成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授

2026年6月25日・第221回国会 参議院 法務委員会 第18号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 37 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 115 発言)

お答え申し上げます。

袴田事件と福井事件において、今先生は関連性がないと思われていたというふうな表現を使われましたけれども、厳密に申し上げますと、袴田事件で第二次請求審で問題になったのは、犯人が着ていたと思われていた着衣が袴田さんのものではないんじゃないかという疑いを持たれていたわけです。それに関する主張を再審請求者側から出していたわけでして、そうだといたしますと、その点が争点になるというふうに裁判所が考えれば、その衣類に関する証拠は基本的に再審請求理由に関連する証拠だということで、写真やネガフィルムを出してくださいということは、新たに設けられる証拠提出命令制度の下では十分可能であるというふうに私は考えております。

なので、従来余り深く考えずに関連性がないというふうに決め付けていた部分がありまして、検察官は関連性がないというふうに言っていたのかもしれませんけれども、今回の法律が予定している再審請求理由に関連するというのは、再審請求理由の判断に資するという程度のものでありまして、相当幅広く考えられるだろうと思います。

そのような観点で言いますと、袴田事件については、今申し上げたように再審請求理由に関連するというふうに位置付けることが可能ですし、福井女子中学生の事件についても、その目撃者、犯人を目撃した人のあの供述の信用性というものが問題になっていて、その目撃した日時というのが本当にこの日だったのかという話になれば、犯行の目撃日時に関してどのような裏付けを取ったのかということも裁判所は気になり始めるはずです。

そのように考え出すと、請求人が言っていることの再審請求理由を広げていけば、十分に再審請求理由に関連するものとして捜査報告書だって出すということは考えられると思います。そのくらい再審請求理由に関するものというのは広いんだということを私は申し上げたいと思います。

以上です。

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