西岡議員にお答えいたします。
まず、教師の処遇改善についてお尋ねがありました。
今回の教職調整額の一〇%への引上げや、その他手当の改善が完成する際、教師の優遇分は、いわゆる人材確保法が制定された昭和五十五年当時と同程度の水準を確保できることとなります。このような教員給与の大幅な引上げについては、約四十五年ぶりとなります。
また、教師を取り巻く環境の整備に向けては、教職調整額の引上げなど給与面の改善と併せ、様々な施策を総動員して取り組むことが重要です。
このため、教育委員会ごとの働き方改革に関する計画の策定を制度化するなど、学校における働き方改革の更なる加速化、教職員定数の改善や、支援スタッフの充実などの学校の指導、運営体制の充実なども含め、各般の取組を一体的、総合的に推進してまいります。
次に、給特法の運用の現状についてお尋ねがありました。
文部科学省において、令和元年の給特法改正以降、学校における働き方改革を進めてきたところです。
この結果、以前と比較して教師の時間外在校等時間を減少させることができましたが、現在の教師の長時間勤務の実態は引き続き大変厳しい状況にあり、取組を加速させる必要があると認識しております。
このため、今回の給特法等の改正案において、より一層、法の理念に沿うことを目指して、時間外在校等の時間を縮減するための様々な仕組みを構築することとしたところです。
次に、給特法と労働基準法との違いについてお尋ねがありました。
給特法は、公立学校の教師の給与その他の勤務の条件に関する特別法であり、労働基準法等の勤務時間に関する考え方とは違いがありますが、今回、この給特法等の法制的な枠組みを含め、中央教育審議会においても御審議いただき、検討を重ねた結果、教師の裁量性を尊重する給特法の仕組みは現在でも合理性を有しているとの結論に至ったものです。
文部科学省としては、今回の法案で導入する仕組みを活用し、働き方改革を更に加速し、時間外在校等時間の縮減を目指してまいります。
次に、教員勤務実態調査のこれまでの実施回数についてお尋ねがありました。
教員勤務実態調査は、学校現場への負担も考慮しつつ、その時々の政策上の必要性を踏まえ、これまで計四回実施しております。
給特法成立前の昭和四十一年度は、教師の勤務の実態を明確にする必要があったため実施したものです。また、平成十八年度は、公務員の総人件費改革を踏まえ、教師の給与の在り方について検討するため、平成二十八年度は、少子化が進む中で、学校の教育環境の改善に向けた検討が必要だったため、令和四年度は、令和元年給特法改正後の働き方改革のフォローアップの必要があったため、それぞれ実施したものです。
次に、今後の教員勤務実態調査の実施についてお尋ねがありました。
教員勤務実態調査は、抽出された学校の教師が特定の月において一週間の全ての業務内容を記録するなど、学校現場への負担も大きい調査です。
他方、昨今、各教育委員会において、教師の在校等時間の客観的な把握が徹底されてきたところです。
これらの点を踏まえ、今後は、基本的に、毎年度、教育委員会に対して実施する調査を通じて、全国の教師の時間外在校等時間の状況を適切に把握してまいります。
次に、公立学校の教師への給特法を適用する論拠についてお尋ねがありました。
職務や勤務態様の特殊性は、公立学校と国立学校の教師に共通的な性質はございますが、非公務員である国立学校の教師は、民間の労働法制の下、その勤務条件が私的契約によって決定されるのに対し、地方公務員の勤務条件は法律及び条例によって決定される中にあって、公立学校の教師については、一般行政職の公務員とは異なる職務と勤務態様の特殊性を有していることから、特別法である給特法とそれに基づく条例等によって定められているものと認識をしています。
次に、教職調整額の引上げによる処遇改善を図る理由についてお尋ねがありました。
人材確保法制定時は、本給の引上げや義務教育等教員特別手当の創設など措置が講じられましたが、具体的にどのような手だてによって優遇措置を講ずるべきかは、人材確保法には規定されておりません。
今回の処遇改善は、教師の職務の重要性にふさわしい処遇を実現するものであり、本給相当である教職調整額を引き上げ、給与の優遇措置を確保することとしたところです。
次に、教職員定数の改善についてお尋ねがありました。
学校における働き方改革や、多様化、複雑化する教育課題への対応に向け、教職員定数を改善することは大変重要です。
