青山繁晴 (自由民主党)環境副大臣

2026年5月20日・第221回国会 参議院 資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 5 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 129 発言)

環境副大臣の青山繁晴です。

途中で、時折用語解説いたします。議員の皆様におかれては蛇足の嫌いがありますけれども、議員の皆様を通じて主権者の皆様に御理解いただけるようにいたしたいと思いますので、御容赦いただければと思います。

まず、一ページを御覧ください。

本日は、気候変動対策をめぐる内外情勢及び日本の気候変動に関する取組並びに循環経済について、資料に沿って御説明します。

まずは内外情勢です。

二ページを御覧ください。

世界気象機関は、本年三月に、世界全体の年平均気温が工業化前と比べて一・四三度上昇したと発表しました。また、二〇二一年に公表された気候変動に関する政府間パネルの第六次評価報告書には、人間の影響が大気、海洋、陸域を温暖化させてきたことは疑う余地がないと強い表現で記載されており、人間の活動が温暖化の原因であると明らかにしています。

四ページを御覧ください。

国際エネルギー機関、IEAのグリーンハウス・ガス・エミッションズ・フロム・エナジーと題する報告書の二〇二五年版によると、世界のエネルギー起源CO2排出量について、二〇二三年においては、先進国の排出割合は依然として三割強を占める一方、中国及びインドの排出割合の合計も四割を超えています。このため、先進国、途上国の双方が参加するパリ協定を着実に実施します。

五ページを御覧ください。

パリ協定に基づき、日本を含む百三十五の国と機関が二〇三五年以降の温室効果ガスの削減目標である国が決定する貢献NDC、NDCというのはナショナリー・ディターミンド・コントリビューションの頭文字であります、を国連に提出しています。

六ページを御覧ください。

昨年十一月には、国連気候変動枠組条約第三十回締約国会議、COP30、COPというのはカンファレンス・オブ・ザ・パーティースの頭文字であります。COP30がブラジルで開催されました。会議では、グローバル・ムチラオ決定が採択され、ムチラオというのはブラジルのポルトガル語で共同作業という意味であります。多国間主義に基づき、世界全体で気候変動対策を進めていくことを確認しました。石原環境大臣が参加し、議論に貢献するとともに、ジャパン・パビリオンを設置して、日本の脱炭素技術などを情報発信しました。COP31は、本年十一月にトルコで開催される予定です。

八ページを御覧ください。

次に、我が国の気候変動対策に関する取組について説明いたします。

九ページを御覧ください。

我が国は、昨年二月に、二〇五〇年目標のネットゼロ実施に向けて、この場合のネットというのは差引きという意味であります。したがって、CO2の排出と吸収の差引きゼロというのがネットゼロであります。ネットゼロ実現に向けて、たゆまず直線的に排出削減を進める経路として、二〇一三年度比で二〇三五年度に六〇%、二〇四〇年度に七三%削減する目標を設定しました。

十ページを御覧ください。

この目標の達成に向け、昨年二月に閣議決定した地球温暖化対策計画においては、エネルギー基本計画及びGX二〇四〇ビジョンと一体的に様々な分野の対策、施策を盛り込んでいます。

環境省では、地域、暮らし、資源循環といった分野での国内対策を主導するとともに、我が国の技術を活用して世界の排出削減にも貢献していきます。また、計画のフォローアップを着実に行っていきます。

十一ページを御覧ください。

NDCや二〇五〇年目標のネットゼロ実現、エネルギー安全保障の観点からは、地域との共生や適正な環境配慮を大前提に再生可能エネルギーを導入していくことが重要です。

環境省では、地方公共団体が主導する地域共生型再エネの導入や公共施設への率先導入、ビルなどの屋根や住宅における自家消費、ペロブスカイト太陽電池、ペロブスカイトというのはロシアで最初に発見された鉱物であります。ペロブスカイト太陽電池の社会実装などへの支援を集中的、重点的に実施します。

十二ページを御覧ください。

環境省では、地方公共団体が主導する地域脱炭素の取組を推進しています。地域特性に応じた再エネポテンシャルを活用する地域脱炭素の取組は、地域産業振興や防災力、レジリエンス、レジリエンスというのはしなやかな回復力であります。その強化など、様々な地域課題の解決に貢献し、強い地域経済の構築に資するものです。

