打越さく良議員にお答え申し上げます。
まず、共生社会に関する基本法の制定及び各在留資格の運用についてお尋ねがありました。
本年一月に取りまとめた外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策では、外国人政策を秩序あるものとするため、基本的な考え方を示すとともに、受入れ環境整備や在留資格の一層の適正化を含む幅広い施策が盛り込まれています。
法務大臣としては、総合的対応策に基づき、関係大臣と連携し、秩序ある共生社会の実現に向けた取組を着実に進めてまいります。
次に、在留外国人を専ら受益者としてのみ扱っているのではないかということについてお尋ねがありました。
外国人との秩序ある共生社会の実現に向け、必要な施策を確実に実施しつつ、更なる強化、拡充を図るための費用について、在留外国人に相応の負担を求める必要があります。
そして、在留許可手数料の額を定めるに当たっては、在留外国人を直接の対象としている施策の費用を勘案することから、在留外国人にその負担を求めることが相当であると考えています。
次に、在留許可手数料の応益的要素等に関する考え方についてお尋ねがありました。
在留許可手数料は、在留の権利が保障されていない外国人に我が国に在留する資格を付与することへの対価としての性格を有するものです。そのため、実費にとらわれることなく、在留許可に伴う応益的要素や政策的要素を勘案して定めることができると考えています。
次に、諸外国との比較が不十分であり、それを根拠として法改正を進めることは拙速ではないかということについてお尋ねがありました。
在留許可手数料の額を定めるに当たって、諸外国における同種の手数料の額を勘案する趣旨は、諸外国の水準と比較して不当に高く、あるいは安くないかを検討する際の指標とするものです。これを踏まえ、我が国と政治体制や経済規模等が近似する国や就労先等として競合する可能性のある国と比較することとしていますので、御指摘は当たらないと考えております。
次に、オーバーツーリズム対策についてお尋ねがありました。
今般の在留許可手数料の引上げに伴う増収分は、在留する外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策の経費を賄うべきものと認識しております。このため、観光客を対象としたオーバーツーリズム対策の経費を手数料の増収分で賄うものではありません。
次に、在留許可手数料の上限額の引上げは偏見と分断に基づく制度設計なのではないかということについてお尋ねがありました。
外国人との秩序ある共生社会の実現に向け、不法滞在者対策を含む必要な施策を確実に実施しつつ、更なる強化、拡充を図る必要があります。そして、今回の手数料の引上げは、これに必要な財源を確保するため、在留外国人に相応の負担を求めるものです。
法務省としては、手数料の額の引上げにより、必要な財源を確保し、外国人との秩序ある共生社会の実現に向けて必要な施策を進めてまいります。
次に、外国人を雇用する企業の負担に関する影響分析についてお尋ねがありました。
在留許可手数料は、外国人が我が国に在留できることの対価としての性質を有するため、外国人本人が負担すべきものです。その上で、手数料の額の引上げにより、必要な財源の確保を図りながら、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策を確実に実施しつつ、更なる強化、拡充を図ることとしています。
これにより、例えば、DXを推進し、在留審査を合理化、迅速化することで、外国人を雇用する企業等についても在留審査における負担が軽減されると考えています。
次に、難民認定手続等に係る費用を在留許可手数料の額を算定する際に勘案するのは不合理ではないかということについてお尋ねがありました。
難民認定された者は原則として在留資格が付与されるので、難民認定手続等と外国人の在留管理に関する手続とは密接に関連しています。そのため、公正な出入国在留管理や秩序ある共生社会を実現するためには、難民認定手続等を適切に実行する必要があります。
したがって、在留許可手数料の額を定めるに当たって難民認定手続等に係る費用を勘案することは、適当であると考えています。
次に、在留許可手数料の引上げにより非正規滞在者を増やす結果になるのではないかについてお尋ねがありました。
手数料の額は、上限額の範囲内で、法律上の要素を勘案し、在留期間に応じて定めることとしており、不当に高額とはならないと考えています。
その上で、外国人が不法に残留する理由は様々であると考えられますが、外国人の受入れ環境整備に係る施策等を充実させることが不法残留者の発生を防止するために有効であると考えており、手数料の額の引上げが不法残留者の増加につながるとは考えていません。
次に、難民認定申請者及び難民と手数料の納付義務についてお尋ねがありました。
難民認定申請者等について、滞在に関する手数料が必要かどうかは、国により様々と承知しています。
その上で、難民認定申請者等が在留許可を受ける場合、それにより一定の恩恵ないし特典を受けることは他の外国人一般と変わりません。そのため、難民認定申請者等が在留許可を受ける場合に、手数料の納付を要しないとすることは相当ではないと考えています。
次に、難民認定の判断やJESTAの運用後の検証のために第三者機関を設置することについてお尋ねがありました。
