加藤孝明東京大学生産技術研究所教授/東京大学社会科学研究所特任教授

2025年5月9日・第217回国会 参議院 災害対策特別委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 44 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 89 発言)

流域の特性によって多分それぞれだと思うんですね。

一宮川のその流域治水に関してお手伝いさせていただきながら僕自身が学んだこととしては、やっぱり公の力の限界というものを、市民全体とは言わないまでも、多くの市民がやっぱり理解をしているということが非常に重要だと思います。

これまでの議論の中でも、公のリソースが無限大にあれば何でもできるんですけど、やっぱりないわけですよね。だから、公のリソースが限られているという中で何を取捨選択していくのかという議論が根底に多分なきゃいけなくて、そのことをやっぱり市民が肌感覚で理解できるような状態になっているということが非常に重要だと思います。

一宮川の場合は、元々水が流れにくい地形なんですよね。中心は茂原という町なんですけど、字のとおり藻が生えているような流れにくい場所で、やっぱり長い歴史の中で古くから住まわれている方はそのことをきちんと認識しているということですね。

それからもう一点は、やっぱり自治体の枠を超えて考えるということも、やっぱり江戸時代以降の流域全体で文化として根付いているということがうまくいった背景の一つなんだなということを改めて感じました。

大規模災害になればなるほど、一つの自治体で閉じて考えるというところには多分限界があると思うんですね。ですから、今後、未来に向けては、やっぱり自治体を超えて圏域で考えていく、何かそういう仕組みづくりが今後できていくと、より柔軟かつ合理的な選択ができるような環境になるんじゃないかなというふうに思っています。

前後のやりとり

40の発言を見る

48の発言を見る