私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました下請法等改正案について質問いたします。
今回の改正は、我が国経済のステージがデフレから物価上昇局面へと大きく転換する中にあって、従来の商習慣を見直し、中小企業が適切に価格転嫁できるよう環境整備するものです。今後、賃上げと投資が牽引する成長型経済へと移行するために必要不可欠な事項が多数盛り込まれたことに加えて、下請という名称自体を改めることとなりました。これは、昨年三月の参議院予算委員会で、我が党の西田実仁幹事長が当事者である中小企業団体からの声を受けて提案したものであり、発注者との間で名実共にパートナーとしての位置付けを法的に明記するものであり、高く評価いたします。
本改正の趣旨をサプライチェーン全般にわたって徹底し、着実な執行を促すために、以下、具体的に質問します。
まず、価格転嫁の定着に向けた取組について伺います。
現在、公明党では、米国の関税引上げ措置が国内経済に及ぼす影響を調査するために、三千人の議員のネットワークを通じて地域の中小企業・小規模事業者に対するヒアリングを行っています。経営者の皆様からお伺いするのは、思うように価格転嫁できない苦しい実情です。そもそも数年前まで、発注側の大企業から原価低減を一方的に通告されてきた慣習を改めることは並大抵のことではありません。
よろず支援拠点に相談したが妙案がないと言われた、中小企業庁の価格交渉フォーマットを使って交渉したが労務費の上昇分は認められないと断られたなど、肩を落とす経営者も少なくありません。政府には、継続的、安定的な価格転嫁が定着するまで、中小企業にしっかりと寄り添い、変革をやり遂げていただきたい。
本改正によって、価格交渉の環境がどう変わるのか。政府として、適切な価格転嫁をどう推進していくのか、武藤経済産業大臣の答弁を求めます。
今回、金型に加えて、木型、治具等についても製造委託の対象物として法案に明記されました。これらは高い精度の部品を短時間で量産することを可能にし、日本の製造業の競争力を支える基盤資産です。現場における速やかな展開が重要ですが、いまだに金型、木型等の無償又は不当に低廉な保管慣行が横行していることについて、これまで以上に踏み込んだ是正措置をとらなければ絵に描いた餅です。政府として、実態をどのように把握し、是正を図っていくのか、伊東大臣にお伺いします。
続いて、手形払いの禁止についてお伺いします。
本改正では、下請法の対象取引において、手形を用いた支払が禁止されることとなります。受託側にある中小企業の資金繰り改善、キャッシュフローの安定をもたらす大きな商慣行の転換であります。
政府はこれまで、二〇二六年を目途とした約束手形の利用廃止を方針として示し、対応を促してきましたが、今なお製造業などにおいては手形が決済手段として流通しており、円滑な廃止に向けた施策が欠かせません。
現時点における手形の利用状況、手形払いを禁止することの意義、また移行期における中小企業への資金繰り支援などについて、武藤大臣にお示しいただきたいと思います。
次に、運送委託取引の追加についてお尋ねします。
今回の改正により、これまで対象外とされてきた発荷主からの運送委託が下請法の対象取引として新たに位置付けられることになりました。従来より度々指摘されてきた発荷主による荷積みの強要や荷待ち時間の機会損失の問題に対処するものであり、高く評価いたします。
本改正の趣旨を貫徹するためには、発荷主に対するガイドラインの整備や物流オペレーションの抜本的な見直しも想定されます。どのように支援していくのか、武藤大臣にお伺いします。
最後に、多段階の事業者が連携して行う振興計画について伺います。
本改正では、多層的なサプライチェーン内の事業者が連携し、共同で振興事業計画を作成することで金融支援などを受けられるようになります。これは、サプライチェーン内部での取引適正化や連携した中小企業の交渉力向上に資するものであり、意欲的な試みとなります。
一方で、直接の取引関係にない事業者同士で事業計画を策定することのハードルは高く、発注側の大企業が主導すれば、適正な価格転嫁という本来の趣旨が損なわれるおそれがあります。本制度の活用を事業者にどう促していくのか、武藤大臣にお伺いして、私の質問を終わります。(拍手)
〔国務大臣伊東良孝君登壇、拍手〕
7
武藤容治(自民)経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)
村田享子議員に、御質問にお答えをさせていただきます。
価格転嫁が進まない理由と中小企業の賃上げについてお尋ねがありました。
価格転嫁の状況は、若干ながら価格転嫁率が上昇したものの、四九・七%であり、いまだ道半ばであります。この理由としては、例えば、価格転嫁を申し出れば取引の減少、失注に至るですとか、あるいは賃上げ分の原資は合理的努力で賄うべきだと、このような認識が根強く残り、そして交渉や転嫁を申し出にくい実態も一因と考えられるところです。さらには、三十年間続いたデフレ、この経済下で染み付いた、より安く調達すべきと、このような商習慣が根底にあるものと考…
この発言のページ
8古古谷一之公正取引委員会委員長
村田享子議員の御質問にお答えをいたします。
改正法の施行期日に向けた手続と周知広報についてお尋ねがありました。
施行期日を令和八年一月一日として今回の改正法案が成立した場合には、実効的な規制となるよう、速やかな施行準備と丁寧な周知広報を行う必要があると考えております。
施行準備に関しましては、本年七月頃には政令、規則、運用基準といった下位法令などの原案を策定し、意見募集の手続を経た上で、十月頃にはその成案を公表できるよう、速やかに準備を進めていく予定です。
また、周知広報については、改正法案が成立した後、速やかに改正法の内容についての周知広報を行…
この発言のページ
9
関口昌一議長
平木大作君。
〔平木大作君登壇、拍手〕
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- (上の発言)
10
平木大作(公明)
私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました下請法等改正案について質問いたします。