このため、令和三年に義務標準法を改正し、基礎定数の改善により、小学校における三十五人学級の計画的な整備を進めるとともに、近年は、教育の質の向上と、教師の持ちこま数の軽減など、政策目的を確実に達成するため、加配定数の改善を行っているところです。
令和七年度予算においては、基礎定数を含め、この二十年間で最大となる五千八百二十七人の定数改善に必要な経費を計上しており、引き続き、学校の指導、運営体制の充実強化に努めてまいります。(拍手)
〔国務大臣加藤勝信君登壇〕
28
玄葉光一郎副議長
西岡義高君。
〔西岡義高君登壇〕
この発言のページ
29
西岡義高(国民)
国民民主党・無所属クラブの西岡義高です。
ただいま議題となりました公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案について、会派を代表して質問いたします。(拍手)
まず、総理に対して、我が国の教育をどのように導いていくのかを問います。
昨年十二月に公表された令和五年度における精神疾患で病気休職となった教職員の数は、七千人を超え、三年連続で過去最多を更新いたしました。子供たちにおいては、不登校の児童生徒数が過去最多、いじめの認知件数が過去最多、児童生徒の自殺者数が過去最多となっています。現在の教育現場は、大人も子供も…
この発言のページ
30
石破茂(自民)内閣総理大臣
西岡義高議員の御質問にお答えをいたします。
教育に関するビジョンについてのお尋ねです。
正解のない時代に、自ら問題を探求し、他者と協調しながら、自ら考え、自由に人生を設計し、飛躍していける能力の育成が重要であります。
知識や能力だけではなく、歴史や文化、地域や周りの人々を大切にし、行動する力を有した人材を、学校だけではなく自治体や地域の人々が一体となって考え、参画して育てていけるよう取り組んでまいりたいと考えております。
教師の処遇改善についてであります。
教師の魅力を高めるためには、負担を感じる業務の見直しが必要であり、業務の仕分を行った学校…
この発言のページ
- (上の発言)
31
あべ俊子(自民)文部科学大臣
西岡議員にお答えいたします。
まず、教師の処遇改善についてお尋ねがありました。
今回の教職調整額の一〇%への引上げや、その他手当の改善が完成する際、教師の優遇分は、いわゆる人材確保法が制定された昭和五十五年当時と同程度の水準を確保できることとなります。このような教員給与の大幅な引上げについては、約四十五年ぶりとなります。
また、教師を取り巻く環境の整備に向けては、教職調整額の引上げなど給与面の改善と併せ、様々な施策を総動員して取り組むことが重要です。
このため、教育委員会ごとの働き方改革に関する計画の策定を制度化するなど、学校における働き方改革の更なる加速化、教職員定数の改善や、支援スタッフの充実などの学校の指導、運営体制の充実なども含め、各般の取組を一体的、総合的に推進してまいります。
次に、給特法の運用の現状についてお尋ねがありました。
文部科学省において、令和元年の給特法改正以降、学校における働き方改革を進めてきたところです。
この結果、以前と比較して教師の時間外在校等時間を減少させることができましたが、現在の教師の長時間勤務の実態は引き続き大変厳しい状況にあり、取組を加速させる必要があると認識しております。
このため、今回の給特法等の改正案において、より一層、法の理念に沿うことを目指して、時間外在校等の時間を縮減するための様々な仕組みを構築することとしたところです。
次に、給特法と労働基準法との違いについてお尋ねがありました。
給特法は、公立学校の教師の給与その他の勤務の条件に関する特別法であり、労働基準法等の勤務時間に関する考え方とは違いがありますが、今回、この給特法等の法制的な枠組みを含め、中央教育審議会においても御審議いただき、検討を重ねた結果、教師の裁量性を尊重する給特法の仕組みは現在でも合理性を有しているとの結論に至ったものです。
文部科学省としては、今回の法案で導入する仕組みを活用し、働き方改革を更に加速し、時間外在校等時間の縮減を目指してまいります。
次に、教員勤務実態調査のこれまでの実施回数についてお尋ねがありました。
教員勤務実態調査は、学校現場への負担も考慮しつつ、その時々の政策上の必要性を踏まえ、これまで計四回実施しております。
