牧野俊一 (参政党)

2026年6月19日・第221回国会 衆議院 財務金融委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 139 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 159 発言)

ありがとうございます。

コストプッシュであっても、影響が幅広い品目に広がっていくと、みんなが、物価が上がっていくんじゃないかという、予想インフレ率という部分が、最終的にどちらかというとコストプッシュだけじゃないような結果となって表れてくるんじゃないかということでの今回の政策判断ということだとは思うんですけれども、やはり、これを本当に今やってよかったのかということは考える必要があると思っているんですね。

といいますのは、現在の日本の株価はどんどん上昇して、日経平均とかも最高値を更新するみたいな場面が何度も、最近、イラン戦争が勃発した後も何度かありましたけれども、これは、国内の投資に対する促進、高市政権としても、圧倒的に今までは過度な緊縮の下で国内投資が足りなかったんだ、そういう解釈で国内投資をこれから進みやすくする方向にかじを切りますということを受けて、国内投資の促進によって中長期的に日本の物やサービスをつくる供給能力が強化されていくというふうに市場が判断し、期待していることの表れではないかというふうに考えています。

この設備投資のサイクルが上を向いている状態で、供給能力の向上を期待する中での円安、まあ今、円安は問題だというふうにいろいろなところで言われますけれども、こういう日本の供給能力が上がっていくという期待がある中での円安というのは、決してネガティブなことではないと思っていまして、これは、国内に生産拠点を維持したり回帰する上で、どちらかというとプラス材料になると思います。結果的には、長期的に見て、世界の人々が求める日本円でしか買えない物やサービスの供給能力、ここには、これからの時代、今はまだ存在しないけれども、日本のいろいろな技術開発によって本当にこれから世界にとって不可欠なサービスとか技術を日本がつくり出すことができれば、そこに対して世界から需要が生まれるわけですから、それに応じて自然と円安というものは、ゆっくりですけれども改善していくはずであるというふうに思います。

ここで問題になるのは、投資をやって、そして実際に供給能力が向上して、その結果を受けて賃金が上昇して、それが本格的な景気の改善というところに結びついていくまで、少なくとも三年から五年程度はタイムラグがあるであろうということです。

この期間のタイムラグをどうするかということについて、そこになってくると、現在のどちらかというと円安傾向であるということが輸入物価の上昇を通じて家計を圧迫するということを何とかしなきゃいけないという話になるわけですけれども、ここに関しては、様々な財政政策、既に政府もいろいろな、ガソリンとか電気代の補助金も入れていますし、今度、消費税を、食品だけということは我々としては賛同できませんけれども、全部の品目で下げるべきだとは思いますが、そういった食品の減税ということを通じて家計を支えようというふうな財政政策、そして、反対側で、いろいろな、経済産業委員会の方でも産業競争力強化法とかで大胆な投資を後押しするとかそういったこともやって、いろいろな施策を使って、国内の投資が上向いて、そして賃金に反映されるような施策を打っていくということでやっていますし。

それでも、やはり、時々は投機的にがっと円安が進むという状況があれば、これは、過去に、非常に、円高で日本の企業が困っていたところで日本政府としては、円を売ってドルを買うという介入を昔は結構たくさんやって、たくさん外貨準備を持っているわけですから、これを使って、緊急的には外貨準備を使って為替介入ということも、これは財務省の所掌ですけれども、やることになるわけです。

なので、ポイントは、投資から実際に賃金上昇、景気が向上、ここに至るまでのタイムラグを財政政策で支えることができる一方で、今この場面で、ようやく日本経済が復活しようとしているこの場面で、拙速な利上げで、ようやく上向きになってきた設備投資サイクルというものが腰折れてしまいますと、中立金利に向けた内需の拡大に沿った利上げの動きというものが更に出遅れてしまうということになって、トータルで見て、円安の圧力が更に強まる結果につながるんじゃないかというふうに危惧しております。

本来、利上げというのは、資金需要が過熱している状況で経済のバブル化を防ぐというものが最も重要な役割だというふうに思うんですけれども、お配りしている資料を見ていただきたいんですが、これは、非金融法人企業と政府の財政収支ですね、黒い線が財政収支、そして緑の線が非金融法人企業の企業貯蓄率、いずれも対GDP比の四・四半期移動平均というふうなグラフになっております。

これを見ると、一九九〇年代までは、緑と黒を足した合計、ネットの資金需要がずっと対GDP比マイナス五%程度で維持されてきたという中で、バブル崩壊後、これがずっとゼロ付近に張りついて、特に、直近ではまだまだ、二五年の統計で見ても、どちらかというとネットの資金需要はプラス、つまり、世の中からマネーストックが消えているというふうな、そういう状況にあって、決して企業がまだまだ積極的にお金を借りようという段階にはないということを表していると思うんですね。

この状況で、マクロで見た非金融法人企業の資金需要が乏しいという中で、構造的な経済停滞圧力からまだしっかりと脱却できていないこの状況で、もし利上げを行ってしまって、設備投資サイクルが下向きになってしまうと、供給能力の毀損リスクがあるというふうにマーケットが判断して、マーケットが日本の長期的な供給能力が失われていくんだというふうに思っている中で、長期的に円安を止めるということは更に困難になるというふうに考えますが、この辺について日銀のお考えはいかがでしょうか。

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