チームみらいの高山聡史です。
我が会派を代表して、高市総理の施政方針演説に対して質問させていただきます。(拍手)
今回の機会は、チームみらいが衆議院で代表質問をさせていただく初めての機会となります。そのため、まずは、チームみらいの考え方についてお話しいたします。
チームみらいは、右でも左でもなく、未来を向いた政党です。少子高齢化や人口減少といった日本社会が直面する課題を受け止めた上で、未来のために今できることを今すぐ実現していきます。
私たちの政策には三つのテーマがあります。未来に向けて大胆に投資する。今の暮らしはしっかり守る。政治、行政をテクノロジーでアップデートする。この三つです。
一つ目の未来に向けて大胆に投資するについて。チームみらいは、日本経済を再び成長軌道に乗せるための政策に全力で取り組みます。今日の日本は、国土面積や天然資源、人口増加をエンジンとして成長を目指す国ではありません。しかし、日本には、世界に誇る科学技術と、それを支えてきた教育機関の実績があります。テクノロジーと子育て、教育に投資することによって再び日本経済のパイを拡大していく、それがチームみらいのビジョンです。
二つ目の今の暮らしはしっかり守るについて。今の暮らしなくして未来はありません。今既に経済的な負担感や不安感を感じておられる方が多くいる中で、税や社会保障、医療や介護など社会システムを私たちの子供や孫の世代にどう引き継いでいくか。社会保険料の負担を減らすことで、働く人の手取りを上げつつ、もしものときも安心して医療を受けられる社会をつくる。チームみらいは、その場しのぎの施策ではなく、抜本的な改革によって、持続可能な社会システムを再構築していきます。
三つ目、チームみらいは、テクノロジーで政治、行政をアップデートしていきます。私は、国会に国民の声を届け、その声によって実際に政策が実現するということを示すために、チームみらいの結党、そして立ち上げに力を注いでまいりました。いつの時代も、社会を変える最初のきっかけはたった一人の声だと思います。小さな声が埋もれかねない時代にあって、今日のテクノロジーは、多様な民意を、暮らしの中にある悩み、苦しみを、政治への期待や怒りを、単純な賛成、反対だけではない思いを、政治に届けるために使うことができます。
また、政策効果を全ての国民の皆様に届けるためには、行政サービスを受けるためのハードルを、そしてその手間を、なるべく軽減していく必要があります。チームみらいは、必要な人に必要な政策効果が届く日本にしていきます。
以上のような政党としての基本姿勢を前提に、質問をさせていただきます。
まず、消費税について御質問します。
現在、政府では、給付つき税額控除の導入と並行して、二年間、食料品の消費税率をゼロにする方針を掲げています。しかし、消費税減税にはリスクも伴います。消費税減税は、円安や長期金利の上昇を招く可能性があります。仮に円安が更に進行すると、輸入物価の上昇により国内の物価高を助長するおそれがあります。
また、食料品のみ、二年間限定の減税という設計自体、リスクのあるたてつけです。食料品の消費税減税は、内食と外食の価格差を拡大させ、コロナ禍でも大きな影響を受けた外食産業に打撃を与えるおそれがあります。加えて、二年後に増税直前となるタイミングで、買いだめなどによる混乱や非効率を生じさせる原因にもなり得ます。
以上の理由から、チームみらいは、今、消費税減税を行うことに対しては慎重であるべきと考えております。こうした懸念に対する総理のお考えを教えてください。
次に、給付つき税額控除についてお伺いします。
チームみらいは、給付つき税額控除の導入には賛成です。給付と税制を一体として滑らかな仕組みをつくることで、必要な方に給付を届けつつ、年収による壁もなくして、働き控えを抑えることもできるからです。
しかし、給付つき税額控除は、どのような方に対してどの程度の規模の給付を行うか、その設計が肝要です。各国の事例を見ても、所得帯や家族構成に応じて、政策の意図が色濃く反映された金額が設定されています。
我が国の現行の給付、税制では、ある一定の年収を超えると制度の対象外となってしまう壁が存在し、働き控えや手取りの逆転現象が起きています。また、物価や賃金の変動に合わせる仕組みが制度に組み込まれていないと、閾値の議論に時間が費やされてしまいます。
チームみらいは、働き控えを生まないような滑らかさと、物価や賃金の変動などを即座に反映できる素早さを併せ持つ形で、給付つき税額控除を実現することを目指します。
