衆議院 厚生労働委員会 第7号
2025年12月5日・39 発言・国会会議録で会議の全文を見る(外部サイト、新しいタブで開きます)
この会議で多く話された要求
- 障害者への支援を手厚くしてほしい5人 / 12発言
発言の全文
令和七年十二月五日(金曜日) 午前十一時開議 出席委員 委員長 大串 正樹君 理事 井上 信治君 理事 鬼木 誠君 理事 勝目 康君 理事 岡本 充功君 理事 酒井なつみ君 理事 早稲田ゆき君 理事 伊東 信久君 理事 浅野 哲君 東 国幹君 安藤たかお君 大岡 敏孝君 加藤 鮎子君 草間 剛君 栗原 渉君 古賀 篤君 後藤 茂之君 塩崎 彰久君 田野瀬太道君 田畑 裕明君 田村 憲久君 根本 拓君 藤丸 敏君 吉田 真次君 東 克哉君 石川 香織君 …
これより会議を開きます。 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、去る十二月三日、厚生労働関係の基本施策に関する実情調査のため、委員十八名が参加し、国立障害者リハビリテーションセンター及びハローワーク池袋サンシャイン庁舎の視察を行いましたので、参加委員を代表して、私から調査の概要を御報告申し上げます。 まず、埼玉県所沢市の国立障害者リハビリテーションセンターにおいて、芳賀総長、内山管理部長及び今橋高次脳機能障害情報・支援センター長から業務の概況等について説明を聴取し、生活訓練及び肢体機能訓練を視察した後、高次脳機能障害者へ…
この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、政府参考人として厚生労働省職業安定局長村山誠君、社会・援護局障害保健福祉部長野村知司君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
高次脳機能障害者支援法案起草の件について議事を進めます。
本件につきましては、田畑裕明君外四名から、自由民主党・無所属の会、立憲民主党・無所属、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ及び公明党の五派共同提案により、お手元に配付いたしておりますとおり、高次脳機能障害者支援法案の草案を成案とし、本委員会提出の法律案として決定すべしとの動議が提出されております。
提出者より趣旨の説明を聴取いたします。田畑裕明君。
高次脳機能障害者支援法案につきまして、趣旨説明を行わせていただきます。 本起草案の趣旨及び内容につきまして申し上げます。 高次脳機能障害とは、疾病の発症又は事故による受傷による脳の器質的病変に起因すると認められる記憶障害、失語等の認知機能の障害をいい、令和四年の調査では、その患者数は全国で約二十三万人と推計されています。 この障害は外形上判断しづらく、その特性の理解も進んでいないなどの理由で、患者とその家族は、日常生活や社会生活に困難を抱えているとの声がございます。 このような現状を踏まえ、超党派による高次脳機能障害者の支援に関する議員連盟を設立…
以上で趣旨の説明は終わりました。
本起草案について発言を求められておりますので、順次これを許します。岡本充功君。
立憲民主党の岡本充功でございます。 本日は、高次脳機能障害者支援法案の審議であります。これまで、法案の成立に向けて御努力いただきました今日の提出者の方を始め、私もメンバーの一人ではありますけれども、議連の皆さん方が御努力をされた結果だと思います。そういう意味では、私も大変感慨深いものがあるわけであります。 先ほど委員長から御報告がありましたように、一昨日ですか、国立障害者リハビリテーションセンターにお邪魔をして、高次脳機能障害をお持ちの皆様方の支援をする取組を見てまいりました。大変積極的に、そしてまた意欲的に取り組まれているという印象を持ったわけであ…
お答え申し上げます。 この度、熱心な御議論の積み重ねによりまして、高次脳機能障害者支援法案が提出されるに至ったわけでございますけれども、その中で、お尋ねのありました各個別の疾患対策法関係との関係でございます。 例示として循環器対策基本法のことを御指摘ありましたので、そことの関係で御説明申し上げたいと思いますけれども、循環器対策基本法は、国が対策推進基本計画を策定し、その計画に基づいて、循環器病の後遺症としての高次脳機能障害のある方の支援に取り組むこととされていると承知をしております。 一方で、今回の法案におきましては、事故による脳外傷でございますと…
