ありがとうございます。
国旗が国家を象徴する標識としての役割を有し、また、サッカーのワールドカップのお話もございましたが、国民の皆様の帰属意識や一体感、国民統合の役割を果たしているという考え方について改めて確認することができました。本法律案もこうした国旗の持つ意義を前提として議論されるものと理解しております。そうした中で、なぜ今回新たな法整備が必要なのか、どのような法益を保護しようとしているのかが重要になると考えます。
そこで、続いて、本法律案提出の意義と必要性について伺います。
一部からは、本法律案について、そもそも立法事実が存在しないのではないか、あるいは、実際に重大な事象が発生していない以上、新たな法整備は不要ではないかといった指摘がなされるとも伺っております。
新たな刑罰を設ける以上、その必要性や合理性について国民の皆様に十分な説明がなされることは極めて重要であります。また、刑事立法においては、立法事実の存在が重要な判断要素となります。
一方で、立法事実とは、必ずしも大量の被害が現実に発生していることのみを意味するものではないと思っております。法益侵害の危険性が現に存在している場合や、社会情勢の変化に伴って将来的に重大な影響が生じる蓋然性が認められる場合には、その侵害を未然に防止する観点から法整備が行われることも少なくないと認識しております。実際に深刻な被害が広域に発生してから対応するのではなく、社会として保護すべき重要な法益に対する侵害の可能性を踏まえ、あらかじめ法的な枠組みを整備することも、立法の重要な役割の一つであると考えております。
例えば、サイバー犯罪対策に関する法律案は、重大な被害が発生する前の段階から危険行為を規制することによって社会全体の安全を確保することを目的としております。また、先日、私、厚生労働委員会で質問に立たせていただきましたが、その際に、ヒトゲノム編集胚の取扱いの規制に関する法律案を行いました。現時点で重大な問題が顕在化しているからというだけではなく、将来的な倫理的、社会的リスクを未然に防止するという考え方に立脚した立法であると理解しております。
このように、我が国の法制度には、重要な法益に対する侵害の危険性を踏まえ、被害の発生を未然に防止する観点から一定の規制を設けるという考え方が広く存在しているものと考えます。
以上のような観点から、本法律案の提案の根拠となる立法事実について、どのような問題意識の下で提案に至ったのか、また、どのような具体的事例や社会的状況を踏まえて立法の必要性を判断されたのか、提案者から御説明をいただければと思います。
また、本法律案につきましても、国家の象徴である国旗に対する侵害行為の拡大を未然に防止し、保護するという予防的な目的を有しているものと理解してよいのか、併せて提案者の見解をお伺いいたします。
47金金澤結衣(自民)
自由民主党、神奈川県二十区選出の金澤結衣です。
本日は、国旗の損壊等の処罰に関する法律案への質問に、初めて内閣委員会に立たせていただきます。このような機会をいただきました与野党理事各位の皆様に感謝申し上げます。
本法律案は議員立法ということで、法律案作成に当たられた各党担当者の皆様、衆議院法制局の皆様ほか、これまで御尽力された皆様に敬意を表します。
本法律案は、国旗を大切に思う国民感情を保護するため、日本国の国旗を損壊する等の行為についての罰則を定めるものとされています。
本題に入る前に、まず冒頭、国旗とは何かについてお伺いしたいと思います。
…
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石橋林太郎(自民)
御質問ありがとうございました。お答えを申し上げます。
平成十一年に国旗・国歌法が制定されました趣旨は、長年の慣行により国民の間に広く定着している国旗等の根拠を成文法に明確化するものであったと承知をしているところであります。
国旗・国歌法の制定から四半世紀以上が経過した現在、例えば現在サッカーのワールドカップも開催されておりますけれども、そうしたイベント等でも日の丸を掲げ、日本代表に対し声援を送っているああした姿を拝見いたしましても、国民の皆様が国旗の下に日本、自国についての帰属意識や一体感を抱いているという印象を受けているところであります。
国旗は…
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49笹笹川武内閣府大臣官房長
お答え申し上げます。
まず、国旗の意義につきましては、国旗は、国民が自国についての帰属意識、一体感等を抱くことにより、国民の気持ちの上での統合の役割を果たしているというふうに考えております。
その上で、冒頭御紹介いただきました国旗・国歌法は、日章旗が長年の慣行により国旗として国民の間に広く定着してきたことを踏まえ、二十一世紀を迎えることを一つの契機として、成文法にその根拠を明確に規定することが必要であるという認識の下で制定されたところです。
国旗に対する国民の認識については、国旗は国家を象徴する標識でございまして、先生御指摘のとおり、国家の象徴とし…
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- (上の発言)
