ありがとうございます。
コストプッシュであっても、影響が幅広い品目に広がっていくと、みんなが、物価が上がっていくんじゃないかという、予想インフレ率という部分が、最終的にどちらかというとコストプッシュだけじゃないような結果となって表れてくるんじゃないかということでの今回の政策判断ということだとは思うんですけれども、やはり、これを本当に今やってよかったのかということは考える必要があると思っているんですね。
といいますのは、現在の日本の株価はどんどん上昇して、日経平均とかも最高値を更新するみたいな場面が何度も、最近、イラン戦争が勃発した後も何度かありましたけれども、これは、国内の投資に対する促進、高市政権としても、圧倒的に今までは過度な緊縮の下で国内投資が足りなかったんだ、そういう解釈で国内投資をこれから進みやすくする方向にかじを切りますということを受けて、国内投資の促進によって中長期的に日本の物やサービスをつくる供給能力が強化されていくというふうに市場が判断し、期待していることの表れではないかというふうに考えています。
この設備投資のサイクルが上を向いている状態で、供給能力の向上を期待する中での円安、まあ今、円安は問題だというふうにいろいろなところで言われますけれども、こういう日本の供給能力が上がっていくという期待がある中での円安というのは、決してネガティブなことではないと思っていまして、これは、国内に生産拠点を維持したり回帰する上で、どちらかというとプラス材料になると思います。結果的には、長期的に見て、世界の人々が求める日本円でしか買えない物やサービスの供給能力、ここには、これからの時代、今はまだ存在しないけれども、日本のいろいろな技術開発によって本当にこれから世界にとって不可欠なサービスとか技術を日本がつくり出すことができれば、そこに対して世界から需要が生まれるわけですから、それに応じて自然と円安というものは、ゆっくりですけれども改善していくはずであるというふうに思います。
ここで問題になるのは、投資をやって、そして実際に供給能力が向上して、その結果を受けて賃金が上昇して、それが本格的な景気の改善というところに結びついていくまで、少なくとも三年から五年程度はタイムラグがあるであろうということです。
この期間のタイムラグをどうするかということについて、そこになってくると、現在のどちらかというと円安傾向であるということが輸入物価の上昇を通じて家計を圧迫するということを何とかしなきゃいけないという話になるわけですけれども、ここに関しては、様々な財政政策、既に政府もいろいろな、ガソリンとか電気代の補助金も入れていますし、今度、消費税を、食品だけということは我々としては賛同できませんけれども、全部の品目で下げるべきだとは思いますが、そういった食品の減税ということを通じて家計を支えようというふうな財政政策、そして、反対側で、いろいろな、経済産業委員会の方でも産業競争力強化法とかで大胆な投資を後押しするとかそういったこともやって、いろいろな施策を使って、国内の投資が上向いて、そして賃金に反映されるような施策を打っていくということでやっていますし。
それでも、やはり、時々は投機的にがっと円安が進むという状況があれば、これは、過去に、非常に、円高で日本の企業が困っていたところで日本政府としては、円を売ってドルを買うという介入を昔は結構たくさんやって、たくさん外貨準備を持っているわけですから、これを使って、緊急的には外貨準備を使って為替介入ということも、これは財務省の所掌ですけれども、やることになるわけです。
なので、ポイントは、投資から実際に賃金上昇、景気が向上、ここに至るまでのタイムラグを財政政策で支えることができる一方で、今この場面で、ようやく日本経済が復活しようとしているこの場面で、拙速な利上げで、ようやく上向きになってきた設備投資サイクルというものが腰折れてしまいますと、中立金利に向けた内需の拡大に沿った利上げの動きというものが更に出遅れてしまうということになって、トータルで見て、円安の圧力が更に強まる結果につながるんじゃないかというふうに危惧しております。
本来、利上げというのは、資金需要が過熱している状況で経済のバブル化を防ぐというものが最も重要な役割だというふうに思うんですけれども、お配りしている資料を見ていただきたいんですが、これは、非金融法人企業と政府の財政収支ですね、黒い線が財政収支、そして緑の線が非金融法人企業の企業貯蓄率、いずれも対GDP比の四・四半期移動平均というふうなグラフになっております。
これを見ると、一九九〇年代までは、緑と黒を足した合計、ネットの資金需要がずっと対GDP比マイナス五%程度で維持されてきたという中で、バブル崩壊後、これがずっとゼロ付近に張りついて、特に、直近ではまだまだ、二五年の統計で見ても、どちらかというとネットの資金需要はプラス、つまり、世の中からマネーストックが消えているというふうな、そういう状況にあって、決して企業がまだまだ積極的にお金を借りようという段階にはないということを表していると思うんですね。
この状況で、マクロで見た非金融法人企業の資金需要が乏しいという中で、構造的な経済停滞圧力からまだしっかりと脱却できていないこの状況で、もし利上げを行ってしまって、設備投資サイクルが下向きになってしまうと、供給能力の毀損リスクがあるというふうにマーケットが判断して、マーケットが日本の長期的な供給能力が失われていくんだというふうに思っている中で、長期的に円安を止めるということは更に困難になるというふうに考えますが、この辺について日銀のお考えはいかがでしょうか。