給付つき税額控除の設計について、詳細は今後国民会議で議論されるものと理解しておりますが、年収の壁をなくし、働き控えを起こさないことの重要性について、総理のお考えをお示しください。
次に、給付つき税額控除や消費税減税を議論する場としての国民会議について御質問いたします。
チームみらいとしては、結論ありきではなく、多様な民意を酌み取った上で、闊達な議論が行われることを期待しております。また、議論内容や検討プロセスが国民に開かれた会議となることを期待いたしております。
総理、国民会議において、多様な民意を反映することやプロセスの透明性は重要だとお考えでしょうか。また、重要だとお考えの場合、どのようにこれらの担保を行いますでしょうか。総理の考えを伺います。
次に、高額療養費制度について伺います。
高額療養費制度は、重い病に直面した国民が経済的理由によって治療を断念しないための、我が国の社会保障の最後のとりでに当たるものです。私は、この制度は、誰もが突然重症になり得るという前提の下で国民を守る、日本が誇るべき制度だと考えております。
しかし、現在、自己負担限度額の引上げが検討されており、多くの患者団体や現場から強い不安の声が寄せられています。
現在検討されている見直しの方針では、年間上限の新設や多数回該当の限度額維持など、長期療養者へ一定の配慮が示されている一方で、急性期の患者などの負担上昇は避けられません。急性期における自己負担の増加は、治療開始の遅れや生活不安を招き、結果として、治療を受けられる方の職場復帰を困難にするおそれもあります。
命に直結する制度である以上、現在の自己負担上限引上げ案は見直すべきではないかと考えますが、これに対する総理の見解を伺います。
続いて、社会保険料についてお伺いします。
現在、多くの現役世代が、働いても手元にお金が残らないという閉塞感の中にいます。その背景に、企業負担分も合わせると税引き前所得の三割近くに上る社会保険料があるという声を多くいただいています。
チームみらいは、社会保険料負担の引下げこそが、働く人の手取りを増やすための最優先課題であると考えます。また、社会保険料負担は、人を雇う事業主にとっても課題です。事業主に対する社会保険料負担の重さは、中小企業の賃上げ意欲をそぐ大きな壁になっています。
社会保険料負担を引き下げるためには、財源の議論も必要です。年齢によって医療費の窓口負担率が異なる現状を変え、医療費の支払いが難しい方への配慮は前提としつつ、全世代原則三割負担を前提とした制度の実現が必要だとチームみらいは考えています。これは、先ほどお話しした高額療養費制度の維持のためにも必要なことです。
昨年、総理が自由民主党総裁として日本維新の会と締結された連立政権合意書の中でも、医療費窓口負担に関する年齢によらない真に公平な応能負担の実現が掲げられておりました。
社会保険料負担の引下げはどのような時間軸で実現していくべきなのか、総理のお考えを伺います。
次に、子育て政策についてお伺いをいたします。
総理が施政方針演説でも静かな有事とおっしゃっていたように、少子化に伴う人口減少は国家存亡に関わる課題です。その点で、昨年の補正予算で成立した物価高対応子育て応援手当は、チームみらいとしても評価できるものだと受け止めております。
一方で、これまでの手当中心の政策は、子育てに関する経済的な不安を完全に払拭するには至っていません。もっと大胆かつ恒久的な子育て支援策が必要ではないでしょうか。特に、三人目を考えておられる世帯や多子世帯の方々の経済的な不安を払拭することは、少子化の進行を緩和する上でも重要です。
チームみらいは、子供の数に応じて所得税率を引き下げ、子育てに関する経済的負担を社会全体で支える子育て減税の実現を訴えています。
総理、子育てに関する経済的負担を社会全体で支える仕組みについて、総理のリーダーシップの下、御検討いただけないでしょうか。大胆な子育て政策について、総理の御見解を伺います。
次に、AIの進展による失業とその対策についてお伺いします。
近年のAIの進化のスピードは目覚ましく、AIによる失業、いわゆるAI失業は、世間の予想よりもはるかに早く到来する可能性があります。米国では既に、ソフトウェアエンジニアの仕事がAIにより代替され始め、主要なIT企業でもレイオフが始まっております。日本国内ではまだ顕在化していないものの、今後、大規模な労働市場の変化が発生する可能性があります。
このように、AI失業など、労働市場に大きな変化が起こる可能性について、総理のお考えをお聞かせください。
