ありがとうございます。
その特別問題を抱えている親、家庭の親に向けてということではないということなんですが、そういったケアも行われているということですね。
支援の現場において近年注目されているアプローチにトラウマインフォームドケアというものがあります。これは、問題行動や困難な状況に直面したときに、なぜ人は、この人がこういう行動を取るのかと、そういう考え方ではなくて、この人にこれまで何が起きてきたのかという視点に立って支援を行っていくという考え方でございます。虐待、DV、貧困といった、そういった逆境的な経験がその人の行動、感情、対人関係にどのような影響を与えてきたかを理解した上で、批判や断罪ではなく、回復を支える関わりをしていこうというものでございます。御答弁の中でPTSDに対応できる専門人材とおっしゃっていただきましたが、専門人材に限らず、この視点を支援の現場に浸透させていくことが何より重要ではないかと思います。
そして、もう一点重要なのが接続の問題です。子供の問題に関わる中で、その背景に親自身のトラウマや精神的な困難が見えてきたとき、その親をやっぱり適切な支援機関へとつないでいく仕組みが機能するかどうかが連鎖を断ち切れるかどうかの分岐点になるのではないかと考えますので、よろしくお願いいたします。
ちょっと質問九、飛ばさせていただきます。
最後に、この機能不全家族の中で育った子供が抱える問題として、愛着障害についてお伺いをいたします。
この愛着障害という言葉は専門家の間では広く認識されておりまして、その影響の深刻さも十分に議論されております。しかしながら、政府として、これを独立した政策課題として正面から位置付け、体系的な施策を展開してきたとは言い難い状況にあると認識しております。しかし、オーバードーズ、自殺、希死念慮、依存症、非行、これらの問題の背景を丁寧にたどっていくと、愛着形成の困難という共通の問題に行き着くケースが非常に多いと思います。
私の知り合いに少年院を出た子供たちの支援をしている方がいらっしゃいますけれども、彼がその少年院や施設出身者の子供たちからよく言われる言葉が、安心して暮らせる家庭で暮らしたかったと、そして、本当はお母さんと暮らしたかったと、そういうことを言う少年がかなり多いということです。やはり安心できる場所、安全だと感じられる場所が必要なんだと思います。
そして、何より強調したいのは、この愛着の問題というのは治療よりも予防が可能だという点でございます。この乳幼児期という限られた時期に養育者と子供の間を、この子供の間の安定した愛着形成を支援することへの早期投資がこの後の深刻な問題を相当程度予防して、ひいては医療、福祉、司法に係る社会的コストを大幅に削減できる可能性を秘めていると思います。この予防への投資は社会全体にとっても極めて合理的な選択であるはずです。
愛着障害を独立した政策課題として明確に位置付け、政府として取り組んでいただきたいと強く思いますが、政府のお考えをお聞かせください。
160源源河真規子こども家庭庁長官官房審議官
お答えいたします。
家庭や保護者が様々な事情により子供の養育に関して大きな困難に直面する場合に適切な支援が受けられなければ、子供の心身の健やかな成長に影響を及ぼすおそれがあるというふうに考えております。
子供の養育における困難に関する相談としては、例えば児童相談所に寄せられる虐待相談対応件数が挙げられますが、令和六年度において二十二万三千六百九十一件、前年度と比較して僅かに減少したものの、二十二万件を超えておりまして、依然として多い状況となっております。
その背景として、核家族化や地域関係の希薄化などにより、孤立した状況で養育における困難に向き合わ…
この発言のページ
161
宮出千慧(参政)
まさに原因はおっしゃっていただいたとおりだと思います。
この機能不全家族をめぐる問題の中でも、私が特に深刻に受け止めなければいけないと思っているのがこの世代間連鎖という問題です。例えば、虐待を受けて育った子供が親になったとき、自らも子供に虐待を繰り返してしまうというリスクが高いことは広く知られているところです。これ、同様に、依存症家族で育った子供が自らも依存症に陥りやすいとも言われている。そして、貧困もまた親から子へと受け継がれやすい構造があります。こういった負の連鎖が続いていくということですね。
この連鎖のメカニズムを考えるときに重要な視点となるの…
この発言のページ
162野野村知司厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長
お答え申し上げます。
子供を養育するに際して困難に直面している家庭、こちらに支援するに当たっては、それぞれそういった困難の背景にある状況に応じた関係機関の連携が必要であります。そういう中で、御指摘のそのメンタルヘルス面の課題、それも一つだと思います。
例えばですけれども、児童相談所でケースに対応する中で、保護者の方にメンタルヘルス上の課題であるとかあるいは精神疾患などがある場合には、保健所、精神保健福祉センターなどの機関と連携して対応していただくこと、これが重要だというふうに思います。あるいは、これ、児童相談所じゃなくて各市町村に置かれているこども家…
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- (上の発言)
163
宮出千慧(参政)
ありがとうございます。
