お答えいたします。
お尋ねは、通常審における検察官保管証拠の一覧表の交付制度と同様の制度を再審請求審に設けるべきとの御指摘であると理解して御答弁させていただきます。
通常審におきましては、検察官が公訴事実を立証し、被告人、弁護人がそれに反証を行うという当事者主義的構造の下、被告人側が証拠開示請求をするための手がかりとして検察官が保管している証拠の一覧表を交付することにより、証拠開示請求を円滑、迅速ならしめ、充実した公判審理を行うための公判前整理手続等がより円滑、迅速に行われるようにするためのものでございます。
これに対しまして、再審請求審は、職権主義の下、再審請求者が再審請求事由の存在を主張して、裁判所が主体的に再審請求理由について審理、判断する手続でございますので、前提を異にする上、検察官保管証拠の一覧表を再審請求者側に交付する仕組みは再審請求審の審理の在り方や手続構造との整合性に問題があると考えられることから、御指摘のような制度を設けることとはしていないところでございます。
もっとも、再審請求者側が裁判所に提出命令の請求をする際の証拠の特定は、請求に係る証拠を識別することができる程度のもので足りることから、御指摘のような制度がなくても提出命令の請求は十分に可能であると考えております。
また、本法律案においては、裁判所による証拠やその一覧表の提示命令の制度を設けることとしているところでございまして、これらも活用することで、審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることになると考えているところでございます。
265
畑野君枝(共産)
冤罪被害者の人権を無視する答弁だと指摘しなければなりません。人権に関わる法務大臣として許せない答弁だと申し上げておきます。
検察官の不服申立てについては与党内でも批判が起こり、本則には原則禁止が書き込まれました。しかし同時に、十分な根拠がある場合には抗告できるという例外規定が置かれ、新たな抜け道となる危険があります。
今まで不当な抗告を行ってきた検察に、適切な対応は期待できません。検察官不服申立て禁止の原則と例外が逆転し得る危険性は極めて現実的だと思います。だからこそ、議員法案は、開始決定後は再審公判で争えばよい、入口で止めてはならないと、検察官の不…
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266
平口洋(自民)法務大臣
お答えをいたします。
本法律案においては、再審開始決定があったときは、不服申立ての理由等を遅滞なく公表することとしております。これにより、検察官が不服申立てをした場合、その都度、十分な根拠の有無について国民の皆さんのチェックを受けることになります。
また、施行後五年ごとの検討条項を設けることとしております。検察官の不服申立てに対しては、基本的に一年以内に裁判所の決定がなされることとなるところ、その結果も踏まえて不服申立てが適正に運用されているかが定期的に評価され、仮に問題があれば、制度の在り方が改めて議論され得ることとなるわけでございます。
以上の…
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267
畑野君枝(共産)
再審開始決定が出ても、本来公益の代表者であるべき検察官が有罪判決維持に固執し、再審開始決定後も七年も争い続けるという異常な事態が構造として続いてまいりました。
政府答弁によれば、検察官の抗告禁止規定は、検察官の行為規範にすぎません。裁判規範でなく行為規範では、抗告を縛ることなどできるはずがありません。長年司法実務を担ってきた、裁判実務を知り尽くした元裁判官たちが、この制度では冤罪救済ができないと言っています。検察官抗告を全面禁止すべきだと申し上げます。
次に、今回の政府案の証拠提出命令には重大な問題があります。
法務省に伺います。
袴田事件では、…
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- (上の発言)
268佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
お尋ねは、通常審における検察官保管証拠の一覧表の交付制度と同様の制度を再審請求審に設けるべきとの御指摘であると理解して御答弁させていただきます。
通常審におきましては、検察官が公訴事実を立証し、被告人、弁護人がそれに反証を行うという当事者主義的構造の下、被告人側が証拠開示請求をするための手がかりとして検察官が保管している証拠の一覧表を交付することにより、証拠開示請求を円滑、迅速ならしめ、充実した公判審理を行うための公判前整理手続等がより円滑、迅速に行われるようにするためのものでございます。
これに対しまして、再審請求審は、職権主義の下、再審請求者が再審請求事由の存在を主張して、裁判所が主体的に再審請求理由について審理、判断する手続でございますので、前提を異にする上、検察官保管証拠の一覧表を再審請求者側に交付する仕組みは再審請求審の審理の在り方や手続構造との整合性に問題があると考えられることから、御指摘のような制度を設けることとはしていないところでございます。
もっとも、再審請求者側が裁判所に提出命令の請求をする際の証拠の特定は、請求に係る証拠を識別することができる程度のもので足りることから、御指摘のような制度がなくても提出命令の請求は十分に可能であると考えております。
また、本法律案においては、裁判所による証拠やその一覧表の提示命令の制度を設けることとしているところでございまして、これらも活用することで、審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることになると考えているところでございます。
269
畑野君枝(共産)
いや、直接のアクセスを保障していないですよ。裁判所への提出と請求人への開示は、全く違います。
参考人質疑でも述べられていましたが、通常審では、検察は大量の証拠を収集しているにもかかわらず、裁判に出されるのはその一部だけです。再審請求の理由と関連するといった限定や、必要性、相当性といった証拠提出の要件が設けられているのに、通常審で不提出とされた証拠の一覧の提示を裁判所限りとして、弁護人に閲覧さえ認めない、そして無罪方向の証拠が検察の手元に残される、後になってその証拠が無罪の決定打になる。これが、冤罪事件で繰り返されてきた構造ではありませんか。どうですか。
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270佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
当然のことながら、処罰されるべきでない者が処罰されることはあってはならないと認識しているところでございます。
いわゆる袴田事件や福井女子中学生殺人事件などの近時の再審無罪事件においては、再審請求審で検察官が裁判所に提出し、また開示した証拠等を新証拠として再審開始決定がなされたという経緯がありまして、その開示に至る過程におきまして、検察当局として反省すべき点があると承知しているところでございますが、個別の事件において無罪判決が言い渡される理由は様々でございますので、一概にお答えすることは困難でございます。
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271
畑野君枝(共産)
構造について分析も反省もない、答えられないということですよね。積極的に開示する裁判所もあれば、ほとんど開示しない裁判所もあり、現実には再審格差が生まれているということです。
裁判所と弁護側には、証拠へのアクセスについて決定的な認識の差があると言われています。それにもかかわらず、政府案は、証拠の開示を裁判所の裁量に委ねる仕組みになっています。
本来、証拠開示とは何か。それは、弁護側、請求人側が検察の保管する証拠に実効的にアクセスできる制度であるべきです。袴田事件での約六百点の証拠、あるいは福井事件での二百八十七点の証拠のように、関連性や必要性を厳格に問…
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