今回の改正は、我が国経済のステージがデフレから物価上昇局面へと大きく転換する中にあって、従来の商習慣を見直し、中小企業が適切に価格転嫁できるよう環境整備するものです。今後、賃上げと投資が牽引する成長型経済へと移行するために必要不可欠な事項が多数盛り込まれたことに加えて、下請という名称自体を改めることとなりました。これは、昨年三月の参議院予算委員会で、我が党の西田実仁幹事長が当事者である中小企業団体からの声を受けて提案したものであり、発注者との間で名実共にパートナーとしての位置付けを法的に明記するものであり、高く評価いたします。
本改正の趣旨をサプライチェーン全般にわたって徹底し、着実な執行を促すために、以下、具体的に質問します。
まず、価格転嫁の定着に向けた取組について伺います。
現在、公明党では、米国の関税引上げ措置が国内経済に及ぼす影響を調査するために、三千人の議員のネットワークを通じて地域の中小企業・小規模事業者に対するヒアリングを行っています。経営者の皆様からお伺いするのは、思うように価格転嫁できない苦しい実情です。そもそも数年前まで、発注側の大企業から原価低減を一方的に通告されてきた慣習を改めることは並大抵のことではありません。
よろず支援拠点に相談したが妙案がないと言われた、中小企業庁の価格交渉フォーマットを使って交渉したが労務費の上昇分は認められないと断られたなど、肩を落とす経営者も少なくありません。政府には、継続的、安定的な価格転嫁が定着するまで、中小企業にしっかりと寄り添い、変革をやり遂げていただきたい。
本改正によって、価格交渉の環境がどう変わるのか。政府として、適切な価格転嫁をどう推進していくのか、武藤経済産業大臣の答弁を求めます。
今回、金型に加えて、木型、治具等についても製造委託の対象物として法案に明記されました。これらは高い精度の部品を短時間で量産することを可能にし、日本の製造業の競争力を支える基盤資産です。現場における速やかな展開が重要ですが、いまだに金型、木型等の無償又は不当に低廉な保管慣行が横行していることについて、これまで以上に踏み込んだ是正措置をとらなければ絵に描いた餅です。政府として、実態をどのように把握し、是正を図っていくのか、伊東大臣にお伺いします。
続いて、手形払いの禁止についてお伺いします。
本改正では、下請法の対象取引において、手形を用いた支払が禁止されることとなります。受託側にある中小企業の資金繰り改善、キャッシュフローの安定をもたらす大きな商慣行の転換であります。
政府はこれまで、二〇二六年を目途とした約束手形の利用廃止を方針として示し、対応を促してきましたが、今なお製造業などにおいては手形が決済手段として流通しており、円滑な廃止に向けた施策が欠かせません。
現時点における手形の利用状況、手形払いを禁止することの意義、また移行期における中小企業への資金繰り支援などについて、武藤大臣にお示しいただきたいと思います。
次に、運送委託取引の追加についてお尋ねします。
今回の改正により、これまで対象外とされてきた発荷主からの運送委託が下請法の対象取引として新たに位置付けられることになりました。従来より度々指摘されてきた発荷主による荷積みの強要や荷待ち時間の機会損失の問題に対処するものであり、高く評価いたします。
本改正の趣旨を貫徹するためには、発荷主に対するガイドラインの整備や物流オペレーションの抜本的な見直しも想定されます。どのように支援していくのか、武藤大臣にお伺いします。
最後に、多段階の事業者が連携して行う振興計画について伺います。
本改正では、多層的なサプライチェーン内の事業者が連携し、共同で振興事業計画を作成することで金融支援などを受けられるようになります。これは、サプライチェーン内部での取引適正化や連携した中小企業の交渉力向上に資するものであり、意欲的な試みとなります。
一方で、直接の取引関係にない事業者同士で事業計画を策定することのハードルは高く、発注側の大企業が主導すれば、適正な価格転嫁という本来の趣旨が損なわれるおそれがあります。本制度の活用を事業者にどう促していくのか、武藤大臣にお伺いして、私の質問を終わります。(拍手)
〔国務大臣伊東良孝君登壇、拍手〕
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伊東良孝(自民)内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・地方創生・アイヌ施策)
平木大作議員にお答えいたします。
金型、木型等の無償保管等への対応についてのお尋ねがありました。
長期間発注を行わないにもかかわらず、受注者に対し製造に必要な金型や木型などを無償で保管するように求めることは、この法律に違反するおそれがあり、公正取引委員会においても積極的に対処してきております。
さらに、発注者が管理している型などを受注者に無償で保管させた事例につきましても、勧告、公表を行うとともに、ウェブサイトのQアンドAにおいて、受注者が型などを所有しているにもかかわらず、発注者の承認がなければ廃棄できないような場合にも違反となり得る旨を明確化い…
この発言のページ
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武藤容治(自民)経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)
平木大作議員の御質問にお答えします。
価格交渉の環境、価格転嫁の推進についてお尋ねがありました。
本改正法案により、協議に応じない、説明にも応じない、一方的な代金決定は禁止されます。今後は、ルールの整備に加え、受注者から価格交渉や説明を申し出やすくなる環境を整備してまいります。
具体的には、適切な価格転嫁を促進するため、下請法の執行強化に加え、年二回の価格交渉促進月間を踏まえた価格転嫁状況の実名入りの公表、そして指導、助言、各業界全体へのハイレベルでの適正取引の要請など様々な施策を講じてまいります。
手形の利用状況、手形払い禁止の意義、移行期にお…
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関口昌一議長
串田誠一君。
〔串田誠一君登壇、拍手〕
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