50金金澤結衣(自民)
ありがとうございます。
国旗が国家を象徴する標識としての役割を有し、また、サッカーのワールドカップのお話もございましたが、国民の皆様の帰属意識や一体感、国民統合の役割を果たしているという考え方について改めて確認することができました。本法律案もこうした国旗の持つ意義を前提として議論されるものと理解しております。そうした中で、なぜ今回新たな法整備が必要なのか、どのような法益を保護しようとしているのかが重要になると考えます。
そこで、続いて、本法律案提出の意義と必要性について伺います。
一部からは、本法律案について、そもそも立法事実が存在しないのではないか、あるいは、実際に重大な事象が発生していない以上、新たな法整備は不要ではないかといった指摘がなされるとも伺っております。
新たな刑罰を設ける以上、その必要性や合理性について国民の皆様に十分な説明がなされることは極めて重要であります。また、刑事立法においては、立法事実の存在が重要な判断要素となります。
一方で、立法事実とは、必ずしも大量の被害が現実に発生していることのみを意味するものではないと思っております。法益侵害の危険性が現に存在している場合や、社会情勢の変化に伴って将来的に重大な影響が生じる蓋然性が認められる場合には、その侵害を未然に防止する観点から法整備が行われることも少なくないと認識しております。実際に深刻な被害が広域に発生してから対応するのではなく、社会として保護すべき重要な法益に対する侵害の可能性を踏まえ、あらかじめ法的な枠組みを整備することも、立法の重要な役割の一つであると考えております。
例えば、サイバー犯罪対策に関する法律案は、重大な被害が発生する前の段階から危険行為を規制することによって社会全体の安全を確保することを目的としております。また、先日、私、厚生労働委員会で質問に立たせていただきましたが、その際に、ヒトゲノム編集胚の取扱いの規制に関する法律案を行いました。現時点で重大な問題が顕在化しているからというだけではなく、将来的な倫理的、社会的リスクを未然に防止するという考え方に立脚した立法であると理解しております。
このように、我が国の法制度には、重要な法益に対する侵害の危険性を踏まえ、被害の発生を未然に防止する観点から一定の規制を設けるという考え方が広く存在しているものと考えます。
以上のような観点から、本法律案の提案の根拠となる立法事実について、どのような問題意識の下で提案に至ったのか、また、どのような具体的事例や社会的状況を踏まえて立法の必要性を判断されたのか、提案者から御説明をいただければと思います。
また、本法律案につきましても、国家の象徴である国旗に対する侵害行為の拡大を未然に防止し、保護するという予防的な目的を有しているものと理解してよいのか、併せて提案者の見解をお伺いいたします。
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石橋林太郎(自民)
お答えいたします。
今ほど御質問のありました、まず立法事実でありますけれども、立法事実に関して言いますと、例えば、昭和六十二年に、競技会場に掲揚されていた日の丸を引き降ろし、ライターで火をつけて掲げた後、その場に投げ捨て、半分ほど焼失させた事例があります。また、平成三年、大学生が大学正門に掲揚されていた日の丸を引きずり降ろした事例、また、平成八年、旧日本海軍殉職者記念碑近くのポールに掲揚されていた日の丸を燃やした事例、また、平成二十年、神社の境内で参拝客が所持していた日の丸を奪い、足で踏みつけた上に、さおを折った事例等を確認をしているところであります。…
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52金金澤結衣(自民)
ありがとうございました。
また、事例に関してもありがとうございます。器物損壊ということでお話がございましたが、国旗を大切に思うその国民の尊厳というものは一切守られていない状況だと思っております。
また、将来に向かって考えられているということも確認できまして、ありがとうございます。
そこで、次に、本法律案において保護しようとしている法益について伺います。
憲法学においては、何を保護するために処罰を行うのかという、保護法益の考え方が極めて重要です。処罰そのものを目的とするのではなく、一定の法益を保護するために刑罰権が行使されるというのが、近代刑法の基…
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石橋林太郎(自民)
御質問ありがとうございます。
本法案第二条の罪の保護法益は、国旗を大切に思う国民感情という社会的法益であるというふうに考えています。
また、本罪と同じく、ある種の社会的に共有されている感情を社会的法益として保護するものの例でありますけれども、例えば、礼拝所に対する一般の宗教的な感情を保護する礼拝所不敬罪や、健全な性秩序、性風俗ないし公衆の性的感情を保護する公然わいせつ罪などがあるところであります。
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