もう一度確認なんです。 例えば、がん対策基本法については触れられませんでしたけれども、疾病の治療が優先されて、まずは疾病をちゃんと治療してくださいね、それについてはがん対策支援法で支援をしていくという整理であり、例えば、脳腫瘍があって、若しくは悪性リンパ腫で、全脳照射、放射線照射をして高次脳機能障害が生じたような方の場合には、まずはがん対策をきちっとやっていただく、その上で、がんの治療が一段落した、治癒したと言われた暁に、高次脳機能障害が残っている、その中でこの法律がまさに支援に生きてくる、こういう整理でいいですねということを確認しているので、そのとお…
御指摘のとおり、治療の段階のときはそれぞれの疾病対策法に基づいた体制の下で支援が行われ、障害が残ったときにこの法律で支援をしていく、そういう関係になろうかと思います。
私もそうであるべきだと思っています。 そういう意味で、原因を何かに特定するわけではないというところは重要だと思う一方で、疾病対策をしっかりやっていかなきゃいけないと思います。 さて、残された時間で、同じく視察でハローワークに行ってきたわけですけれども、今日は安定局長にもお越しいただいていますが、ハローワークで大変大きなニュースがありました。いわゆる求職者に成り済ましたハローワーク墨田の職員が四件の内定を得ていたという話であります。 これがどのくらいの広がりがあるかとか原因が何なのかというのは調査中だと思いますが、今言える範囲で御説明をいただきたいと…
お答えを申し上げます。 本年九月、ハローワーク墨田の若手職員が、自ら定めた就職件数の目標を達成する意図で、架空の名前で求人企業に応募し採用面接を受けるなど不適切な行為を行っていたことが判明をいたしました。 この職員は、先ほど委員からも御指摘ございましたとおり、九社で合計十三人の求人に応募して、そのうち四つに関しましては内定を得ていたということが判明をいたしておりまして、これら九社の求人企業の皆様方に対しましては、事案の説明と謝罪を行っているところでございます。 また、今般の事案を受けまして、緊急の全国会議を招集をいたしまして、都道府県労働局を通じ、…
局長、もう一回確認です。
どういう調査を全国の労働局長に指示をしているのか。同様の事案がないかということはちょっと抽象的だと思います。どういう指示で調査をしているか、明言をしていただきたいと思います。
調査は、視点として二つの点について行っております。
一つは、求職者をかたって成り済ましのような行為をしているという事案がないかどうか、また、そういうことを同僚等が行っているのを見聞きしていないかどうかについて厳正に調べているということが一点。それともう一つは、この事案の背景にある目標設定の在り方、これにつきまして、各所におけます就職件数の目標を職業相談等の部門でどのように設定しているのか。この二点について調査をしているところでございます。
以上でございます。
今回の事案も、必ずしも誰かが気づいたということでも、所内で気づいたということだけでもないようですし、調査の仕方はやはり工夫しなきゃいけないと思います。
是非、この件については当委員会の方に、委員長、報告を求めたいと思いますので、調査結果、そして調査の途中経過も含めて、理事会の協議事項としていただきたいと思います。
理事会で協議いたします。
終わります。
次に、八幡愛君。
れいわ新選組の八幡愛です。 趣旨説明でも、先ほどありましたように、日本では、高次脳機能障害者への支援が立ち遅れておりました。高次脳機能障害という言葉も一般的にはまだまだ十分に知られているとは言えないと思います。 そことも関連してくると思うんですけれども、先日、私も参加させていただきました厚労委員会の視察先であります国立障害者リハビリセンターでは、自立支援局を利用する高次脳機能障害の方の人数は僅か十一人というデータを見させていただきました。すごく立派な施設で、取組も本当に熱心にやられていて、もっと本当は利用したい方がたくさんいらっしゃるんじゃないかなと…
お答え申し上げます。 高次脳機能障害は、早期に発見し、治療、リハビリの支援につなげることが重要であると言われております。一方で、外見上判断しづらくて、周囲による理解が必ずしも十分ではないとか、あるいは御本人もなかなか気づきにくいことなどの特性を踏まえますと、当事者同士の支え合いであるピアサポート、これは重要な機能を果たすというふうに認識をしております。 そのため、都道府県に設置を進めております支援拠点機関というのがあるんですが、こちらの方で、当事者も含めた高次脳機能障害の正しい理解を促進するための普及啓発でありますとか、保健所を始めとする支援コーディ…
ありがとうございます。 ピアサポート活動の重要性を認識されており、そして、その拡充に取り組む姿勢があるということを確認ができました。 本法案には明記されておりませんが、生活支援や相談支援の中にピアサポートも含まれるということは、こちらで法制局に確認済みでございます。支援センターや相談支援体制の整備と同時に、ピアサポートが実装されてこそ、支援の多様性が担保され、当事者が主体的に生活を組み立てていけると考えております。本法案が成立した暁には、是非、ピアサポートを重要な政策と位置づけ、きちんと予算をつけて、全国に広げていけるようにお願いをいたします。 次…
