お答えいたします。
過去の個別の再審事件における検察官の不服申立てにつきまして、十分な根拠があったか否かについて一概にお答えすることは困難であるということはどうか御理解いただきたいと思いますけれども、少なくとも、十分な根拠としてここに条文で上がっていることでいえば、例えば、当たらないということが明らかな事例といたしまして、原決定の結論に影響しない証拠評価あるいは事実認定の誤り、決定の総体に関しては誤りがあるとしても、それは結論に影響することに十分な根拠があるということをしなきゃいけないものでありまして、そういう原決定に影響しないものについては十分な根拠として許されないことは明らかになるだろうというふうに思います。
それから、福井女子中学生事件については、第一次再審請求審におきましては客観的証拠とその評価が主な争点となりまして、再審開始決定におきましては、客観証拠や主要関係者の供述等を総合的に評価した結果、関係者供述の信用性に疑問が抱かれ、請求人が犯人であると認めるには合理的な疑いが生じたなどと判示された一方で、あの例のテレビ番組の放送日に関する捜査報告書につきまして、従前の検察官の主張、立証の内容とそごしていたにもかかわらず、開示等の適切な是正措置が取られていなかったことが明らかとなっており、仮に適切な是正措置が取られていたとすれば、それを契機として主要関係者の供述の信用性が中心的な争点となり、ひいては有罪認定に動揺が生じたなどとして再審開始決定がなされていた可能性もあるというふうに考えられるところであります。
このような、再審請求審におきまして、その供述内容が客観的事実とそごすることが判明したことなどによって、確定判決が前提とした関係者の供述の信用性判断に疑義が生じて、ひいては有罪認定に動揺が生じる事態となれば、これに基づく再審開始決定につきまして、検察当局において、十分な根拠があるかを検討して、その結果、十分な根拠がないとして不服申立てをしないこともあり得ると考えられるところでございます。
すなわち、個別の事案について直ちに仮定的なことを申し上げるのは困難でありますけれども、福井事件のような経過をたどって、このような最後の再審開始決定が確定した事案につきまして、今の目線でこの法案に従えば、不服の申立てがされないこともあり得るだろうということを答弁しているということでございます。
163
和田政宗(参政)
その十分な根拠についてお聞きしますけれども、十分な根拠の有無は誰が判断をするのか。検察官が判断するというのであれば、これまでと変わらないのではないか。検察官はこれまで十分な根拠なく抗告を行ってきたのかということになります。もし実例があるのであれば、具体的に挙げていただきたいというふうに思います。もし、これまでは十分な根拠がないのに不服申立てをしてきたのであれば、それこそが問題なのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
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164佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
過去の事案を挙げて、仮定的に、そのときにこの十分な根拠の要件があったならば抗告ができたのかどうかということを当てはめを行うということは、済みません、法務当局としては大変難しいことでもございますし、お答えしづらいところではあるのですけれども、十分な根拠の判断主体は検察官ということは、答弁しているとおりでございます。
その上で、検察官が判断することになって一緒なのではないかという指摘があるのは重々承知しておりますけれども、抗告裁判所としては抗告に理由があるか否かを判断するものでございまして、仮に検察官が十分な根拠がないにもかかわらず再…
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165
和田政宗(参政)
更に聞きますけれども、福井事件の第一次再審請求の即時抗告については、十分な根拠がなかったということになるのかどうか。もし十分な根拠があるというのであれば、改善されないのではないかというふうに思います。具体的に事例を挙げて、どのような事例が十分な根拠のない即時抗告であり、今後は禁止されることになるのか、これを明らかにしていただきたいというふうに思います。
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- (上の発言)
166佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
過去の個別の再審事件における検察官の不服申立てにつきまして、十分な根拠があったか否かについて一概にお答えすることは困難であるということはどうか御理解いただきたいと思いますけれども、少なくとも、十分な根拠としてここに条文で上がっていることでいえば、例えば、当たらないということが明らかな事例といたしまして、原決定の結論に影響しない証拠評価あるいは事実認定の誤り、決定の総体に関しては誤りがあるとしても、それは結論に影響することに十分な根拠があるということをしなきゃいけないものでありまして、そういう原決定に影響しないものについては十分な根拠として許されないことは明らかになるだろうというふうに思います。
それから、福井女子中学生事件については、第一次再審請求審におきましては客観的証拠とその評価が主な争点となりまして、再審開始決定におきましては、客観証拠や主要関係者の供述等を総合的に評価した結果、関係者供述の信用性に疑問が抱かれ、請求人が犯人であると認めるには合理的な疑いが生じたなどと判示された一方で、あの例のテレビ番組の放送日に関する捜査報告書につきまして、従前の検察官の主張、立証の内容とそごしていたにもかかわらず、開示等の適切な是正措置が取られていなかったことが明らかとなっており、仮に適切な是正措置が取られていたとすれば、それを契機として主要関係者の供述の信用性が中心的な争点となり、ひいては有罪認定に動揺が生じたなどとして再審開始決定がなされていた可能性もあるというふうに考えられるところであります。
このような、再審請求審におきまして、その供述内容が客観的事実とそごすることが判明したことなどによって、確定判決が前提とした関係者の供述の信用性判断に疑義が生じて、ひいては有罪認定に動揺が生じる事態となれば、これに基づく再審開始決定につきまして、検察当局において、十分な根拠があるかを検討して、その結果、十分な根拠がないとして不服申立てをしないこともあり得ると考えられるところでございます。
すなわち、個別の事案について直ちに仮定的なことを申し上げるのは困難でありますけれども、福井事件のような経過をたどって、このような最後の再審開始決定が確定した事案につきまして、今の目線でこの法案に従えば、不服の申立てがされないこともあり得るだろうということを答弁しているということでございます。
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和田政宗(参政)
これが最後の質問になると思いますが、法制審議会の再審関係部会で鴨志田弁護士が提出した資料によりますと、日弁連の再審支援事件十九件のうち、不服申立てを行わなかったのは三件でありまして、十六件では不服申立てがなされています。うち六件では特別抗告がなされています。五件では再審開始決定が取り消されておりますが、これはその後の質問にも関わってまいりますので、今時間が参りましたので、この質問は次回に回させていただきます。
次回以降もこの再審開始決定に対する不服申立てについては更に聞いてまいりますので、真摯な答弁を願いたいというふうに思います。
以上で終わります。
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168井井上英孝(維新)
次回は、明三日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後四時三十七分散会
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