お答えいたします。
再審請求者は捜査機関側が保管している証拠の全容が分からないというのは、御指摘のとおりだと思います。その一方で、仮に犯人でない人が有罪判決を受け再審請求をする場合には、確定審の証拠や判決の内容から、その判決のうちどの部分が誤っているかを把握していると考えられるところでございまして、検察官に提出を命ぜられるべき証拠としてどのような証拠があり得るかについては想定することが可能であると考えられるところでございます。
この点、大事なのは、提出命令の対象となる証拠の特定でございますが、請求に係る証拠を識別できる程度のもので足りるということでございまして、その程度で、何度かこの委員会でも答弁させていただきましたが、特定された証拠と再審請求の関連性、必要性について疎明することは十分可能であると考えているところでございます。
そもそも、証拠の提出命令制度における再審請求理由に関連するというのは、裁判所による再審請求理由についての判断に資するという意味でありまして、相当の広がりを持つものでございます。本法律案においては、再審請求理由に関連すると認める証拠の範囲が不当に狭くならないように留意されなければならないという規定も設けるところとしているところでございます。
以上、証拠の提出命令制度につきましては、要件判断が適切になされ、審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることとなると考えてはおりますけれども、法務省としても、本法律案が改正法として成立した場合には、裁判所や検察庁などの関係機関に対して制度の趣旨や内容を十分に周知して、御指摘のような趣旨で提出される証拠の範囲が狭まることのないよう適切な運用の確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。
22保保岡宏武(自民)
分かりました。
つまり、私が言いたいことは、十分な根拠がある抗告というのは、検察が十分な根拠があるから抗告しますというようなことではなくて、検察から裁判所に渡された抗告が、一見して明らかにこれは十分な根拠があるよねという場合に、十分な根拠がある抗告というふうに言えると思いますが、それ以外は十分ではないのではないかなというふうに考えているというところです。
なぜそう言うかというと、上記ぐらいのことがないと、本来、審理の迅速化にはつながらないのではないか、今回の改正で時間的な制約を各審理段階において新設をされていますけれども、それを阻害する状況にもなるの…
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23佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
安易な抗告等がなされることはないというふうに判断しております。
本法律案における十分な根拠の判断主体は検察官ではありますけれども、その判断につきましては、再審開始決定の内容や具体的な事実関係、証拠関係等を踏まえまして、抗告裁判所の審査に堪え得る客観的に妥当なものかという観点から、これまでにも増して組織的に十分な検討を尽くした上で慎重に行われることとなると考えられます。
この点に関し、検察当局においては、袴田事件の教訓を踏まえて、全ての再審開始決定について、検事総長訓令により、検事正はあらかじめ検事長の指揮を受けなければならないこ…
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24保保岡宏武(自民)
ありがとうございます。
私は、自民党の審議の際、当初は、検察抗告は全面禁止をして公判の場でオープンにすればいいのではないかというふうに考えていました。ただ、守らなければならない被害者のプライバシーや立場もありますし、検察がおかしな判断をするということであれば、裁判所でもある、そういう理もあると今では考えております。
ただ、冤罪被害者の失われた時間は二度と戻らない、何度も申しますが、その視点はやはり重要でありまして、検察抗告が再審の長期化を招き、遅過ぎた正義は正義の否定であるとの厳しい批判があることも重々御承知いただけたらというふうに思います。
例外…
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- (上の発言)
25佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
再審請求者は捜査機関側が保管している証拠の全容が分からないというのは、御指摘のとおりだと思います。その一方で、仮に犯人でない人が有罪判決を受け再審請求をする場合には、確定審の証拠や判決の内容から、その判決のうちどの部分が誤っているかを把握していると考えられるところでございまして、検察官に提出を命ぜられるべき証拠としてどのような証拠があり得るかについては想定することが可能であると考えられるところでございます。
この点、大事なのは、提出命令の対象となる証拠の特定でございますが、請求に係る証拠を識別できる程度のもので足りるということでございまして、その程度で、何度かこの委員会でも答弁させていただきましたが、特定された証拠と再審請求の関連性、必要性について疎明することは十分可能であると考えているところでございます。
そもそも、証拠の提出命令制度における再審請求理由に関連するというのは、裁判所による再審請求理由についての判断に資するという意味でありまして、相当の広がりを持つものでございます。本法律案においては、再審請求理由に関連すると認める証拠の範囲が不当に狭くならないように留意されなければならないという規定も設けるところとしているところでございます。
以上、証拠の提出命令制度につきましては、要件判断が適切になされ、審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることとなると考えてはおりますけれども、法務省としても、本法律案が改正法として成立した場合には、裁判所や検察庁などの関係機関に対して制度の趣旨や内容を十分に周知して、御指摘のような趣旨で提出される証拠の範囲が狭まることのないよう適切な運用の確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。
26保保岡宏武(自民)
御丁寧な答弁、ありがとうございます。
個別具体的な事案に関しては、裁判所によって適切かつ柔軟に判断されるものという理解でよろしいでしょうか。はい、ありがとうございます。
加えて、質問いたします。
再審請求において、弁護側が、例えば、Aという新事実があるはずだと主張をして証拠開示を求めたとします。しかし、検察が証拠を調べた結果、Aを直接裏づける証拠はなかったけれども、そもそも有罪の決め手となった検察側の見立てが間違えていたかもしれないと疑わせるような別の証拠Bが見つかるケースがあります。
弁護側のピンポイントの主張Aとは直接関連しなくとも、確定判決…
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27佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
関連性というのは、やはり再審請求の理由との関連でその判断に資するかどうかという意味でございますので、関連性がなかった場合であるものの、それが無罪を示す証拠であるというものが検察官の手元に存在する場合ということで受け止めて御答弁申し上げますと、無罪を示す証拠というのが証拠の旧証拠と新証拠の総合判断の中でなかなか判断が一義的にできないというものであることも御理解はいただきたいと思いつつも、罪を犯していない人が処罰されることはあってはならないのは当然でございまして、再審請求審において検察官が再審請求者が罪を犯していないことを明らかに示すよ…
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28保保岡宏武(自民)
ありがとうございます。
もう一点、証拠開示について質問をいたします。
五月三十日、朝日新聞の記事にこのようなことが記されていました。
関連性を狭く捉えて開示範囲が限定され、無罪につながる証拠が埋もれる恐れが指摘されている。
新制度のもとで、袴田巌さんの再審無罪の決め手となった「五点の衣類のカラー写真」が開示されるか問われ、次のような趣旨の答弁をした。
これは佐藤刑事局長が答弁をされたということですね。
弁護側が、犯行時の着衣と認定された衣類に付着していた血痕の色が不自然だという証拠を出し、犯人ではないと主張しているような場合は、衣類そのものだ…
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