十四ページを御覧ください。

再生可能エネルギーを適切に導入していくには、地域との共生が図られた望ましい事業は促進する一方で、不適切な事業に対しては厳格に対応する必要があると考えています。

政府としては、大規模太陽光発電事業に関する関係閣僚会議において昨年十二月に取りまとめたメガソーラーに関する対策パッケージに基づき、不適切事案に対する法的規制の強化、地域の取組との連携強化、地域共生型への支援の重点化の三点について、関係省庁連携の下、施策の実行を進めていきます。

十五ページを御覧ください。

また、企業のGX投資を需要側から後押しすべく、住宅建築物の省エネ化や断熱改修などへの支援、ペロブスカイト太陽電池などの新技術の導入支援、国民運動の展開、公共調達の推進などを進めていきます。

十六ページを御覧ください。

CO2を吸収、固定する吸収源対策も重要です。我が国には、藻場や干潟などの多様なブルーカーボン生態系が存在しています。ブルーカーボンというのは海の生態系で炭素を吸収し貯蔵することを指します。大規模なブルーカーボンの取組への支援などを行っています。

十七ページを御覧ください。

国内での取組に加え、アジア地域を中心とする世界の排出削減にも取り組んでいます。具体的には、アジア・ゼロエミッション共同体、AZEC、AZECというのはアジア・ゼロ・エミッション・コミュニティーのことであります、を通じ、二国間クレジット制度、JCM、JCMというのはジョイント・クレディティング・メカニズムのことであります、を活用し、我が国の優れた脱炭素技術の国際展開を進めています。こうした取組を通じ、世界の排出削減のみならず、日本の経済成長にもつなげていきます。

十八ページを御覧ください。

こうした温室効果ガスの排出削減の取組だけでなく、気候変動の影響による被害を回避、軽減する気候変動適応にも取り組む必要があります。

二月には、気候変動適応法に基づき、国民の生活や経済、環境などへの影響を取りまとめた気候変動影響評価報告書を公表しました。この報告書を踏まえ、本年度中に気候変動適応計画の見直しを行い、政府全体の適応策の強化を図ることとしています。

二十一ページを御覧ください。

循環経済への移行はネットゼロなどの環境面の課題解決のほか、産業競争力強化や経済安全保障、地域活性化にも貢献する政策課題です。

二十二ページを御覧ください。

EUや中国など各国で重要鉱物やリサイクル資源の輸出管理強化などが進められる中、我が国では石油、金属などの資源を輸入に依存する一方で、国内のリサイクル原料の多くが焼却、輸出されている現状があります。我が国産業が競争力を強化していくためには一次資源の安定供給確保に加え、二次資源である再生材の質、量の確保と利用拡大が重要です。

二十四ページを御覧ください。

こうした状況も踏まえ、四月に開催された循環経済に関する関係閣僚会議で循環経済行動計画を決定しました。

本計画の一つ目の柱、再生資源供給サプライチェーンの強靱化の(1)、再資源化拠点等の構築やネットワーク形成には投資促進のための経済的支援スキームの構築が重要です。予算面、金融面も含めた支援策により、二〇三〇年までに官民でおよそ一兆円の投資を目指します。

また、(2)動静脈連携による産業競争力強化としては、再生プラスチック集約拠点構築などに取り組みます。さらに、(3)循環資源の海外流出の抑制については、スクラップヤード規制などを盛り込んだ廃棄物処理法等改正案を今国会に提出しています。加えて再生材の需要拡大などを進めます。(5)にある太陽光パネルリサイクル推進法案については、現在国会で御審議いただいており、経済産業省と連携して取り組んでまいります。

二つ目の柱が日本をハブとする国際資源循環ネットワークの構築です。G7、日米などの同志国連携を深め、ASEAN各国での具体的な取組を支援します。

三つ目の柱以降で、地域循環資源の徹底活用、国際ルール形成や国民運動をまとめています。

二十八ページを御覧ください。

リチウムイオン電池をめぐっては、使用時や廃棄時の火災が頻繁に発生し、対策が急務であるとともに、特定国に輸入を依存している重要鉱物資源であるリチウム、コバルト、ニッケルが含まれることから、回収、再資源化の促進も重要です。

最後に、二十九ページを御覧ください。

昨年十二月にリチウムイオン電池総合対策関係省庁連絡会議において取りまとめたリチウムイオン電池総合対策パッケージに基づき、国民、事業者への周知啓発や廃棄時の対策などに取り組んでいます。再資源化の取組として、環境省は、技術開発、設備導入支援などを推進していきます。

以上のとおり、環境省は、気候変動と循環経済に関する取組を着実に進めていきます。

以上です。

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