ありがとうございます。
本当に、普通の労働者の感覚として、こうしたマッチングサービスを通じて農家で働くと、農業で働くという以上は、その農家は当然に労災保険に加入をしていて、万一の事故の際には補償が受けられるものと私はちょっと考えていたんですけれども、しかしながら、実際には、現在は必ずしもそうではないということで、今御答弁いただいたとおり、暫定任意適用事業の仕組みの下では零細な農家が労災保険に未加入のままスポットワーカーを受け入れている可能性もあるとのことです。
仮に、労災保険に未加入のまま労働災害が発生した場合は、スポットワーカーは労災保険による補償は受けられず、また農家自身も多額の補償責任を個人で負うことになってしまいかねませんので、このようなスポットワークサービスを利用する零細農家等にも、今回五年以内にということではありますけれども、できるだけ早期に労災保険に加入していただけるように、政府としても様々な手段を活用して周知に取り組んでいただきたいと思います。
これに関連して、農林水産業、特に農業においては、家族従事者、短期雇用、季節雇用など就業実態が多様であることに加えて、近隣の農家同士で忙しい時期に人手を貸し借りする、あるいは農業に関心のある友人、知人に手伝ってもらうといった、地域の中での互助的、慣行的な労力の提供も広く行われてきたところでございます。こうした実態は、いわゆる雇用契約に基づく労働とは性質が異なる面もあり、労働者性の判断が容易ではない、制度上の線引きが難しい場面も少なくないと考えております。
とりわけ、今回の暫定任意適用事業の廃止により、零細な農家においても労災保険の加入が義務化されることとなりますと、こうした従来から行われてきた御近所同士のお手伝いや労力の貸し借りについても、果たして労働者性が認められ、賃金台帳の作成や労災保険の適用対象となるのか、現場の農家の方々からは戸惑いの声が上がることが予想されます。どこまでが労働契約に基づく労働であり、どこからが地域の互助的な慣行として整理されるのか、その判断基準が必ずしも明確ではないように思われます。
そこでお伺いいたします。
こうした判断基準について、政府として明確な基準を設けているのか、また、今回の暫定任意適用事業の廃止に伴い、こうした労働者性の判断をめぐる不透明さや現場での混乱が生じることのないよう、農家を始めとする現場の関係者に対してどのように制度内容の周知徹底を図っていかれるのか、お聞かせください。
170
上野賢一郎(自民)厚生労働大臣
いずれにいたしましても、今後、施行状況を踏まえまして、対象疾病の必要な追加、見直しを行うということも考えられますので、その際には労災保険部会へ諮ることとしたいと考えております。
この発言のページ
171
宮出千慧(参政)
ありがとうございます。
次に、労災保険の適用事業に関する暫定措置の廃止についてお伺いいたします。
現行制度では、農業、林業、水産業の一部の零細事業について、例えば農業であれば、個人経営で常時使用する労働者数が五人未満の事業については労災保険の加入が義務ではなく任意とされる、いわゆる暫定任意適用事業とされてまいりました。これは、昭和四十四年の労災保険法改正の際に、零細な第一次産業の事業主の事務負担等に配慮し、暫定的な措置として設けられたものとして承知をしておりますが、今回の改正案では、この暫定任意適用事業の仕組みを廃止し、当該事業についても労災保険の加…
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172岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
今般の法改正の案の中で、従来任意適用とされております、例えば農業については個人経営で常時五人未満の労働者を使用する場合、これにつきまして全面的に移行するという内容を盛り込んでいるところでございます。
スポットワークとの関係ですが、スポットワークのサービスを使って人を雇うという場合、その雇う農家の方が雇主となりますので、現在の労災保険の適用の線引きと同様に、個人経営でも五人以上の労働者を雇用しているところで雇われる場合には労災保険の対象となり、五人未満のところでスポットワークを通じて雇われる場合には任意適用であるというのが現状でござ…
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- (上の発言)
173
宮出千慧(参政)
ありがとうございます。