教育においても、これまでの均質的な教育モデルからの脱却が必要です。チームみらいは、全ての子供が自分に合った学びができる環境を実現していきます。昨今のAIは、教育分野で適切に活用することで、一人一人の習熟度や特性に合わせた、パーソナライズされた教育の実現をサポートすることが可能です。また、テクノロジーは、子供たちの学びをサポートするためだけでなく、教員の方の業務負荷を緩和するためにも活用できます。
学校現場におけるテクノロジーの更なる活用、特にパーソナライズされた教育の実現によって、世界一の公教育を実現するために今取り組むべきことは何か、総理の考えを御教示ください。
次に、大学への投資についてお伺いします。
日本の研究開発力は、世界的に見てその地位が著しく低下しています。これは、競争的資金に代表されるような、短期的な成果ばかりを求める選択と集中が研究の多様性を奪った結果です。研究者の方々は、研究費獲得のための研究に多くの時間が費やされていると嘆く声も伺います。
その点で、昨年末の閣僚折衝において九年ぶりに大学運営費交付金の増額がなされた点は評価します。ただ、まだ十分とは言えません。
チームみらいは、大学の運営費交付金は更に拡充されていくべきだと考えます。研究者が目先の予算獲得に奔走するのではなく、十年後、二十年後に実を結ぶ基礎研究にじっくり取り組める環境を整えることこそが、国家の研究開発力を守ることにつながります。
総理、将来のイノベーションの種を枯らさないために、競争的資金に偏った現在の研究支援の在り方を是正し、大学に安定的に予算供給することを保証していただけないでしょうか。
続いて、新産業の創出、特に自動運転についてお伺いします。
政治の役割の一つは、社会のインフラを整えることです。十九世紀は線路を敷くこと、二十世紀はアスファルトを敷くことが大事な仕事でした。二十一世紀に政府が取り組むべきインフラは、自動運転です。
アメリカのサンフランシスコや中国のシンセンなど、既に自動運転タクシーが日常の足として機能しています。技術的に可能であることは既に実証されています。日本でも、もっともっと自動運転を推し進める必要があります。
言うまでもなく、自動車産業は日本の産業の屋台骨です。次の五十年も日本の自動車が世界をリードするためには、自動運転で後れを取るわけにはいきません。また、自動運転の発達は、自動車産業だけでなく、輸送に関わる全ての産業に恩恵を与えられるものです。
企業だけでなく、人々の生活も変わります。現在、地方では、ドライバー不足によりバスが減便されることにより、地元の方々、特に高齢者の方の生活の足が失われつつあります。しかし、そのような地域でも、自動運転バスを運行させれば、人々は安心して外出することができます。地域の経済を守ることにもつながります。幾つになっても、どこに住んでいても、行きたい場所に行けて、会いたい人に会える、そんな社会を実現するために、自動運転は欠かせません。
日本で自動運転を実現するために必要なことは様々ありますが、まずは、国のトップである総理が覚悟を決めて旗を掲げることです。国が適切に支援をすれば、五年以内に全国どこでも自動運転で行ける国を実現することは可能です。
総理として、人々の生活を支えるためにも、日本の産業の要となる自動車産業や輸送に関わる全ての産業を更に発展させるためにも、自動運転で全国どこにでも行ける社会を実現しようではありませんか。総理のお考えをお聞かせください。
続いて、行政改革について伺います。
現在の行政による支援は、支援が必要な人が自ら申請しなければならない申請主義に基づいています。しかし、支援が必要になるときは、往々にして、人生で最も忙しいときであったり、苦しいときであったり、心身共に余裕がないときであったりします。例えば、障害のあるお子さんを育てている御家庭で、特別児童扶養手当の存在を知らず、何年も受給できていなかった。私は、そうした声を実に多く伺います。
チームみらいは、テクノロジーを活用することで申請主義を脱却し、申請しなくても必要な支援が必要な方に届く、プッシュ型の行政サービスの実現を目指しています。
現在、公金受取口座により、受給対象者決定から振り込みまでは一部が自動化されつつあります。今後、受給者を特定するプロセスを自動化するためには、情報の取扱いには十分留意しつつ、医療機関や地方自治体とデータ連携することが必要です。
プッシュ型行政サービスの実現は、全ての国民に利益があるだけでなく、政府の政策効果を迅速かつ確実に発揮することにも寄与します。そして、大切なのは、システムを自治体任せにせず、政府がリードすることです。チームみらいも、システムの検討については全面的に御協力させていただきます。