お答え申し上げます。 各都道府県に設置をされました支援拠点機関、こちらの支援の充実を図るために、国立リハセン内に高次脳機能障害情報・支援センターを設置をしております。そこでは、都道府県職員でありますとか支援拠点機関の支援コーディネーターを対象とした全国会議の開催であるとか、研修事業を含む啓発活動などを実施しているところでございます。 この支援センターの運営委員会、こちらの方には、高次脳機能障害の当事者団体であるとか、あるいはその支援に関わられる関係団体の方々、さらに学識経験者などの委員で構成をしているところでございます。全国の支援拠点機関と当事者団体…
お答えありがとうございます。 本当に、今回の議員立法は、私、すごく前進する、すごい前向きなものだなと捉えております。ですので、いい議員立法なんですから、当然、これから進めていくに当たって、当事者の声をどんどん聞いていただきたいなと思っております。是非、引き続き前向きに御検討よろしくお願いいたします。 最後に、一つお伺いいたします。 高齢になって高次脳機能障害を発症した方が、介護保険を優先するという原則の下で、障害福祉サービスの利用につながりにくくなっているという声をたくさん伺っているんです。そもそも、高次脳機能障害についての理解が窓口でも十分ではな…
お答え申し上げます。 我が国の社会保障全体の体系の中では、あるサービスが、公費で負担される制度でも、あるいは社会保険制度でも、いずれでも提供されているという場合には、保険料を納付いただいて国民が互いに支え合うという社会保険制度によるサービスをまず利用するという、いわゆる保険優先の考え方を原則としております。障害福祉施策と介護保険施策の間においても、同様のサービスを利用できる場合には、まずは介護保険制度を利用していただくという形になっております。 ただ一方で、その運用に当たりましては、一律に介護保険サービスが優先されるというものではなくて、お一人お一人…
ありがとうございます。
本来は、れいわ新選組としては、介護保険の優先の原則というのを廃止をして、年齢に関係なく障害福祉サービスを利用できるようにすべきだと考えております。
しかし、まずは、今回、本法案の成立後、改めて高次脳機能障害者に対する窓口の対応など実態を把握した上で、支援につなげることができずに取り残されているという方が起きないように、自治体に対しても引き続き、先ほどおっしゃいました、具体的な内容の伴った周知徹底をお願いいたします。
質問を終わります。ありがとうございました。
次に、田村貴昭君。
日本共産党の田村貴昭です。 高次脳機能障害者支援法案について質問します。 最初に提案者に質問します。 高次脳機能障害は、傷病による脳の器質的病変によって起きるものとされています。しかし、画像所見がなくても、神経学的な診断などで医学的に脳に器質的病変があると診断される患者さんについても高次機能障害に含まれると認識していますけれども、いかがでしょうか。 もう一点。あわせて、軽度外傷性脳損傷、MTBIの患者さんについても質問します。 MTBIは、交通事故や転倒等で頭を打ったり揺さぶられたりした場合に、脳がダメージを受けて記憶障害などの認知機能障害を発…
田村委員にお答えいたします。 高次脳機能障害、本法案では脳の器質的病変に起因すると認められる認知機能の障害を言い、器質的病変の確認方法としては、MRI、CT、脳波等の検査所見によることが原則であると承知をしております。 もっとも、交通事故など受傷や、脳卒中、脳梗塞といった疾病の事実が確認され、かつ、認知障害を主たる原因として日常生活や社会生活に制約があるとの症状、例えば失語、失認、失行など、そうした症状を呈しながら、MRI等による検査所見で脳の器質的病変を明らかにできない症例がございます。そうした症例につきましては、慎重な評価によって脳の器質的病変が…
非常に重要なポイントが確認できました。ただ、今までの患者さんがなかなか認定されていないという事実も踏まえて、これから法律ができるとなりましたら、ここを進めていかなければならないと思います。 画像所見の認められない高次脳機能障害の患者さんが労災保険の障害給付を受けようとした場合に、各労働局は本省協議をすることになっています。厚労省から資料を見せてもらったんですけれども、過去十三年間の結果を見ると、協議件数百七十一件に対して支給決定は三十八件、二割弱となっています。 高次脳機能障害の診断ガイドラインでは、脳の器質的病変の存在を明らかにできない症例について…
