まず、冤罪がなぜ起きるかということですが、まずやはり原因を究明しないと駄目ですよね、検証しないと駄目ですよね。つまり、福井事件にしても袴田事件にしても、検察庁は内部で検証するんですね。袴田事件についても余り問題はなかったという結論にしていますし、福井事件についても余り問題はなかったという結論になりそうです。ですから、これじゃ駄目なんですね。やはり、第三者委員会のように外部の目を入れて検証する、その中で、なぜこのような冤罪が起きたのか、冤罪をなくすにはどうすればいいかということを考える、こういう当たり前のことをやっていくべきだと思います。少なくとも、日野町事件や湖東事件に関して言えば自白が大きな問題であったことは間違いがありませんし、また、袴田や福井に目を向けると、証拠隠し、あるいは証拠の捏造といった問題があることも間違いありません。
取調べについては当然可視化の範囲を拡大すべきですが、現在は三%程度にとどまっておりまして、約九七%の事件は運用上の措置です。この運用上の措置って、任意の証拠開示と全く同じ表現で今行われておりまして、検察庁はこの運用上の措置が大好きなんですけれども、運用上の措置でやっているからといって義務付けではないんですね。確かに今任意でたくさんやっていますけれども、あくまで任意なんです。やっているんだからいいでしょうじゃなくて、やっているんだから義務にもうしたらどうですかと。いつまでも運用でやっている場合じゃないでしょうということが大事なことだと思います。
そして、可視化をしている中でも違法な取調べが後を絶たない。昨日も付審判決定が、また二件目が出ましたけれども、録音、録画されていると分かっていても、威圧的な取調べ、脅迫的な取調べがあるというのが実態なわけですから、可視化するだけでは駄目なんだと、そこに弁護人の立会いを入れていくとか、取調べの制限を、規制を入れていかないと、もう誤った虚偽自白による冤罪が起きかねない状況が起きていると私は思います。
二点目の法制審の人選については、私も、どういう人選が行われるのか、ちょっと私も詳しく分かっておるわけではありませんが、ただ、結果だけを見ると、今回の再審の答申に関しても、反対したのは弁護士委員三名、これは、再審の取り組んできた鴨志田弁護士、村山弁護士と被害者側の山本弁護士の三名が反対、ほかの研究者全員と裁判所委員、検察庁の委員、法務省の委員は全員賛成ということです。
これまでの諮問を見ても、大体研究者の委員の先生方は法務省事務当局案に賛成をされることが多く、研究者内部での議論が非常に少ないというのがこの法制審の特徴だと思います。せめて研究者の中に賛成の人と反対の人を入れるとか、そこで議論が行われるということにしないと、弁護士委員は反対、研究者委員は全員賛成というのは、やはりいびつな人選が行われているのではないかという危惧を禁じ得ないです。実際に研究者からの声明、意見書発表されていますので、こういうことを外部で言わせておいて、その中に入れないというのは私はよろしくないと、一人でもいいから反対意見の人を入れるべきだと思います。
以上です。
61
横山信一(公明)
ありがとうございます。
終わります。
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62
嘉田由紀子(維新)
日本維新の会の嘉田由紀子でございます。
大変お忙しいところ、お三方それぞれに、ありがとうございました。
私はちょっと視点を変えて、私自身は、文化人類学あるいは比較社会学ということで、世界中の環境問題など社会学的に勉強してきたんですけど、そういう意味では、弁護や裁判の実務を知らないという立場から、逆にお三方に教えていただきたいことが二点あります。
一つは、今回のこの冤罪事件、なぜ起きたのかと。具体的には、例えば日野町事件とかあるいは湖東事件を見ますと、自白がかなり重要な証拠になっていたんですね。その湖東事件の場合には自白弱者というようなことを後から解…
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63成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
お答え申し上げます。
まず、誤判が生じる原因として、取調べに無理があり、虚偽の自白を強要されているのではないかという御指摘がございました。
日本にこれまで起きた誤判事件というのはたくさんあるわけですけれども、その誤判原因の主要な原因の一つが、虚偽自白を無理やり取調べで強要したということがあるのは間違いない事実であろうと思います。とりわけ、先生御指摘のように、供述弱者の方に脅迫めいた取調べをするなんということはおよそ許されないことだと私自身思っております。
そのような事態が今後生じないようにするためには、まずは、その再審に行く前にその捜査段階で適正な…
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- (上の発言)
64田田岡直博香川県弁護士会弁護士