総理、プッシュ型行政サービスの実装を加速し、総理の在任中に、どの自治体に住んでいても、必要な支援が必要な人に確実に届く社会を実現しようではありませんか。総理の考えをお聞かせください。
次に、選挙制度改革についてお伺いします。
現在、与党では議員定数削減が議論されています。選挙制度改革においては、国会議員を特権化、固定化せず、定期的に新陳代謝が起こるような仕組みにすることや、死に票や一票の格差をなるべく減らすことなどにも目を向ける必要があります。
今回の衆議院選挙では、全体で百六名、自由民主党からも六十六名の新人議員が誕生しました。高市総理におかれましては、自民党総裁としても、政治家を目指す若手のロールモデルとしても、新人が国会に入ってくることの意義はよく御理解されていることと存じます。
高市総理に伺います。国会議員の地位を強固な地盤を有する一部の人だけのものにせず、一定の割合で新しい代議士が新しい声を届けることを担保することの重要性について、総理の思いをお聞かせください。
最後に、政治資金の透明化についてお伺いします。
政治への信頼は、全ての政策遂行の土台です。そして、政治資金が正しく取り扱われていることは、その信頼を守る上で大前提となるものです。
繰り返されるミスや不祥事をなくすには、政治資金に関するルールの議論に加え、政治資金にまつわる情報公開のためのツールを整備し、国民が適切にチェックできるようにすることも不可欠です。
チームみらいは、みらいまる見え政治資金というデジタルツールを開発し、政党の資金の流れ、例えば、いつ、どのような資金を受け取り、それをいつ、何に、どれだけ使ったのかという情報を公開しています。これは、現状の政治資金収支報告書のように年一回の公開ではなく、例えば四半期ごとなど、よりタイムリーに、データを見やすい図表で示しながら公開できるもので、どなたでも検証、確認できるようにするためのものです。
総理、このようにデジタル技術の導入を加速させ、これまで不透明と言われてきた政治資金を透明化することで、政治資金に関する問題に終止符を打ち、本日お話ししたような政策議論に政治家や国民が集中できるようにしようではないですか。是非、今後の建設的な議論を進めていくために、総理の決意をお示しいただければと思います。
私からの質問は以上になります。
未来は明るいと信じられる日本にするために、チームみらいは、その場しのぎではなく、日本の未来にとって必要な政策を訴えてまいります。総理、明るい未来をつくっていくための真摯な御回答を期待し、私の代表質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇〕
8
和田政宗(参政)
参政党の和田政宗です。
参政党の衆議院で初めての代表質問となります。会派を代表し、高市総理の施政方針演説に対し質問します。(拍手)
参政党の日本人ファーストは、行き過ぎたグローバリズムに歯止めをかけ、反グローバリズムの政策を進め、真に国家国民のための政治を実現することです。
グローバリズムとは、情報や交通の発達により多国籍企業が台頭し、富と権力が一部の大企業や富裕層、ロビイストといったグローバルエリートに集中し、彼らが国の主権を超えて市場やルールを作って世界を動かしていく行為や思想のことを指します。
彼らは、国境をなくし、人、物、金の移動を自由に…
この発言のページ
9
高市早苗(自民)内閣総理大臣
和田政宗議員の御質問にお答えします。
安定的な皇位継承についてお尋ねがございました。
安定的な皇位継承等の確保は先送りすることのできない喫緊の課題であり、是非とも皇室典範の改正を実現していかなければなりません。
国会において皇室典範の改正に向け議論が進展し、速やかにまとまっていくことを期待しています。
政府としては、国会における議論を経て、速やかに法改正に取り組んでまいります。
憲法改正についてお尋ねがありました。
憲法は、どのような国をつくり上げたいのか、その理想の姿を物語るものです。
内閣総理大臣といたしましては、憲法審査会における党派…
この発言のページ
10
石井啓一副議長
高山聡史君。
〔高山聡史君登壇〕
この発言のページ
- (上の発言)
11
高山聡史(みらい)
チームみらいの高山聡史です。
我が会派を代表して、高市総理の施政方針演説に対して質問させていただきます。(拍手)