給特法成立前の昭和四十一年度は、教師の勤務の実態を明確にする必要があったため実施したものです。また、平成十八年度は、公務員の総人件費改革を踏まえ、教師の給与の在り方について検討するため、平成二十八年度は、少子化が進む中で、学校の教育環境の改善に向けた検討が必要だったため、令和四年度は、令和元年給特法改正後の働き方改革のフォローアップの必要があったため、それぞれ実施したものです。
次に、今後の教員勤務実態調査の実施についてお尋ねがありました。
教員勤務実態調査は、抽出された学校の教師が特定の月において一週間の全ての業務内容を記録するなど、学校現場への負担も大きい調査です。
他方、昨今、各教育委員会において、教師の在校等時間の客観的な把握が徹底されてきたところです。
これらの点を踏まえ、今後は、基本的に、毎年度、教育委員会に対して実施する調査を通じて、全国の教師の時間外在校等時間の状況を適切に把握してまいります。
次に、公立学校の教師への給特法を適用する論拠についてお尋ねがありました。
職務や勤務態様の特殊性は、公立学校と国立学校の教師に共通的な性質はございますが、非公務員である国立学校の教師は、民間の労働法制の下、その勤務条件が私的契約によって決定されるのに対し、地方公務員の勤務条件は法律及び条例によって決定される中にあって、公立学校の教師については、一般行政職の公務員とは異なる職務と勤務態様の特殊性を有していることから、特別法である給特法とそれに基づく条例等によって定められているものと認識をしています。
次に、教職調整額の引上げによる処遇改善を図る理由についてお尋ねがありました。
人材確保法制定時は、本給の引上げや義務教育等教員特別手当の創設など措置が講じられましたが、具体的にどのような手だてによって優遇措置を講ずるべきかは、人材確保法には規定されておりません。
今回の処遇改善は、教師の職務の重要性にふさわしい処遇を実現するものであり、本給相当である教職調整額を引き上げ、給与の優遇措置を確保することとしたところです。
次に、教職員定数の改善についてお尋ねがありました。
学校における働き方改革や、多様化、複雑化する教育課題への対応に向け、教職員定数を改善することは大変重要です。
このため、令和三年に義務標準法を改正し、基礎定数の改善により、小学校における三十五人学級の計画的な整備を進めるとともに、近年は、教育の質の向上と、教師の持ちこま数の軽減など、政策目的を確実に達成するため、加配定数の改善を行っているところです。
令和七年度予算においては、基礎定数を含め、この二十年間で最大となる五千八百二十七人の定数改善に必要な経費を計上しており、引き続き、学校の指導、運営体制の充実強化に努めてまいります。(拍手)
〔国務大臣加藤勝信君登壇〕
32
加藤勝信(自民)財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)
西岡議員から、教育予算の規模や教育国債の発行についてお尋ねがありました。
この国の未来を担う人材を育成するため、教育は重要であり、例えば、教育費の負担軽減についても、これまで、財源を確保しながら、幼少期から高等教育段階まで、切れ目のない形で取り組んでまいりました。
御指摘の公財政教育支出につきましては、総理より答弁がありましたように、教育は子供一人一人に対するものとの観点から、在学者一人当たりに対する公財政教育支出で見れば、日本はOECD平均と比べ遜色のない水準となっております。
また、国債発行を教育分野の財源とすることについては、子供たちに負担を…
この発言のページ
33
玄葉光一郎副議長
浮島智子君。
〔浮島智子君登壇〕
この発言のページ
34
浮島智子(公明)
公明党の浮島智子です。
ただいま議題となりました公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案につきまして、会派を代表して質問いたします。(拍手)
子供たちにとって、先生はかけがえのない存在です。先生の一言に救われたとか、人生の重要な選択肢において先生に背中を押してもらったという人は、決して少なくないでしょう。その先生が連日長時間勤務で疲労こんぱいしていては、子供たちにとっても大きなマイナスであることは言うまでもありません。
そのため、公明党は、一貫して学校の働き方改革を推進し、二〇一七年の義務教育標準法改正によ…
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