生貝直人一橋大学大学院法学研究科教授

2025年4月16日・第217回国会 衆議院 内閣委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 75 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 237 発言)

どうもありがとうございました。

まず、おっしゃっていただきましたとおり、私としては、ハードローとソフトローの適切な組合せによる多様なリスクへの対応ということを非常に重視しておりますところ、よりハードローに寄せる、あるいは、よりソフトローに寄せるという様々な選択肢とトレードオフがある中で、今回の法案というのは、罰則というものはついていないのだが、しかし、指針及び調査、指導、情報提供という手法によって、やはりこれから生じ得る非常に様々な幅広い課題に対して少なくとも国としてアクションを起こすことができる、その点が非常に重要だと思っているわけでございますけれども。

その運用の在り方という中で、やはりまだ、例えばヨーロッパのあの四類型というもの、非常に広く受け入れられてきているが、しかしまだ日本の制度的議論の中であれをそのまま受け入れようというふうにいったようなコンセンサスというものは今存在していない。

しかし、非常に重要な参照の枠組みになるのだろう。是非、指針の作成と、そして運用という中で、ああいった、まさに確立される途上にある国際規範というものを強く意識していただきたいし、それだけの枠組みというものに今回なっているというふうに思います。

それから、もう一つだけ加えさせていただきますと、今回の法案に関して、しばしば論説などですと日本としてはEUのAI法とは異なる道を選んだのだという解説がされることが見受けられます。しかし、私は、そのような判断や決定というものがAI制度研究会の中でもなされたというふうには認識しておりません。

むしろ、果たして、これからの我が国にとって最も望ましい制度の在り方というのが中長期的に何なのかということを、これはもしかすると、しっかり検討してみた結果、徹底的に情報を集めてみた結果、EUのような仕組みというものが望ましいという選択があるかもしれない。あるいは、意外とAIというのはどれだけ発展して普及しても余りリスクや事故が起こらないということが明らかになったのであれば、それは自由放任の、今の連邦の、アメリカの方法というところに寄せたらいい。

やはり、コストをかけた検討の体制とそのためのツールというものが今回つくられること、このことが、やはり今後の我が国の制度選択にとって極めて重要なところだというふうに考えております。

以上でございます。

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