今回の機会は、チームみらいが衆議院で代表質問をさせていただく初めての機会となります。そのため、まずは、チームみらいの考え方についてお話しいたします。
チームみらいは、右でも左でもなく、未来を向いた政党です。少子高齢化や人口減少といった日本社会が直面する課題を受け止めた上で、未来のために今できることを今すぐ実現していきます。
私たちの政策には三つのテーマがあります。未来に向けて大胆に投資する。今の暮らしはしっかり守る。政治、行政をテクノロジーでアップデートする。この三つです。
一つ目の未来に向けて大胆に投資するについて。チームみらいは、日本経済を再び成長軌道に乗せるための政策に全力で取り組みます。今日の日本は、国土面積や天然資源、人口増加をエンジンとして成長を目指す国ではありません。しかし、日本には、世界に誇る科学技術と、それを支えてきた教育機関の実績があります。テクノロジーと子育て、教育に投資することによって再び日本経済のパイを拡大していく、それがチームみらいのビジョンです。
二つ目の今の暮らしはしっかり守るについて。今の暮らしなくして未来はありません。今既に経済的な負担感や不安感を感じておられる方が多くいる中で、税や社会保障、医療や介護など社会システムを私たちの子供や孫の世代にどう引き継いでいくか。社会保険料の負担を減らすことで、働く人の手取りを上げつつ、もしものときも安心して医療を受けられる社会をつくる。チームみらいは、その場しのぎの施策ではなく、抜本的な改革によって、持続可能な社会システムを再構築していきます。
三つ目、チームみらいは、テクノロジーで政治、行政をアップデートしていきます。私は、国会に国民の声を届け、その声によって実際に政策が実現するということを示すために、チームみらいの結党、そして立ち上げに力を注いでまいりました。いつの時代も、社会を変える最初のきっかけはたった一人の声だと思います。小さな声が埋もれかねない時代にあって、今日のテクノロジーは、多様な民意を、暮らしの中にある悩み、苦しみを、政治への期待や怒りを、単純な賛成、反対だけではない思いを、政治に届けるために使うことができます。
また、政策効果を全ての国民の皆様に届けるためには、行政サービスを受けるためのハードルを、そしてその手間を、なるべく軽減していく必要があります。チームみらいは、必要な人に必要な政策効果が届く日本にしていきます。
以上のような政党としての基本姿勢を前提に、質問をさせていただきます。
まず、消費税について御質問します。
現在、政府では、給付つき税額控除の導入と並行して、二年間、食料品の消費税率をゼロにする方針を掲げています。しかし、消費税減税にはリスクも伴います。消費税減税は、円安や長期金利の上昇を招く可能性があります。仮に円安が更に進行すると、輸入物価の上昇により国内の物価高を助長するおそれがあります。
また、食料品のみ、二年間限定の減税という設計自体、リスクのあるたてつけです。食料品の消費税減税は、内食と外食の価格差を拡大させ、コロナ禍でも大きな影響を受けた外食産業に打撃を与えるおそれがあります。加えて、二年後に増税直前となるタイミングで、買いだめなどによる混乱や非効率を生じさせる原因にもなり得ます。
以上の理由から、チームみらいは、今、消費税減税を行うことに対しては慎重であるべきと考えております。こうした懸念に対する総理のお考えを教えてください。
次に、給付つき税額控除についてお伺いします。
チームみらいは、給付つき税額控除の導入には賛成です。給付と税制を一体として滑らかな仕組みをつくることで、必要な方に給付を届けつつ、年収による壁もなくして、働き控えを抑えることもできるからです。
しかし、給付つき税額控除は、どのような方に対してどの程度の規模の給付を行うか、その設計が肝要です。各国の事例を見ても、所得帯や家族構成に応じて、政策の意図が色濃く反映された金額が設定されています。
我が国の現行の給付、税制では、ある一定の年収を超えると制度の対象外となってしまう壁が存在し、働き控えや手取りの逆転現象が起きています。また、物価や賃金の変動に合わせる仕組みが制度に組み込まれていないと、閾値の議論に時間が費やされてしまいます。
チームみらいは、働き控えを生まないような滑らかさと、物価や賃金の変動などを即座に反映できる素早さを併せ持つ形で、給付つき税額控除を実現することを目指します。
給付つき税額控除の設計について、詳細は今後国民会議で議論されるものと理解しておりますが、年収の壁をなくし、働き控えを起こさないことの重要性について、総理のお考えをお示しください。
