お答えいたします。
再審請求審でそのように悪用された事例があるのかという質問であるというふうに、なぜ必要なのかという趣旨でお答えいたしますと、現実には、通常審における証拠の目的外使用の禁止に係る罰則が適用された事案として、強制わいせつ被告事件の被告人であった者がその犯罪に係る事件の捜査報告書の内容をインターネットに掲載したことについて有罪判決が確定した事案であったり、いわゆる児童買春等処罰法違反の被告事件の被告人であった者がその犯罪に係る事件の供述調書の抄本に関する複製の一部が閲覧可能なURLをインターネットサイトに掲載したことにつきまして有罪判決が確定した事案があるところでございます。
そのような意味で、通常審ではそのような事例が現に生じているという状況にございまして、一方で、現在は、再審請求審における検察官提出証拠についてはそのような規律が設けられていないところでございます。
そのような意味では、関係者の名誉、プライバシーの保護というのは通常審と再審請求審とでは変わりがないものと考えておりまして、例えば、今申したような事案が、再審請求をした上で証拠の開示を受ければ処罰を免れられる、そのようなことができるようになるといったようなことになりますと、様々な意味で被害者のプライバシーの保護の観点からも問題があるというふうに考えております。
また、そういうことがあり得るというふうに考えますと、先ほど来、証拠の開示は広くやるべきだということが大事だと思っているんですけれども、そういう弊害があり得るとなると、証拠の開示の範囲がどうしても狭くなるということでございまして、一つ一つ見ていかなきゃいけなくて、柔軟に開示することは困難になるということでありまして、我々としては、目的外使用の禁止に関する規定を整備することは必要であると考えているところでございます。
35
有田芳生(中道)
大臣に伺ったんだけれども、刑事局長が答弁されたので、引き続き具体的なことについてお聞きをしたいんですが、これは繰り返しにもなるんだけれども、例えば、袴田事件のときに、確定審の中で五点の衣類のカラー写真がずっと出されなかったわけですけれども、だけれども、確定審の中では、袴田巌さんは犯行時の着衣としてズボンをはかされたわけですよね。三回はかされた。三回はかされたんだけれども、はけなかった。なぜはけなかったのかというと、袴田さんが肥えたんだ、太ったんだという言い方と、みそ漬けにされていたからズボンが縮んではけなかったんだという点と、もう一つ、ズボンのタグがBだ…
この発言のページ
36佐佐藤淳法務省刑事局長
お尋ねについてお答えする前に、本年六月三日の法務委員会における委員からの御質問に対して、私の答弁に誤りがございましたので、まずはこの場をおかりして、おわびの上、訂正させていただきたいと思います。
その委員会で、有田委員から、再審無罪事件検討結果報告についてお尋ねをいただいた際、私が、既に保管期間は経過していますので、現状として残っているわけではないなどとお答えしましたが、この答弁は誤りでございまして、正しくは、現在も検察当局において行政文書として保有されているということでございますので、私の勘違いでございまして、その旨訂正いたします。申し訳ございません…
この発言のページ
37
有田芳生(中道)
だから、証拠が決定的なんですよ、証拠が。全面的に開示しなければいけないのに、今の政府案の中では。
次の質問に行きますけれども、証拠の目的外使用の禁止規定について、これをちょっと細かく伺いたいんですけれども、私たちは、再審法改正案に対する修正を今検討しておりますけれども、その一つとして、目的外使用の禁止規定及びその違反に係る罰則規定を削除をする、そうしなければいけないと検討しているんですけれども、この私たちの主張に対して、いかがですか。
この発言のページ
- (上の発言)
38佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
再審請求審でそのように悪用された事例があるのかという質問であるというふうに、なぜ必要なのかという趣旨でお答えいたしますと、現実には、通常審における証拠の目的外使用の禁止に係る罰則が適用された事案として、強制わいせつ被告事件の被告人であった者がその犯罪に係る事件の捜査報告書の内容をインターネットに掲載したことについて有罪判決が確定した事案であったり、いわゆる児童買春等処罰法違反の被告事件の被告人であった者がその犯罪に係る事件の供述調書の抄本に関する複製の一部が閲覧可能なURLをインターネットサイトに掲載したことにつきまして有罪判決が確定した事案があるところでございます。
そのような意味で、通常審ではそのような事例が現に生じているという状況にございまして、一方で、現在は、再審請求審における検察官提出証拠についてはそのような規律が設けられていないところでございます。
そのような意味では、関係者の名誉、プライバシーの保護というのは通常審と再審請求審とでは変わりがないものと考えておりまして、例えば、今申したような事案が、再審請求をした上で証拠の開示を受ければ処罰を免れられる、そのようなことができるようになるといったようなことになりますと、様々な意味で被害者のプライバシーの保護の観点からも問題があるというふうに考えております。
また、そういうことがあり得るというふうに考えますと、先ほど来、証拠の開示は広くやるべきだということが大事だと思っているんですけれども、そういう弊害があり得るとなると、証拠の開示の範囲がどうしても狭くなるということでございまして、一つ一つ見ていかなきゃいけなくて、柔軟に開示することは困難になるということでありまして、我々としては、目的外使用の禁止に関する規定を整備することは必要であると考えているところでございます。
39
有田芳生(中道)
局長、質問は、通常審のことを聞いているんじゃないんですよ。通常審でどうかという話ではない。
もう一度伺います。再審請求事件の証拠開示で損害を受けた立法事実はあったんですか、なかったんですか、一言で答えてください。
この発言のページ
40佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
お尋ねのような具体的事例は承知していないのは事実でございますけれども、先ほど申し上げた理由で、再審請求審におきましても目的外使用の禁止は必要だと考えているというところでございます。
この発言のページ
41
有田芳生(中道)
おかしいでしょう。通常審の話をしているんじゃないんですよ。どうして従来の実務になかった新たな規制を持ち込むんですか。これは改悪じゃないんですか。
この発言のページ