ちょっと多分、問いと答弁がずれていると思います。私は、裁判所に提出した標目の一覧表を弁護人に見せろなんということを言っていないんですよ。三百十六条の十四の方です。ずれたので、時間の関係で次に行きますけれども。
何か、論理必然と言い切るのはどうかというような、ちょっと曖昧な答弁をされましたけれども、葛野先生も、職権主義であるからこそ、弁護人に対する証拠の一覧表を開示すべきだとおっしゃっていて、要は、いろいろな見解があるわけですよ。論理必然じゃないんです。ここのことをまず明確にさせていただいた上で、とすれば、結局、必要性と弊害の比較考量になると考えます。
必要性については、前回の参考人質疑で鴨志田弁護士もおっしゃったように、やはり証拠を特定するに当たっては必要になってくる、これはすれ違いがありますけれども、弁護人側としてはそのような必要性を強く感じているということでした。そして、先ほどやり取りしたとおり、弁護人に開示をする前提で、四項ですよね、四項の弊害防止の規定もありますので、実際に具体的な弊害の事例が今現に示されているわけでもありません。にもかかわらず、構造論だけを理由に、大臣、証拠一覧表の開示を拒むということは、冤罪救済という再審制度の本質よりも手続上の形式論を優先させることになっているんじゃないか、そう考えますが、いかがでしょうか。
85佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
参考人が言葉にしていた純然たる職権主義というものがそもそもどのようなものであるかというのを私どもで申し上げるのがなかなか難しいところでありますけれども、再審請求審は、裁判所が主体的に再審請求理由について審理、判断する手続でありまして、裁判所が手続進行について主導権を持つものであることについては、これは事実であろうというふうに考えているところでありまして、一方で、再審請求審につきましては、審判の開始が再審請求者等の請求によることとされるなど、再審請求者等にも手続進行などにつきまして一定の権利が与えられていると考えられるところでございま…
この発言のページ
86
國重徹(中道)
先日の参考人質疑において、葛野参考人は、再審請求人が再審請求審においては本質的で重要な役割を担うんだ、そういった中での職権主義であるからこそ、その前提となる請求人の主張を充実させるために、証拠の一覧表を弁護人に開示する必要があるというふうにおっしゃいました。
つまり、この職権主義という構造論だけを理由に、論理必然的に証拠の一覧表の弁護人への開示を排斥する結論が導かれるわけではない、そう理解していますが、いかがでしょうか。
この発言のページ
87佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
職権主義という構造論だけで論理必然的にということではないかと言われれば、ちょっとそこの点を答えるのはなかなか難しいところではあるんですけれども。
先ほど、証拠の一覧表、ここで言っている証拠の一覧表といいますのは、裁判所に対して関連する証拠を全て提出するために、関連するかどうか分からないものも含めまして、裁判所の御指示の内容を網羅的に把握して一覧表として起こして裁判所に提出する、それの内容には供述事項なども含まれるというものでございまして、その内容を弁護人にそのまま開示する、裁判所と同時に弁護人に開示するという場合には、例えば、証拠…
この発言のページ
- (上の発言)
88
國重徹(中道)
ちょっと多分、問いと答弁がずれていると思います。私は、裁判所に提出した標目の一覧表を弁護人に見せろなんということを言っていないんですよ。三百十六条の十四の方です。ずれたので、時間の関係で次に行きますけれども。
何か、論理必然と言い切るのはどうかというような、ちょっと曖昧な答弁をされましたけれども、葛野先生も、職権主義であるからこそ、弁護人に対する証拠の一覧表を開示すべきだとおっしゃっていて、要は、いろいろな見解があるわけですよ。論理必然じゃないんです。ここのことをまず明確にさせていただいた上で、とすれば、結局、必要性と弊害の比較考量になると考えます。
必要性については、前回の参考人質疑で鴨志田弁護士もおっしゃったように、やはり証拠を特定するに当たっては必要になってくる、これはすれ違いがありますけれども、弁護人側としてはそのような必要性を強く感じているということでした。そして、先ほどやり取りしたとおり、弁護人に開示をする前提で、四項ですよね、四項の弊害防止の規定もありますので、実際に具体的な弊害の事例が今現に示されているわけでもありません。にもかかわらず、構造論だけを理由に、大臣、証拠一覧表の開示を拒むということは、冤罪救済という再審制度の本質よりも手続上の形式論を優先させることになっているんじゃないか、そう考えますが、いかがでしょうか。
89
平口洋(自民)法務大臣
お答えをいたします。
証拠の一覧表を弁護人に開示する制度を設けることについては、法制審議会において議論が行われたものの、再審請求権は、職権主義の下で、裁判所が主体的に審理を行う手続であり、裁判所に一覧表を提示する仕組みとすることが整合的である、また、再審請求審は裁判所が再審請求理由について判断する手続であり、裁判所がそのために必要と認めた範囲の証拠を記載した一覧表とすることが整合的であるといった意見が大勢を占め、答申に盛り込まれなかったものと承知しております。
そこで、本法律案においては、このような法制審議会の議論の状況を踏まえて、証拠の一覧表を弁護…
この発言のページ
90
國重徹(中道)
これも余り正面から答えていただけていない気がします。今回の本改正案の、冤罪を救済するというこの本質的な課題にどう向き合っているのか、形式論よりもそちらの方が優先なんじゃないんですかというようなことを今正面から問うたつもりなんですけれども、またこれは次回以降に。
最後に一問質問して、今日は終わりにしたいと思います。
検察官抗告の原則禁止、これは当初の政府案にはありませんでした。しかし、自民党内で非常に激しい議論を経て、再審手続の長期化という現実の立法事実を踏まえて、政府にとっては、政府にとってはですよ、法体系上極めて特殊であろうと考えた検察官抗告の原則…
この発言のページ
91
平口洋(自民)法務大臣
これまで申し上げてきたとおり、弁護人に検察官保管証拠の一覧表を交付する制度は、再審請求権の審理の在り方や手続構造との整合性に問題があると考えられることから、御指摘のような制度を設けることは相当でないと考えております。
その上で、再審請求者側が提出命令の請求をする際の証拠の特定は、請求に係る証拠を識別することができる程度のもので足りる上、本法律案においては、裁判所による証拠やその一覧表の提示命令の制度を設けることとしてありますことから、審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることとなると考えております。
ただし、本法案が改正法として成立した場合には…
この発言のページ