次に、給付つき税額控除や消費税減税を議論する場としての国民会議について御質問いたします。
チームみらいとしては、結論ありきではなく、多様な民意を酌み取った上で、闊達な議論が行われることを期待しております。また、議論内容や検討プロセスが国民に開かれた会議となることを期待いたしております。
総理、国民会議において、多様な民意を反映することやプロセスの透明性は重要だとお考えでしょうか。また、重要だとお考えの場合、どのようにこれらの担保を行いますでしょうか。総理の考えを伺います。
次に、高額療養費制度について伺います。
高額療養費制度は、重い病に直面した国民が経済的理由によって治療を断念しないための、我が国の社会保障の最後のとりでに当たるものです。私は、この制度は、誰もが突然重症になり得るという前提の下で国民を守る、日本が誇るべき制度だと考えております。
しかし、現在、自己負担限度額の引上げが検討されており、多くの患者団体や現場から強い不安の声が寄せられています。
現在検討されている見直しの方針では、年間上限の新設や多数回該当の限度額維持など、長期療養者へ一定の配慮が示されている一方で、急性期の患者などの負担上昇は避けられません。急性期における自己負担の増加は、治療開始の遅れや生活不安を招き、結果として、治療を受けられる方の職場復帰を困難にするおそれもあります。
命に直結する制度である以上、現在の自己負担上限引上げ案は見直すべきではないかと考えますが、これに対する総理の見解を伺います。
続いて、社会保険料についてお伺いします。
現在、多くの現役世代が、働いても手元にお金が残らないという閉塞感の中にいます。その背景に、企業負担分も合わせると税引き前所得の三割近くに上る社会保険料があるという声を多くいただいています。
チームみらいは、社会保険料負担の引下げこそが、働く人の手取りを増やすための最優先課題であると考えます。また、社会保険料負担は、人を雇う事業主にとっても課題です。事業主に対する社会保険料負担の重さは、中小企業の賃上げ意欲をそぐ大きな壁になっています。
社会保険料負担を引き下げるためには、財源の議論も必要です。年齢によって医療費の窓口負担率が異なる現状を変え、医療費の支払いが難しい方への配慮は前提としつつ、全世代原則三割負担を前提とした制度の実現が必要だとチームみらいは考えています。これは、先ほどお話しした高額療養費制度の維持のためにも必要なことです。
昨年、総理が自由民主党総裁として日本維新の会と締結された連立政権合意書の中でも、医療費窓口負担に関する年齢によらない真に公平な応能負担の実現が掲げられておりました。
社会保険料負担の引下げはどのような時間軸で実現していくべきなのか、総理のお考えを伺います。
次に、子育て政策についてお伺いをいたします。
総理が施政方針演説でも静かな有事とおっしゃっていたように、少子化に伴う人口減少は国家存亡に関わる課題です。その点で、昨年の補正予算で成立した物価高対応子育て応援手当は、チームみらいとしても評価できるものだと受け止めております。
一方で、これまでの手当中心の政策は、子育てに関する経済的な不安を完全に払拭するには至っていません。もっと大胆かつ恒久的な子育て支援策が必要ではないでしょうか。特に、三人目を考えておられる世帯や多子世帯の方々の経済的な不安を払拭することは、少子化の進行を緩和する上でも重要です。
チームみらいは、子供の数に応じて所得税率を引き下げ、子育てに関する経済的負担を社会全体で支える子育て減税の実現を訴えています。
総理、子育てに関する経済的負担を社会全体で支える仕組みについて、総理のリーダーシップの下、御検討いただけないでしょうか。大胆な子育て政策について、総理の御見解を伺います。
次に、AIの進展による失業とその対策についてお伺いします。
近年のAIの進化のスピードは目覚ましく、AIによる失業、いわゆるAI失業は、世間の予想よりもはるかに早く到来する可能性があります。米国では既に、ソフトウェアエンジニアの仕事がAIにより代替され始め、主要なIT企業でもレイオフが始まっております。日本国内ではまだ顕在化していないものの、今後、大規模な労働市場の変化が発生する可能性があります。
このように、AI失業など、労働市場に大きな変化が起こる可能性について、総理のお考えをお聞かせください。