その特別問題を抱えている親、家庭の親に向けてということではないということなんですが、そういったケアも行われているということですね。
支援の現場において近年注目されているアプローチにトラウマインフォームドケアというものがあります。これは、問題行動や困難な状況に直面したときに、なぜ人は、この人がこういう行動を取るのかと、そういう考え方ではなくて、この人にこれまで何が起きてきたのかという視点に立って支援を行っていくという考え方でございます。虐待、DV、貧困といった、そういった逆境的な経験がその人の行動、感情、対人関係にどのような影響を与えてきたかを理解した上で、批判や断罪ではなく、回復を支える関わりをしていこうというものでございます。御答弁の中でPTSDに対応できる専門人材とおっしゃっていただきましたが、専門人材に限らず、この視点を支援の現場に浸透させていくことが何より重要ではないかと思います。
そして、もう一点重要なのが接続の問題です。子供の問題に関わる中で、その背景に親自身のトラウマや精神的な困難が見えてきたとき、その親をやっぱり適切な支援機関へとつないでいく仕組みが機能するかどうかが連鎖を断ち切れるかどうかの分岐点になるのではないかと考えますので、よろしくお願いいたします。
ちょっと質問九、飛ばさせていただきます。
最後に、この機能不全家族の中で育った子供が抱える問題として、愛着障害についてお伺いをいたします。
この愛着障害という言葉は専門家の間では広く認識されておりまして、その影響の深刻さも十分に議論されております。しかしながら、政府として、これを独立した政策課題として正面から位置付け、体系的な施策を展開してきたとは言い難い状況にあると認識しております。しかし、オーバードーズ、自殺、希死念慮、依存症、非行、これらの問題の背景を丁寧にたどっていくと、愛着形成の困難という共通の問題に行き着くケースが非常に多いと思います。
私の知り合いに少年院を出た子供たちの支援をしている方がいらっしゃいますけれども、彼がその少年院や施設出身者の子供たちからよく言われる言葉が、安心して暮らせる家庭で暮らしたかったと、そして、本当はお母さんと暮らしたかったと、そういうことを言う少年がかなり多いということです。やはり安心できる場所、安全だと感じられる場所が必要なんだと思います。
そして、何より強調したいのは、この愛着の問題というのは治療よりも予防が可能だという点でございます。この乳幼児期という限られた時期に養育者と子供の間を、この子供の間の安定した愛着形成を支援することへの早期投資がこの後の深刻な問題を相当程度予防して、ひいては医療、福祉、司法に係る社会的コストを大幅に削減できる可能性を秘めていると思います。この予防への投資は社会全体にとっても極めて合理的な選択であるはずです。
愛着障害を独立した政策課題として明確に位置付け、政府として取り組んでいただきたいと強く思いますが、政府のお考えをお聞かせください。
164水水田功こども家庭庁長官官房審議官
お答えいたします。
委員御指摘のとおり、子供が生涯にわたって幸せな状態で過ごすためには、乳幼児期からの安定したアタッチメント、愛着の形成が大変重要であると考えております。
令和五年十二月に閣議決定されましたはじめの百か月の育ちビジョンにおきましては、子供の誕生前から幼児期までの初めの百か月が生涯にわたるウエルビーイングの向上にとって最も重要な時期であり、特にこの時期にアタッチメント、愛着を形成することは、子供が自分や社会への基本的な信頼感を得るために欠くことのできないものであり、子供の自他の心への理解や共感、健やかな脳や体を発達させていくものであるこ…
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宮出千慧(参政)
これは、子供たちだけでなく、現代の私たち大人の中にも愛着形成がなされないまま大人になってしまった方がたくさんいると思います。これは後からでも取り戻せるものでございます。ですから、是非周知啓発というところに力を入れてほしいというふうに思います。
ただ、今の子供たちに対してそれをやっていくには、この両親の経済的余裕であったり、心の余裕というものも必要だというふうに考えております。この機能不全家族が増えているのは、決して当事者だけの責任ではありません。かつての子育ては、祖父母を含む三世代で支え合って、さらに地域のコミュニティー全体で担うものでした。しかし、現…
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白川容子(共産)
日本共産党の白川容子です。
今日は、ハンセン病療養所の永続化問題についてお聞きをしたいと思います。
人事院からも植村次長、お越しいただきました。質問の順番の関係で一番最後になりますが、申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
今年は、ハンセン病患者の強制隔離を違憲であったと断じた熊本地裁判決から二十五年、らい予防法廃止から三十年という節目の年です。この三十年というこの歳月、らい予防法の廃止に始まり、隔離政策にピリオドを打ち、国の責任を明確にした上で、社会構造やその責任課題を明らかにしてきた歴史の日々だったと思います。言葉に尽くせないほど…
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