上山泰新潟大学法学部教授

2026年6月11日・第221回国会 参議院 法務委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 60 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 110 発言)

お尋ねありがとうございます。

まさに意思決定支援の在り方というのが新しい制度の中でとても問われていくことになるんだろうと思います。そして、その意思決定支援というものを、私たち法律家は何となく、意思表示の効果意思、つまり御本人自身が契約をできるぐらい、その契約の責任を自分で引き受けなければいけないぐらい確固たるものまで高めなければいけないというふうにちょっと直感的に受け止めてしまいがちなんですけれども、意思決定支援で言われている支援されるべき意思というのは、そこまで必ずしも高度である必要性はないというふうに考えます。むしろ、御本人がふだんの日常生活の中でどのようなことをお感じになり、そしてどのような思いを持っていらっしゃるのかということを、広く曖昧な形でも構わないので、それを少なくとも外部に発信していただくそのお手伝いをすると、それを受け止めた上で、必要に応じて、例えば補助人が取消権を行使したり、あるいは代理権を行使したり、そういう関わり方が必要なのではないかというふうに思います。

例えばですけれども、きれいな洋服を着たいなというふうに御本人がおっしゃったとして、きれいな洋服を買ってくることもできますし、あるいは、余りお金がないのでレンタルをするということも可能かもしれません。もっとお金がないので親戚からただで貸してもらうということもあるかもしれません。法律的には売買契約、賃貸借契約、使用貸借契約ということになりますが、その辺りの判断は、まさに代理人の、補助人の裁量によってするべき問題なのであって、まずは御本人の御意向というのをチームで確かめていく、そういう在り方が望ましいのではないかというふうに感じております。

以上です。

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