宮崎勝 (公明党)

2026年4月21日・第221回国会 参議院 総務委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 39 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 103 発言)

公明党の宮崎勝です。

ちょっと質問の順番を変えさせていただきまして、まず二問目の社会福祉施設等の水害時の垂直避難について御質問させていただきたいと思います。

これから出水期を迎えるに当たりまして、やはり水害等も多発するのではないかと危惧をしております。そうした際に、やはり社会福祉施設等の垂直避難を考えておくということは大変重要ではないかという問題意識で質問させていただきたいと思います。

令和二年七月の熊本豪雨により球磨川が氾濫して、球磨村の特別養護老人ホーム千寿園では八十代から九十九歳の入居者十四人が命を落とすという痛ましい事故がございました。七月四日午前七時に冷たい濁流が一階のドアを押し開けて、渡り廊下のガラスを破って一気に建物内に流れ込んだということであります。遺族側は、球磨川の支流が危険な状況なのは見て分かっていたのに、安全な場所に避難させなかったことで十四人が亡くなったと訴えており、現在も裁判が続いております。

私も当時、現地を視察させていただきました。そのとき、必要性、重要性を痛感したのが垂直避難ということであります。水害時に上方向に、これ二階以上の建物の場合ということですけれども、水害時に上方向に逃げるという計画、仕組みがあれば、そのための設備があれば助かっていたかもしれない命でございます。

全国老人福祉施設協議会が特別養護老人ホーム千五十四施設を対象に行ったアンケートがございます。施設に設置されている避難器具を尋ねたところ、避難用滑り台、救助袋、避難はしごが上位でした。これらは全て消防法が定める避難器具であります。

しかし、施設が希望する福祉避難器具として挙げたのは全く別のものでありました。車椅子に乗った状態でも乗降できる避難器具、階段で利用者を運ぶ際の道具、全く動けない重度要介護者が安全に避難できるようなもの、つまり可搬型階段昇降機や移動式担架といった器具であります。言い換えれば、消防法が義務付けている器具と現場が必要としている器具がかみ合っておりません。

消防法の避難器具は、避難者が自力で操作することが前提です。しかし、要介護者は自力で操作できません。現行の消防法は健常者を前提に設計されており、要配慮者が存在する福祉施設の現実を十分に反映していないのではないかと、このような問題意識から質問をさせていただきたいと思います。

まず、この令和二年七月豪雨において福祉施設で多数の高齢者が犠牲となりました。こうした施設で垂直避難、すなわち上の階への避難が有効な手段であることは、厚労省のガイドライン、国交省の手引き等でも認められております。消防庁は、水害時における垂直避難の必要性をどのように認識されていますでしょうか。また、消防法施行令第二十五条に定める避難器具は、全て下方向への脱出を前提としたものであります。水害時に上階へ避難するための設備、階段昇降機などは消防法上どのように位置付けられているのか、また、そうした設備の整備を義務付ける規定が存在するのか、お答えいただきたいと思います。

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