戦前戦後からこれまでの給与の仕組みの経緯についてのお尋ねでございます。少しお時間を頂戴したいと思っております。
まず、戦後最初に設けられました給与制度として、昭和二十一年に官吏俸給令が制定をされました。これは、古い身分制度による給与制度を廃し、学歴と勤務年数とによる給与制度へと改めるものでございまして、その中で、教員については、学歴に応じた標準号俸よりも高い号俸が認められていたところでございます。
昭和二十三年には政府職員の新給与実施に関する法律が制定、施行されまして、職務の級と号俸によるいわゆる職務給制度が確立されました。この中で、教員につきましては、一般の行政職員と比べ約一割高い俸給が設定される一方で、超過勤務手当は支給しないこととされまして、その旨、当時の文部省による通達で指導されることとなったところでございます。
このように、教員には原則として超過勤務を命じないという方針にもかかわらず、法的には、公立学校の教員については労働基準法の適用があるため、その取扱いが必ずしも明確でなく、その結果、教員の超過勤務の事実をめぐる訴訟が全国各地で提起されるなどの混乱が生じたところでございます。
こうした状況を背景としまして、昭和三十九年には、人事院より、教員の処遇の在り方について慎重に検討する必要がある旨の指摘がなされまして、昭和四十年の文部大臣と人事院総裁との会談におきましてその必要性が確認された上で、昭和四十一年に教師の勤務状況に関する調査が実施をされました。
その結果等も総合的に考慮をしまして、昭和四十六年二月に、人事院より、義務教育諸学校等の給与等について、その職務と勤務の態様の特殊性に基づき、新たに教職調整額を支給する制度を設け、超過勤務手当制度は適用しないこととする等の必要がある旨の意見の申出が行われまして、その趣旨を実施するための立法措置として、同年五月に給特法が制定をされたところでございます。
このような経緯を経て成立した給特法におきましては、まさに教師の職務はその自発性、創造性による部分が大変大きく、どこまでが職務であるのか切り分けることが難しいという特殊性を有しておりまして、このため、時間外勤務手当を支給するのではなく、勤務時間の内外を問わず包括的に評価をして、教職調整額を支給する仕組みが講じられているという歴史があるものと存じております。
103
小林茂樹(自民)
副大臣、ありがとうございました。
ちょっと飛躍した考えかもしれませんが、私は、今、行き過ぎた偏差値至上主義や行き過ぎた経済至上主義、こういったものから脱却しなければいけない大きな転換点にあると思います。そういう意味では学校の先生、教師がやるべき役割というのは非常に重いわけでありまして、地方に、ふるさとに愛着を感じる子供たちを育てる、そういう教育を是非とも、先ほど全人格教育という表現もありましたが、学校の先生に期待したいと思っております。
時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。
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104
中村裕之(自民)
次に、浮島智子君。
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浮島智子(公明)
公明党の浮島智子です。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
まず冒頭、先ほど山本委員の方からもございました、和歌山県の岸本知事が御逝去されました。私も、これまで様々、教育関係で意見交換をさせていただいてまいりました。心から御冥福をお祈りさせていただきたいと思います。
それでは、四月十日の本会議の登壇に引き続きまして、このいわゆる給特法の質問をさせていただきたいと思います。
私は、教職調整額の一〇%への引上げ、これは当然行わなければならない施策だと思っておりますし、この法案を速やかに成立させる必要があることを前提に、公明党があべ大臣に昨年の十二月の…
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- (上の発言)
106望望月禎文部科学省初等中等教育局長
戦前戦後からこれまでの給与の仕組みの経緯についてのお尋ねでございます。少しお時間を頂戴したいと思っております。
まず、戦後最初に設けられました給与制度として、昭和二十一年に官吏俸給令が制定をされました。これは、古い身分制度による給与制度を廃し、学歴と勤務年数とによる給与制度へと改めるものでございまして、その中で、教員については、学歴に応じた標準号俸よりも高い号俸が認められていたところでございます。
昭和二十三年には政府職員の新給与実施に関する法律が制定、施行されまして、職務の級と号俸によるいわゆる職務給制度が確立されました。この中で、教員につきましては、一般の行政職員と比べ約一割高い俸給が設定される一方で、超過勤務手当は支給しないこととされまして、その旨、当時の文部省による通達で指導されることとなったところでございます。
このように、教員には原則として超過勤務を命じないという方針にもかかわらず、法的には、公立学校の教員については労働基準法の適用があるため、その取扱いが必ずしも明確でなく、その結果、教員の超過勤務の事実をめぐる訴訟が全国各地で提起されるなどの混乱が生じたところでございます。
こうした状況を背景としまして、昭和三十九年には、人事院より、教員の処遇の在り方について慎重に検討する必要がある旨の指摘がなされまして、昭和四十年の文部大臣と人事院総裁との会談におきましてその必要性が確認された上で、昭和四十一年に教師の勤務状況に関する調査が実施をされました。
その結果等も総合的に考慮をしまして、昭和四十六年二月に、人事院より、義務教育諸学校等の給与等について、その職務と勤務の態様の特殊性に基づき、新たに教職調整額を支給する制度を設け、超過勤務手当制度は適用しないこととする等の必要がある旨の意見の申出が行われまして、その趣旨を実施するための立法措置として、同年五月に給特法が制定をされたところでございます。
このような経緯を経て成立した給特法におきましては、まさに教師の職務はその自発性、創造性による部分が大変大きく、どこまでが職務であるのか切り分けることが難しいという特殊性を有しておりまして、このため、時間外勤務手当を支給するのではなく、勤務時間の内外を問わず包括的に評価をして、教職調整額を支給する仕組みが講じられているという歴史があるものと存じております。
107
浮島智子(公明)
ありがとうございます。
私立学校や法人化後の国立大学附属学校は、労働基準法などが適用されておりまして、時間外勤務手当が支給されているのだから、公立学校にとっても同様にすべき、また、時間外勤務手当を支給した勤務時間外縮減によるとの指摘とかがありますけれども、地域の全ての子供たちを受け入れて、学びの地域のセンターとなっている公立学校には、固有の役割と属性があるのも事実だと私は思っております。
そこで、公立学校について、教職調整額という仕組みが必要な理由について、局長からお伺いをさせていただきたいと思います。
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108望望月禎文部科学省初等中等教育局長
お答え申し上げます。
公立学校において教職調整額という仕組みが必要な理由についてのお尋ねでございます。
公立学校は、今、浮島委員が御指摘のとおり、地域の域内の多様な子供たちを受け入れて、教育の機会を保障する役割を担っているところでございます。その観点からいきますと、具体的なデータとしては、国立、私立学校に対しまして、相対的に多様性の高い児童生徒集団になっていることは事実でございます。
例えば、中学校の生徒千人当たりで見た場合には、特別支援学級に在籍する生徒数は、国立学校は三・八人、私立学校は〇・四人であるのに対しまして、公立学校では三十四人。通級指…
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109
浮島智子(公明)
ありがとうございます。
この公立学校の教師の給与体系につきましては、教師という世界共通の仕事の特性を踏まえまして、世界各国においても様々な工夫がなされていると私は思っております。
時間外勤務について、時間外勤務手当を出すという労働基準法どおりの給与制度としている国は余りないと私の方は認識をしているところでございますけれども、各国の状況について局長からお知らせをいただきたいと思います。
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