難民等の認定手続は、在留管理など、他の入管行政上の手続と密接に関連しているため、入管法に基づき、出入国在留管理庁において行うことが適当と考えています。
JESTAについても、不法残留等を企図する外国人の入国を防止すること等を目指すものであり、その運用状況の検証は出入国在留管理庁において行うことが適当と考えています。
よって、第三者機関を設置することは考えていません。
最後に、改正法案は、当事者の声を十分に聞いておらず、手続的正当性を欠くのではないかということについてお尋ねがありました。
改正法案の立案に当たっては、関係団体や有識者から様々な御意見をいただいています。法務省としては、そのような御意見を当事者の視点に立ったものとして受け止め、対象となる者について十分配慮して立案したものであり、改正法案が手続的正当性を欠くとは考えていません。(拍手)
〔国務大臣片山さつき君登壇、拍手〕
3
平口洋(自民)法務大臣
出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第二条第五号ロの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
短期滞在の在留資格に係る新規入国者数は、令和七年に約三千八百四十六万人と過去最高を更新し、更なる増加が見込まれます。このような中、不法残留等を企図する者の入国を防止することにより厳格な出入国管理を実現するとともに、上陸審査の手続の一層の円滑化を図ることが必要です。
また、在留外国人数も、令和七年末時点で約四百十三万人と過去最高となっており、更なる増加が見込まれます。そこで…
この発言のページ
4
関口昌一議長
ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。打越さく良君。
〔打越さく良君登壇、拍手〕
この発言のページ
5
打越さく良(立憲)
立憲民主・無所属の打越さく良です。
私は、会派を代表し、ただいま議題となりました出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第二条第五号ロの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正する法律案について質問を行います。
歴代自民党政権は、必要なときは外国人労働者を受け入れて労働力として使い回し、都合が悪くなると規制を厳しくして追い返したりしてきました。こうした御都合主義が在留資格を極めて複雑怪奇なものにしてしまい、自治体や企業、学校などの現場に混乱を来してきたのです。
その上で、人手不足が既に深刻化しつつあったにもかかわらず…
この発言のページ
- (上の発言)
6
平口洋(自民)法務大臣
打越さく良議員にお答え申し上げます。
まず、共生社会に関する基本法の制定及び各在留資格の運用についてお尋ねがありました。
本年一月に取りまとめた外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策では、外国人政策を秩序あるものとするため、基本的な考え方を示すとともに、受入れ環境整備や在留資格の一層の適正化を含む幅広い施策が盛り込まれています。
法務大臣としては、総合的対応策に基づき、関係大臣と連携し、秩序ある共生社会の実現に向けた取組を着実に進めてまいります。
次に、在留外国人を専ら受益者としてのみ扱っているのではないかということについてお尋ねがありました。
外国人との秩序ある共生社会の実現に向け、必要な施策を確実に実施しつつ、更なる強化、拡充を図るための費用について、在留外国人に相応の負担を求める必要があります。
そして、在留許可手数料の額を定めるに当たっては、在留外国人を直接の対象としている施策の費用を勘案することから、在留外国人にその負担を求めることが相当であると考えています。
次に、在留許可手数料の応益的要素等に関する考え方についてお尋ねがありました。
在留許可手数料は、在留の権利が保障されていない外国人に我が国に在留する資格を付与することへの対価としての性格を有するものです。そのため、実費にとらわれることなく、在留許可に伴う応益的要素や政策的要素を勘案して定めることができると考えています。
次に、諸外国との比較が不十分であり、それを根拠として法改正を進めることは拙速ではないかということについてお尋ねがありました。
在留許可手数料の額を定めるに当たって、諸外国における同種の手数料の額を勘案する趣旨は、諸外国の水準と比較して不当に高く、あるいは安くないかを検討する際の指標とするものです。これを踏まえ、我が国と政治体制や経済規模等が近似する国や就労先等として競合する可能性のある国と比較することとしていますので、御指摘は当たらないと考えております。
次に、オーバーツーリズム対策についてお尋ねがありました。
今般の在留許可手数料の引上げに伴う増収分は、在留する外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策の経費を賄うべきものと認識しております。このため、観光客を対象としたオーバーツーリズム対策の経費を手数料の増収分で賄うものではありません。
次に、在留許可手数料の上限額の引上げは偏見と分断に基づく制度設計なのではないかということについてお尋ねがありました。
