ありがとうございます。
次に、労災保険の適用事業に関する暫定措置の廃止についてお伺いいたします。
現行制度では、農業、林業、水産業の一部の零細事業について、例えば農業であれば、個人経営で常時使用する労働者数が五人未満の事業については労災保険の加入が義務ではなく任意とされる、いわゆる暫定任意適用事業とされてまいりました。これは、昭和四十四年の労災保険法改正の際に、零細な第一次産業の事業主の事務負担等に配慮し、暫定的な措置として設けられたものとして承知をしておりますが、今回の改正案では、この暫定任意適用事業の仕組みを廃止し、当該事業についても労災保険の加入を義務化する方向であると承知しております。
事業者にとっては、新たに保険料負担が生じるほか、労働保険の、労災保険の年度更新含め日々の事務負担も増えることになり、特に今、人手や事務体制に余裕のない零細な農林水産業者にとっては、決して小さくない負担となる面もあろうかと思います。しかし、長年にわたり暫定措置とされてきたものを本則化し、農林水産業に従事する労働者の保護を強化するという観点では、このこと自体は望ましい方向性であるのではないかと考えております。
そこで、こうした制度改正が、近年急速に広がりを見せている農業分野でのスポットワーク利用の実態とどのように関わってくるのかという点について伺いたいと思います。
近年、農業分野におきましても、いわゆるタイミーなどのスポットワークサービスを通じた短期、単発の人手確保が広がっております。繁忙期の収穫作業や出荷作業など、限られた期間に多くの人手を要する農業の特性上、こうしたスポットワークは零細な家族経営の農家にとっても人手不足を補う有効な手段として活用が進んでいるものと承知をしております。
このようなスポットワークについては、業務委託ではなく雇用契約に基づく勤務であることから、労働基準法上の労働者に該当し、受け入れる事業者、すなわち農家自身が労災保険の適用事業主となる立て付けであると認識をしております。
そこで伺います。
こうしたスポットワークサービスを利用する零細農家等における労災保険の加入について、現在の状況と今回の法改正によりどう変わっていくのかをお聞かせください。
168岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
まず、現行の原則でございますが、療養補償給付等一部の給付につきましては、早期に請求が行われることにより、事業主による迅速な再発防止措置や労働者による早期回復による迅速な職場復帰が可能となることに加えまして、時間の経過とともに業務起因性の立証が困難となりますことから、早期に権利を確定させて労働者救済を図る必要があること等の趣旨から消滅時効を二年としているところでございます。
他方で、今般の議論におきまして、脳・心臓疾患や精神疾患、石綿関連疾病につきまして、想定される疾病の要因が多岐にわたることから業務上災害であるか否かの判断が難しい…
この発言のページ
169
宮出千慧(参政)
今回の改正では、今おっしゃっていただいた脳・心臓疾患、精神疾患、石綿関連疾病の三つを想定して政令で定める予定であると承知をしております。
一方で、業務上の疾病の中には、この三つの疾病以外にも、同様に因果関係の認識に時間を要するものが将来的に明らかになる可能性は否定できません。医学的知見の発展や働き方の変化に伴い、新たな業務起因性疾病の存在が明らかになることも考えられます。
そこで、大臣にお伺いいたします。
厚生労働省として、今回政令で定める予定の三疾病に加えて、今後、他の疾病についても、その性質上、業務上の疾病に該当するかどうかを容易に判断すること…
この発言のページ
170
上野賢一郎(自民)厚生労働大臣
いずれにいたしましても、今後、施行状況を踏まえまして、対象疾病の必要な追加、見直しを行うということも考えられますので、その際には労災保険部会へ諮ることとしたいと考えております。
この発言のページ
- (上の発言)
171
宮出千慧(参政)
ありがとうございます。
次に、労災保険の適用事業に関する暫定措置の廃止についてお伺いいたします。
現行制度では、農業、林業、水産業の一部の零細事業について、例えば農業であれば、個人経営で常時使用する労働者数が五人未満の事業については労災保険の加入が義務ではなく任意とされる、いわゆる暫定任意適用事業とされてまいりました。これは、昭和四十四年の労災保険法改正の際に、零細な第一次産業の事業主の事務負担等に配慮し、暫定的な措置として設けられたものとして承知をしておりますが、今回の改正案では、この暫定任意適用事業の仕組みを廃止し、当該事業についても労災保険の加入を義務化する方向であると承知しております。
事業者にとっては、新たに保険料負担が生じるほか、労働保険の、労災保険の年度更新含め日々の事務負担も増えることになり、特に今、人手や事務体制に余裕のない零細な農林水産業者にとっては、決して小さくない負担となる面もあろうかと思います。しかし、長年にわたり暫定措置とされてきたものを本則化し、農林水産業に従事する労働者の保護を強化するという観点では、このこと自体は望ましい方向性であるのではないかと考えております。
そこで、こうした制度改正が、近年急速に広がりを見せている農業分野でのスポットワーク利用の実態とどのように関わってくるのかという点について伺いたいと思います。
近年、農業分野におきましても、いわゆるタイミーなどのスポットワークサービスを通じた短期、単発の人手確保が広がっております。繁忙期の収穫作業や出荷作業など、限られた期間に多くの人手を要する農業の特性上、こうしたスポットワークは零細な家族経営の農家にとっても人手不足を補う有効な手段として活用が進んでいるものと承知をしております。
このようなスポットワークについては、業務委託ではなく雇用契約に基づく勤務であることから、労働基準法上の労働者に該当し、受け入れる事業者、すなわち農家自身が労災保険の適用事業主となる立て付けであると認識をしております。
そこで伺います。
こうしたスポットワークサービスを利用する零細農家等における労災保険の加入について、現在の状況と今回の法改正によりどう変わっていくのかをお聞かせください。
172岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
今般の法改正の案の中で、従来任意適用とされております、例えば農業については個人経営で常時五人未満の労働者を使用する場合、これにつきまして全面的に移行するという内容を盛り込んでいるところでございます。
スポットワークとの関係ですが、スポットワークのサービスを使って人を雇うという場合、その雇う農家の方が雇主となりますので、現在の労災保険の適用の線引きと同様に、個人経営でも五人以上の労働者を雇用しているところで雇われる場合には労災保険の対象となり、五人未満のところでスポットワークを通じて雇われる場合には任意適用であるというのが現状でござ…
この発言のページ
173
宮出千慧(参政)
ありがとうございます。
本当に、普通の労働者の感覚として、こうしたマッチングサービスを通じて農家で働くと、農業で働くという以上は、その農家は当然に労災保険に加入をしていて、万一の事故の際には補償が受けられるものと私はちょっと考えていたんですけれども、しかしながら、実際には、現在は必ずしもそうではないということで、今御答弁いただいたとおり、暫定任意適用事業の仕組みの下では零細な農家が労災保険に未加入のままスポットワーカーを受け入れている可能性もあるとのことです。
仮に、労災保険に未加入のまま労働災害が発生した場合は、スポットワーカーは労災保険による補償…
この発言のページ
174岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
暫定任意適用事業の廃止につきましては、適用対象となる農林水産業の小規模な個人経営の方々の御理解を得ながら丁寧に進めることが重要であると思っております。
例えば、農業について申しますと、御指摘のように、家族経営の中で人手の貸し借り、お互いにその集落なら集落の単位の中で農作業を手伝い合う、そこに金銭の支払だとかは伴わないといった形での農作業の相互扶助、こういったものがあることも承知をしております。ほかの産業における雇用労働とは違った形の労務提供でありまして、こういったものが、通常こういった場合には雇用労働に当たらないことが一般だと思い…
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