まず、冤罪がなぜ起きるかということですが、まずやはり原因を究明しないと駄目ですよね、検証しないと駄目ですよね。つまり、福井事件にしても袴田事件にしても、検察庁は内部で検証するんですね。袴田事件についても余り問題はなかったという結論にしていますし、福井事件についても余り問題はなかったという結論になりそうです。ですから、これじゃ駄目なんですね。やはり、第三者委員会のように外部の目を入れて検証する、その中で、なぜこのような冤罪が起きたのか、冤罪をなくすにはどうすればいいかということを考える、こういう当たり前のことをやっていくべきだと思います。少なくとも、日野町事件や湖東事件に関して言えば自白が大きな問題であったことは間違いがありませんし、また、袴田や福井に目を向けると、証拠隠し、あるいは証拠の捏造といった問題があることも間違いありません。
取調べについては当然可視化の範囲を拡大すべきですが、現在は三%程度にとどまっておりまして、約九七%の事件は運用上の措置です。この運用上の措置って、任意の証拠開示と全く同じ表現で今行われておりまして、検察庁はこの運用上の措置が大好きなんですけれども、運用上の措置でやっているからといって義務付けではないんですね。確かに今任意でたくさんやっていますけれども、あくまで任意なんです。やっているんだからいいでしょうじゃなくて、やっているんだから義務にもうしたらどうですかと。いつまでも運用でやっている場合じゃないでしょうということが大事なことだと思います。
そして、可視化をしている中でも違法な取調べが後を絶たない。昨日も付審判決定が、また二件目が出ましたけれども、録音、録画されていると分かっていても、威圧的な取調べ、脅迫的な取調べがあるというのが実態なわけですから、可視化するだけでは駄目なんだと、そこに弁護人の立会いを入れていくとか、取調べの制限を、規制を入れていかないと、もう誤った虚偽自白による冤罪が起きかねない状況が起きていると私は思います。
二点目の法制審の人選については、私も、どういう人選が行われるのか、ちょっと私も詳しく分かっておるわけではありませんが、ただ、結果だけを見ると、今回の再審の答申に関しても、反対したのは弁護士委員三名、これは、再審の取り組んできた鴨志田弁護士、村山弁護士と被害者側の山本弁護士の三名が反対、ほかの研究者全員と裁判所委員、検察庁の委員、法務省の委員は全員賛成ということです。
これまでの諮問を見ても、大体研究者の委員の先生方は法務省事務当局案に賛成をされることが多く、研究者内部での議論が非常に少ないというのがこの法制審の特徴だと思います。せめて研究者の中に賛成の人と反対の人を入れるとか、そこで議論が行われるということにしないと、弁護士委員は反対、研究者委員は全員賛成というのは、やはりいびつな人選が行われているのではないかという危惧を禁じ得ないです。実際に研究者からの声明、意見書発表されていますので、こういうことを外部で言わせておいて、その中に入れないというのは私はよろしくないと、一人でもいいから反対意見の人を入れるべきだと思います。
以上です。
65高高平奇恵一橋大学大学院法学研究科教授/弁護士
冤罪事件の原因について御質問がありましたが、これは一概には言えないし、検証もされていないという状況にあると思います。
その上で、日本の取調べについてのるる指摘されている問題は、やはり、もう根源には取調べ受忍義務論がいまだに克服されていないというところにあるかと思います。もう一日も早くこのような黙秘権侵害を招くような状況を克服するべきですし、制度としては諸外国が導入している立会い権を速やかに認めることが必要であると、自白に関しては考えております。
そのほか、多くの原因があるところですが、私も田岡参考人と同様、第三者による原因究明というのをきちんとする、…
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嘉田由紀子(維新)
ありがとうございます。本当にそれぞれお立場が難しいところで率直な御発言いただきました。この件についてはまた、私自身もこの法務委員会の中でより深めて勉強させていただきたいですが、法制審の公平性、中立性というのは、六月十八日にNHKの「時論公論」で展開をなさいました。私自身もびっくりしたんです。あっ、ここまでちゃんとマスコミさんも関心持っていただいているということで。
ですから、今回のこの法案と関連して、やはり法制審は本当に幅が広いですから、もう日本のその法務行政、そして、まさに憲法問題にも関わる大変大きな判断をしていただくところですので、この法制審の公平…
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67成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
NHKの「時論公論」は私も拝見しました。先生がおっしゃるように、法制審というのは、基本法令に関する審議を行う会議体であり、総会はもちろんのこと、各部会も非常に議論は注目されるものであります。その人選等が公平かつ中立に行われるということは、私、一研究者としても大事なことだというふうに認識をしております。
それから、冤罪事件を見たときに自分も取調べで物が言えないんじゃないかというふうに先生おっしゃいましたけれども、私自身も全く同感でありまして、一部の、近時、不適正な取調べの映像が流れておりますけれども、あんな取調べを受けたら私はもう萎縮して多分何も言えなく…
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