今、労働災害の認定において、慎重に診断して判断できる場合には診断名がつくというようなことをお示ししておりますが、そういった運用については、今後もそれを遵守をしていきたいというふうに考えております。
提案者にお尋ねします。 労災給付や障害年金を受けても、高次脳機能障害者やMTBIの患者は、所得保障は十分でなくて、療養や社会生活を送る上で非常に困難となっています。 一昨日、国立リハビリテーションセンターを訪問しました。高次脳機能患者さんの機能回復訓練について伺いました。機能回復訓練は、入寮して行うならば月に八万円の負担が、また、通所だと月に二万円の負担が必要だということでありました。 法案では、支援内容として所得保障は明文化されていませんが、本法律に基づく調査研究や三年後の見直しに向けた検討で、高次脳機能障害者の生活やあるいは経済状況の実態を踏ま…
お答えをいたします。 本法案は、高次脳機能障害に関する国民の理解を促進するとともに、高次脳機能障害者の自立、社会参加のための生活全般にわたる支援が、どの地域に居住されていても切れ目なく、あらゆる段階で切れ目なく受けることができるよう、必要な施策、支援体制の整備について定めてございます。田村委員御指摘のとおり、所得保障、また経済的生活の支援について直接定めているものではございません。 なお、高次脳機能障害者に関しては、現在においても、その症状、程度に応じて、障害年金、障害者総合支援法に基づく各種のサービスの対象となり得ることは委員御承知のとおりでありま…
やはり経済的な支援というのは必要だというふうに思いますので、そこが促進されるように、私たちも引き続き要望していきたいと思っております。 厚労省にお尋ねします。 高次脳機能障害者の診断、治療に当たる専門医の数が十分ではありません。国立リハビリテーションセンターに行っても、高次脳機能障害者の患者の利用はさして多くないということでありました。その理由の一つに、専門医が少ないということでもありました。 高次脳機能障害者の専門医の育成を、また養成を増やすことが必要だというふうに思っていますけれども、今後どのような対応をされていくのでしょうか。養成を行う医療機…
お答え申し上げます。 御指摘の高次脳機能障害の診断、治療に当たる専門医であるとかあるいは医療機関、これをどのように養成し確保していくかというのは重要な課題であると考えております。 そのため、都道府県に設置をしております支援拠点機関において、医師や専門職の方々を対象とした高次脳機能障害に関する研修、こうしたものを実施していくほか、医療従事者に対する相談支援や普及啓発を実施しているところでございます。このようなことを通じて、知ってもらうということ、あるいはその方法論などについて知見を深めてもらうこと、こういった体制をまずはつくっていくことが大事かなと思っ…
専門医とそして専門の医療機関と巡り合って初めて、高次脳機能障害の患者さんが患者として分かるわけなんですよね。ですから、そこの点も前に進むことを強く要望して、質問を終わります。
以上で発言は終わりました。
お諮りいたします。
お手元に配付いたしております草案を高次脳機能障害者支援法案の成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
起立総員。よって、そのように決しました。
なお、本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時三十六分散会
顔写真の出典(Wikimedia Commons、5件)
- 大串正樹: Masaki Ōgushi 20241121.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、経済産業省、CC BY 4.0
- 田畑裕明: 98 tabata hiroaki.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、内閣官房内閣広報室、CC BY 4.0
- 岡本充功: Okamoto Mitsunori.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、内閣官房内閣広報室、CC BY 4.0
- 田村貴昭: Takaaki Tamura 2019.jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、N. Y. from Hakata-ku Fukuoka-shi,, Empire of Japan、CC0
- 早稲田ゆき: Yuki Waseda 2022-2-7(3)(cropped).jpg(外部サイト、新しいタブで開きます)、Noukei314、CC BY-SA 4.0