136氷氷見野良三日本銀行副総裁
お答えいたします。
私どもとしては、経済と物価の両面を見て政策の判断を行っているわけですけれども、我が国では、原油価格上昇が景気の下押し要因となっているものの、高水準の企業収益や雇用・所得環境の改善などが経済を下支えする方向に作用しております。
この間、政府によるエネルギー負担緩和策などの効果が今後も見込まれることに加え、中東依存度の高い原材料の代替調達も進展していることから、経済が大きく下振れるリスクは一頃よりも低下しているというふうに考えております。こうした下で、我が国経済は、御指摘がありましたように、伸び率は縮小しつつも緩やかな成長を続けるとい…
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137牧牧野俊一(参政)
ありがとうございます。
確かに、鈍化はするけれどもゆっくりと成長はしているというふうな解釈というふうには理解するんですけれども、やはり、足下で政策金利が上がるということがありますと、どうしても、先ほどからほかの委員の方も指摘しているとおり、住宅ローンの金利といったものが上がっていく、そして、特に現役世代に対して中長期的に見て大きな負担になる、更に加えて、五月の企業物価がプラス六・三%ということもあって、このままでいっても、それが二か月、三か月遅れて物価がやはり上がってきて、そして生活者の支出を圧迫していくという状況になってしまうと思うんですね。
ただ…
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138氷氷見野良三日本銀行副総裁
お答えいたします。
供給ショック、コストプッシュによる物価上昇が一時的かつ特定品目の範囲内にとどまれば基調的な物価上昇率に大きな影響を及ぼさないと考えられます。適切にこうしたものが転嫁されていく範囲であれば、これを金融政策で抑え込むということは適切ではないだろうというふうに考えます。
ただ、供給ショックが発端であっても、状況次第では物価上昇の動きが広範囲に広がり、それが人々の予想物価上昇率の上昇を通じて基調的な物価上昇率の押し上げにつながる可能性がございます。このような場合には、持続的な物価安定を目指す中央銀行としては、金融政策で必要な対応を講じるこ…
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- (上の発言)
139牧牧野俊一(参政)
ありがとうございます。
コストプッシュであっても、影響が幅広い品目に広がっていくと、みんなが、物価が上がっていくんじゃないかという、予想インフレ率という部分が、最終的にどちらかというとコストプッシュだけじゃないような結果となって表れてくるんじゃないかということでの今回の政策判断ということだとは思うんですけれども、やはり、これを本当に今やってよかったのかということは考える必要があると思っているんですね。
といいますのは、現在の日本の株価はどんどん上昇して、日経平均とかも最高値を更新するみたいな場面が何度も、最近、イラン戦争が勃発した後も何度かありましたけれども、これは、国内の投資に対する促進、高市政権としても、圧倒的に今までは過度な緊縮の下で国内投資が足りなかったんだ、そういう解釈で国内投資をこれから進みやすくする方向にかじを切りますということを受けて、国内投資の促進によって中長期的に日本の物やサービスをつくる供給能力が強化されていくというふうに市場が判断し、期待していることの表れではないかというふうに考えています。
この設備投資のサイクルが上を向いている状態で、供給能力の向上を期待する中での円安、まあ今、円安は問題だというふうにいろいろなところで言われますけれども、こういう日本の供給能力が上がっていくという期待がある中での円安というのは、決してネガティブなことではないと思っていまして、これは、国内に生産拠点を維持したり回帰する上で、どちらかというとプラス材料になると思います。結果的には、長期的に見て、世界の人々が求める日本円でしか買えない物やサービスの供給能力、ここには、これからの時代、今はまだ存在しないけれども、日本のいろいろな技術開発によって本当にこれから世界にとって不可欠なサービスとか技術を日本がつくり出すことができれば、そこに対して世界から需要が生まれるわけですから、それに応じて自然と円安というものは、ゆっくりですけれども改善していくはずであるというふうに思います。
ここで問題になるのは、投資をやって、そして実際に供給能力が向上して、その結果を受けて賃金が上昇して、それが本格的な景気の改善というところに結びついていくまで、少なくとも三年から五年程度はタイムラグがあるであろうということです。
この期間のタイムラグをどうするかということについて、そこになってくると、現在のどちらかというと円安傾向であるということが輸入物価の上昇を通じて家計を圧迫するということを何とかしなきゃいけないという話になるわけですけれども、ここに関しては、様々な財政政策、既に政府もいろいろな、ガソリンとか電気代の補助金も入れていますし、今度、消費税を、食品だけということは我々としては賛同できませんけれども、全部の品目で下げるべきだとは思いますが、そういった食品の減税ということを通じて家計を支えようというふうな財政政策、そして、反対側で、いろいろな、経済産業委員会の方でも産業競争力強化法とかで大胆な投資を後押しするとかそういったこともやって、いろいろな施策を使って、国内の投資が上向いて、そして賃金に反映されるような施策を打っていくということでやっていますし。