教育においても、これまでの均質的な教育モデルからの脱却が必要です。チームみらいは、全ての子供が自分に合った学びができる環境を実現していきます。昨今のAIは、教育分野で適切に活用することで、一人一人の習熟度や特性に合わせた、パーソナライズされた教育の実現をサポートすることが可能です。また、テクノロジーは、子供たちの学びをサポートするためだけでなく、教員の方の業務負荷を緩和するためにも活用できます。
学校現場におけるテクノロジーの更なる活用、特にパーソナライズされた教育の実現によって、世界一の公教育を実現するために今取り組むべきことは何か、総理の考えを御教示ください。
次に、大学への投資についてお伺いします。
日本の研究開発力は、世界的に見てその地位が著しく低下しています。これは、競争的資金に代表されるような、短期的な成果ばかりを求める選択と集中が研究の多様性を奪った結果です。研究者の方々は、研究費獲得のための研究に多くの時間が費やされていると嘆く声も伺います。
その点で、昨年末の閣僚折衝において九年ぶりに大学運営費交付金の増額がなされた点は評価します。ただ、まだ十分とは言えません。
チームみらいは、大学の運営費交付金は更に拡充されていくべきだと考えます。研究者が目先の予算獲得に奔走するのではなく、十年後、二十年後に実を結ぶ基礎研究にじっくり取り組める環境を整えることこそが、国家の研究開発力を守ることにつながります。
総理、将来のイノベーションの種を枯らさないために、競争的資金に偏った現在の研究支援の在り方を是正し、大学に安定的に予算供給することを保証していただけないでしょうか。
続いて、新産業の創出、特に自動運転についてお伺いします。
政治の役割の一つは、社会のインフラを整えることです。十九世紀は線路を敷くこと、二十世紀はアスファルトを敷くことが大事な仕事でした。二十一世紀に政府が取り組むべきインフラは、自動運転です。
アメリカのサンフランシスコや中国のシンセンなど、既に自動運転タクシーが日常の足として機能しています。技術的に可能であることは既に実証されています。日本でも、もっともっと自動運転を推し進める必要があります。
言うまでもなく、自動車産業は日本の産業の屋台骨です。次の五十年も日本の自動車が世界をリードするためには、自動運転で後れを取るわけにはいきません。また、自動運転の発達は、自動車産業だけでなく、輸送に関わる全ての産業に恩恵を与えられるものです。
企業だけでなく、人々の生活も変わります。現在、地方では、ドライバー不足によりバスが減便されることにより、地元の方々、特に高齢者の方の生活の足が失われつつあります。しかし、そのような地域でも、自動運転バスを運行させれば、人々は安心して外出することができます。地域の経済を守ることにもつながります。幾つになっても、どこに住んでいても、行きたい場所に行けて、会いたい人に会える、そんな社会を実現するために、自動運転は欠かせません。
日本で自動運転を実現するために必要なことは様々ありますが、まずは、国のトップである総理が覚悟を決めて旗を掲げることです。国が適切に支援をすれば、五年以内に全国どこでも自動運転で行ける国を実現することは可能です。
総理として、人々の生活を支えるためにも、日本の産業の要となる自動車産業や輸送に関わる全ての産業を更に発展させるためにも、自動運転で全国どこにでも行ける社会を実現しようではありませんか。総理のお考えをお聞かせください。
続いて、行政改革について伺います。
現在の行政による支援は、支援が必要な人が自ら申請しなければならない申請主義に基づいています。しかし、支援が必要になるときは、往々にして、人生で最も忙しいときであったり、苦しいときであったり、心身共に余裕がないときであったりします。例えば、障害のあるお子さんを育てている御家庭で、特別児童扶養手当の存在を知らず、何年も受給できていなかった。私は、そうした声を実に多く伺います。
チームみらいは、テクノロジーを活用することで申請主義を脱却し、申請しなくても必要な支援が必要な方に届く、プッシュ型の行政サービスの実現を目指しています。
現在、公金受取口座により、受給対象者決定から振り込みまでは一部が自動化されつつあります。今後、受給者を特定するプロセスを自動化するためには、情報の取扱いには十分留意しつつ、医療機関や地方自治体とデータ連携することが必要です。
プッシュ型行政サービスの実現は、全ての国民に利益があるだけでなく、政府の政策効果を迅速かつ確実に発揮することにも寄与します。そして、大切なのは、システムを自治体任せにせず、政府がリードすることです。チームみらいも、システムの検討については全面的に御協力させていただきます。
