ありがとうございました。
そもそも候補者が少ないということが、最高裁の調査によると、令和七年における親族後見人の候補がいる申立ての割合は約二〇%であります。専門後見人をつけること以外の方策によって親族後見人による不正が少なくなってきたということであれば、例えば、後見人となることへの理解を深めて、親族後見人候補者の数が増えるよう努力を行うべきではないかと私は思います。
一つ飛ばしまして、先ほどお伝えしましたフランスについて、親族授権についてお話ししますが、これは、親族間の共助の理念に基づく法律であります。背景には、高齢化などによる後見申立て件数の増加があったと言われております。実際、この制度導入前の二〇一五年には、フランスの親族後見人の割合は四六・五%でしたが、制度導入後の二〇二一年には、親族授権を含めた親族後見人の割合が五三・八%まで増加しております。
我が国では、かつては配偶者が後見人等になることが前提とされておりましたが、現行ではその規定がなくなりました。この流れから、親族後見を基本とするのは時代の流れに逆行しているのではないかという意見もあるかと思います。しかし、この規定がなくなった理由というのは、制度利用が必要となる場面で、配偶者自身も高齢であり、十分に役割を果たせない状況が起きるということに対してできた制度と認識しております。ですから、配偶者に限らず、親族全体を含めて支えていくという考え方まで否定されたわけではないと思います。
また、本人の生活歴や価値観、人間関係を最も理解しているのは、やはり家族や親族ではないでしょうか。本人にとっても、やはり知らない他人の方よりも家族の方が安心していられる。だからこそ、本人の意向も酌み取りやすいのではないかと思います。
フランスでも、申立て件数の増加を受けて親族授権という制度が導入されたわけですが、我が国においても、専門職後見人ありきで考えるのではなく、家族のことはまず家族で支えるという原点に立ち返り、もちろん、虐待があったり、放棄する家庭は、それはそれで対応しますけれども、原則として、流れが親族が後見人になるということを、努力義務という形でも位置づけるべきではないかと思います。
家族のつながり、そしてきずなを大切にするという観点から、法務大臣、どのようにお考えでしょうか、お考えをお聞かせください。よろしくお願いいたします。
159馬馬渡直史最高裁判所事務総局家庭局長
まず、最高裁におきまして公表している成年後見関係事件の概況におきまして、令和七年一月から十二月の一年間に後見等開始と同時に選任された成年後見人等のうち、本人の親族が選任された割合は約一六・四%となっております。
この中には、委員御指摘のとおり、親族と専門職とが後見人等として複数選任されている事案も含まれているものと承知しておりますが、その内訳につきましては、統計として取得しておらず、把握しておりません。
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160鈴鈴木美香(参政)
ありがとうございます。
そうすると、家族のみが後見人になっている割合は、この一六・四%よりも更に低くなるということになります。
もう一度パネルを御覧いただきたいんですけれども、今度は、親族後見人が五〇%を切ったのはちょうど平成二十四年の頃なんですが、いわゆるこの年には福山事件という、親族後見人が本人の財産を使い込んだことについて、この親族後見人を選任した家庭裁判所の責任を認める国家賠償請求判決があった年でございます。つまり、この判決というのは、親族後見人の使い込みが、家庭裁判所の選任、監督に関する責任が問題とされた事件でございます。特にその後の二、三…
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161馬馬渡直史最高裁判所事務総局家庭局長
まず、各家庭裁判所におきまして親族後見人等の不正防止のための方策を講じた端緒が御指摘の判決であったというところまでは認識しておりませんが、親族の後見人による不正防止の観点から弁護士、司法書士等の専門職を後見人等に選任する運用は、親族の後見人等による不正事例の大半が、後見人等の財産管理者としての法的地位や責任についての理解が不十分であったり、財産管理についての専門的な知識を有していなかったりすることが原因である場合が多いといったことを踏まえ、不正行為を事前に予防し、本人の財産を適切に保全するための有効な方策の一つとして、各家庭裁判所に定着してきたものと認識…
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- (上の発言)
162鈴鈴木美香(参政)
ありがとうございました。
そもそも候補者が少ないということが、最高裁の調査によると、令和七年における親族後見人の候補がいる申立ての割合は約二〇%であります。専門後見人をつけること以外の方策によって親族後見人による不正が少なくなってきたということであれば、例えば、後見人となることへの理解を深めて、親族後見人候補者の数が増えるよう努力を行うべきではないかと私は思います。
一つ飛ばしまして、先ほどお伝えしましたフランスについて、親族授権についてお話ししますが、これは、親族間の共助の理念に基づく法律であります。背景には、高齢化などによる後見申立て件数の増加があったと言われております。実際、この制度導入前の二〇一五年には、フランスの親族後見人の割合は四六・五%でしたが、制度導入後の二〇二一年には、親族授権を含めた親族後見人の割合が五三・八%まで増加しております。
我が国では、かつては配偶者が後見人等になることが前提とされておりましたが、現行ではその規定がなくなりました。この流れから、親族後見を基本とするのは時代の流れに逆行しているのではないかという意見もあるかと思います。しかし、この規定がなくなった理由というのは、制度利用が必要となる場面で、配偶者自身も高齢であり、十分に役割を果たせない状況が起きるということに対してできた制度と認識しております。ですから、配偶者に限らず、親族全体を含めて支えていくという考え方まで否定されたわけではないと思います。
また、本人の生活歴や価値観、人間関係を最も理解しているのは、やはり家族や親族ではないでしょうか。本人にとっても、やはり知らない他人の方よりも家族の方が安心していられる。だからこそ、本人の意向も酌み取りやすいのではないかと思います。
フランスでも、申立て件数の増加を受けて親族授権という制度が導入されたわけですが、我が国においても、専門職後見人ありきで考えるのではなく、家族のことはまず家族で支えるという原点に立ち返り、もちろん、虐待があったり、放棄する家庭は、それはそれで対応しますけれども、原則として、流れが親族が後見人になるということを、努力義務という形でも位置づけるべきではないかと思います。
家族のつながり、そしてきずなを大切にするという観点から、法務大臣、どのようにお考えでしょうか、お考えをお聞かせください。よろしくお願いいたします。
163
平口洋(自民)法務大臣
お答えいたします。
平成十一年の民法改正前までは、夫婦の一方が禁治産の宣告を受けたときは他方が後見人になるとの規定がございました。しかしながら、本人及び配偶者の具体的事情を考慮しないもので柔軟性に欠ける等と指摘され、規定が削除されました。
このような経緯に照らすと、具体的事情を考慮することなく親族を補助人に選任する旨の規律を設けることについては、慎重な検討が必要でございます。
もっとも、本人が親族を補助人に選任することを希望する場合には、このような意向を尊重すべきであると思います。
そこで、本法案では、選任の際の考慮要素の冒頭に本人の意見を規定い…
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164鈴鈴木美香(参政)
ありがとうございます。
家族の在り方が多様化している、そしてまた、先日の参考人の質疑でも、いわゆるお一人様の高齢の方の増加、また御家族自身が専門職後見人を望むケースが増えているというお話もありました。しかし、そこだけを重視していくと、個人主義が行き過ぎ、家族や地域のつながりが更に弱くなっていってしまうのではないかと危惧しております。
災害時や国家的危機の際、最後に人を支えるのはやはり家族であり、地域の助け合いであると思います。専門職後見人中心の流れが行き過ぎますと、家族が支えるという意識そのものが薄れ、親族後見人の減少に更に拍車をかけ、将来的には家族…
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165井井上英孝(維新)
これにて両案に対する質疑は終局いたしました。
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