お答え申し上げます。
まず、誤判が生じる原因として、取調べに無理があり、虚偽の自白を強要されているのではないかという御指摘がございました。
日本にこれまで起きた誤判事件というのはたくさんあるわけですけれども、その誤判原因の主要な原因の一つが、虚偽自白を無理やり取調べで強要したということがあるのは間違いない事実であろうと思います。とりわけ、先生御指摘のように、供述弱者の方に脅迫めいた取調べをするなんということはおよそ許されないことだと私自身思っております。
そのような事態が今後生じないようにするためには、まずは、その再審に行く前にその捜査段階で適正な取調べが行われるということが極めて重要です。私の意見陳述の中で冒頭申し上げたんですが、改正刑訴法に関する刑事手続の在り方協議会という場では、まさにその点、取調べの適正化をどう図るかということが最大の課題でございました。捜査当局は、取調べの録音、録画を余り拡大したくないし、弁護人の立会いなんてとんでもないというふうな意見でしたけれども、私自身は、今申し上げたような問題意識から、取調べの適正化を担保するために、録音、録画は運用とはいえもっともっと拡大していかないといけないし、取調べへの弁護人の立会いについても試行を始めるべきであるというふうに、かなり強く提言をいたしました。
あの協議会については、今後新たに、これからの刑事手続を考える研究会というものが立ち上がりまして、そちらで更に議論が行われると思います。
私は是非とも、先ほど海外との比較を踏まえてという御指摘もありましたが、その録音、録画がなされるのみならず、取調べに弁護人が立ち会うというのは諸外国において極めて普通のことであります。それができていない日本は、ある種、これまでの捜査手法が取調べに依存し過ぎていたという背景事情がもちろんあるわけですけれども、今後もそれを続けるわけにはいかないというふうに私自身は思っておりますので、法務省において更に具体的な検討がなされることを期待したいと思います。
それから二点目ですけれども、法制審議会のメンバーの人選の公正性については、私は正直選ばれる側の人間でございまして、選ぶ側が何を考えているかというのは正直分からないところがございます。
ただ、今回の再審部会については、田岡参考人だけでなく、再審事件を精力的にやってこられた鴨志田先生ですとか、あるいは村山先生にも御参画いただいて、それぞれのお立場からいろいろな意見を出していただいたというふうに思っております。研究者についても、私はともかくとして、それ以外の研究者の構成員の方というのは、もうまさに日本の刑訴法学を代表するような方々に入っていただいているというふうに私は認識をしているところでございます。
以上です。
60田田岡直博香川県弁護士会弁護士
私は部会でも、あっ、法制審の部会ですけれども、これは必要ないんじゃないかというふうに端的に申し上げました。
確かに、調査手続というのは、簡易迅速に、明らかに理由がないものを棄却し、明らかに理由があるものを開始決定するという制度ですから、そこで余り重い事実の取調べをしてしまいますと時間が掛かり過ぎてしまうと。それは分かりますけれども、何も禁止する必要はないんじゃないかと思います。例えば、再審請求と同時にこういう証拠を取り調べてくださいという事実の取調べの請求をしてもらった方が、再審、審判開始決定の可否をより判断しやすくなると思います。
例えば、検察官が…
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61
横山信一(公明)
ありがとうございます。
終わります。
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62
嘉田由紀子(維新)
日本維新の会の嘉田由紀子でございます。
大変お忙しいところ、お三方それぞれに、ありがとうございました。
私はちょっと視点を変えて、私自身は、文化人類学あるいは比較社会学ということで、世界中の環境問題など社会学的に勉強してきたんですけど、そういう意味では、弁護や裁判の実務を知らないという立場から、逆にお三方に教えていただきたいことが二点あります。
一つは、今回のこの冤罪事件、なぜ起きたのかと。具体的には、例えば日野町事件とかあるいは湖東事件を見ますと、自白がかなり重要な証拠になっていたんですね。その湖東事件の場合には自白弱者というようなことを後から解…
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- (上の発言)
63成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
お答え申し上げます。
まず、誤判が生じる原因として、取調べに無理があり、虚偽の自白を強要されているのではないかという御指摘がございました。
