渡辺努東京大学大学院経済学研究科教授

2025年2月25日・第217回国会 衆議院 予算委員会公聴会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 76 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 243 発言)

過去に日本が消費税の引上げを何回かにわたって行ったのは事実ですし、それから、そのたびごとに実質の消費が大きく落ち込んだというのもまた事実かというふうに思います。

ただ、私は、そのことと、賃金と価格が動かなくなってしまったという現象は一旦切り離してもいいんじゃないかな、タイミング的にも様々なデータからも、そこの明確なリンク、つながっているというような、そういう証左はないんじゃないかというふうに思っております。

それから、では、先々を見たときに、消費税の引下げを行うことによって消費を喚起して、それによって実質賃金を上げていく、こういうお話かと思いますけれども、先ほども申し上げましたけれども、先々の賃金、物価の好循環を実現するときのポイントは、私は需要ではないというふうに思っております。それは、過去三年間も消費はなかなか振るわなかった中でしっかりと価格も賃金も上がってきましたので、違うメカニズムが実は価格と賃金を動かしているというふうに私は理解しております。

なので、この先についても、必ずしも需要を思い切り活発しなきゃいけないというふうには思っておりませんで、そのために消費税を引き下げる必要というのも、ほかの用途もあれば別ですけれども、そのためにそれをやる必要はないのではないかというふうに思っております。

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