本当に、普通の労働者の感覚として、こうしたマッチングサービスを通じて農家で働くと、農業で働くという以上は、その農家は当然に労災保険に加入をしていて、万一の事故の際には補償が受けられるものと私はちょっと考えていたんですけれども、しかしながら、実際には、現在は必ずしもそうではないということで、今御答弁いただいたとおり、暫定任意適用事業の仕組みの下では零細な農家が労災保険に未加入のままスポットワーカーを受け入れている可能性もあるとのことです。
仮に、労災保険に未加入のまま労働災害が発生した場合は、スポットワーカーは労災保険による補償は受けられず、また農家自身も多額の補償責任を個人で負うことになってしまいかねませんので、このようなスポットワークサービスを利用する零細農家等にも、今回五年以内にということではありますけれども、できるだけ早期に労災保険に加入していただけるように、政府としても様々な手段を活用して周知に取り組んでいただきたいと思います。
これに関連して、農林水産業、特に農業においては、家族従事者、短期雇用、季節雇用など就業実態が多様であることに加えて、近隣の農家同士で忙しい時期に人手を貸し借りする、あるいは農業に関心のある友人、知人に手伝ってもらうといった、地域の中での互助的、慣行的な労力の提供も広く行われてきたところでございます。こうした実態は、いわゆる雇用契約に基づく労働とは性質が異なる面もあり、労働者性の判断が容易ではない、制度上の線引きが難しい場面も少なくないと考えております。
とりわけ、今回の暫定任意適用事業の廃止により、零細な農家においても労災保険の加入が義務化されることとなりますと、こうした従来から行われてきた御近所同士のお手伝いや労力の貸し借りについても、果たして労働者性が認められ、賃金台帳の作成や労災保険の適用対象となるのか、現場の農家の方々からは戸惑いの声が上がることが予想されます。どこまでが労働契約に基づく労働であり、どこからが地域の互助的な慣行として整理されるのか、その判断基準が必ずしも明確ではないように思われます。
そこでお伺いいたします。
こうした判断基準について、政府として明確な基準を設けているのか、また、今回の暫定任意適用事業の廃止に伴い、こうした労働者性の判断をめぐる不透明さや現場での混乱が生じることのないよう、農家を始めとする現場の関係者に対してどのように制度内容の周知徹底を図っていかれるのか、お聞かせください。
174岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
暫定任意適用事業の廃止につきましては、適用対象となる農林水産業の小規模な個人経営の方々の御理解を得ながら丁寧に進めることが重要であると思っております。
例えば、農業について申しますと、御指摘のように、家族経営の中で人手の貸し借り、お互いにその集落なら集落の単位の中で農作業を手伝い合う、そこに金銭の支払だとかは伴わないといった形での農作業の相互扶助、こういったものがあることも承知をしております。ほかの産業における雇用労働とは違った形の労務提供でありまして、こういったものが、通常こういった場合には雇用労働に当たらないことが一般だと思い…
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175
宮出千慧(参政)
次に、本改正案において、労災保険の特別加入制度における特別加入団体の要件を法定化することが盛り込まれております。
特別加入制度は、本来労災保険の対象とならない中小事業主や一人親方等について労働者に準じた保護を及ぼす仕組みであり、その加入手続の窓口となるのが特別加入団体です。
現行制度では、この特別加入団体の承認要件は、法律や政省令ではなく、昭和四十年の通達により定められてきたものと承知をしております。特別加入団体の中には、いわゆる名義貸しや実体を伴わない形式的な団体運営など、制度の趣旨に沿わない不適切な運営を行う団体の存在も一部で指摘されてきたところ…
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176岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
御指摘のとおり、現在、特別加入団体の要件や実施すべき業務については、その多くが通達で定められているところでございますので、仮に要件に適合しなくなった団体が生じましても、法令違反の状態であるとは言えないというのが現状でございます。
今般の法案におきまして、特別加入団体について、労災保険の特別加入に係る労働保険事務の処理や特別加入者の業務災害の防止に関する業務等を適切に実施することができる団体として省令で定める要件を満たす必要があることを労災保険法に明記をしますとともに、その運営に改善が必要である場合には業務改善命令を行うことができる…
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