今井絵理子 (自由民主党)

2025年12月12日・第219回国会 参議院 予算委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 370 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 446 発言)

ありがとうございます。

近年では、電話リレーサービスであるとか遠隔手話サービスなど、ICTを活用した支援もこの数年で大きく広がりました。しかし、人材がいなければ意味がないんです。だからこそ、今、手話通訳士・者をボランティアではなく社会に必要とされる仕事として、専門職としてきちんと位置付けていただきたいと考えています。時代の変化にふさわしい処遇と体制の下で安心して働き続けられる環境を整えることが今まさに問われていると思いますので、どうか現場で支えてくださっている手話通訳士、手話通訳者の方々の声に真摯に耳を向けて、実効性のある施策を一歩でも前に進めていただくよう強くお願いを申し上げます。

次に、共生社会についてお伺いいたします。

これまで政府が掲げてこられた共生社会という理念に私も強く共感をしています。一人一人が支え合い、認め合って生きていく社会です。ただ、私は、そこからもう一歩前に進みたいなと、共に生きるだけではなくて、共に創ること、共創社会を目指すべきだと考えています。

この十年を振り返ると、障害者差別解消法や障害者情報アクセシビリティー・コミュニケーション施策推進法など、法整備は大きく前進いたしました。けれども、法律を作って終わりではなく、子供の頃からの学びから社会に出て働くところまで、切れ目なく伴走しながら支えていく仕組みが必要だと感じています。特に雇用面では、今、日本は深刻な人手不足です。その中で、障害のある方々を守られる存在としてだけ見るのではなくて、テクノロジーやちょっとした工夫があれば新しい価値を生み出す大きな力になり得ると私は確信しています。

先日、農福連携といって農業と福祉を組み合わせた取組のシンポジウムに参加いたしました。そこで、障害のある方々の就労についてお話を伺う機会がございました。お会いしたのは盲聾者、見えづらい、聞こえづらい、視覚と聴覚に障害のある方です。その方は、何と日本でただ一人の盲聾のトライアスロン選手でもあります。現在は就労継続支援B型事業所で働いていますが、実際に作業の様子も拝見しました。とても手際よく茶畑で手の感覚だけで新芽を丁寧に摘み取るとか、驚くほど手際よく黙々と作業されている姿が本当に印象的で、その彼女がこう伝えてくれました。周りからはできないと思われて、いろいろなことを最初から制限されてしまうことが多い、でも、本当は少しのサポートと理解があればできることがたくさんあるんですと。

私は、その言葉に強く共感しました。というのは、私の息子も耳に障害がありますが、今はプロレスラーとしてリングに立っているからです。リング上にいるのは、息子を除いてみんな聞こえる人たちです。当然、ゴングの音も観客の声援も息子には私たちと同じようには届きません。

プロレスの世界に飛び込むとき、正直、周りからは、本当にできるの、危なくないのという声もたくさんいただきました。私自身も、不安がなかったと言えばうそになります。でも、仲間たちが工夫して、息子自身も何度も何度も挑戦を重ねて、音のないプロレスのスタイルをつくっていきました。

私は、息子や先ほどの盲聾の選手の姿を見て改めてこう感じるんです、人間の可能性というのは本当に無限大だなと。問題は、できないと決めてしまう周りの方々の考えや、最初から道を狭めてしまう制度や環境の方ではないかと。

そこで大切になってくるのが、今年十月から新たに始まった就労選択支援、これが、この制度、物すごく私は大変重要な一歩だと評価しています。この就労選択支援、この仕組みの中で行われるアセスメント、この人は難しいからもう一般就労ではなく作業所へと最初から諦めて振り分けてしまうのではなく、どうすれば働けるのか、どんな環境や配慮があれば力を発揮できるか、この視点で可能性を探し出すアセスメントは欠かせません。

厚労大臣にお伺いします。今後、この就労選択支援、これ一般就労へつなげていくためのアセスメントとこの人材育成、今後どのように充実されていかれるおつもりでしょうか。

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