事務に要する費用や、安定的かつ円滑に在留するための支援に関する事務に要する費用を踏まえることが示されています。
例えば、来年から技能実習制度が育成就労制度となり、その中で特定技能に移行するには相応の日本語能力の習得が求められるようになっています。そのための日本語教室等を地方を含めて拡充することに使うなどして、在留している外国人の受益につながるのであれば、政府の説明にも沿うとともに有意義であります。
他方で、在留許可手数料の収入は一般財源として計上され、使途が限定されるものではないと言われています。そうすると、政府の説明に十分な整合性が取れていないと言わざるを得ません。
徴収する手数料については、負担と公平の観点からも、外国人に関する政策に限定して使われるべきと考えますが、法務大臣の答弁を求めます。
国際法上、そして、日本国憲法九十八条二項からも、条約締結国はその条約を遵守する義務があります。条約は批准すれば国内法の効力が生じ、憲法、条約、法律という序列と考えるのが一般的です。そして、日本は、例えば国際人権規約A規約、B規約や難民条約を批准しており、法序列としては入管法に優位する規範と考えるべきです。
今回の改正の論議で、例えば難民申請をされている方々への対応を始め、多くの不安の声があります。まずは、難民条約の趣旨も踏まえ、短期滞在の上陸審査を効率化することに伴って得ることができた人的資源等を、長期化している難民認定申請手続を迅速化することに振り分けることも考えるべきです。
その上で、先般、衆議院の質疑も経ましたが、新設予定の六十七条三項において、人道上配慮すべき対象範囲が狭い上に、さらに経済的困難その他特別の理由に該当する具体例が狭過ぎて、ほとんど対象者がいなくなるという懸念も示されています。そして、具体的な手数料の減額や免除措置については、その範囲や内容が政令に委任されることとなっており、また、いわゆるできる規定となっており、そもそも減免措置等が実現するかどうかも不安定です。
日本が難民の受入れに消極的であることはつとに指摘されているところですが、手数料の点についても、減免措置は必ず設けること、そして、その対象者を広くすることを検討すべきと考えます。法務大臣の答弁を求め、私の質疑を終わります。
御清聴いただき、誠にありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣平口洋君登壇、拍手〕
17
平口洋(自民)法務大臣
佐々木雅文議員にお答え申し上げます。
まず、JESTAの情報取得、管理の在り方についてお尋ねがありました。
どのような情報を取得するのかについては、詳細は検討中ですが、例えば、氏名、生年月日、国籍等の身分事項、渡航目的、滞在先や訪問先、滞在予定期間等とすることを想定しています。
また、利用目的の伝え方等については、提供された情報は適切な出入国在留管理行政を実現する目的のために利用することを、外国人が情報を入力する画面上に表示するなどの対応を検討します。そして、取得した個人情報の管理について、情報セキュリティー対策の観点から、出入国在留管理庁における…
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18
関口昌一議長
安達悠司君。
〔安達悠司君登壇、拍手〕
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19安安達悠司(参政)
参政党の安達悠司です。
会派を代表して、出入国管理及び難民認定法等の改正案について質問します。
日本版ESTAの創設は、査証免除国の短期滞在者を対象に、入管前にオンライン審査を行うことで上陸審査を円滑化し、大量の外国人観光者の受入れに備える目的もあると考えられます。
政府は、平成二十八年以来、二〇三〇年までに訪日外国人旅行者数六千万人を目標に掲げてきました。令和七年の訪日外国人観光客は四千二百六十八万人に達して、失礼しました、四千二百六十八万人に達しており、オーバーツーリズムや地元の公共交通機関が圧迫されるなどの声もありますが、高市政権は、外国人観…
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