お答えいたします。
御指摘のように、この数値基準といいますのは、車種等の個別の事情を問わずに一律に危険運転致死傷罪の対象として処罰すべき行為を高度の危険性、悪質性が認められる速度として定めたものでございます。
そのような意味で様々な議論が行われたわけでありますけれども、物理的なモデルに基づく理論的な限界速度を参考にしつつ、道路交通に関する社会通念を考慮して検討が行われて、これより低い数値基準とした場合には、危険運転致死傷罪として処罰すべき高い危険性や悪質性を伴わない行為が処罰対象に含まれるおそれを否定し難いといった意見が述べられて、結論として数値基準としては先ほど申し上げた結果になったということでございます。
そのような意味で、政策的判断として合理性を有するものであると考えているところでございます。
その一方で、今お話にあったタイヤの限界速度、そういったものが例えば個別事案の中で生じてきたとしますと、現行法の二条二号におきまして、その進行を制御することが困難な高速度で走行という要件が別途あるわけでございます。これは、速度が速過ぎるために道路の状況に応じて進行させることが困難な状態で自車を走行させることをいうところでございます。
したがいまして、具体的には、そのような速度での走行を続ければ、車両の構造や性能などの客観的事実に照らして、自車を進路から逸脱させて事故を発生させることとなると認められるような速度で走行させることをいうところでございますので、今お話ししたような事例におきましては、例えば、対処困難の今回の新法の数値基準に当たらない場合の、また新法における実質要件に当たるかどうか、それから、それとはまた別に、進行を制御することが困難な速度の要件に当てはまるかどうか、そういった両面から検討が行われることになるのではないかと思うところでございます。
128小小竹凱(国民)
ありがとうございます。
つまり、基準を超えると一律に検挙される、二層構造といいますか、それよりは上で、それ以下であっても実質の要件を見て判断されるということを理解できました。
ここからちょっと、少し変わって、実車の問題に入りたいと思います。
というのは、私は、先日、タイヤメーカーといいますか、タイヤの方とお話をしていたときに、この問題についてちょっと気になった点がありましたので、質問の七の部分に八を内包させましたので、八は省略させていただきたいというふうに思います。
質問に入りたいと思いますが、タイヤメーカーの各社は、速度記号、いわゆるスピードシ…
この発言のページ
129佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
改正後の法二条四号の数値基準を設けるに当たりましては、法制審議会の部会で実施された自動車工学の専門家からのヒアリングにおきまして、車両特性やドライバー特性は様々であることから、これらを考慮して危険性の定量化をすることは困難である、危険性の定量化をするに当たっては、車両特性やドライバー特性を抽象化した物理モデルを導入することが考えられるとの知見が示されたことを踏まえまして、車両特性やドライバー特性を抽象化した物理モデルを用いて算出された、最高速度を遵守していれば確実に回避できていた障害物をおよそ回避することができなくなる理論的な回避限…
この発言のページ
130小小竹凱(国民)
ありがとうございます。
車両特性だったり、運転手というかその能力も含めて様々であるから、危険性を特定することは困難であるということでございましたけれども、私が今例に出したやつは一般的な乗用車全てに対応しているわけじゃなくて、例えば、ここでいうところの軽バンであったり軽トラ、軽商用車、こういうところで使われているタイヤというのが、Nという表示なんですけれども、Nが百四十キロ毎時なんですね。
つまり、純正のタイヤのスピードシンボルが百四十キロに設定された車、ものがあるとすると、高速度類型の数値基準では、例えば高速道路百キロ区間では、今回の法改正の線引きで…
この発言のページ
- (上の発言)
131佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
御指摘のように、この数値基準といいますのは、車種等の個別の事情を問わずに一律に危険運転致死傷罪の対象として処罰すべき行為を高度の危険性、悪質性が認められる速度として定めたものでございます。
そのような意味で様々な議論が行われたわけでありますけれども、物理的なモデルに基づく理論的な限界速度を参考にしつつ、道路交通に関する社会通念を考慮して検討が行われて、これより低い数値基準とした場合には、危険運転致死傷罪として処罰すべき高い危険性や悪質性を伴わない行為が処罰対象に含まれるおそれを否定し難いといった意見が述べられて、結論として数値基準としては先ほど申し上げた結果になったということでございます。
そのような意味で、政策的判断として合理性を有するものであると考えているところでございます。
その一方で、今お話にあったタイヤの限界速度、そういったものが例えば個別事案の中で生じてきたとしますと、現行法の二条二号におきまして、その進行を制御することが困難な高速度で走行という要件が別途あるわけでございます。これは、速度が速過ぎるために道路の状況に応じて進行させることが困難な状態で自車を走行させることをいうところでございます。
したがいまして、具体的には、そのような速度での走行を続ければ、車両の構造や性能などの客観的事実に照らして、自車を進路から逸脱させて事故を発生させることとなると認められるような速度で走行させることをいうところでございますので、今お話ししたような事例におきましては、例えば、対処困難の今回の新法の数値基準に当たらない場合の、また新法における実質要件に当たるかどうか、それから、それとはまた別に、進行を制御することが困難な速度の要件に当てはまるかどうか、そういった両面から検討が行われることになるのではないかと思うところでございます。
132小小竹凱(国民)
ありがとうございます。
今、何か次の質問の答弁まで多分されたと思うんですけれども、まあ大丈夫です。
その上で、改めてちょっと確認の一問をさせてもらいたいんですけれども、今、多分もう答弁いただいた内容を、ちょっと順番が前後しちゃっているんですけれども。
具体的な例として、今言ったような軽商用車があった、軽バンとかがあったとしたときに、百キロ区間で百四十五キロを出したとします。その場合は、タイヤの限界値というか安全限界値から超えているわけでありますので、今もう既に答弁いただきましたけれども、その速度自体が数値基準未満ではあるという点ではそうなんですけれ…
この発言のページ
133佐佐藤淳法務省刑事局長
申し訳ございません。
御指摘のとおりでございまして、現行法二条二号における、その進行を制御することが困難な高速度で走行といいますのは、先ほども答弁したとおりでございまして、例えば、タイヤの性能を超える高速度で自動車を運転したことによって自車を進路から逸脱させて死傷事故を起こしたような場合には危険運転致死傷罪が成立し得るというふうに考えているところでございます。
そういった意味で、この危険運転致死傷罪は様々な類型があるわけでございまして、実質要件もございまして、委員が今御指摘のような検討が行われて、悪質な事案に対処できるような形が整えられてきたものとい…
この発言のページ
134小小竹凱(国民)
ありがとうございます。
次に、少し飛ばして十三番のところでお願いしたいと思いますが、被害者側感情に立った質問もしたいと思います。
同じように命が失われた事故であっても、僅かな数値の差であったり基準の差によって罪名が変わっているということは、先ほど来、各委員の質問の中にも含まれているわけでありまして、それをカバーするために、平成十三年に新設後、複数回法改正が行われてきたと理解をしているところでございます。
これまでも、被害者側からすると納得のいかない罪名であったり量刑であったりすることはあるというわけでありまして、この現実について、被害者側、被害者や…
この発言のページ