小林孝一郎 (自由民主党)

2026年6月1日・第221回国会 参議院 決算委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 20 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 261 発言)

皆さん、おはようございます。自由民主党・無所属の会の小林孝一郎です。

私はこれまで、地方の勤務医として血液腫瘍内科に従事し、白血病や悪性リンパ腫など、重い病気と向き合う患者さんの診療に携わってきました。また、岡山県議会議員として地域医療や高齢者福祉の課題に取り組み、現在は、四人の子供を育てる父親として、子育て世代の悩みや不安も身近に感じながら活動しています。

私が政治を志した原点は、今から約二十年前、十七歳の少年との出会いにあります。臍帯血移植後の重い合併症により長期間集中治療で治療を続けていた少年の御家族から、もう治療費を払い続けることができない、治療をやめてほしいと涙ながらに告げられました。私は、その言葉を聞いた瞬間、医療技術だけでは救えない命があるという現実を突き付けられました。御家族がどれほど苦しい思いでその言葉を口にされたのか、自分の子供の命を前に経済的な理由で治療を諦めなければならない現実に、私は医師としての無力さを痛感しました。

制度を変えなければ救えない命がある。医療者が制度の壁の前で無力感を抱き、患者や家族が経済的な理由で希望を失う社会であってはならない。私はそのとき、最後のとりでとなるセーフティーネットを守る政治が必要だと強く感じ、政治の道に進みました。

本日は、決算委員会で初めて質問の機会をいただきました。私は、政治の役割とは現場の声を制度に変えることだと考えています。医療、介護、福祉の現場には、数字だけでは見えない苦しみや不安があります。そして、その声を政策へつなげることこそ、現場を知る者の責任だと思っています。

本日は、命を守る政治を現場に届く政策としてどう具体化していくのか、その観点から、これまで地元岡山でお聞きした声を基に質問をさせていただきます。

まず、熱中症対策についてお伺いします。

高市政権が掲げる経済成長と国民の命を守る社会の実現には、働く世代の健康を守る産業保健政策の強化が不可欠であります。

昨年の全国平均気温は観測史上最高水準となり、熱中症による救急搬送者数は九万七千人を超え、過去最多を更新しました。

私自身、昨年初挑戦した参議院選挙において、観測史上最も暑い夏と言われた中で県内各地を回り、暑さが命に関わる問題であることを改めて実感いたしました。特に、建設業、物流業、農業、警備業など、我が国の社会基盤を支える現場は、その何倍も厳しい環境の中で働く方々がおられます。私も産業医として、岡山県内で職場の熱中症予防の啓発に携わってまいりましたが、中小企業では人材や資金の制約から対策に苦慮する現場も少なくありません。昨年の労働安全衛生規則の改正により、WBGT測定器の導入や休憩体制の整備など一定の前進は見られますが、依然として労働災害は発生しています。

私は、今後、注意喚起中心の守りの対策から、ウェアラブルデバイスやAIを活用してリスクを未然に察知する攻めの産業保健に転換していくべきと考えます。

そこで、お尋ねします。

これまでの熱中症対策の成果と課題をどのように評価しておられますでしょうか。また、攻めの産業保健への転換に向け、特に中小企業への支援をどのように進めていかれるのか、御見解をお伺いします。

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