田岡直博香川県弁護士会弁護士

2026年6月25日・第221回国会 参議院 法務委員会 第18号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 39 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 115 発言)

成瀬先生は関連性があるって言わないといけないから関連性をとにかく広げようとしていらっしゃいますけど、従来、我々は、それは関連性がないと思っていました。というのは、通常審では主張関連証拠開示で出てくる証拠の範囲というのは非常に狭くて、弁護人側で、その主張と関連することに加えて、必要性や相当性まで立証しなきゃいけないんですね。単に関連していれば全部開示されるという制度になってないわけです。

じゃ、何の必要があるんですかと言われると、それは見てみなきゃ分かりませんと私たち常に言ってきました。どんな証拠があるかも分からないのになぜ見せる必要があるんですかと言われたら、それは見てみなきゃ分かりませんってことなんです。で、結果的に袴田事件は、例えばズボンのタグのBがサイズじゃなくて色でしたというのが、見て分かりますけど、そんなの分からないわけですよね。

だから、ズボンのタグに着目しようという問題意識を持っていればそういう請求ができますよということを後から後知恵で言っていますけど、それはたまたま広く開示を受けたらその中にたまたま見付かったということでありまして、証拠開示というのは、検察官が請求する証拠や裁判所が有罪認定した証拠の中にもしかしたら誤りがあるかもしれないから念のためにチェックしましょうというものであって、ほとんどの場合、そのチェックというのは無駄な作業かもしれないわけです。しかし、その無駄な作業を一生懸命やっていく中でたまたま見付かるわけでして、最初から関連性や必要性があると思って探している人はいないんですね。そのチェックの結果、もしかしたら有罪認定のが正しいかもしれないわけです。

だから、今、成瀬先生がおっしゃっておられるのは、たまたま結果的に見付かったものは関連性があるものでしたと、それは当たり前で、それはそういうものがあったからです。そのほかにも無駄なものたくさん開示されていますけれども、そういうものが今度開示されなくなった場合に、もしかしたらそっちに無罪の証拠があるかもしれない、そういった運用が今後は無理になるかもしれない。だから、関連性という枠をむしろ設けない方がいいんじゃないですかということを私どもは申し上げております。

以上です。

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