お答えいたします。
改正後の法二条四号の数値基準は、その速度以上の速度で自動車を運転する行為であれば、道路や交通の状況を問わずに一律にそうした高度の危険性、すなわち対処困難性が認められるとともに、悪質性も認められ、適切な対処をおよそ放棄していると言えるような速度を定めるものでございます。
したがいまして、この号における実質要件につきましても、こうした数値基準以上の速度で自動車を運転する行為と同様に、適切な対処をおよそ放棄していると言えるような高い危険性や悪質性が明らかに認められる場合にこれを満たすと考えるのが相当であると考えられるところでございます。
そのような場合といたしましては、例えば、個別具体的な道路交通の状況に照らして、重大な死傷事故の発生を回避する観点から、最高速度を相当程度下回る速度で運転しなければならないような場合などが考えられるところでございまして、このような、道路及び交通の状況に応じて重大な交通の危険を回避することが著しく困難な高速度に該当するか否かは、あくまで個別具体的な道路や交通の状況に照らして判断されることとなるとは思われますけれども、例えばということで申し上げますと、最高速度が四十キロメートル毎時の道路を数値基準に定める速度に準じる速度で走行中、路面凍結の影響でブレーキ又はハンドルの操作を的確に行うことができず、右折しようとする対向車に衝突した場合には、路面の凍結状況を踏まえてそもそも最高速度が低く定められているような場合を除いて、この実質要件に当たる高速度に該当すると考えられるところでございます。
また、三十キロメートル毎時の最高速度が定められている道路におきまして、多くの児童が下校している中を数値基準に定める速度に準じる速度で走行して、歩行中の児童に衝突したような場合にも、そのような高速度に該当し得ると考えられるところでございます。
94池池畑浩太朗(維新)
これも冒頭申し上げましたように、委員からいろいろな質問の角度がありまして、準ずる速度の意義を御説明いただきましたけれども、道路及び交通状況に応じて重大な交通の危険を回避することが著しく困難な高速度で自動車を運転している以上、危険、悪質な運転でありますから、危険運転致死傷罪の対象にするべきだという意見もありました。
では、なぜ高速度類型の実質要件において、このような、準ずる速度に限るとの限定を付することにしたのでしょうか。その理由について、改めてお聞かせをいただきたいと思います。
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95佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
危険運転致死傷罪は、重大な死傷事犯を惹起する危険性、悪質性が類型的に極めて高い運転行為を傷害、傷害致死罪に準じた重い法定刑により処罰するものであることから、処罰対象はそのような危険性、悪質性が認められる行為に限定する必要があると考えているところでございます。改正後の法二条四号におきましても、このことを踏まえまして、危険運転致死傷罪として処罰すべき高い危険性、悪質性が認められるものをその対象とすることにしているところでございます。
その上で、この号のその他道路及び交通の状況に応じて重大な交通の危険を回避することが著しく困難な高速度と…
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96池池畑浩太朗(維新)
丁寧な説明、ありがとうございます。
ここまで、高速度類型における実質要件に関する意義や趣旨について御説明を受けました。
その中で、本法律案が成立した後、これが適切に運用されていくためには、実質要件がどのような場合に適用されるのか、あるいはされないのか、実質要件の適用に関する具体的な事例を想定しておく必要があるというふうに考えております。
そこで、まず、高速度類型の数値基準を下回るもの、道路及び交通の状況に応じて重大な交通の危険を回避することが著しく困難な高速度に当たる場合の具体例について、刑事局長にお尋ねを申し上げます。
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- (上の発言)
97佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
改正後の法二条四号の数値基準は、その速度以上の速度で自動車を運転する行為であれば、道路や交通の状況を問わずに一律にそうした高度の危険性、すなわち対処困難性が認められるとともに、悪質性も認められ、適切な対処をおよそ放棄していると言えるような速度を定めるものでございます。
したがいまして、この号における実質要件につきましても、こうした数値基準以上の速度で自動車を運転する行為と同様に、適切な対処をおよそ放棄していると言えるような高い危険性や悪質性が明らかに認められる場合にこれを満たすと考えるのが相当であると考えられるところでございます。
そのような場合といたしましては、例えば、個別具体的な道路交通の状況に照らして、重大な死傷事故の発生を回避する観点から、最高速度を相当程度下回る速度で運転しなければならないような場合などが考えられるところでございまして、このような、道路及び交通の状況に応じて重大な交通の危険を回避することが著しく困難な高速度に該当するか否かは、あくまで個別具体的な道路や交通の状況に照らして判断されることとなるとは思われますけれども、例えばということで申し上げますと、最高速度が四十キロメートル毎時の道路を数値基準に定める速度に準じる速度で走行中、路面凍結の影響でブレーキ又はハンドルの操作を的確に行うことができず、右折しようとする対向車に衝突した場合には、路面の凍結状況を踏まえてそもそも最高速度が低く定められているような場合を除いて、この実質要件に当たる高速度に該当すると考えられるところでございます。
また、三十キロメートル毎時の最高速度が定められている道路におきまして、多くの児童が下校している中を数値基準に定める速度に準じる速度で走行して、歩行中の児童に衝突したような場合にも、そのような高速度に該当し得ると考えられるところでございます。
98池池畑浩太朗(維新)
ここまで、準ずる速度で運転しながらという部分はちょっと飛ばさせていただきまして、高速度類型と実質要件の意義や、具体的に適用する場面について質問させていただいてきました。
もっとも、本法律案が成立した後、実社会においては、本日御紹介いただいたような事案以外にも様々な事件が、事案が発生することがあり得ます。本法律案は、数値基準によって構成要件の明確化を図るとともに、実質、基準によって、個別具体的な事情に即した法適用を可能とするものでありますけれども、改正法の意義を実現できるか否かは、これは再審法のときにも質問させていただきました、やはり、実務上、どう運用し…
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平口洋(自民)法務大臣
お答えいたします。
御指摘のとおり、危険、悪質な自動車の運転による死傷事犯についてより厳正な処罰を実現するためには、もとより、本法律案によって罰則を改正するだけでは足らず、改正後の規定が適切に運用されることが重要でございます。
そして、改正後の危険運転致死傷罪の飲酒類型や高速度類型については、体内アルコール濃度や走行速度が数値基準を下回る場合であっても、実質要件の下で同罪の成否を十分に検討することが重要でございます。この点に関しては、法制審議会の部会や参議院での審議においても御指摘をいただいたところでございます。
本法案が成立した場合には、こうした…
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100池池畑浩太朗(維新)
大臣、答弁ありがとうございました。
本法律案は、今大臣からも答弁がありましたとおり、構成要件の明確化と個別具体的な事情に即した法適用を図るものであるということでありました。適切に運用されれば、危険な、そして悪質な自動車運転による死傷事犯がどんどん抑止されていくことだというふうに思っております。
私は、政府におかれましては、本法律案に改正することによって、危険、悪質な運転行為はこれからも厳しく処罰されることだというふうに思っておりますが、改正をすることによって、国民に対してもよく周知をしていただきたいというふうに思っております。
やはり、こういったこ…
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