鴨志田祐美弁護士(日本弁護士連合会再審法改正推進室長)

2026年5月29日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 73 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 281 発言)

お答えいたします。

先ほど申し上げたとおり、袴田さんの五点の衣類のカラー写真の提示を支援者が受けたことで実験をして、ただし、その実験結果だけが公表されたとしても、その実験結果の有する意味というのは伝わらない。元々の開示されたカラー写真の色調とその実験結果とを比べることでしか、この実験結果の証拠価値というのは測れない。

その意味で、やはり、そういった一人の冤罪被害者が救われるかどうかという極めて重要な問題が、報道もされず、国民の知る権利に資されることもないまま決められていくというのは、それ自体が非常に大きな問題、これは報道の自由とか知る権利という問題にも関わってくる問題であろうかと思います。

まして、裁判がなぜ公開原則が適用されるのかといえば、やはり人が見ている、人の目があるというところできちんと公平公正というものが担保できるという、極めてこれは基本的な憲法の原則なわけですね。ところが、再審請求が、いわゆる決定手続というライトな、軽い手続だからという理由で、必ずしも公開しなくていいということになったために、まさにブラックボックス化という状況が生じているわけです。

しかも、このことが、今回の政府案の附則によると、附則の十条で、施行前請求事件の再審の請求の手続において、つまり、施行前の再審請求事件で、裁判所が検察官から提出を受けた証拠が謄写、弁護人等によってコピーされたときの、このコピーに対しても適用されるとあります。罰則は適用されないということになっているんですけれども、この違法であるという評価は遡って適用されるということになると、これは本当に、いわゆるドキュメンタリーとか検証とか、あと、学問、学術の研究対象となったときにどうなるんだろうということを非常に懸念しておりますので、是非この点は国会の審議で明らかにしていただきたいと思います。

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