橘幸信衆議院法制局特別参与

2026年7月10日・第221回国会 衆議院 議院運営委員会 第34号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 26 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 177 発言)

中野先生、御質問、大変恐れ入ります。

衆参正副議長四者による立法府の総意のお取りまとめを法制的な側面からお手伝いさせていただいてまいりましたその立場から、御答弁申し上げます。

結論から申し上げますと、御指摘の養子皇族男子の子孫の皇位継承権に関する事項は、先生お読み込みのとおり、衆参正副議長から各党各会派に対して示された附帯決議に盛り込んでいただくことをお願いしたい内容、いわゆる附帯決議案の第一項目及び第三項目で十分に読み込めるものと拝察いたしております。

以下、ごく簡単にその法的論理構成について申し上げます。

まず、本件附帯決議案の位置づけですけれども、今回の皇室典範等改正案は、退位特例法の際の先例に倣って、事前に衆参正副議長四者による立法府の総意が取りまとめられ、その基本的な枠組みの下で立案される、このようなプロセスが取られました。その過程で、政府から提示されました法律案要綱がこの衆参正副議長四者によるお取りまとめに沿ったものであるかどうかの判断がなされることになり、去る六月二十五日の全体会議で、四者を代表して森議長が、附帯決議により一定の補足、明確化がなされることを前提として、これを了承することにしたい旨、宣言されました。

このような経緯に鑑みれば、本附帯決議案は、本法律案、特に御指摘の附則第六条の検討条項の施行に当たって、衆参正副議長としての解釈、運用指針を示されたものと位置づけられるかと存じます。

すなわち、附帯決議案の第一項目は、改正法附則第六条第一項の検討条項の解釈、運用指針として位置づけられ、その検討に当たっては皇族の方々を取り巻く環境等が主要な考慮要素として勘案され、その結果、必要があると認められるときは適時適切な措置が講ぜられるべき、このことを求めたものということになります。

そして、この皇族の方々を取り巻く環境に関しましては、衆参正副議長四者におかれては、一つ、婚姻後も皇族の身分を保持された女性皇族やその御家族の方々に関する問題、例えば、そのお住まいや生活費の問題、さらにはその身分の問題などが幅広く入り得ますし、また、二つ、養子皇族男子となられた方々に関する事項につきましても、御自身やその御家族の生活上の問題であると法制上の問題であるとを問わずに幅広く対象となり得ることが想定されているもの、このように拝察いたします。

また、養子皇族男子の子孫の皇位継承権は、当然に附帯決議案第三項目に掲げられる安定的な皇位継承を確保するための方策の観点からも問題となり得る事項ですから、こちらの検討対象になり得ることも素直な解釈かと存じます。

以上でございます。

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