それでも、やはり、時々は投機的にがっと円安が進むという状況があれば、これは、過去に、非常に、円高で日本の企業が困っていたところで日本政府としては、円を売ってドルを買うという介入を昔は結構たくさんやって、たくさん外貨準備を持っているわけですから、これを使って、緊急的には外貨準備を使って為替介入ということも、これは財務省の所掌ですけれども、やることになるわけです。
なので、ポイントは、投資から実際に賃金上昇、景気が向上、ここに至るまでのタイムラグを財政政策で支えることができる一方で、今この場面で、ようやく日本経済が復活しようとしているこの場面で、拙速な利上げで、ようやく上向きになってきた設備投資サイクルというものが腰折れてしまいますと、中立金利に向けた内需の拡大に沿った利上げの動きというものが更に出遅れてしまうということになって、トータルで見て、円安の圧力が更に強まる結果につながるんじゃないかというふうに危惧しております。
本来、利上げというのは、資金需要が過熱している状況で経済のバブル化を防ぐというものが最も重要な役割だというふうに思うんですけれども、お配りしている資料を見ていただきたいんですが、これは、非金融法人企業と政府の財政収支ですね、黒い線が財政収支、そして緑の線が非金融法人企業の企業貯蓄率、いずれも対GDP比の四・四半期移動平均というふうなグラフになっております。
これを見ると、一九九〇年代までは、緑と黒を足した合計、ネットの資金需要がずっと対GDP比マイナス五%程度で維持されてきたという中で、バブル崩壊後、これがずっとゼロ付近に張りついて、特に、直近ではまだまだ、二五年の統計で見ても、どちらかというとネットの資金需要はプラス、つまり、世の中からマネーストックが消えているというふうな、そういう状況にあって、決して企業がまだまだ積極的にお金を借りようという段階にはないということを表していると思うんですね。
この状況で、マクロで見た非金融法人企業の資金需要が乏しいという中で、構造的な経済停滞圧力からまだしっかりと脱却できていないこの状況で、もし利上げを行ってしまって、設備投資サイクルが下向きになってしまうと、供給能力の毀損リスクがあるというふうにマーケットが判断して、マーケットが日本の長期的な供給能力が失われていくんだというふうに思っている中で、長期的に円安を止めるということは更に困難になるというふうに考えますが、この辺について日銀のお考えはいかがでしょうか。
140氷氷見野良三日本銀行副総裁
お答えいたします。
政策金利の引上げは、貸出金利などの上昇を通じて、企業の資金調達コストに影響いたします。
もっとも、金利の水準という点では、企業の経済活動に及ぼす影響が大きい短中期ゾーンの金利は、実質ベースで見て引き続きマイナスで推移しております。また、資金調達コストの上昇は、高水準の企業収益が続いていることなどと併せて評価する必要があると考えます。
こうした中、銀行貸出残高は高い伸びを続けており、金融機関の貸出態度も引き続き積極的であります。CP、社債市場でも良好な発行環境が続いております。
これらの動きを踏まえますと、今回の政策金利引上げ後…
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141牧牧野俊一(参政)
ありがとうございます。
いろいろな、物不足とかそういったところが価格上昇につながってくるというところももちろんあると思いますが、やはりここは、経済にとって本当に大事なのは、お金の量があるかどうかよりも、石油とか、あるいはナフサとか、そして木材とか、そういったものも含めてきちんと需要を満たす供給能力がちゃんと育っていくのかどうか、ここが本当に大事だと思いますので、それを、今後も供給力を上げていくためにも、拙速な利上げによって、企業の資金調達がちょっと困難になったりとか、あるいは家計の負担が住宅ローンとかを介して増え過ぎてしまうと、経済に余計にブレーキがか…
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142氷氷見野良三日本銀行副総裁
お答えいたします。
一般論として、為替相場については、各国の中央銀行の政策スタンスに影響を受ける面もございますが、それだけではなく、国際金融資本市場の動向や輸出入に伴う需給など、様々な要因によって変動するものと認識しております。
その上で、金融政策は為替相場のコントロールを目的としたものではありませんが、為替相場の動向は、我が国の経済、物価情勢に影響を及ぼす重要な要因の一つであると考えております。この点、過去と比べますと為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている面があることや、そうした動きが予想物価上昇率の変化を通じて基調的な物価上昇率に影響する…
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