外国人との秩序ある共生社会の実現に向け、不法滞在者対策を含む必要な施策を確実に実施しつつ、更なる強化、拡充を図る必要があります。そして、今回の手数料の引上げは、これに必要な財源を確保するため、在留外国人に相応の負担を求めるものです。
法務省としては、手数料の額の引上げにより、必要な財源を確保し、外国人との秩序ある共生社会の実現に向けて必要な施策を進めてまいります。
次に、外国人を雇用する企業の負担に関する影響分析についてお尋ねがありました。
在留許可手数料は、外国人が我が国に在留できることの対価としての性質を有するため、外国人本人が負担すべきものです。その上で、手数料の額の引上げにより、必要な財源の確保を図りながら、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策を確実に実施しつつ、更なる強化、拡充を図ることとしています。
これにより、例えば、DXを推進し、在留審査を合理化、迅速化することで、外国人を雇用する企業等についても在留審査における負担が軽減されると考えています。
次に、難民認定手続等に係る費用を在留許可手数料の額を算定する際に勘案するのは不合理ではないかということについてお尋ねがありました。
難民認定された者は原則として在留資格が付与されるので、難民認定手続等と外国人の在留管理に関する手続とは密接に関連しています。そのため、公正な出入国在留管理や秩序ある共生社会を実現するためには、難民認定手続等を適切に実行する必要があります。
したがって、在留許可手数料の額を定めるに当たって難民認定手続等に係る費用を勘案することは、適当であると考えています。
次に、在留許可手数料の引上げにより非正規滞在者を増やす結果になるのではないかについてお尋ねがありました。
手数料の額は、上限額の範囲内で、法律上の要素を勘案し、在留期間に応じて定めることとしており、不当に高額とはならないと考えています。
その上で、外国人が不法に残留する理由は様々であると考えられますが、外国人の受入れ環境整備に係る施策等を充実させることが不法残留者の発生を防止するために有効であると考えており、手数料の額の引上げが不法残留者の増加につながるとは考えていません。
次に、難民認定申請者及び難民と手数料の納付義務についてお尋ねがありました。
難民認定申請者等について、滞在に関する手数料が必要かどうかは、国により様々と承知しています。
その上で、難民認定申請者等が在留許可を受ける場合、それにより一定の恩恵ないし特典を受けることは他の外国人一般と変わりません。そのため、難民認定申請者等が在留許可を受ける場合に、手数料の納付を要しないとすることは相当ではないと考えています。
次に、難民認定の判断やJESTAの運用後の検証のために第三者機関を設置することについてお尋ねがありました。
難民等の認定手続は、在留管理など、他の入管行政上の手続と密接に関連しているため、入管法に基づき、出入国在留管理庁において行うことが適当と考えています。
JESTAについても、不法残留等を企図する外国人の入国を防止すること等を目指すものであり、その運用状況の検証は出入国在留管理庁において行うことが適当と考えています。
よって、第三者機関を設置することは考えていません。
最後に、改正法案は、当事者の声を十分に聞いておらず、手続的正当性を欠くのではないかということについてお尋ねがありました。
改正法案の立案に当たっては、関係団体や有識者から様々な御意見をいただいています。法務省としては、そのような御意見を当事者の視点に立ったものとして受け止め、対象となる者について十分配慮して立案したものであり、改正法案が手続的正当性を欠くとは考えていません。(拍手)
〔国務大臣片山さつき君登壇、拍手〕
7
片山さつき(自民)財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)
打越議員から、外国人関連手数料等に関し、その増収分の使途についてお尋ねがありました。
令和八年度予算においては、諸外国の水準を踏まえ、外国人関連施策等に係る手数料等の見直しを法改正等の所要の手続を経て行うこととしており、この一連の取組により、財源確保を図りつつ、オーバーツーリズム対策、領事活動・外交実施体制の強化、出入国在留管理の適正化など、関連施策をより充実したものとしております。
このように、今回の措置は、関連手数料等の引上げにより外国人関連施策の経費が賄われることによって、予算全体として収支が改善されることで、結果として他施策の財源にも寄与する…
この発言のページ
8
茂木敏充(自民)外務大臣
打越議員から、帰国する外国人とノン・ルフールマン原則の関係についてお尋ねがありました。
難民条約第三十三条一に定めるノン・ルフールマン原則とは、難民を人種、宗教、国籍若しくは特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見のためにいわゆる迫害を受けるおそれがある国等へ追放又は送還してはならないとの原則であります。
御質問の生活が立ち行かず帰国を余儀なくされる外国人がいかなる者を指しているのか定かではありませんが、追放又は送還によらず帰国する外国人について、ノン・ルフールマン原則との関係で問題が生じるものではないと考えます。
次に、難民条約締結国とし…
この発言のページ
9
関口昌一議長
小林さやか君。
〔小林さやか君登壇、拍手〕
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