川裕一郎 (参政党)

2026年5月13日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第10号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 330 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 395 発言)

資本金の中でのという話でありますけれども、現在でも焦げつきの分、危険債権が三千三百億、そして要管理債権が二千億近くということで、もう五千億円以上の焦げつき予備軍があるというふうな状況の中で、これから更にリスクを取っていくというのは、非常に国民に対してまだまだ説明が足りないと思っております。

次に、劣後出資案件の選定プロセスと政官業の癒着、いわゆるワシントン発の案件への巻き込みのリスクについて伺いたいと思います。

劣後出資は、特定の大企業や業界、あるいは政治案件の受皿として使われやすい性格を持っていると思います。経済安全保障上重要というラベルが一度貼られれば反対しにくくなり、採算性やリスクに疑問が残る案件でも、政治的圧力によって通ってしまう危険があると思っています。また、米国や国際機関からの要請が加われば、同盟国として協力すべき、G7としての責任があるという大義名分の下で、JBICが最も深いリスクを引き受ける役割を押しつけられる可能性も否定できません。

私がとりわけ懸念するのは、こうした政治的、外圧的な案件選定が透明性のないまま進んでいく構図です。重要という認定プロセスそのものが、官僚、業界、政治の三者による密室的な協議で決まるなら、国民の監視が届かないまま、巨額の公的なリスクが積み上がっていくことになります。劣後出資という損失を最初にかぶる特殊なポジションであるならばなおさら、第三者による厳格な審査と情報公開が不可欠であると思います。

ここで、対米八十兆円投資と今回の法改正との関係も確認しておきたいと思います。

二〇二五年七月の日米関税交渉で、日本は、高関税の引下げと引換えに、総額五千五百億ドル、約八十兆円規模の対米投資を約束したと報じられています。この枠組みでは、JBICや日本貿易保険、民間金融機関が資金の担い手として位置づけられています。

ところが、その後、アメリカの連邦最高裁判所は、この相互関税を含むトランプ政権の関税措置について、国際緊急経済権限法の使い方が違法であるとして無効の判断を下しました。つまり、日本が関税引下げと引換えに約束させられた対米八十兆円投資は、その前提となる高関税措置自体が米国内で違法とされているにもかかわらず、日本側だけが投資約束の履行を続けていこうとする構図です。その中で、JBICは、対米投資の第一弾案件において、メガバンクと協調して数千億円規模の融資を決定し、旗振り役になっています。

約束の前提が崩れた以上、その約束を日本が一方的に履行し続ける義務は本来存在しないはずです。もし、それでも履行し続けるのであれば、それは外交的主体性の欠如であり、日本国民の資産と公的機関の信用を他国の利益のために差し出すほかありません。私は、この点をしっかりと問いたいと思います。

ここで、お聞きをします。

認定特定海外事業の選定が特定企業、業界、政治案件に偏らないよう、審査、選定にどのようなガバナンスと透明性、第三者チェック、利益相反排除の仕組みを設けるのか、小野田大臣の所見をお聞きします。

あわせて、違法と判断された、相互関税の引下げと引換えに約束させられた対米八十兆円投資について、その前提が崩されているにもかかわらず履行を続けるべきなのか。今回の認定特定海外事業、劣後出資の枠組みが、実質的に対米八十兆円の投資のためにJBICが最も深いリスクを引き受ける制度として使われることはないのか。日本の国益より、トランプ関税をてことした米国側のディールが優先されているとの批判をどのように受け止めているのか。こちらは、参考人の見解を伺いたいと思います。

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