日野紗里亜 (国民民主党)

2025年4月3日・第217回国会 衆議院 地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 92 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 141 発言)

必要とする判断、また、誰のために行う事業なのか、もうちょっと明確にお答えいただけたらと思います。

今大臣がおっしゃった、集団生活を過ごすことが苦手な子供たちへの対応という説明がありましたが、確かに多様な子供のニーズに応えることは大変重要なことだと思います。しかし、それであれば、当然、療育に関する知見を持つ、そうした専門職の配置を義務づけるとか、保育体制そのものの高度化をする必要があるのではないでしょうか。子供の個性に応じた保育を掲げるのであれば、それを担保する人員配置と支援体制が整っていなければ、むしろ子供のためにはならないと私は思っております。

更に申し上げますと、三歳から五歳というのは、社会性を育む上で極めて重要な時期だと思っております。そのような時期に、この子は集団生活が苦手だと早期に線引きをしてしまうような判断を保育の現場が行うことが果たして適切でしょうか。

ほかにも説明がありました。姉妹園としてという御回答がありました。ただ、現在もゼロ歳から二歳の小規模保育事業の運営者は、既に連携施設は義務づけられていますね。なので、これに関しましても、同法人で姉妹園として設置するといった特段の理由はないと私は思っております。

ダウンサイジング、人口減少地域における選択肢の一つとしてという話がありましたが、元々ゼロ歳から二歳児の小規模保育事業というのは待機児童対策の一環でもありました。であるならば、ゼロから二と三から五をセットするのではなくて元々の通常保育所に一本化でいいと私は思っております。

そうした中で、少子化の影響によって保育所の利用者数というのは年々減少しているわけですね。なので、このゼロ歳から二歳児対象の小規模保育施設の定員が埋まりにくくなった事業者が、三から五歳児対象の小規模保育事業に事業拡大し経営の安定を図ろうとしている、つまり経営上の都合が背景にあるのではないか、こういった見方も私は否定できないと思っております。

こうした懸念は、安全面にも直結していきます。小規模保育事業には園庭がないケースも多くあると思います。代わりに近隣の公園を戸外の活動場として使用している、こういった現状が多くあります。しかし、公園は一般利用を前提として設計されているため、安全対策や遊具の対象年齢の面では月齢に合っていないものも多くあります。実際に、柵に囲われた園庭でさえ事故が起こる中で、一般的な公園で日常的に三歳児から五歳児を遊ばせる、これに私は強い危機感を持っています。そうした理由から、危険を避けるために戸外活動の機会が十分に持てないといった事態も子供にとっては大きな問題ではないでしょうか。

こうした状況を見たときに、果たして本当にこどもまんなか社会と言えるか、むしろ大人真ん中になっていないか、そういったことを私は感じてしまいます。

もちろん小規模保育事業を否定しているわけではありません。家庭的な雰囲気の中で手厚く子供を見てもらえるというよさがあります。実際、我が家の四人も、上の子が三歳になるまで四人の子供全員がお世話になり、ここでよかったと心から思っていますし、先生たちには大変感謝しています。

私が問題として挙げているのは、運動量が増え活発になってくる三歳から五歳児が、マンションの一室で園庭のない施設が主流となっている小規模保育事業が本当に適しているのかという点でございます。先ほど橋本議員も指摘されていました保育所保育指針においても、三歳以上の子供は体を十分に動かすこと、戸外で遊ぶこと、集団生活を通して人との関わりを深めること、これが保育の狙いとして明記されています。先ほど、大臣、答弁の中で、保育所保育指針に沿ってという答弁がありましたが、これは小規模保育事業では物理的に不可能だという意味でございます。安全性や子供の成長、そして制度整合上いずれもこどもまんなかとは言い難い本制度の全国展開について、政府として一旦立ち止まり、見直しを検討すべきではないかと私は思っています。

また、それでも地域性によってどうしても必要だというところがあると思います。そういった場合は、本当に必要性が認められる場合に限り、例外的、特例的に実施すべきではないでしょうか。子供の成長、発達のみならず、命にも関わることです。明確にお答えください。見直しの検討、そして特例的な運用とすることについて御賛同いただけますでしょうか、大臣、お答えください。

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