そもそも、頻度を三分の一にすれば、その分のコストは三分の一になります。しかも、それをつくったのは電力会社ということで、ちょっと不適切なような気がいたしますが。
さて、廃炉費用に福島第一原発構内の放射性廃棄物処理費用が含まれておりません。これが過小評価になっていることは五月二十日の本調査会でも指摘をいたしました。その際、政府からは、福島第一原子力発電所の廃炉は世界にも前例のない困難な事業であり、デブリ取り出し後の処分が必要となる分量や処分方法が見通せない中で、燃料デブリの処分費用まで含めた全体の廃炉費用について一定の蓋然性を持って算出することは難しいという答弁がありました。
龍谷大学教授で原子力市民委員会座長の大島堅一先生は、放射性廃棄物のうち低レベル放射性廃棄物の処分費用だけで二十二・三兆円が必要であり、原発事故費用総額、少なくとも今の二十三・八兆円にそれをプラスして四十六・一兆円以上としなければならないと指摘しております。
原発は、一度起きれば総額を見積もることができないほどの被害を出すのであり、政府のコスト試算は原発の実態を正確に反映したものではないと言えるのではありませんか。
138山山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官
お答えいたします。
二〇二五年の二月に取りまとめました発電コスト検証では、原子力発電のコストは、現時点で合理的に見積もることができる費用を全て織り込み、算定をしております。
他方、資材価格等の更なる上昇の可能性や、現時点で合理的に見積もれていない費用があることは認識をしておりまして、そうした費用の増加に対応して発電コストがどの程度変化するかという試算も併せてお示しをしております。具体的には、仮に建設費が千億円上昇した場合には原子力発電コストが一キロワットアワー当たり約一円上昇するという試算も公表しているところでございます。
この発言のページ
139
ラサール石井(社民)
次へ行きます。
事故リスク対応費用について、確率論的リスク評価、PRAの改善を理由に、共済方式の算定根拠、つまり事故発生頻度、これを四千炉年から一万二千炉年に変更しました。
これ、四千炉年と、一千炉年は百基の原発を十年使ったときのことをいっております。つまり、四千炉年に一度の頻度ということは、五十基の原発、八十年に一回事故を起こすということですね。それを一万二千炉年に変更したということは、分母が三倍になっておりますから、事故頻度が三分の一になったということです。
PRAを含む安全向上評価、これ、規制委員会自ら行ったものではなく、発電用原子炉設置者自…
この発言のページ
140山山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官
お答えいたします。
原子炉等規制法に基づく安全性向上評価届出制度では、事業者が確率論的リスク評価、PRAでございますが、を実施し、その結果等を届出書に記載することとなっております。
二〇二五年二月に取りまとめた、先ほど申しましたその発電コスト検証では、PRAを参照した算定根拠につきまして、PRAの制度上の位置付けを踏まえつつ、追加的安全対策によって安全性が向上するという実際上の効果が得られている以上、それを事故リスク対応費用に反映しないのは不合理との委員の御指摘を踏まえて設定したものでございます。
なお、設定に当たりましては、可能な範囲で合理的に、…
この発言のページ
- (上の発言)
141
ラサール石井(社民)
そもそも、頻度を三分の一にすれば、その分のコストは三分の一になります。しかも、それをつくったのは電力会社ということで、ちょっと不適切なような気がいたしますが。
さて、廃炉費用に福島第一原発構内の放射性廃棄物処理費用が含まれておりません。これが過小評価になっていることは五月二十日の本調査会でも指摘をいたしました。その際、政府からは、福島第一原子力発電所の廃炉は世界にも前例のない困難な事業であり、デブリ取り出し後の処分が必要となる分量や処分方法が見通せない中で、燃料デブリの処分費用まで含めた全体の廃炉費用について一定の蓋然性を持って算出することは難しいという答弁がありました。
龍谷大学教授で原子力市民委員会座長の大島堅一先生は、放射性廃棄物のうち低レベル放射性廃棄物の処分費用だけで二十二・三兆円が必要であり、原発事故費用総額、少なくとも今の二十三・八兆円にそれをプラスして四十六・一兆円以上としなければならないと指摘しております。
原発は、一度起きれば総額を見積もることができないほどの被害を出すのであり、政府のコスト試算は原発の実態を正確に反映したものではないと言えるのではありませんか。
142山山田仁資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官
お答えいたします。
発電コスト検証では、原子力発電のコストは、追加的安全対策費を含む建設費や、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉や賠償に係る費用など、現時点で合理的に見積もることができる費用を全て織り込み、算定をしております。
今委員からもお話ございましたけれども、このデブリ取り出し以降に生じる廃棄物処分費用まで含めた全体の損害費用につきまして一定の蓋然性を持って算出することは難しいという、このため、こうした前提や試算方法については、過去の検証と同様、専門家の方々に複数回議論していただいた上で、原子力発電コストの損害費用は、今後各費用が増加する可能性…
この発言のページ
143
ラサール石井(社民)
一体幾ら掛かるか分からないというものは、ゼロ円では絶対ありませんので、それを考慮に入れるべきだと思います。
ここまで取り上げてきた原発のコスト試算は、核燃料サイクルが機能する前提で行われています。そこで、核燃料サイクルの成否を決める再処理事業についてお伺いをいたします。
六ケ所再処理工場に貯蔵されている高レベル廃液は、二〇二五年三月現在で二百二十七立方メートルとされています。この廃液が電源喪失等により冷却不能になったとき化学爆発し、セシウム137等の放射性物質が拡散されるのではないかと恐れられています。
政府は、原子力発電所については重大事故時の汚…
この発言のページ
144古古金谷敏之原子力規制委員会原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官
お答え申し上げます。
原子力規制委員会では、再処理施設での事故の際の防護施設を定めるに当たって、二〇一六年でございますけれども、事業者である日本原燃が行った影響評価、これ水素爆発等の事故を考慮した評価でございますけれども、こちらの方を評価、確認しております。その内容は公表されております。
その評価におきましては、重大事故時であったとしても、施設周辺での被曝線量は、敷地境界でIAEAが定める重篤な確定的影響に関する基準を下回る、それから、五キロ地点でIAEAの確率的影響に関する基準を下回るという結果になっておりまして、この結果を踏まえ、我々の方では、原…
この発言のページ