総理、プッシュ型行政サービスの実装を加速し、総理の在任中に、どの自治体に住んでいても、必要な支援が必要な人に確実に届く社会を実現しようではありませんか。総理の考えをお聞かせください。
次に、選挙制度改革についてお伺いします。
現在、与党では議員定数削減が議論されています。選挙制度改革においては、国会議員を特権化、固定化せず、定期的に新陳代謝が起こるような仕組みにすることや、死に票や一票の格差をなるべく減らすことなどにも目を向ける必要があります。
今回の衆議院選挙では、全体で百六名、自由民主党からも六十六名の新人議員が誕生しました。高市総理におかれましては、自民党総裁としても、政治家を目指す若手のロールモデルとしても、新人が国会に入ってくることの意義はよく御理解されていることと存じます。
高市総理に伺います。国会議員の地位を強固な地盤を有する一部の人だけのものにせず、一定の割合で新しい代議士が新しい声を届けることを担保することの重要性について、総理の思いをお聞かせください。
最後に、政治資金の透明化についてお伺いします。
政治への信頼は、全ての政策遂行の土台です。そして、政治資金が正しく取り扱われていることは、その信頼を守る上で大前提となるものです。
繰り返されるミスや不祥事をなくすには、政治資金に関するルールの議論に加え、政治資金にまつわる情報公開のためのツールを整備し、国民が適切にチェックできるようにすることも不可欠です。
チームみらいは、みらいまる見え政治資金というデジタルツールを開発し、政党の資金の流れ、例えば、いつ、どのような資金を受け取り、それをいつ、何に、どれだけ使ったのかという情報を公開しています。これは、現状の政治資金収支報告書のように年一回の公開ではなく、例えば四半期ごとなど、よりタイムリーに、データを見やすい図表で示しながら公開できるもので、どなたでも検証、確認できるようにするためのものです。
総理、このようにデジタル技術の導入を加速させ、これまで不透明と言われてきた政治資金を透明化することで、政治資金に関する問題に終止符を打ち、本日お話ししたような政策議論に政治家や国民が集中できるようにしようではないですか。是非、今後の建設的な議論を進めていくために、総理の決意をお示しいただければと思います。
私からの質問は以上になります。
未来は明るいと信じられる日本にするために、チームみらいは、その場しのぎではなく、日本の未来にとって必要な政策を訴えてまいります。総理、明るい未来をつくっていくための真摯な御回答を期待し、私の代表質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣高市早苗君登壇〕
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高市早苗(自民)内閣総理大臣
高山聡史議員の御質問にお答えします。
食料品の消費税減税についてお尋ねがございました。
食料品の消費税率ゼロについては、改革の本丸である給付つき税額控除の実施までの間、二年間に限ったつなぎと位置づけ、給付つき税額控除への移行を見据えて検討を進める方針でございます。
超党派で行う国民会議では、これら二つの課題を同時並行で議論してまいりますので、その中で、御指摘の物価や外食産業への影響などを含め、御党を含む各党より指摘された諸課題についても、一緒に議論を行い、結論を得てまいりますので、よろしくお願いをいたします。
年収の壁の解消の重要性と国民会議の在…
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石井啓一副議長
これにて国務大臣の演説に対する質疑は終了いたしました。
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石井啓一副議長
本日は、これにて散会いたします。
午後三時二十一分散会
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出席国務大臣
内閣総理大臣 高市 早苗君
総務大臣 林 芳正君
法務大臣 平口 洋君
外務大臣 茂木 敏充君
財務大臣 片山さつき君
文部科学大臣 松本 洋平君
厚生労働大臣 上野賢一郎君
農林水産大臣 鈴木 憲和君
経済産業大臣 赤澤 亮正君
国土交通大臣 金子 恭之君
環境大臣 石原 宏高君
防衛大臣 小泉進次郎君
国務大臣 あかま二郎君
国務大臣 小野田紀美君
国務大臣 …
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