日本にこれまで起きた誤判事件というのはたくさんあるわけですけれども、その誤判原因の主要な原因の一つが、虚偽自白を無理やり取調べで強要したということがあるのは間違いない事実であろうと思います。とりわけ、先生御指摘のように、供述弱者の方に脅迫めいた取調べをするなんということはおよそ許されないことだと私自身思っております。
そのような事態が今後生じないようにするためには、まずは、その再審に行く前にその捜査段階で適正な取調べが行われるということが極めて重要です。私の意見陳述の中で冒頭申し上げたんですが、改正刑訴法に関する刑事手続の在り方協議会という場では、まさにその点、取調べの適正化をどう図るかということが最大の課題でございました。捜査当局は、取調べの録音、録画を余り拡大したくないし、弁護人の立会いなんてとんでもないというふうな意見でしたけれども、私自身は、今申し上げたような問題意識から、取調べの適正化を担保するために、録音、録画は運用とはいえもっともっと拡大していかないといけないし、取調べへの弁護人の立会いについても試行を始めるべきであるというふうに、かなり強く提言をいたしました。
あの協議会については、今後新たに、これからの刑事手続を考える研究会というものが立ち上がりまして、そちらで更に議論が行われると思います。
私は是非とも、先ほど海外との比較を踏まえてという御指摘もありましたが、その録音、録画がなされるのみならず、取調べに弁護人が立ち会うというのは諸外国において極めて普通のことであります。それができていない日本は、ある種、これまでの捜査手法が取調べに依存し過ぎていたという背景事情がもちろんあるわけですけれども、今後もそれを続けるわけにはいかないというふうに私自身は思っておりますので、法務省において更に具体的な検討がなされることを期待したいと思います。
それから二点目ですけれども、法制審議会のメンバーの人選の公正性については、私は正直選ばれる側の人間でございまして、選ぶ側が何を考えているかというのは正直分からないところがございます。
ただ、今回の再審部会については、田岡参考人だけでなく、再審事件を精力的にやってこられた鴨志田先生ですとか、あるいは村山先生にも御参画いただいて、それぞれのお立場からいろいろな意見を出していただいたというふうに思っております。研究者についても、私はともかくとして、それ以外の研究者の構成員の方というのは、もうまさに日本の刑訴法学を代表するような方々に入っていただいているというふうに私は認識をしているところでございます。
以上です。
64田田岡直博香川県弁護士会弁護士
まず、冤罪がなぜ起きるかということですが、まずやはり原因を究明しないと駄目ですよね、検証しないと駄目ですよね。つまり、福井事件にしても袴田事件にしても、検察庁は内部で検証するんですね。袴田事件についても余り問題はなかったという結論にしていますし、福井事件についても余り問題はなかったという結論になりそうです。ですから、これじゃ駄目なんですね。やはり、第三者委員会のように外部の目を入れて検証する、その中で、なぜこのような冤罪が起きたのか、冤罪をなくすにはどうすればいいかということを考える、こういう当たり前のことをやっていくべきだと思います。少なくとも、日野町…
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65高高平奇恵一橋大学大学院法学研究科教授/弁護士
冤罪事件の原因について御質問がありましたが、これは一概には言えないし、検証もされていないという状況にあると思います。
その上で、日本の取調べについてのるる指摘されている問題は、やはり、もう根源には取調べ受忍義務論がいまだに克服されていないというところにあるかと思います。もう一日も早くこのような黙秘権侵害を招くような状況を克服するべきですし、制度としては諸外国が導入している立会い権を速やかに認めることが必要であると、自白に関しては考えております。
そのほか、多くの原因があるところですが、私も田岡参考人と同様、第三者による原因究明というのをきちんとする、…
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嘉田由紀子(維新)
ありがとうございます。本当にそれぞれお立場が難しいところで率直な御発言いただきました。この件についてはまた、私自身もこの法務委員会の中でより深めて勉強させていただきたいですが、法制審の公平性、中立性というのは、六月十八日にNHKの「時論公論」で展開をなさいました。私自身もびっくりしたんです。あっ、ここまでちゃんとマスコミさんも関心持っていただいているということで。
ですから、今回のこの法案と関連して、やはり法制審は本当に幅が広いですから、もう日本のその法務行政、そして、まさに憲法問題にも関わる大変大きな判断をしていただくところですので、この法制審の公平…
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